『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』をネタバレ解説!トラウマ級の名シーン&都市伝説について紹介
『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』の魅力をネタバレ徹底紹介!
「インディ・ジョーンズ」シリーズの2作目で、1984年に日本公開された1984年に公開された『インディー・ジョーンズ 魔宮の伝説』。 ジョージ・ルーカス原案、スティーヴン・スピルバーグ監督で、ハリソン・フォード演じる考古学者インディの活躍を描いた本作は、今なお色褪せない冒険映画の金字塔として多くのファンを魅了し続けています。 この記事では、『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』の都市伝説、トリビアをネタバレとともに徹底解説します!
『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』あらすじ
前作『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(1981年)では聖櫃をナチスの手に渡るのを防いだインディ。 本作の舞台はそれより1年前の1935年です。上海でマフィアとトラブルになったインディは、その場に居合わせた歌手ウィリーと相棒の少年ショートとともに飛行機で脱出。飛行機が途中で墜落したためインドの山奥の村にたどり着きました。 村民から神の使いと勘違いされた3人。この村では邪教集団に子どもたちが全員さらわれた上、村に伝わる秘宝サンカラストーンも奪われてしまったようです。 邪教集団の根拠地とされるパンコット宮殿へと向かうことにしたインディたち。マハラジャから歓待を受けますが、部屋の壁に地下道へと続く隠し扉を発見し、降りてみることにします。 地下道の先には神殿があり、そこでインディたち3人が目にしたものは……。
『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』ネタバレ
地下道の神殿の中では、邪神カーリーを崇拝する邪教集団の司祭モラ・ラムが、人間を生贄に捧げる儀式を行っている最中でした。モラ・ラムは悪魔の血を使って人々を洗脳し、人間の心臓を抉り出し生贄にするなどしていました。 神殿の地下に埋まっているとされる残りのサンカラストーンを採掘するために、誘拐された子どもたちが奴隷として働かされているのも発見します。 捕えられたインディも悪魔の血を飲まされ洗脳されてしまいますが、ショートに炎を胸に押し当てられたことから正気に戻ります。
奴隷にされた子どもたちを開放し、3つのサンカラストーンを奪い、ウィリーとショートとともにトロッコに乗って脱出するインディ。追手を逃れ地上に出ますが、吊り橋の上でモラ・ラムに追い詰められます。 自ら吊橋を切りモラ・ラムと宙吊りの状態で戦いを繰り広げるインディ。彼が落としたサンカラストーンに気を取られたモラ・ラムは、隙を突かれ川底へ真っ逆さまに。さらに、洗脳の解けたマハラジャの軍隊が敵集団を一掃しました。 こうして子どもたちは戻り、村には再び平和が訪れました。インディとウィリーはキスを交わし、村人たちに祝福されたのでした。
『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』キャスト&登場人物
インディアナ・ジョーンズ/ハリソン・フォード
本シリーズの主人公インディアナ・ジョーンズ。著名な考古学者にして冒険家で、本名はヘンリー・ウォルトン・ジョーンズ・ジュニア。1899年生まれニュージャージー州出身、大学教授だった父に連れられて幼い頃から様々な国を冒険してたという設定です。 演じるハリソン・フォードは1942年生まれ。「スター・ウォーズ」シリーズのハン・ソロ役や『ブレードランナー』(1982)の主人公リック・デッカード役でおなじみです。
ウィリー・スコット/ケイト・キャプショー
本作のヒロインで上海のナイトクラブでマフィアの情婦。インディが盛られた毒の解毒剤を持っていたことから、巻き込まれる形でインディと冒険に同行することになりました。インディに反発していましたが、最後では結ばれます。 演じるケイト・キャプショーは1953年生まれの女優。彼女は本作をきっかけに監督のスティーヴン・スピルバーグと知り合い、1991年に結婚しました。
ショート・ラウンド/キー・ホイ・クァン(ジョナサン・キー)
インディの助手の少年。若干9歳にもかかわらず、車の運転もこなすほど有能です。戦災孤児となりスリで生計を立てていましたが、インディの財布を盗もうとしたのをきっかけに彼のもとで働くことになりました。 演じるキー・ホイ・クァンは1971年生まれの中国系ベトナム人。本作以外にも『グーニーズ』(1985)などに出演し、子役として活躍。 大学卒業後はコレオグラファー(武術指導専門家)となり、ジョナサン・キーの名義で多くの作品に参加しています。英語以外に広東語やベトナム語など5カ国の言語を話せることから、ウォン・カーウァイ監督作品『2046』(2004)に木村拓哉が出演した際には、現場での通訳を務めたそうです。
モラ・ラム/アムリーシュ・プリー
本作の悪役で、邪神カーリーを崇拝するサギー教の司祭です。マハラジャを洗脳することでパンコット宮殿を支配。カーリーを復活させるために、5個ある秘石のうち3個を手に入れています。 演じるアムリーシュ・プリーは1932年生まれのインド人俳優。数多くのヒンディー語作品に出演しましたが、2005年に亡くなりました。
【トラウマ】シリーズ1の残虐さ!該当シーンを紹介
インドの邪教集団との戦いを描いた本作の中にある数々の衝撃的なシーン。一度見たらトラウマになること間違い無しの名シーンをご紹介します。
食事として振る舞われる猿の脳みそ
パンコット宮殿でインディたちに振る舞われた豪華なディナーのつもりなのでしょうが、私たちの感覚からするとトラウマ級のゲテモノ料理ばかりです。 カブトムシの丸焼きや、目玉がゴロゴロ入ったスープ。そして最後に猿の頭を一人一個お皿にのせたものがデザートとして出されます。脳みそをアイスクリームのようにすくって食べる光景に、ウィリーは失神してしまいました。 俳優が口にする猿の脳みそは、実際にはカスタードとラズベリーソースで作られていたようです。
地下道には大量の虫が!
インディが宮殿で発見した隠し扉は地下道につながっていました。暗くジメジメした地下道はただでさえ気持ち悪いのに、手足にイヤな感触が……。その正体は壁一面にビッシリはりついた大量の虫。 このシーンの撮影にはウィリー役のケイト・キャプショーは2000匹以上もの虫に覆われることになったそうです
生きたまま心臓を取り出され生贄にされる
地下の神殿にたどり着いたインディたちが目撃する、邪教集団の儀式。司祭モラ・ラムが生贄に選ばれた男性の心臓を生きたまま取り出し、高く掲げます。呪術のパワーで胸の傷はすぐに塞がるものの、彼はその後悲鳴をとともに炎の中に落とされました。 この残酷な儀式のシーンに衝撃を受け、作中のウィリーのように悲鳴を上げてしまった観客も多いのではないでしょうか。 ちなみにモラ・ラムが唱える呪いの言葉はヒンディー語ですが「豚を殺せ、そいつの皮を剥ぎ取れ、血を飲め」と言っているそうです。こわいですね。
【都市伝説】「魔宮の伝説」死亡事故説の真相
3人の出演者が死亡している?
一時期ネットを中心に、「魔宮の伝説」の撮影現場では3人の出演者が死亡する壮絶な事故が起きていた、という噂が広まりました。 その噂は、子どもを両脇に抱えたインディがヘリコプターの追跡をかわしながら炎のなかを進んで行くシーンの撮影中に炎が引火してヘリコプターが墜落。プロペラに巻き込まれたインディ役のスタントマンと2人の子役が死亡した、という話です。 さらに、フィルムをよく見ると炎のなかに謎の人影が写っていた、という恐ろしいおまけもついています。 しかしこの噂は、「魔宮の伝説」が公開される2年前、1982年に別の映画の撮影現場で実際に起きた死亡事故が混同されて生まれた都市伝説です。
事故は映画「トワイライトゾーン」で起きていた
その事故とは、映画『トワイライトゾーン/超次元の体験』の撮影中にヘリコプターが墜落、2人の子役と主演俳優・ヴィック・モローが死亡、6人が負傷した大事件です。 事故後、2人の子役が無許可で撮影に参加していたことなど、現場の様々な問題が露見、映画界に大きな衝撃を与えました。 この事故のシーンは完成した映画には使われていませんが、アメリカや日本の衝撃映像特集で何回も取り上げられています。 さらに、このアンソロジー映画にスピルバーグも第2セグメントの監督として名を連ねていたことが、「魔宮の伝説」の死亡事故という都市伝説が生まれる原因になったと思われます。 後にスピルバーグは、「この事故をきっかけに少し成長した」と回想。何か安全でないことがあったら、「カット!」と叫ぶのが役者やスタッフの権利・責任であると語っています。
【トリビア】撮影中の裏話を紹介
出演キャストは怪我だらけ
死亡事故こそ起きなかったものの、「魔宮の伝説」の撮影は出演キャストが怪我だらけになるほどハードなものでした。 ヒロイン役のケイト・キャプショーは、バルサ材の破片が当たって右目の下に大きな黒いアザができてしまいました。彼女を励ますため、翌日スタッフ全員が目の下に黒のメークアップをしてセットに現れたそうです。 一方、主役のハリソン・フォードは、乱闘シーンで相手を投げ飛ばすときにヘルニアで動けなくなるほど腰を痛めています。撮影を中断したフォードはパパイヤ酵素を使った実験的治療を受けましたが、すぐには回復せず、終盤のアクションシーンの大部分はスタントが代役を務めることになりました。
幻の「スター・ウォーズ」ドッキリ映像が存在!?
本作の撮影中、スタッフがハリソン・フォードに仕掛けたイタズラがあったそうです。 インディが鞭打たれるシーンを撮影中に、革製のSMの女王様の衣装に身を包んだ歌手バーブラ・ストライサンドが登場。 「『ハノーバー・ストリート 哀愁の街かど』は今まで見た中で最悪の映画ね。」と言い放った上、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1978)で大金を稼いだことを責めながらハリソン・フォードを鞭打ちました。 すると「スター・ウォーズ」シリーズのレイア姫女優キャリー・フィッシャーがあらわれ、彼をかばいます。 最後には、『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980)の監督アーヴィン・カーシュナーが登場し「これが君の映画の撮り方かい?」とスティーブン・スピルバーグをたしなめました。 あくまで遊び心で作られたこのシーンはその後もフィルムとして残り、近年ネット上に出回っているとの噂もあります。
インド政府が撮影を拒否
本作の撮影は、舞台となったインドではなくスリランカで行われました。インド政府が脚本を読み、マハラジャという言葉を使わないよう要請したこと、またインドの文化を誤って広める恐れがあると難色を示したことが原因のようです。 そのため村人役のエキストラたちもヒンディー語ではなくシンハラ語を話しています。
トラウマ名作『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』の死亡事故はデマだった
トラウマになるほどの残虐な描写とまことしやかに囁かれる都市伝説のイメージが先行する『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』。 しかしこういう冒険活劇は、やはりハッピーエンドで終わるものです。娯楽性とアトラクション性、両方を備えた名作と言えるでしょう。