『アンナチュラル』の全話あらすじ・ネタバレ!中堂の恋人を殺害した犯人の正体は?
石原さとみ主演のTBS系連続ドラマ『アンナチュラル』。不自然死究明研究所、通称UDIラボで働く法医解剖医たちが死体を解剖することで不自然死=アンナチュラルデスを解明していく医療ドラマです。 『逃げるは恥だが役に立つ』で大旋風を起こした脚本家・野木亜紀子が脚本を務めるという事でも話題となり、平均視聴率は11.1%、最終回は最高視聴率の13.3%を記録。各話ごとに張られた伏線とその回収、医療ドラマのテンプレを脱した巧みな脚本が高く評価されました。 本記事では、ドラマ『アンナチュラル』の各話のあらすじをご紹介していきます。 ※本記事にはストーリーのネタバレが含まれているため、未視聴の人は注意してください。
第1話のあらすじ・ネタバレ
不自然死究明研究所、通称UDIラボで働く法医解剖医の三澄ミコト(石原さとみ)は、同じく法医解剖医の中堂系(井浦新)と臨床検査技師の東海林夕子(市川実日子)、アルバイト記録員の久部六郎(窪田正孝)らと共に年間400体もの遺体を解剖調査していました。 そんなある日、虚血性心疾患と診断され亡くなった高野島渡の両親が、息子の本当の死因を究明して欲しいとUDIラボにやってきます。解剖すると死因は何らかの毒物である可能性が浮上し、さらに高野島の同僚である女性も同時期に突然死していた事が判明。 高野島の恋人・馬場路子(山口紗弥加)が毒物を扱う研究所で働いている事から、2人の浮気を疑い毒物により殺害した疑惑が浮上します。 しかし検出されたのは馬場が扱う毒物ではなく、高野島が死ぬ前に出張で訪れていたサウジアラビアで流行していた危険ウイルス、マーズ・コロナウイルスでした。 高野島は日本へ危険ウイルスを持ち込んだ犯人と報道され、ネットやマスコミに痛烈批判されてしまいます。 しかし帰国した当日一緒に居た馬場は感染していない事、高野島が帰国後訪れた東央医科大学病院で多くの死者が出ている事から、感染源はサウジアラビアへの渡航ではなく、ウイルス研究をしていた病院での院内感染だった事が判明。病院が記者会見を開き謝罪した事により物語は終息に向かいます。
第2話のあらすじ・ネタバレ
十数年前、練炭による一家四人無理心中事件が起き、家族の長女だけが生き残るという事件が発生。その生き残りの長女こそが三澄ミコトであり、事件を自ら研究し論文も発表していることから練炭のエキスパートと呼ばれていました。 そんなミコトらUDIラボの3人は、練炭による一家四人無理心中と見られる4人の遺体を担当。調べていくと4人は家族ではない事が判明し、自殺サイトで集まり無理心中に及んだと分かるも、ある1人の女性は身分が分からないままでした。 ミコトは現場に残った練炭の量が少なすぎる事に気付き、警察が来る前に誰かが女性の遺体を運び込んだ可能性を挙げます。胃の内容物から女性が温泉地で亡くなったと踏んだミコトは、六郎とともに調べに行くと、不自然に止まっている冷凍車を発見。 中には数々の証拠が残っていましたが、調べているうちに冷凍車の所有者である犯人に閉じ込められてしまいます。中堂の助けにより2人は無事救出され事なきを得ました。犯人は自殺サイトで女性になりすまして、死にたい女性に近づき犯行に及ぶ運送会社の男だったことが分かりました。 一方で六郎がUDIラボのネタを横流しするために、週刊ジャーナルの記者・末次と繋がっていることが判明します。
第3話のあらすじ・ネタバレ
人気主婦ブロガーの妻を殺したという罪に問われている夫・桜小路(温水洋一)の裁判で、代理証人として出廷したミコト。99.9%の勝率を誇る検事・烏田(吹越満)に余計な事は言うなと念押しされていたものの 、いざ法廷に立ったミコトは凶器と傷口が矛盾している事を指摘します。 主婦は左利きだったので家の包丁は全て左利き用が揃えられていましたが、傷口は右利き用の刃物で出来た傷だったのです。 さらによく調べると、凶器として提出された包丁はセラミック製だったものの傷口からはステンレスの成分が検出され、凶器は別にあるということが判明します。 そんな中、UDIラボで働いていた臨床検査技師の坂本(飯尾和樹)は、普段から罵詈雑言を浴びせられていた中堂に対しパワハラで訴訟を起こしており、ミコトは互いに問題を抱えていた中堂に協力を要請。女性アンチの空気が漂っていた法廷に中堂が出廷し、坂本との和解交渉にはミコトが赴きます。 中堂は傷口に料理人が使う最高級の砥石の成分が検出され、真の凶器は合砥で手入れされたステンレスの包丁であることを法廷で証言。この証言により桜小路は無罪、真犯人は京都で小料理屋を営む主婦の弟だったことが判明しました。 坂本とはミコトの機転により無事和解し、裁判も無事終了。しかし、検事の烏田により中堂が過去に人殺しの罪で逮捕されていたことが明かされるのでした。
第4話のあらすじ・ネタバレ
ある日ミコトの母で弁護士の夏代(薬師丸ひろ子)が、バイク事故によって亡くなった佐野(坪倉由幸)の死因究明の為UDIラボにやってきます。 佐野の事故は勤務先の長時間労働による過労、バイクの修理ミス、かかりつけ医師による病気の見落としの3つの原因が疑われており、それぞれが責任を押し付けあっていました。 解剖の結果、死因はくも膜下出血と外傷性椎骨動脈かい離で、1ヶ月前にバイクで転んだ際に出来た傷が原因だった事が分かります。 実は死亡する1ヶ月前、佐野は勤務先であるケーキ会社の社長にケーキを届けるよう、無理に勤務時間外に呼び出されており、その際に過労による寝不足で転倒事故を起こしていました。 バイクに付いたマンホールの塗料から現場が特定され、付近の防犯カメラの映像により社長の自宅付近だった事が判明。会社の利益の為社員に無理な長時間労働を強いていた社長が訴えられる形で物語は終息に向かいました。 その日の夜、中堂はフォレスト葬儀屋の木林(竜星涼)から「赤い金魚が出た」という連絡を受け、無断で遺体の検案に向かいます。そんな中堂の様子を見ていたミコトは、翌日所長の神倉(松重豊)にこの件を相談。 すると神倉は、8年前中堂は自身の恋人を亡くしており、運ばれてきた恋人の遺体を何も言わず解剖したという出来事があったことをミコトに教えてくれました。3話で明かされた逮捕歴はこの事で、その後証拠不十分で不起訴になっていたのです。
第5話のあらすじ・ネタバレ
ある女性が海に飛び込んで自殺する事件が起こりました。しかし妻が自殺をする訳がないと、夫・鈴木巧(泉澤祐希)が青森県からUDIラボにやってきます。解剖を進めていたミコトらでしたが、所長の神倉に「そのご遺体は盗まれたものだ」と慌てて解剖を止められます。 夫だと思われた鈴木は入籍はしていない恋人で、両親により火葬される直前に鈴木が勝手に遺体を持ち出し調べようとしていたのでした。解剖を反対する両親により遺体は持ち帰られたものの、中堂が勝手に取り除いていた肺や事故現場の海水を調べると次々と矛盾が見つかります。 遺体発見現場の近くで足から海に落ちる女性の目撃情報があるも、遺体は顔から着水した際の神経反射の症状が出ており、目撃された女性と遺体に相違があることが判明。 さらに鈴木が贈ったネックレスが無くなっていた事から、女性の幸せを妬んだ職場同僚が女性を海に落とした後自殺へと見せかける為、自ら海に入り目撃者を作ったことが分かったのです。 六郎は一連の事件の詳細を週刊ジャーナルの末次へと提出。一方のミコトは、鈴木が犯人へと復讐に行くのを知りながら止めなかった中堂を批判し、UDIラボを辞めないのなら糀谷夕希子(こうじやゆきこ)さんのことを話して、と中堂が抱える過去の事件について尋ねたのでした。
第6話のあらすじ・ネタバレ
ある日、臨床検査技師の東海林が見知らぬホテルのベッドの上で目を覚ますと、隣には同じ高級ジムに通う見知った男・権田原の死体が。ミコトが調べると権田原は窒息死で、ちょうどUDIラボで中堂が解剖していた遺体・細川と同じ死因だったのです。どちらも手首と耳裏に発赤がありました。 亡くなった権田原と細川、さらにパイロットの立花と経営者の岩永を加えた4人は大学時代からの旧友で過去に2度女性に睡眠薬を飲ませ襲うという事件を起こしており、東海林もその被害に遭う直前だったようです。 さらに4人は仮想通貨詐欺事件の疑いで警察にマークされていました。その最中に起きた事件という事で東海林も関係しているのでは、とあらぬ疑いをかけられてしまいます。 東海林の疑いを晴らそうとミコトが調べると、耳の発赤は岩永の会社で販売するバイタルセンサーを付けていた跡だと判明。2人が持っていたセンサーには電流が流れるように改造がされており、そこから神経が麻痺し窒息死していました。 4人は仮想通貨詐欺で4億円を得ており、儲けを独り占めしようとした岩永がパイロットの立花までも殺そうとしていたのです。無事事件は解決し、東海林とミコトは安堵の表情を浮かべます。 一方の六郎は仮想通貨詐欺事件の情報を、週刊ジャーナルの末次の紹介で知り合ったフリー記者の宍戸(北村有起哉)から得ており、その情報料を渡そうとしていました。 しかし宍戸はお金を受け取りません。代わりに、以前UDIラボに届いた「裁きを受けろ」などと書かれた怪文書を見た中堂の反応はどうだったのか、と六郎に訊ねたのでした。
第7話のあらすじ・ネタバレ
ある日ミコトの弟で塾講師をしている・秋彦(小笠原海)を通じて、ミコトの元に白井という男子高校生から連絡が入ります。それは顔を隠したSという男が今まさに動画を生配信しており、 横にあるY君の遺体の死因を特定しろ、というものでした。 Sは紛れも無く秋彦の生徒の白井で、Yは白井と同じ学校の横山だと分かるも、さすがのミコトも遠隔での診断に難色を示します。 一定視聴者数を超える度ヒントを出す、とルール付けた白井が凶器に血の付いたナイフを出したところ、その凶器が白井をいじめていた小池という生徒の物だとクラス中が大騒ぎに。 しかし犯人は小池ではなく、小池の犯行に見せかける為横山自身が仕組んだ自殺でした。白井と横山は小池のいじめに苦しんでおり、小池が犯人になるよう自殺の計画を立てる横山を白井は止める事が出来ず、大勢の場で小池のいじめが原因だと知らしめたかったのだといいます。 さらに自身も自殺しようとしていた白井を、 ミコトと中堂らが止めたことで実況動画事件は解決しました。翌日、中堂は8年前に死んだ恋人・糀谷夕希子の口内の写真をミコトに見せます。 そこには赤い金魚のような模様があり、これまで散々協力させられたから少しは返せ、とミコトに「赤い金魚」を探す協力を仰いだのでした。
第8話のあらすじ・ネタバレ
ある雑居ビルで起こった火災で焼死した10体の遺体がUDIラボにやってきます。次々と解剖を進めほとんど全員の身元が分かるも、頭部に殴られた跡のある9番目の遺体のみ身元の確認が出来ずにいました。 そんな中11番目の火災の被害者が生存している事が警察により明らかにされ、搬送された病院の医師で六郎の父・久部俊哉(伊武雅刀)がUDIラボにやってきます。 俊哉は三流医大を休学しながらもUDIでバイトをしている六郎をクビにしていほしいとミコトに頼み、六郎にはさっさと復学しろと吐き捨て去っていきました。 9番目の遺体に弾痕が発見された事から、町田という前科のある男だったことが分かります。 そして町田と11番目の生存者どちらの体にもロープの跡があり、町田が動けなくなった11番を「背負い搬送縛り」を使って救出したことが判明。頭部の跡も殴られたのではなく、小規模爆発により体が吹き飛んだ際に出来たのだと分かります。 前科のある町田は両親と疎遠になっていました。しかし死ぬ前に他人を救助していたと知り、両親は彼のことを死んでから誇れるようになりました。そんな様子を見た六郎は父・俊哉にUDIラボで働く意志がある事を伝え、週刊ジャーナルにも今後一切協力しない旨を伝えます。 一方の中堂は糀谷夕希子について、絵本作家で「ピンクのカバ」という本が出版予定だった事、スクラップ置き場で大量のニコチンが投与され死んでいた事をミコトに明かしました。 そして新たな現場では、口内に赤い金魚の模様がある女性の遺体がスーツケースの中から発見されたのでした。
第9話のあらすじ・ネタバレ
口内に赤い金魚の模様がある遺体は、中堂が見つけただけで3件ありました。 糀谷夕希子はニコチン中毒、2件目は自殺、3件目は熱中症で、ミコトが見つけた4件目の遺体にはボツリヌス菌という食中毒の疑いがあり、いずれも関連性がない事から警察は単独事件として捜査を進めます。 今回の遺体から、赤い金魚の正体は魚模様が刻まれたペット用のゴムボールを口内に押し込まれ出来たものだと判明。さらに死因はホルマリン水溶液が投与されたことが原因で、ボツリヌス菌は死んでから胃の中で繁殖していたのです。 六郎は記者の宍戸からある封筒を受け取っており、その中に「撲殺=Beat」や「ドリル=Drill」と書き込まれた過去の事件の記事が入っていました。 六郎が記事を見ながら今回の事件はホルマリン(Formalin)で、アルファベットに関連があるのかと考えていると、近くに居た中堂が六郎の手の中にピンクのカバの挿絵があるのを発見。 宍戸は封筒に糀谷夕希子の絵も入れており、これを見た中堂は、夕希子は絵を持ったまま消えた為ピンクのカバは犯人しか知りえない情報だと六郎に詰め寄ります。電話で絵を持っていた理由を宍戸に尋ねた中堂は、そこで前回の11番目の火災の生存者・高瀬が一連の事件の犯人であることを教えられたのです。 不動産屋だという高瀬のもとに復讐の為急いで向かう中堂でしたが、高瀬の自宅兼店舗には証拠等が既に燃やされた跡が。高瀬本人はというと警察署に自ら出頭し、殺されそうだから保護してほしい、と警察官に訴えかけていたのでした。
最終回のあらすじ・ネタバレ
宍戸は事件を追ううち、高瀬が26文字のアルファベットになぞらえた連続殺人を企てている事に気付いていました。それを見てみぬ振りをして記事にし続けていたのです。さらにホルマリンの「F」で完成した26名の殺人を妄想だと語る高瀬の供述をもとに、センセーショナルな手記を出版したのです。 しかし高瀬は、自分はあくまで内見中に勝手に死んだ女性の処置に困りホルマリン投与や解体をしただけだと、死体遺棄のみ認め殺人の罪は否定。裁判になるも弁護側はボツリヌス菌の食中毒を主張していました。 しかしミコトは、何故犯人側が菌の事を知っているのか不思議に思います 。実は六郎からボツリヌス菌の事を聞いた宍戸が、犯人の高瀬に教えていました。そのことで六郎が週刊ジャーナルと通じていた事がばれてしまい、六郎はUDIラボを後にします。 そんななか糀谷夕希子の父が現れ、これまで中堂が犯人だと決めつけ怪文書を送っていた事を謝りたいとアメリカから帰ってきました。夕希子の父は当時からアメリカにおり、夕希子も土葬されていたことを知ったミコトは8年経った今でも遺体を調べられるのではとひらめきます。 アメリカから送られてきた遺体を調べると、ゴムボールを口に押し込んだ際に付いた高瀬のDNAが歯の裏側から検出され、裁判では高瀬も自供したことで見事犯行を立証することができました。 宍戸も殺人幇助の罪で捕まり、夕希子の父とも和解した中堂の復讐は終りを迎えたのです。 六郎も本格的に法医学を学ぼうとUDIラボに戻り、ミコトたちは今日もまた未来を守るため解剖を始めるのでした。