2018年4月6日更新

マジでエモい!記録映画『アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』の魅力に迫る!

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アンヴィルというメタルバンドを知っていますか?

メタルブームが巻き起こり、数多くのロックスターが生まれた1980年代。そんなメタル全盛期の中で、多くの同業者に実力を認められながらも成功を収めることが出来なかったバンドがありました。 そのバンドの名はアンヴィル。彼らの音楽は後のメタルミュージシャンに大きな影響を与えたと言われています。 今回は、そんな彼らが主役のドキュメンタリー映画『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』をご紹介します。音楽好き以外も笑って感動できる作品ですよ!

かつての人気バンドの現在を追った、熱いドキュメンタリー!

本作は、1978年に結成されて以来30年以上に渡って活動してきたメタルバンド、アンヴィルの姿を追ったドキュメンタリー映画です。 50代になり、1980年代初頭の全盛期をとっくに過ぎ去ってしまっても、地道に働きながら変わらずバンドを続ける彼らが、再び大きなチャンスを掴むまでを記録しています。夢を追う事の素晴らしさと難しさを、一切包み隠さずに伝えてくれる作品です。 本作はマイケル・ムーアなどの著名人に高く評価され、多くの賞を獲得しました。本作によって注目を集めたアンヴィルは、再び音楽に専念できるようになったようです。

バンドを取り巻く様々な人々にも注目

本作の中心人物となるのは、アンヴィルの核となるメンバーであるリップスとロブ。ギターとヴォーカルを務めるリップスとドラマーのロブは、性格は大きく違うものの幼いころからの親友です。 主役である2人以外にも、彼らを支える家族やファンなどをはじめとする多くの人物が登場します。 マネージャーやプロデューサーといった、バンドの裏側で活躍する人々も見れるのは新鮮かもしれません。ドキュメンタリーだけあって俳優は登場しませんが、有名なメタルミュージシャンのインタビューもあり、メタルファンなら更に楽しめる内容です。

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監督はバンドの大ファン!脚本家としても活躍する実力派

本作の監督を務めたのは、スティーヴン・スピルバーグが監督した『ターミナル』の脚本を書いたサーシャ・ガヴァシ。彼は若い頃にアンヴィルの付き人をしていた経験があるほどの大ファンで、20年ぶりにバンドと連絡を取ったことが制作のきっかけとなりました 本作で高い評価を得た彼は、2012年の『ヒッチコック』で本格的に映画監督としてのキャリアをスタート。脚本家としての仕事も続け、キアヌ・リーヴスが主演を務めた『フェイク・クライム』などの作品を手掛けています。

全盛期は20年以上前!それでも挑み続ける2人

オープニングは、彼らの全盛期である1984年のロックフェスでのライブ映像。後に名を馳せることになる多くのバンドと同じステージに立つアンヴィルですが、その後は彼らのみが人気に恵まれなかったことが説明されます。 それから20年以上が経ち、リップスとロブはもう50代に。若い頃とは違って音楽だけに集中することが出来ない状況の中でも、2人はバンドを続けていました。 人生の中でアンヴィルがどれほど大切なのかを語る2人を見ると、彼らが未だに情熱を持ち続けていることが分かります。そのひたむきな姿には、心を打たれるでしょう。

ケンカでバンド解散の危機!そこで語られる思いとは

ツアーに出てもギャラも貰えないという苦しい状況が続く中、かつて共にアルバムを制作したプロデューサーと新アルバムを作れることになったアンヴィル。リップスは姉から借りた金を制作費に回すなど、新アルバムにかける思いは非常に強いものでした。 しかし、アルバムの制作中にストレスから2人はケンカを始めてしまい、バンドは解散の危機に。 結局はロブと仲直りしようとするリップスですが、中々上手くいきません。すると、リップスはロブへの思いを泣きながら熱弁し、やっと2人の関係は修復するのでした。 2人の友情を示した、滑稽であると同時に感動できるシーンです。

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最後の舞台は日本!爽やかなエンディングに感動

苦労して作り上げたアルバムでしたが、レコード会社からは発売してもらえず結局はバンド自らが売ることになるなど、相変わらず逆境は続きます。そんな中、遂に日本のプロモーターからメタルフェスへの参加を依頼されるという大チャンスが到来。 トップバッターという出演順から、リップスは客が来ないのではないかと不安がります。しかし、舞台に上がったアンヴィルを待ち受けていたのは、会場を満員にするほどのファンでした。 そしてライブ後、彼らが東京の雑踏の中で満足そうに立っている姿で映画は終わります。彼らの努力が報われるこのエンディングは、爽やかな感動を届けてくれるでしょう。

夢を追いかける勇気が貰える作品!

いかがだったでしょうか?夢を追い続ける2人の姿をどう捉えるかは、人によって大きく異なるかもしれません。 華やかに見えるミュージシャンですが、本作を見れば音楽ビジネスの厳しさを理解できるでしょう。 アンヴィルのような、売れていなくても活動を続けるバンドは世界的にも稀です。しかし、リップスとロブのように情熱をもって取り組んでいれば必ず報われるという勇気も本作からは貰えます。 彼らのひたむきな姿勢からは、多くの事が学べるはずです。本作でアンヴィルに興味を持った人は、是非彼らのアルバムも聴いてみてください!