ゴリラとほぼゴリラなロック様の友情がアツい『ランペイジ』これが“映画”だよ【人間食べ食べカエル】

5月18日(金)に公開されるパニックアクション映画『ランペイジ 巨獣大乱闘』。ゴリラ、狼、ワニが巨大化して街に破壊の限りを尽くす様子が圧巻なだけでなく、そこにある“友情”にも心を打たれてしまう本作を語る。

固い友情で結ばれた元特殊部隊の霊長類学者デイビス・オコイエ(ドゥエイン・ジョンソン)とアルビノゴリラのジョージは、サンディエゴの動物園で穏やかな日々を過ごしていた。そんなある日、宇宙から巨大化薬が落下！ 偶然それを摂取してしまったジョージは次第に巨大化＆凶暴化！更にオオカミとワニも巨大化してしまい、アメリカは一気に巨獣のバトルグラウンドと化す！果たしてオコイエはジョージを救えるのか！そして人類の運命やいかに！！

『センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島』『カリフォルニア・ダウン』に続き、ブラッド・ペイトン監督とロック様ことドゥエイン・ジョンソンの最強コンビが3度目のタッグを組んで作り上げたのが本作だ。これまでの2作も十分に楽しめる出来だったが、本作では更に面白さに磨きがかかり、超A級の娯楽作に仕上がっている。

最大の見どころは、勿論だが巨大化した獣たち(とロック様)による街の大破壊映像である。『カリフォルニア・ダウン』でもド級破壊映像を見せてくれたが、本作のそれは更に上をいく！全編が破壊と破壊でドラマを挟む逆ハンバーガーみたいな感じだが、特に巨獣たちとロック様が街で一堂に会してからの後半数十分は圧巻。そのほぼ全てが異常なテンションの大破壊シーンだ。巨獣たちが街を蹂躙し、休む間もなく爆炎が巻き起こり、ビルが見たことないような倒壊をする。まるでこの世の終わりのような凄まじい映像のつるべ打ちで完全にノックダウンさせられる。 本作の主役である巨獣たちも魅力たっぷりで、ハルクとキングコングを足して2で割らない大暴れをする巨大ゴリラに、空飛ぶ高速巨大オオカミ、モンスターハンターのラオシャンロンみたいなデカさの巨大ワニ、巨大化しないけど巨獣みたいなロック様と、どいつもこいつも素晴らしい。こんな奴らが一切の手加減無しで街をぶっ壊してくれるのだから堪らない。

大破壊以外に注目したいのが、ゴリラとロック様のアツい友情である。もともと、ゴリラは巨大化する前はロック様と大の仲良しであった。ゴリラが幼いころ密猟者に殺されそうになったところを、ロック様が逆に密猟者を全員抹殺して救ってくれたのである。また、ロック様自身もかつて数々の悪辣な密猟者を目の当たりにしたことで、すっかり人間不信に陥り、「オレ、ニンゲン、キライ」となっていたところ唯一心を開けたのがゴリラだったので、彼もまたゴリラに救われている。 そんな、互いが互いを支えあい、種別を超えた友情をはぐくむ２人の日常を、巨大化薬が壊してしまう。ゴリラは巨大化するにつれて次第に凶暴化していき、遂にロック様をも襲ってしまう。それでも、唯一無二の親友であるゴリラを救おうと奔走するロック様の姿に、思わず胸が熱くなる。何度失敗しても、どんな妨害にあっても、絶対に諦めずにゴリラを救おうとするロック様。その思いに応えるかのように、史上最高のクライマックスが訪れる。

本作のクライマックスは、観た人なら分かるかと思うが超最高だ。ロック様の友情パワーで巨大化したまま本来の性格を取り戻したゴリラが、ロック様とタッグを組んで他の巨獣をぶっ倒しにかかるのだ！ それまで散々もの凄い破壊が続いていた中で、これ以上どうやって盛り上げるのかと思っていたところの、まさかのタッグバトルである。これで興奮するなという方が無理だ。ロック様がグレネードを撃って、ゴリラが殴り掛かる。やったね、これが映画だよ。

バブルでも到来したんじゃないかと思うほどの景気のいい壊れっぷり＆暴れっぷりに、ニッコリ笑顔になること間違いなし。近年ここまで破壊に全振りした映画も珍しい。巨獣とロック様とぶっ壊しだけが詰まった最高の作品。これでゴールデンウィーク明けの憂鬱をぶっ飛ばそう！！