ハリウッドのセクハラ事件を題材にしたドキュメンタリー映画が製作中!【ハーベイ・ワインスタイン】

2018年3月18日更新

アメリカ映画界はもちろんのこと、世界中を巻き込む大騒動となっているハリウッドの超大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタインのセクハラ暴露事件を題材としたドキュメンタリー映画の製作が決定。今回はその注目の情報を集めてみました!

ハリウッド史上最大最悪のセクハラ暴露事件!

ハリウッド (フリー画像)

2017年10月5日にニューヨーク・タイムズ紙に掲載された性的暴行の暴露記事は人々に大きな衝撃を与えました。それは今までタブーとも言われ、誰もが触れることのなかったハリウッドの映画業界の超大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタインを告発するものだったからです。 その後、関を切ったように今まで口を噤んで来た人々が立ち上がり、セクハラ告発の動きはハーベイ・ワインスタインだけにとどまらず、アメリカの映画界はもちろんのこと、政界、そして世界中を巻き込む大騒動となっています。 その騒動も留まる気配のない中、早速このハリウッドのセクハラ事件を題材としたドキュメンタリー映画が製作されることになったとのこと。 ここではその事件の詳細を含め、ドキュメンタリー映画の注目の情報を集めてみました!

気になるハリウッドセクハラ事件のドキュメンタリーの内容は?

映画のタイトル等まだ詳細は明らかになっていませんが、今回暴露されたハーベイ・ワインスタインのように、映画業界に蔓延する権力や地位を利用したセクハラや性的暴行の実態とその隠蔽に焦点をあて、その真実に迫る内容になるそう。 ハリウッドの長年の悪習を覆し、前進と変化を促すための勇気についても主張していく映画になるということです。

ハリウッドのタブーを暴くドキュメンタリーを指揮する勇気ある監督は?

アカデミー賞ノミネート『ザ・インビジブル・ウォー(原題)』のコンビが再タッグ!

パンドラの箱とも言われた超大物映画プロデューサーであるハーベイ・ワインスタインのセクハラ、性的暴行事件のドキュメンタリーのメガホンを取るのは、同じくアメリカの軍内部と大学キャンパスで横行するレイプ事件をそれぞれ取り扱ったドキュメンタリー、『ザ・インビジブル・ウォー(原題)』(2012年)と『ハンティング・グラウンド』(2015年)を製作したカービー・ディック監督とプロデューサーのエイミー・ジーリングのコンビ。 『ザ・インビジブル・ウォー(原題)』はアカデミー賞ドキュメンタリー長編賞ノミネート、『ハンティング・グラウンド』は自らもレイプ被害にあったレディー・ガガが主題歌を担当し、アカデミー賞主題歌賞にノミネートされたことでも話題になりました。

舞台は軍隊から大学キャンパス、そしてハリウッドへ

軍と大学といった舞台は異なりますが、ともにその環境から曖昧にされ隠蔽されがちな性的暴行事件に迫り、被害者女性たちの苦悩とその戦いを描くと同時に、その実態を暴いた二つのドキュメンタリーを製作したカービー・ディック監督とエイミー・ジーリング。 二人は以前からハリウッドの映画業界内でのセクハラの実態を取り扱うドキュメンタリー映画の構想はあったものの、配給会社や出資企業が業界を支配する権力者たちを恐れてで実現には至らなかったそう。 しかし今回のハーベイ・ワインスタインの暴露事件がきっかけとなり、やっと実現することになりました。ディック監督は、この暴露事件を目に見えないダムが崩壊しような感じだったと述べています。

社会派ドキュメンタリーで定評のあるインパクト・パートナーズが出資

『ザ・インビジブル・ウォー(原題)』と『ハンティング・グラウンド(原題)』を始め、和歌山県太地町のイルカ追い込み漁を描いたドキュメンタリー『ザ・コーヴ(原題)』といった数々の映画祭で評価されている社会派ドキュメンタリー映画に出資、製作しているインパクト・パートナーズが出資することが決まっています。  ドキュメンタリー映画では定評のあるインパクト・パートナーがサポートするということで、その内容にも期待が持てるのではないでしょうか。

セクハラ事件の張本人、ハーベイ・ワインスタインに迫る!

今回の暴露事件の当事者、ハーベイ・ワインスタインはハリウッドの“超大物プロデューサー”と言われていますが、一体どのくらい超大物なのでしょうか?

あのミラマックスの設立者!

ハーベイ・ワインスタインは弟のボブと共に、数々のオスカー受賞作品を世に送り出し、ハリウッドの映画界で一世を風靡したミラマックスの設立者として知られ、ハリウッドでも最も影響力を持つプロデューサーの一人。 ミラマックス(MIRAMAX)とは、ハーベイとボブの両親の名前であるミリアムとマックスにちなんで名付けられた、映画製作配給会社。1970年代末の設立当時は母親が受付を務めたような小さな配給会社を、毎年アカデミー賞に大量の作品をノミネートさせるまでの巨大企業にまで成長させたのもハーベイの手腕によるものと言ってよいでしょう。

ハーベイ・ワインスタインがミラマックス時代に世に送り出した作品の数々

初期にミラマックスが送り出した映画は『セックスと嘘とビデオテープ』(1989)、『パルプ・フィクション』(1994)、初のオスカー作品賞を受賞した『イングリッシュ・ペイシェント』(1996)などがあり興行的にも批評的にも大成功を収めました。 ハーベイ自身がプロデューサーを務めた『恋に落ちたシェイクスピア』(1998)と『シカゴ』(2002)ではアカデミー作品賞も受賞しています。 1993年のディズニーへのミラマックス売却を経て2005年にハーベイとボブはミラマックスから独立し、ザ・ワインスタイン・カンパニー(通称TWC)を設立。その後も『英国王のスピーチ』、『アーティスト』のアカデミー賞作品賞授賞、『世界に一つのプレイブック』でのノミネートなど良質なヒット作を次々と世に送り出していました。

賞に貪欲だったハーベイ・ワインスタイン

ミラマックスではハーベイとボブが独立して退社する2005年まで実に249ものアカデミー賞ノミネートを獲得。しかしその反面、アカデミー賞に貪欲なハーベイは、オスカー・シーズンに自社の作品にアカデミー賞を受賞させるための強引なキャンペーンを行い、後に映画芸術科学アカデミーがそういった行為を禁止させるまでになったとか。 ハーベイのアカデミー賞に対する執着は、主に経営に携わるボブとは反対に、表舞台に出て目立つのが好きなハーベイの権力誇示の一面を見せていたとも言えます。

新しい才能の発掘に長けていた

ハーベイ・ワインスタインは、『パルプ・フィクション』のクエンティン・タランティーノ、『恋に落ちたシェイクスピア』)のグウィネス・パルトロウ、『グッド・ウィル・ハンティング〜旅立ち〜』のマット・デイモンとベン・アフレックなど、無名の新しい才能を発掘し次々とブレイクさせていきました。 ハリウッド業界でハーベイに恩を感じている人々も少なくないのではないでしょうか。

政治家との繋がりも

ハーベイは民主党の強力な支持者としても知られ、オバマ元大統領、ヒラリー・クリントン等民主党の政治家に多額の政治献金をしてきています。 ハーベイの報道に対してオバマ元大統領は嫌悪感を示すとの声明を発表しましたが、なんとオバマ元大統領の長女はハーバード大学に進学する前のギャップイヤーを利用してハーベイの制作会社でインターンとして働いていたのだそう。元大統領夫妻にとってはかなりショックだったに違いありません。

ハーベイ・ワインスタインの暴露されたセクハラの実態とは?

その手口とは?

ハーベイ・ワインスタインが30年以上、多くの女優や女性スタッフにセクハラをしてきたことが明らかになっていますが、なんとその中にはレイプされた女優たちもいるのです。 共通する手口は、被害者となった女性達がまだ20代そこそこで女優としては駆け出しの時、ハーベイにホテルの一室にのミーティングやパーティなどの口実で呼び出されると、そこにはバスロープ姿のハーベイが待っていたというもの。 被害にあった女優の一人は、映画界を牛耳る重鎮であるハーベイを相手に恐怖でどう対処していいかわからず、裏切られた気持ちだったと語っています。

お金と映画で黙らされた女優もいた

ハーベイの映画『スクリーム』(1996)に出演したローズ・マッゴーワンは逃げらる事ができずにハーベイの毒牙にかかってしまった一人。 新人だったマーッゴワンは、なんと10万ドル(約1000万円)の口止め料と同時にハーベイの映画『プラネット・テラー』(2007)への出演を得たため、今まで口外することがずにきたのだそう。

セクハラを訴えても取り合ってもらえなかった

セクハラ被害を受けた女性達が訴えても、成功したいなら黙っているべきと言われることがほとんどだったとか。実際、ハーベイと一所に働いていた男性達、また俳優達の中にもセクハラの実態を把握していた人々がいたことが明らかになっています。 先のマッゴーワンは、男性達に一所に立ち上がるよう求め、女性達は男性達を味方として必要としているとツイートしています。

ブラッド・ピットの元カノと元(?)妻がハーベイに襲われていた!?

なんとグウィネス・パルトロートとアンジェリーナ・ジョリーもハーベイに被害似合っていたことをニューヨーク・タイムズで告白しています。 ハーベイがプロデュースした『Emma エマ』(1996年)で主演、『恋に落ちたシェイクスピア』(1998年)ではアカデミー賞主演女優賞を受賞したグウィネス・パルトロウ。『Emma エマ』にキャスティング直後、他の被害者たちと同様にホテルに呼び出されて言い寄られたとのこと。 グウィネスは彼を拒否し、当時付き合っていたブラット・ピットに相談。憤慨したブラット・ピットはその後、パーティで出会ったハーベイに二度とこのようなことをするな、と抗議していたことが明らかにされています。 ハーベイの影響力に恐れることなく立ち向かったとは、なんて男気のあるブラット!

また、ブラット・ピットの長年のパートナーから結婚し、離婚調停中のアンジェリーナ・ジョリーも、『マイ・ハート、マイ・ラブ』(1998)でハーベイと仕事をした際に、他の女性達と同様の手口で迫られてた事があったと告白。その後二度とハーベイと仕事をしないことを決意すると同時に、ハーベイと仕事をしていた他の人々にも警告したと明かしています。

暴露のきっかけはアカデミー賞でのジョーク!?

2013年のアカデミー賞の授賞式でのこと。司会をしていた映画『テッド』のクマのテッドの声優としても知られるコメディアンのセス・マクファーレンが、主演女優賞候補の女性5人に対し、「これでもうハーベイ・ワインスタインを好きなふりをしなくてもいい」と発言。これに対して場内は失笑とざわつきで奇妙な雰囲気に。動画の3:25くらいにその発言があるのでチェックしてみて下さい! これを見ていたニューヨーク・タイムズ紙の記者であるジョディ・カンターが、世間は知らないがハリウッドでは周知の事実が女優とハーベイ・ワインスタインの間にあると直感で感じたことから調査を始めたのだそう。そしてハーベイが女性達に口止め料として払っていたお金の流れから今回の暴露につながったというわけです。

#MeToo(私も)運動で相次ぐ告発!

ハーベイのセクハラ暴露報道以降相次ぐ告発は”Me Too(私も)”運動として、女性だけでなく男性も団結してセクハラや性的暴行に対抗していこうという動きが全世界に広まっています。

きっかけは米女優のアリッサ・ミラノの呼びかけ

80年代にアイドルとして活躍した女優のアリッサ・ミラノが、性的嫌がらせや虐待を受けたことのある女性たちに、その事実を”Me Too”とリプライすることで問題の大きさを人々に知らせようとツイッターで呼びかけ、それに多くの人々が反応。なんとそのツイートに1日だけで寄せられたリプライは5万件以上に。 その後も世界中でフェイスブックやインスタグラムにも”Me Too”の文字が溢れ、今だに途絶えることなく投稿され続けていることが、セクハラや性的暴行の問題の深さを物語っています。

映画関係者では重役や有名監督、俳優も

ベン・アフレック
Adriana M. Barraza/WENN.com

アマゾン・スタジオズの社長であったロイ・プライズがセクハラ疑惑で解任。 「ラッシュアワー」シリーズ、『X-MEN:ファイナル・ディシジョン』等数々のヒット作を手がけている映画監督のブレッド・ラトナー、そして俳優ではベン・アフレック、大御所俳優のダスティン・ホフマン、そしてセクハラ告発からカミングアウトと一大スキャンダルとなっているケビン・スペイシーなどが過去のセクハラで告発されています。

政界ではなんと元大統領まで!?

映画業界から政界まで余波が及んでいるこの運動。 なんとパパ・ブッシュこと、93歳になるジョージ・H・W・ブッシュ元米大統領が、女優のヘザー・リンドから以前テレビ番組のイベントの際に、車椅子に乗ったブッシュ元大統領に体を触られたと告発されてしまったのです。これに対して元大統領は車椅子で女性の下半身に手が当たってしまうことがあったと謝罪する声明を発表。 その他にもイギリスのマイケル・ファロン国防相が過去のセクハラ問題の責任を取って辞任しています。

性的暴行事件発覚からの転落が止まらない名優ケヴィン・スペイシー!

ゲイであるとカミングアウトしたことでさらに非難が殺到!

約30年前に当時未成年だった俳優のアンソニー・ラップに性的暴行をしたと告発された、『アメリカン・ビューティ』(1999年)で知られる名優ケヴィン・スペイシー。覚えていないが酔った上での不適切な行動だったと即座に謝罪したまでは良かったのですが、続けて声明文でゲイであることをカミングアウトし、ゲイとして生きる決意をしたと告白。 このことで問題をすり替えている、性的指向は性的暴行と関係はないと非難が殺到する事態となってしまったのです。

さらなるセクハラの告発も!セクハラ常習犯だった!?

2003年から2015年にスペイシーがロンドンのオールドヴィク劇場で芸術監督を務めていた当時、若い俳優たちに性的嫌がらせをしていたことをメキシコ出身の俳優ロベルト・カヴァゾスが暴露。 さらにはドラマ『ハウス・オブ・カード』の撮影現場でも性的嫌がらせをしていたと元スタッフを含む8名のスタッフが告白。中には性的暴行を受けたと話す男性アシスタントもいるとのこと。

出演作にも影響が!

Netflixは今回の告発とは関係がないとしていますが、スペイシー主演のドラマ「ハウス・オブ・カード」を撮影中のシーズン6で打ち切ることを発表。 また次々と明らかになるスペイシーのセクハラ行為に、一時はシーズン6の撮影延期を発表していたNetflixは、ファイナルシーズンとなるシーズン6はケヴィン・スペイシーの出演は一切なしとし、主人公であるフランク・アンダーウッドが登場しない状態でファイナルシーズンを終えるという厳しい決断を下しました。

新作映画の映画祭上映中止。取り直しも決定!

1973年に起こった石油王ジョン・ポール・ゲティの孫であるゲティ三世誘拐事件を描いたリドリー・スコット監督の新作映画『オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド(原作)』にケヴィン・スペイシーは石油王であるジョン・ポール・ゲッティ役で出演しています。 同作品は11月9日からロサンゼルスで開催される AFI映画祭の最終日に上映される予定でしたが、ケヴィンのセクハラ問題で上映中止されることに。 さらにケヴィン・スペイシーが演じたジョン・ポール・ゲティのシーンを、クリストファー・プラマーを代役として全て撮り直すことが決定されました。北米公開予定日は12月22日のままとされており、クリストファー・プラマーでの再撮は2週間ほどで行われるとのことです。

刑事事件に発展?スコットランドヤードも捜査に乗り出す?

ロンドン警視庁であるスコットランドヤードは、ケヴィン・スペイシーが2008年にロンドンで起きた性的暴行事件に関与しているとして捜査に乗り出すことを発表し、刑事事件に発展する可能性も出てきています。

さらなる事実が暴かれる!?ドキュメンタリー映画の公開日は?

ハーベイ・ワインスタインやケヴィン・スペイシーのセクハラ事件についてはもちろん、どんな事実が暴かれていくことになるのか、ハリウッドの映画業界の中ではこのセクハラ事件のドキュメンタリー映画製作にドキドキしている人も少なくないはず。 まだ公開日は決まっていませんが、今だに拡大し続けるセクハラ騒動の余波の行方とともに今後の動きに注目のドキュメンタリー映画です!