適任?サイコパス役を演じがちな俳優トップ6
本当にサイコパスに見える?サイコ役がぴったりな俳優6人
ホラーやサスペンスに登場するサイコパスなキャラクターはどれも恐ろしいものばかりです。サイコパスとはモラルや良心が異常に欠如している精神病質者のことをいい、代表的な例でいうと『羊たちの沈黙』のレクター博士、『悪の教典』の蓮実聖司がそれに当たります。 しかし、並大抵の演技力では人々の心を震撼させるキャラクターを完成させることはできません。サイコパスのような特殊な役を演じるには人並み外れた高い 演技力が必要であり、さらにそのような恐ろしい役に幾たびも抜擢されている俳優は特別な才能、オーラを持ちあわせています。 ここではそんな才能やオーラを合わせ持ち、数々のサイコ役に抜擢されている国内外の俳優6人をご紹介します。まだ鑑賞していない作品の場合ネタバレになる可能性もありますのでご注意ください。
6位:二重人格、白人至上主義者を演じてきたエドワード・ノートン
6位は『ファイト・クラブ』でブラッド・ピッドがかすれるほどの存在感を示し話題となった俳優エドワード・ノートンです。 1996年公開リチャード・ギア主演の『真実の行方』で、レオナルド・ディカプリオも参加したと言われている2000人以上参加したオーディションで見事勝ち抜きスクリーンデビュー。 大司教殺しとして逮捕される少年アーロン役を演じ、終盤にかけてのサイコ感溢れる不気味な演技が高く評価され、映画初出演にしてアカデミー助演男優賞にノミネートされました。 そのほか『アメリカン・ヒストリーX』では白人至上主義に傾倒し黒人を殺してしまう男デレク役を、ロバート・デ・ニーロ、ミラ・ジョヴォヴィッチと共演した『ストーン』では祖父母を放火で死なせ正義をあざ笑う受刑者役を演じるなど、頻繁にシリアスな役どころを演じています。
5位:日本で1番サイコパスが似合う俳優・香川照之
唯一の日本人は怪演俳優とも称されている香川照之です。『半沢直樹』の大和田常務役や『カイジ 人生逆転ゲーム』の利根川役など、香川の演じる悪役は人々の記憶に必ず残る存在感を示します。 そんな中で最もサイコ感の強い役は2016年公開の映画『クリーピー 偽りの隣人』でした。共演作の多い西島秀俊と再タッグを組み、主人公が謎の隣人の不可解な言動に惑わされていくミステリースリラーに挑戦。 西島秀俊演じる主人公の隣人・西野はただでさえ奇妙なのですが、それを香川が演じることでサイコ感が増し、独特の不気味さを放つ作品に仕上がっています。 他にも香川の怪演が気になった方には日本アカデミー優秀助演男優賞を受賞した『ゆれる』や、婦女暴行の罪で捕まった男を演じた『刑務所の中』、日本兵と中国人の友情と悲劇を描いた中国映画『鬼が来た!』などがお薦めです。どれも違った意味での香川照之の恐ろしさが堪能できる良作となっています。
4位:『ミザリー』の演技で世界中を震撼させたキャシー・ベイツ
4位は何といっても『ミザリー』での怪演の印象が強いキャシー・ベイツです。1990年に公開された古い作品ですが、サイコホラーランキングなどには現在でも上位に上がるほどの大ヒットとなり、人々を震撼させるサイコパスの代表的作品となりました。 『ミザ リー』は、人気小説家が突然事故に遭い熱狂的ファンのアニーに助けられるものの、彼女の異常すぎる愛が徐々に狂気と化していくスティーブン・キングの同名小説を映画化した作品で、キャシー・ベイツはアカデミー助演女優賞を受賞しています。 ホラードラマ作品『アメリカン・ホラー・ストーリー』シリーズにも癖のある役どころで出演。特に第3シーズン「魔女団」では実在した人物デルフィーン・ラローリー役を演じ、『ミザリー』で演じたキャラクターの5倍最悪と言われるほどの注目を集めました。 女性ならではのサイコパスを演じることにかけて、キャシー・ベイツの右に出る者は未だいないと言えるでしょう。
3位:本当にサイコパスなのでは?と思わせる名演技を魅せるハビエル・バルデム
3位のハビエル・バルデムは近年ハリウッド作品にも多く出演しているスペインの俳優です。佇んでいるだけで怖ろしいサイコな殺し屋を演じた映画『ノーカントリー』では、ほぼセリフ無しにもかかわらずスペイン人俳優初となるアカデミー助演男優賞受賞という快挙を成し遂げ一躍有名になりました。 2012年公開の『007 スカイフォール』ではジェームズ・ボンドの敵ラウル・シルヴァ役を見事怪演。金髪で上歯の大多数と左の頬骨を失っているシルヴァはどこか妖艶さも持ち合わせており、ハビエル・バルデムでしか仕上げられない絶妙な気味の悪さをもつ魅力的な悪役です。 さらにシリーズ最終章と銘打たれた『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』には、ジャック・スパロウに復讐を目論む敵サラザール役で出演。子どもが見たらトラウマにもなりかねない容姿で異様さを放っています。 ハビエル・バルデムが演じる悪役は元々持つ色気からか、どこか魅力的にみえるのが特徴。これからも男女共にファンが増えていくのは間違いありません。
2位:作品によって異なるサイコ感を使い分けるジャレッド・レト
2位は『ダラス・バイヤーズクラブ』でアカデミー助演男優賞も受賞したことでも有名なジャレッド・レト。ストイックすぎる役作りで有名なジャレッドもまた、サイコな役を演じることの多い憑依型俳優です。 2007年に公開された『チャプター27』は、ジョン・レノンを暗殺した実際の犯人のインタビュー映像をもとに、犯行に及ぶまでの3日間を犯罪者目線で描いた物語。ジャレッドは30キロ増量という過酷な役作りをし、心の底からジョン・レノンを愛するあまり殺してしまう、まさにサイコな実在の人物マーク・チャップマンを熱演しました。 さらに『スーサイド・スクワッド』では、『バッドマン』に登場する悪役としてこれまで何度も映画で描かれてきた有名な悪役ジョーカーを、『ブレードランナー 2049』では、レプリカント(人造人間)を開発し巨大な陰謀を企む盲目の科学者ニアンダー・ウォレスを演じています。 上記の役柄はどれもジャレッドの入念な役作りで完成しているキャラクターで、まさにその作品の中で生きているイカレたサイコパスそのものです。
1位:サイコパスといえばやっぱりジャック・ニコルソン!
1位は多くの名作を残してきたアカデミー賞の常連、ジャック・ニコルソンです。サイコな役を演じる事が多いジャックですが、その中でも代表的なのはジャ ック・トランス役を演じた1980年の映画『シャイニング』でしょう。 『シャイニング』は、執筆の為山奥のホテルに移り住んだ小説家とその家族に、次々と不思議な現象が起こっていく物語で、ジャケットにも採用されたジャック・ニコルソンの鬼気迫る表情は人々の脳裏に残る強烈なインパクトを残しました。 1989年の『バットマン』では、ユーモアを持ったサイコパスとしてバットマン最大の敵、ジョーカー役を怪演。シーザー・ロメロ以来の二代目ジョーカーとして、シリーズのヒットに大きく貢献しています。 2000年以降は『恋愛適齢期』や『最高の人生の見つけ方』などハートフルな作品へ多く出演していましたが、2006年の映画『ディパーテッド』で冷酷無比な裏社会のボスを演じ、数年ぶ りのシリアス作品出演にファンを歓喜させました。しかし2010年の『幸せの始まりは』以降作品への出演が途絶え、75歳を迎えた年に正式に引退を表明しています。 上記の俳優以外にもサイコパスを演じている方はたくさんいますが、これからのサイコ界を担って行くのはどんな俳優なのでしょう。狂気満ちた演技でこれからもサスペンス界、ホラー界を賑わせていってほしいですね。