ハードボイルドとアメコミを融合した男、フランク・ミラーに迫る【デアデビル、シン・シティ】
アメコミとハードボイルドを融合させた男、フランク・ミラーに迫る!
Glad I finally got to convert @TheRealStanLee @dandidio1 @JimLee @DCComics #DK3 pic.twitter.com/RbsXVllXXv
— Frank Miller (@FrankMillerInk) February 21, 2016
昼は弁護士として、夜はクライムファイターとして活動するヒーローが活躍するアメコミ『デアデビル』。本作にアーティストとして、またライターとしても制作に関わったフランクミラーはそれまでのアメコミにはない、ハードボイルドさを作品に盛り込み、多くの人を魅了しました。 その後もコミックライター、アーティストとして活躍を続ける中、脚本家、映画監督、そして俳優としても活動するなど、様々な分野で活躍し続けています。 この記事では、そんなフランク・ミラーの経歴とその魅力に紹介していきます!
映画化作品も多数、コミックライターとしての活躍を紹介
フランク・ミラーはコミックライターとして、1979年にマーベル・コミックスでデビューを果たし、1980年から携わった人気作品『デアデビル』で一躍注目を集めるようになります。 その後、フランスの著名な漫画家、メビウスなどの影響を受けたそれまでにはない斬新なアイデアによるSF時代劇作品『ローニン』を発表し、さらに時の人となります。 1986年にはスーパーヒーローを現代的な視点で描いた作品『バットマン:ダークナイト・リターンズ』を生み出しました。本作はアメコミが子供のみならず、大人も楽しむことのできる位置付けになるきっかけになり、アメコミ界に大きな改革をもたらしたと言われています。
フランク・ミラーは『バットマン:ダークナイト・リターンズ』後も、『シン・シティ』『300(スリーハンドレッド)』『バッドマン:ダークナイト・ストライクス・アゲイン』など続々と人気作品を生み出し続けています。
脚本家、監督、俳優……多岐にわたる映画人としての活躍
Every home should have one . Thank you DC for a wonderful 30 years and looking forward to many more pic.twitter.com/HCwVxfXtta
— Frank Miller (@FrankMillerInk) February 20, 2016
コミックライターとしてみならず、フランク・ミラーは脚本家として、監督して、また俳優としても活躍をしています。 1990年に『ロボコップ2』で脚本家デビューを果たしますすが、本作の脚本は他の脚本家に手を加えられ、あまりにも自身の脚本内容とはあまりにもかけ離れた作品に仕上がってしまいしました。そのため『ロボコップ3』で脚本家として携わった後は、自身の映画化作品『デアデビル』へのカメオ出演を除いては、映画界とは距離を置いていました。 しかし、アクション映画を得意とする監督、ロバート・ロドリゲスから『シン・シティ』の共同監督を依頼された際に、監督の熱意と、監督が製作したアバンタイトルに惚れ込み、依頼を快諾しました。 その後、2008年に公開された『ザ・スピリット』では単独で監督を務め、また端役で出演もしています。 またフランク・ミラーは「出たがり」としても有名で、自身が携わった『ロボコップ2』『ロボコップ3』『デアデビル』『シン・シティ』にはカメオ出演もしています。
フランク・ミラーの代表作にして、ハードボイルドを取り入れた初のアメコミ『デアデビル』
フランク・ミラーの名前を一躍世に知らしめた作品『デア・デビル』。1964年に発表され、フランク・ミラーは1979年から本作に携わりました。 昼は弁護士、夜はクライムファイターとして活躍するスーパーヒーローが活躍する作品で、アメコミにハードボイルドさをミックスさせた初の作品とも言われています。 幼少時の事故により失明したものの、視覚以外は超人的な能力を持ち、また反射神経、平衡感覚にも長けている男性マットは、自身のために殺されてしまった父親の犯人を追い詰めるため、弁護士になります。 しかし犯人を突き止めたものの、起訴することができず法の限界を知ったことにより、自身の才能を活かしてデアデビルとなり犯人たちを追い詰めるます。 その後は悪と戦うため、昼間は弁護士、夜はデアデビルとしての活動を続け、このマットの活躍を堪能できる本作はリアルな世界観で多くの人を魅了しました。
アメコミ界を代表する傑作、『バットマン:ダークナイト・リターンズ』
ここからは、フランク・ミラーの代表作についてより詳細に紹介していきたいと思います。 まずは、アメコミ界を代表する作品『バットマン』のミニシリーズである本作品。1986年に4巻が出版されました。 10年前にバットマンを引退した主人公、ブルース・ウェイン。高齢になり衰弱していたものの、本作品で復帰を果たします。 本作は2012年と2013年に2部作としてアニメ化され、日本でも1989年にコミックの翻訳版、そして2016年にアニメ化の日本語版が出版されました。
ファンが待ち焦がれた『バットマン:ダークナイト・ストライクス・アゲイン』
『バットマン:ダークナイト・リターンズ』同様、『バットマン』のミニシリーズである『バットマン:ダークナイト・ストライクス・アゲイン』。2001年から2002年にかけて3巻が発表されました。 地下に潜伏していたバットマンが自身のサポーターを訓練し、アメリカを独裁しているレックス・ルーサーと戦う様子が描かれています。 前作から15年を経て発表された本作はファンが待ち焦がれていた作品であり、大きな話題となりました。
映画監督としても携わった『シン・シティ』
1991年から2000年にかけて7巻が発表された『シン・シティ』。それぞれが独立した物語ではあるものの、舞台となっている悪徳と欲望にまみれた街シン・シティが主人公という一風変わった視点で描かれています。 本作は2005年にフランク・ミラーとロバート・ロドリゲスの共同監督作品として映画化されています。また特別ゲスト監督として『パルプ・フィクション』などで知られるクエンティン・タランティーノも名を連ねています。
これからの活躍も期待
.@crackbangboom was a blast. They were excellent hosts and the fans made me feel like Messi. pic.twitter.com/95Z2vOcHxV
— Frank Miller (@FrankMillerInk) October 20, 2017
フランク・ミラーはアメコミ界に新しい風を吹き込み、革命を起こし続けていました。最近は主だった作品は発表されていませんが、コミックライターとして、また映画人としてのますますの活躍を期待したいところですね。