2019年11月24日更新

ネタバレ注意!壮絶な運命に振り回される少女、美樹さやかを徹底解説!【魔法少女まどか☆マギカ】

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劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語 劇場入場者特典 ポストカード【美樹さやか】

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美樹さやか、主人公・鹿目まどかの親友

『魔法少女まどか☆マギカ』に搭乗する美樹さやかは、左右非対称な青色のショートヘアが似合う元気な少女です。主人公・鹿目まどかや志筑仁美とは無二の親友です。 彼女は幼馴染でバイオリンの名手、上条恭介に恋しています。交通事故に遭って入院中の彼のもとに甲斐甲斐しくおみまいに通う姿が印象的です。 ある日、さやかとまどかは謎の魔法少女・暁美ほむらに襲われているキュゥべえを助けます。キュゥべえから魔法少女の素質があると言われたさやかとまどかは、先輩魔法少女・巴マミの元で魔法少女になるかどうかを決めることになりました。 悩む2人の前で、巴マミがお菓子の魔女に敗北し、命を落とします。さやかは魔法少女の戦いが命がけだと肌身で知るとともに、巴マミがいなくなった見滝原がどうなるのか不安に思うのでした。

本作に欠かせないセリフ「奇跡も、魔法も、あるんだよ」

巴マミの死の動揺が醒めない中、恭介の怪我は現代の医療では治せないと知らされるさやか。奇跡か魔法でもない限りこの腕は治らないと自暴自棄になる恭介に、さやかは自らの願いで恭介を治すと決意し、恭介に「奇跡も、魔法も、あるんだよ」と告げます。 キュゥべえと契約し、恭介の腕の回復を願うさやか。さやかの願いは叶い、恭介の腕は奇跡的な回復を見せます。 魔法少女としても剣と回復魔法を武器にまどかと仁美を襲った魔女を倒し、順風満帆に見えたさやか。しかし、魔法少女の世界には彼女のセリフとは裏腹に希望はないことが徐々に明かされていきます。 最初の火種となったのは隣町の風見野からやってきた魔法少女・佐倉杏子でした。杏子は魔女を倒すことで手に入る魔力の源、グリーフシードを独占するためにさやかを潰しにかかり、一触即発の事態になってしまいます。

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悲劇の連鎖、さやかは絶望の果てに魔女に

キュゥべえから状況を聞いたまどかは、さやかから魔法少女が絶えず身につけ、変身に使用するソウルジェムを取り上げ、放り投げてしまいました。すると、さやかの体は途端に生命活動を停止してしまいます。 魔法少女の命はソウルジェムに変換されており、体はただの抜け殻になっていたのです。 自分はもはやゾンビだと悲嘆に暮れるさやかに、仁美が恭介を慕っていると告白しました。さやかはこんな体では恭介に告白もできず、仁美に恭介を取られてしまうと嘆き、ソウルジェムを絶望に濁らせながら当て所もなく街をさまよいます。 魔法少女の現実を知り考えを改めた杏子は必死の捜索の末、さやかを見つけます。しかし、さやかのソウルジェムは絶望に染まりきり、砕けてしまいました。 そこから現れたのはグリーフシードと人魚の魔女。魔法少女は絶望の果てに、魔女になる宿命を背負っていたのです。

葬式も執り行われ、最後は消滅……

杏子は魔女となったさやかのソウルジェムを取り戻したときのためにとさやかの体を回収し、さやかを助けるすべを探しますが、魔女となった魔法少女を元に戻すことは不可能でした。杏子は人魚の魔女もろとも自爆魔法で命を落としますが、さやかの体は残ったままとなります。 杏子もいなくなったために放置されたさやかの体は警察に発見され、遺体として処理されました。さやかは家出の末に衰弱死したと判断されたのです。 さやかはアニメキャラとしては珍しく、作中で葬式が執り行われました。ソウルジェムを取り戻した時に必要となるからと残された体が葬儀の場面に繋がるという冷徹な筋立ては、視聴者に衝撃をもたらしました。 最終話では、まどかが自らを新たな世界の概念「円環の理」に変えることで、魔女の誕生しない世界を生み出します。しかし、さやかは魔力を使い果たし円環の理へと導かれ、この世界からも消滅してしまいました。

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「叛逆の物語」ではまさかの設定を引っさげてさっそうと復活!

続編となる映画「叛逆の物語」でも、さやかは魔法少女の一人として登場します。テレビ版最終話の展開から登場を危ぶむファンもいましたが、見事復活を遂げました。 不穏な空気と謎をはらむ本作の世界の中ですべてを見透かしたような言動も見せるさやかは、本来であればすでにこの世にはいないはずの存在です。そんな彼女が再登場出来た理由は、さやか曰く"まどかのカバン持ち"でした。 本来であれば魔女化する前に円環の理に導かれるはずのほむらのソウルジェムは、まどかの存在を探るキュゥべえの策略で簡単に手出しができない状況になっていました。まどかが1人で出向いては、すべてが彼らに筒抜けとなってしまいます。 さやかはまどかが狙われてもいいように、彼女が持つべき記憶をこの世界に持ち込む役目を負っていたのです。この策は見事にはまり、まどかたちはほむらの救出に成功しました。

恋をする普通の少女であり、絶望に追いやられる悲劇のヒロインでもある

さやかのかわいさは、恭介への恋心に集約されているといえます。恭介へのあこがれや恭介のために願いを決め、怪我の回復を喜ぶ姿は恋する乙女そのもので、ファンをキュンとさせました。 同時に、過酷な運命に翻弄されて破滅する悲劇性も魅力を引き立てるポイントです。元気で快活な少女が魔法少女の現実を突きつけられ絶望に染まっていく姿は胸を締め付けます。 テレビアニメの4話から8話は、さやか編と称されるほどにさやかの魅力とドラマが詰まっていました。想い人への献身と突きつけられる現実に悩まされる等身大の少女・さやかが追い詰められた末に魔女と化す流れは本作のドラマの一番衝撃的な流れではないでしょうか。 本作のダークファンタジー要素を体現したさやかの身につまされるような苦しみと嘆きは、視聴者の共感をさらいました。

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巴マミとの関係

作中でのさやかと巴マミとの関係は一言で言えば「仲の良い先輩後輩」といえるでしょう。 さやかとマミが出会うのは第1話で、魔女の結界に迷い込んでしまったまどかとさやかを、魔法少女であるマミが助ける場面です。 それがきっかけで魔法少女についてマミからレクチャーを受ける過程でプライベートでも仲の良い先輩後輩の関係になっていきます。 また作中でさやかはマミが死んでしまった後に魔法少女になるので、魔法少女としての関わりはないように見えますが、ほむらがループしてきた過去の世界では魔法少女としても師弟関係にあったようです。 さやかはマミの考えや、魔法少女として頑張る姿に尊敬の念を抱いており、マミは自分を慕ってくれるさやを大切な後輩だと思っているので二人の関係は極めて良好といえるでしょう。

杏子、ほむらとの関係

杏子との関係

さやかと杏子は作中では第5話で出会います。出会った当初の関係は最悪でお互いにいがみ合い、殺し合いに発展しかねない戦闘を繰り広げるほどです。 しかしそれから魔法少女の真実を知り、さやかは杏子が魔法少女となった過去を知り、お互いに似た者同士だということに気付き徐々に距離が近付いていきます。 アニメの中ではさやかの杏子に対する思いが語られる場面はありませんでしたが、杏子はさやかを一人ぼっちにしないために、さやかの魔女もろとも自爆するほどさやかに好意を寄せています。 また映画「叛逆の物語」で杏子はさやかの家に居候しており、二人の関係も良好そのもの。何でも分かり合える親友のような関係で描かれています。

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ほむらとの関係

ほむらとさやかの関係はとても良いものとはいえません。それどころかかなり険悪なムードになることもしばしばあります。 さやかにとって、何の説明もなく魔法少女になることを警告するほむらはいけ好かない存在であり、ほむらにとってさやかは、何度警告しても魔法少女になり、そのたびに魔女化してまどかを救う邪魔をする存在です。 こんな二人が相容れるはずもなく、ほむらが経験した過去の時間軸を含めアニメの中では良好な関係を築けることはありませんでした。 しかし映画「叛逆の物語」では、さやかは全ての真実を知っている側で登場しました。なので最初からほむらに対して同情の念を抱いており、マミに捕らわれたほむらを助けるなど、アニメから考えるとかなり良好な関係を築いています。

最終的に「人魚の魔女」へと変貌

アニメでさやかは最終的に「人魚の魔女(オクタヴィア・フォン・ゼッケンドルフ)」へと変貌してしまいます。 さやかはどの時間軸でも、幼馴染であり自身が想いを寄せる「上条恭介」のために契約をして魔法少女になります。事故で動かなくなった彼の右腕を治すことを願うのです。 彼のためを思い契約をするさやかですが、自分の魂がソウルジェムに変えられたというショッキングな真実を知ることに加え、幼馴染である志筑仁美もまた上条恭介に想いを寄せていることを知り、徐々に壊れていきます。 さやかは自分が魔法少女になることと引き換えに上条恭介を救いましたが、その想いすら伝えることができず、更に親友に上条恭介を取られてしまうことを憂い、絶望してしまいます。 魔法少女の絶望の先にあるのは、魔女への変貌です。さやかもまた人魚の魔女へと変貌してしまうのでした。

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一部であだ名が「助六」に?

一部でさやかのあだ名が「助六」になっていることをご存知でしょうか。さやかと助六、全く関係性が見えてきませんが、何故さやかは助六と呼ばれるようになったのでしょうか。

事の発端は「茜屋すしぎん」のメニュー

事の発端は茜屋すしぎんというお寿司屋さんのテイクアウトメニューにあります。 狙っているのかどうか定かではありませんが、こちらのお店のテイクアウトメニューの名前が種類別に「焔(ほむら)」「円(まどか)」「巴(ともえ)」「杏(あんず)」と『魔法少女まどか☆マギカ』に登場する魔法少女の名前や名字を模した名前になっていたのです。 ここで気になるのが「美樹(みき)」や「さやか」を模したものが無いということです。本来であればさやかの名を模したメニューがあるはずのスペースには「助六」という名前のいなりと巻き寿司だけの1番安いメニューがあるのみでした。 この事からさやか=助六というネタが一部で盛り上がり、さやかのあだ名が助六になってしまったのです。

美樹さやかの声優は、生粋のオタクで知られる喜多村英梨!

さやかの声優は喜多村英梨です。本名の岡村英梨名義で子役として活躍した後、2003年に喜多村英梨名義で声優オーディションに参加、グランプリを獲得して声優の道を歩み始めます。 代表作は『BLOOD+』(2005年)音無小夜役、『ガールズ&パンツァー』(2012年)ダージリン、ツチヤ役、『フレッシュプリキュア!』(2009年)蒼乃美希/キュアベリー役など。シンガーとしても活躍しており、『Happy Girl』はオリコン週間チャート5位を記録しました。 喜多村は「オタエリ」を自称するほどのアニメオタクとして知られています。「叛逆の物語」パンフレットに掲載されたインタビューではネットスラングやディープなファンの使う用語を交えてまどマギ愛を語り、ファンを惹きつけました。

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壮絶な運命に振り回される少女、美樹さやかを紹介しました!

今回は『魔法少女まどか☆マギカ』の中でも壮絶な人生に振り回される不憫なヒロイン、美樹さやかについて、様々な観点から魅力をご紹介させていただきました。 ストーリー上では、思い込みが激しく自分勝手な行動をしがちな様子が濃く描かれていたため、魔法少女の中でも人気が低くなりがちな女の子です。 しかし、魔法少女の中ではさやかが1番等身大の女子中学生なのではないでしょうか。アニメを見ていると忘れがちですが、魔法少女たちはみんな幼気な少女です。魔法少女としての運命は彼女たちにとってあまりにも重すぎます。 さやかはそんな運命に最終的には抗えませんでしたが、まだ幼い頭と身体で必死に抗おうと頑張っていました。 そういった目でさやかをもう一度見てみると、彼女の魅力に気付けるのではないでしょうか。