2017年12月6日更新

『ポーラー・エクスプレス』の魅力をネタバレ徹底解説!【トム・ハンクスが一人5役に挑戦】

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ポーラー・エクスプレス

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クリスマス映画『ポーラー・エクスプレス』の魅力を徹底解説!

2004年に日本公開された『ポーラー・エクスプレス』。クリスマス前夜に子どもたちを乗せて北極へと疾走する蒸気機関車での冒険を描いたアニメーション映画です。 この記事では、本作のあらすじ・登場人物などを徹底解説します!

『ポーラー・エクスプレス』あらすじ

クリスマス・イブの夜。サンタクロースの存在に疑いの心を持ち始めた少年の家の前に、巨大な蒸気機関車「ポーラー・エクスプレス」が到着します。車掌に促されるままに乗車すると、中にはたくさんのパジャマ姿の少年少女が。機関車はサンタクロースが暮らす北極へと向かっているようです。 主人公のあとから乗ってきた貧しい家の少年は、クリスマスプレゼントをもらったことがないようで、一人別の車両で寂しそうにしています。隣の席の優しい少女は、彼のためにホットチョコレートを差し入れるため席を外します。 うっかり少女の切符を窓の外に飛ばしてしまった主人公。風に飛ばされた切符を追って、走る汽車の屋根に登った彼が見たものは……。

キャラクターのリアルな表情はこうして生まれた!

CGアニメーション作品である本作は、実際の俳優の動きと表情をモーションキャプチャによってデジタル記録し、そのデータから登場人物の姿をアニメーションとして作り上げています。 俳優たちにモーション・キャプチャ用のスーツを着てもらい、顔に150個ものセンサーを付けることで、全身の筋肉の微妙な動きを記録したそうです。 この手法により、実際の俳優の動きや表情そのままのリアルなアニメーションが完成。さらに、一人の俳優が作中のいくつものキャラクター、しかも同じ画面上に登場するキャラクターであっても、演じ分けることが可能になるのです。 本作でトム・ハンクスは、6役のキャプチャー・5役の声優を演じています。

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『ポーラー・エクスプレス』の登場人物

車掌(声:トム・ハンクス)

機関車ポーラ・エクスプレスの車掌。主人公を含む子どもたちのことをよく知っているようです。 声とモーションキャプチャを担当するのはトム・ハンクス。1956年生まれカリフォルニア州出身の俳優。コメディアンとしてキャリアを積んだ後『フィラデルフィア』(1993)、『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994)でのシリアスな演技が評価され2年連続アカデミー主演男優賞を受賞した名優です。 本作ではその高い演技力を活かし、主人公の父親、ホーボー、サンタクロース、スクルージの人形のキャプチャと声優を担当。さらに主人公のキャプチャーも担当しています。

日本語吹き替え版は唐沢寿明

日本語吹き替え版では、トム・ハンクスが声を担当した5役すべてを俳優の唐沢寿明が担当しています。 「トイ・ストーリー」シリーズでも、トム・ハンクス演じるウッディの吹き替えを担当しています。トム・ハンクスの吹き替えといえば唐沢寿明といっても良いくらい浸透していますね。

ヒーローボーイ(声:ジョシュ・ハッチャーソン)

本作の主人公で、名前がわかりません。年齢的にサンタの存在を疑っているようです。疑り深い性格ながら、汽車の中では意外なほどの行動力を発揮します。 トム・ハンクスの動きをキャプチャにとり、声は当時12歳の子役俳優ジョシュ・ハッチャーソンがあてています。

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ホーボー(声:トム・ハンクス)

機関車の屋根の上で焚き火をする浮浪者風の男性。いつも無賃乗車をしていると胸を張り、主人公を何度も助けてくれます。かつて車掌も、汽車から滑り落ちそうになったとき何者かに助けられたことがあるようです。 彼の正体は何者なのか?観客の中でも意見が分かれそうですね。

監督はロバート・ゼメキス

本作のメガホンを取るのはロバート・ゼメキスです。1952年生まれイリノイ州出身。スティーヴン・スピルバーグ監督『1941』(1979)の脚本をボブ・ゲイルとともにつとめ、その後二人で脚本・監督をつとめた「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズで一躍有名になりました。 『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994)ではアカデミー作品賞・監督賞を受賞。CGやVFXなど最新の映像技術を積極的に使うことで知られており、本作では3DCGの可能性を追求しています。

『ポーラー・エクスプレス』原作

本作の原作は、『ジュマンジ』(1995)『ザスーラ』(2005)の原作者として知られる児童文学作家クリス・ヴァン・オールズバーグの『急行「北極号」』です。日本では村上春樹による翻訳で出版されています。 原作は10ページほどの絵本なのですが、トム・ハンクスは4人の子どもたちに何度も読み聞かせたお気に入れだそう。ロバート・ゼメキスとタッグを組み、映画化に挑戦したとのことです。 短く幻想的な雰囲気の原作の持ち味を活かしつつ、ロバート・ゼメキス監督ならではのコミカルなセリフやミュージカル、アクションシーンが加わり、迫力のあるアドベンチャー作品へと生まれ変わりました。

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『ポーラー・エクスプレス』ネタバレ

走る機関車の屋根の上には、焚き火をする浮浪者風の男性がいました。彼は少年と話をした後、屋根から振り落とされそうになる少年を助け、少女のいる機関室まで連れて行ってくれました。 機関室で少女とともに操縦を手伝うものの、前途は困難続きです。トナカイの群れに囲まれたり、ブレーキが故障しジェットコースターのように線路を下ったり、脱線して氷の中に沈みそうになったり……。 少年がピンチに陥ると、屋根の上の男性が姿をあらわし助けてくれ、汽車はなんとか北極に到着。北極にはサンタと助手のエルフたちが暮らす大きな街があり、本当にプレゼントの手配をしていたのです。

下車して広場に集まるよう言われるも、主人公と少女、貧しい家の少年の3人は、汽車の車両が外れてしまったため取り残されてしまいます。北極の街並みやプレゼントを管理するセンターを散策する3人。その中で主人公は、2人には聞こえているはずの鈴の音が自分だけ聞こえないことに気づきます。 これから配られるプレゼントが入った大きな袋に入り込み、なんとか広場に到着。サンタクロースが姿をあらわします。トナカイから落ちた鈴を拾った主人公は、自分にだけ鈴の音が聞こえない理由がわかりました。彼が「信じます」とつぶやき鈴を振ると、美しい音が鳴りました。

「今年最初にプレゼントをもらう子ども」に選ばれた主人公は、その鈴をサンタにリクエスト。ポケットに詰めて帰りの汽車に乗り込みます。汽車の中で、ポケットに穴が空いていたため鈴を落としてしまったことに気づき、皆に慰められました。 翌朝家のベッドで目を覚ました主人公。すべては夢のようにも思えましたが、彼に送られたプレゼントの中には、あの鈴もあったのでした……。