2022年5月18日更新

【ネタバレ】『鋼の錬金術師(ハガレン)』の最終回その後までのあらすじを解説!漫画とアニメの違いは?

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漫画とアニメの最終回は違う?

「ハガレン」のアニメは2本制作されています。2003年放送の水島精二監督が手掛けた『鋼の錬金術師』(通称「無印」)と、2009年放送の『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』です。 無印は原作完結前に制作されているため、オリジナルストーリーで展開。当然、最終回もオリジナルの結末が描かれました。対して原作完結と足並みを揃えて、ほぼ忠実に原作をアニメ化したのが後者の「FA」となります。

原作最終回を

『鋼の錬金術師(ハガレン)』ってどんな話?あらすじを簡単に解説

鋼の錬金術師
(C)荒川弘/鋼の錬金術師製作委員会

『鋼の錬金術師』は荒川弘による錬金術をテーマとしたダークファンタジーで、当時の『月刊少年ガンガン』の看板漫画でした。連載は2010年に終わりましたが、2021年時点で世界累計発行部数が8000万部を突破。今なお根強い人気を誇ります。 等価交換を原則とした錬金術や死生観といった重いテーマと、錬金術を使った思わず真似したくなるようなド派手なバトルが持ち味。それらが荒川節とでも言うべき軽快なテンポで描かれている作品です。

禁忌を侵した兄弟が、失った身体を取り戻すための旅へ出る!

物質を錬成する錬金術が広まった世界で生きる国家錬金術師エドワード・エルリック。錬金術の禁忌である人体錬成で母を生き返らせようとしたことで、弟・アルフォンスは身体を、エドワードは右腕・左足を失っています。 兄弟は失った全てのものを取り戻すため、「無から有を生み出す力を持つ」という伝説を持つ賢者の石を探して旅をしていました。 旅の中で兄弟は、賢者の石の材料が大量の人間であることを突き止めます。さらに賢者の石の秘密を求めて動く先々で、ホムンクルスという存在の影がちらつくように。 さらに兄弟は錬金術師を恨む男スカーや、不老不死を求めて旅をしていた隣国の皇子リン・ヤオなどに出会います。

エドとアルの旅を

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恐ろしい陰謀を止めるため、最終決戦が始まる!

ホムンクルスとの戦いを経て、エドたちは軍中枢がホムンクルスに掌握されていることに気づきます。ホムンクルスを作ったのは「お父様」と呼ばれる存在で、彼は国全土を覆う巨大な錬成陣を作ろうとしていました。 独自に動いていた兄弟の父ヴァン・ホーエンハイムも加わり、兄弟たちはお父様が企む「約束の日」を阻もうと動きます。しかしお父様の力は圧倒的で、エドたちは人柱として拘束されることに。結局、お父様は真理の扉を開けて神に等しい力を手に入れてしまいます。 仲間たちの機転とホーエンハイムの策で、お父様の手に入れた力は不完全なものでした。一時は錬金術を封印されたエドたちは再び錬金術が使えるようになり、仲間総動員でお父様との最終決戦に挑みます。

最終決戦の結末とは?

原作漫画『鋼の錬金術師』の最終回ネタバレ解説

復活したエドの右腕。お父様との最終決戦!

神の力を抑えきれず暴走をするお父様に対し、義手も壊れて絶体絶命のピンチに陥るエド。一方でアルも鎧が半壊し、もはや動けない状態でした。 アルは自分の魂を鎧に定着させるために犠牲にしたエドの右腕を、今度は逆の手順で取り戻すことを決意。仲間の助けを経て陣を発動させると、アルの魂は真理の扉へと戻り、代わりにエドの生身の右腕が復活します。 力が暴走して弱ったお父様を、エドは仲間の声援を受けながら素手で攻撃。「生まれた場所へ帰れ」とエドが素手で胸に風穴を開けると、お父様は真理の扉に飲み込まれ消滅しました。

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アルの身体を取り戻すため、エドがとった決断は……?

身体を取り戻すために人の命は使わないと約束した兄弟。しかし人体錬成には相応の「通行料」が必要で、生身の身体を1人分取り戻すには並の通行料では足りません。 人の命を使わずにアルを取り戻す方法を、エドは諦めずに考え続けます。この旅で出会った人々の顔や言葉を思い浮かべながら、エドがたどり着いた1つの答えとは……。 エドは「最後の錬成」と言って錬成陣を発動させると、真理の扉へと向かいます。そこで代価を求められたエドは、錬金術を使う力を渡すのでした。「錬金術がなくてもみんながいるさ」と笑うエドに、真理の扉は「正解」だと告げます。 こうして2人は無事に生身の身体を取り戻すことに成功するのでした。

アルがした選択とは?

戦いを終え、それぞれのキャラが行く道は

戦いのすぐ後、ホーエンハイムは帰郷。愛する妻の墓の前で静かに息を引き取ります。視力を失ったロイ・マスタング大佐は、マルコー医師が持つ賢者の石で目を治療。彼とイシュヴァール復興に力を注ぐことを約束しつつ、再び軍人として国家再建に尽力するのでした。 戦いから2年後、お世話になった人たちへの挨拶回りが終わった兄弟は新たな旅に出ます。アルが東回り、エドが西回りで世界を知るための旅に出るのです。いずれ2人の知識を持ち寄れば、錬金術で苦しむ人を助けられるかもしれないというのが2人の考えでした。 西へと旅立つエドは、ウィンリィに「俺の人生半分やるからお前の人生半分くれ」とプロポーズ。錬金術師らしい不格好な言葉に対し「半分どころか全部あげるわよ」と快諾したウィンリィは、笑顔でエドを送り出しました。

エドのプロポーズが可愛すぎる!
最終決戦のその後を

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漫画最終回のその後は?

作者公認エピソードにて、40代のエドが頭髪の危機に!?

限定版14巻に特典としてついてきたラフ画集では、30代・40代・80代のエドの姿が登場しています。作者コメントによると、中年になったエドは頭髪の危機を感じ始めるとのこと。 そして東の島国にある、毛髪を活性化させると言われる「WAKAME」と「KONBU」を求めて旅に出るという構想があることが書かれています。 『サザエさん』の波平さんを彷彿とさせる80代のエドのイラストの横には、「江戸」と記された墓石のイラストが。88歳と書かれているので、作者としてのエドの寿命は88歳のようです。

エドの40代の姿を

アニメ1期OVAでは、100歳のエドが描かれる

無印アニメのその後を描く劇場版の、さらに続編となるOVAでは2005年に100歳を迎えるエドが登場します。長髪でヒゲをたくわえた姿は、原作に登場した父親ホーエンハイムやお父様にそっくりです。 このエドはパラレルワールドに飛んだ後のエドで、日本で暮らしています。すらっとしていて、とても100歳には見えない若々しさ。ファンの間では、エドは100歳になっても格好いいと話題となりました。

アニメ『鋼の錬金術師』の最終回とは?漫画と違うラストを解説!

漫画『鋼の錬金術師』はその連載中に2度、アニメ化されています。1度目は2003年に『鋼の錬金術師』として。2度目は2009年に『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』として放送され、いずれも高視聴率を記録しています。 2003年版は漫画の連載初期であったため、オリジナルストーリーとして展開。2009年版は連載終盤であったため、原作をなぞったストーリーで連載終了とアニメの終了がほぼ同時となりました。ここからはそれぞれのストーリー展開と、その最終回を解説していきます!

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アニメ1期『鋼の錬金術師』の最終回

アニメ1期の物語は最初こそ原作と大きく違わないものの、物語の至るところは全く違うものとなっています。 賢者の石を巡り、原作とは異なる流れで人造人間ホムンクルス達との決戦を迎えるエドワードとアルフォンス。戦いの中でエドワードは命を落としてしまうのですが、自身の身体が賢者の石そのものとなったアルフォンスは、自身を代償としてエドワードを生き返らせます。 エドワードは生き返ったものの、アルフォンスは門の向こうの世界へ行ってしまっていました。そこでエドワードはアルフォンスと同じように自身を代償としてアルフォンスを復活させるのです。 エドワードは門のむこうの現実世界のドイツへ、アルフォンスは記憶を失って元の世界へ。離れ離れになってしまった2人は再会を目指し、それぞれの道を歩んでいくのでした。

1期のその後『鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』のラスト

TVアニメ1期の終了後、2年が経った世界を描いているのが、劇場版『鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』です。お互いに世界を超える手段を見つけられないエルリック兄弟をよそに、現実世界の科学者が世界を超えて悪事を働こうとします。 エドは現実世界から元の世界へ戻り、成長したアルフォンスや元上司のロイ・マスタング達と共闘して、世界を救うことに成功します。 本来あるべきでない兵器などを現実世界へ戻すため、1人現実世界へ戻ったエドワードですが、アルフォンスもついてきており、現実世界で2人して生きていくことを決めたのでした。

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アニメ2期『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』の最終回

原作とほぼ同時に終わった『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』。原作を忠実になぞった作品であり、非常に高いクオリティで描かれ続けた人気アニメとなりましたが、実は漫画と異なる点もあったのです。 最終回では、登場人物たちのその後の状況が少しずつ描かれており、アニメでは口髭を生やしたロイ・マスタングが出てきます。しかしコミックス版の同じシーンを見てみるとその髭がない!実は原作終了直後にアニメも最終回を迎えたため、アニメの制作にあたって原作の下書きを参考にした、とのこと。この下書きでロイの口元に汚れがついており、それが口髭と誤解されてしまったようなのです。 緻密なスケジュールで進んでしまったが故の珍事件だったのですね。 それぞれ異なる結末を迎えるアニメ『鋼の錬金術師』。ぜひそのラストはあなたの目で確かめてみては?

『鋼の錬金術師』の感想・口コミ

総合評価
4.5

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20代女性

痛みと面白さの等価交換が体感できる漫画!本当序盤のキメラ回からけっこうメンタルきついし痛い。でもその別れが無意味にならずに、ちゃんと最後まで登場人物たちも痛みを抱えて生きてくれるから、「人の命」についてしっかり考えようって思えた。原作がもちろん1番だけど、無印アニメもあれはあれで最高に好き!ポルノの「メリッサ」とかアジカンの「リライト」使ったOPが熱くて、いまでも曲を聴いてから漫画読んじゃいます。

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30代男性

自分がもう1人ほしいとき、ついつい人体錬成の材料が頭をよぎる。それくらい連載当時、錬金術ごっこにハマった。時を経て、今は子どもが真似していて、面白い漫画は時代を選ばないんだなって実感しています。どんどんチートで力が上がっていくわけじゃないところが、ファンタジーだけど地に足がついていて好きなところ。等価交換だから、持つもの以上の力は出せない。だから協力したり知恵を絞ったりする兄弟の戦い方が、どのバトル漫画より好きです!

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ダークファンタジーの金字塔!『鋼の錬金術師(ハガレン)』を最終回まで楽しもう

『鋼の錬金術師』最終回がどうなるのか。原作・アニメについてネタバレありで詳しく紹介しました。原作はもちろん、アニメの完成度もとても高い作品です。だからこそ、最終回の違いも含めて楽しんでみてはどうでしょうか。 作者の荒川弘は巻末や表紙裏などにたくさん小ネタを入れてくれる漫画家です。「ハガレン」でも各キャラクターの意外な一面やひょうきんな部分などがしばしば登場します。 本編は特に中盤以降、ストーリーとしては重めの展開が続きますが、こういった息抜きがあるのも荒川作品ならでは。ダークファンタジーが苦手という人にもぜひ読んでもらいたい名作です!

胸熱な兄弟の絆を