2019年1月11日更新

『七つの会議』気になるあらすじと豪華キャスト一覧 池井戸潤原作作品が映画化!

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映画『七つの会議』
(C)2019映画「七つの会議」製作委員会

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映画『七つの会議』のあらすじ・キャストを紹介【池井戸潤原作】

テレビドラマ『半沢直樹』で広く知られるようになった池井戸潤作品。彼の小説を原作とした映画『七つの会議』が2019年2月1日に公開されます。 企業の裏で不正を働く者を明るみに出すという、まさに『半沢直樹』にも一脈通じるような内容。テーマはずばり経済における「モラル」です。 池井戸潤原作の映画化作品としては、『空飛ぶタイヤ』(2018)に続く2作目。次々にテレビドラマ化されていく池井戸作品ですが、意外にもまだまだ映画化されていません。 今回は本作のあらすじ、キャスト、みどころを探り、池井戸潤作品の魅力に迫ります。

映画『七つの会議』あらすじ

『七つの会議』
(C)2019映画「七つの会議」製作委員会

舞台は中堅電機メーカー、東京建電。「居眠り八角」と呼ばれる万年係長・八角民夫が、年下のエリート上司・坂戸宣彦から厳しい叱責を受けます。八角は坂戸をパワハラで訴えることで、物語が展開します。 坂戸はパワハラ委員会にかけられ、課長から降格になるのです。一見、厳しすぎる裁定のように見えました。 ところが、新たに課長に就任した原島万二の求めにより、八角は坂戸処分の真実に関して告白します。その裏には、坂戸の不正があったのです。 そして、一連の騒動で社員たちの人生に隠されていた謎や、企業の負の部分が次第に明るみに出されてゆくのでした......。

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主演キャストは野村萬斎

八角民夫/野村萬斎

映画『七つの会議』
(C)2019映画「七つの会議」製作委員会

「居眠り八角」というぐうたら社員、八角民夫を演じるのは、能楽師・俳優の野村萬斎。能楽狂言方和泉流野村万蔵家の長男として、1966年に生まれます。 幼少時より狂言という伝統芸能の世界にいましたが、1985年に黒澤明の『乱』に鶴丸役で出演。その後もNHK大河ドラマ『花の乱』、朝の連続テレビ小説『あぐり』など、俳優としての活動にいそしみます。 その上品な物腰と、独特の発声法で存在感が突出した役者として、舞台、スクリーン、テレビなどで幅広く活躍しています。

『半沢直樹』キャストが再集結!キャラの濃い登場人物を演じる

北川誠/香川照之

『七つの会議』香川照之
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八角たちの上司、営業部長・北川誠役を演じるのは香川照之です。父は歌舞伎役者の市川猿翁、母は女優の浜木綿子というサラブレッド。 1989年、23歳の時に、NHK大河ドラマ『春日局』で俳優としてデビューします。以来、独特の存在感を放つ俳優としてドラマや映画に欠かせません。 池井戸原作のドラマ『半沢直樹』では、東京中央銀行の常務取締役・大和田暁に扮し、堺雅人演じる半沢と直接対決し数々の名シーンを生み出しました。

坂戸宣彦/片岡愛之助

『七つの会議』
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トップの売上をたたき出す営業課長・坂戸宣彦を演じるのは、歌舞伎役者、俳優の片岡愛之助です。 元々は歌舞伎とは無縁の家庭に育ったのですが、子役として活動するうちに、十三代目片岡仁左衛門に見出され、片岡一門に弟子入り。歌舞伎役者としての道を進みます。 現代劇で注目されたのは、テレビドラマ『半沢直樹』でのエリート官僚・黒崎駿一役。おねえ口調のクセの強いキャラで、ドラマを盛り上げました。

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原島万二/及川光博

『七つの会議』
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(写真中央) 坂戸に代わって課長に就任する原島万二役に及川光博。ミッチーの愛称で知られる、ミュージシャン、俳優です。 1996年に歌手としてデビュー。「王子」を自称し、独特の世界観を発揮していました。1998年頃から俳優としての活動を開始し、お茶の間では「相棒」シリーズの二代目相棒として親しまれています。 『半沢直樹』では半沢のサポート役に回った渡真利忍(とまりしのぶ)を演じました。

徳山郁夫/北大路欣也

『七つの会議』北大路欣也
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東京建電の親会社ゼノックスの社長である徳山郁夫を演じるのは、北大路欣也です。名優、市川右太衛門を父にもつ大ベテラン俳優。 1956年、『親子鷹』の子ども時代の勝海舟役で俳優デビューを果たします。この頃は同じ二世スターである松方弘樹とライバル関係にあったようです。 時代劇だけでなく、「仁義なき戦い」シリーズなどの現代劇でも幅広く活躍しました。『半沢直樹』では舞台となった東京中央銀行の頭取・中野渡謙に扮し、貫禄の演技を見せつけました。

映画『七つの会議』注目の追加キャストが一挙発表

江木恒雄/立川談春

『七つの会議』立川談春
(C)2019映画「七つの会議」製作委員会

東京建電と取引があり、物語の鍵を握るトーメイテック社の江木社長を演じるのは、落語家・立川談春です。1984年、17歳で立川談志に入門し、以来、前座、二つ目、真打ちと立川談春を名乗り続けます。 「最もチケットが取れない落語家」と呼ばれるほど、人気の落語家ですが、2013年頃から俳優としても活動。池井戸潤ものとしては、『ルーズヴェルト・ゲーム』や『下町ロケット』などのドラマにも出演しています。

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三沢逸郎/音尾琢真(TEAM NACS)

『七つの会議』
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東京建電との契約を打ち切られ、経営難に陥っている老舗のネジ製造工場「ねじ六」の四代目、三沢逸郎を演じるのは音尾琢真。 1996年に、北海道で大泉洋らと演劇ユニット「TEAM NACS」を結成し、2005年から全国に活動の場を広げ舞台、映画、ドラマなどで活躍しています。第41回日本アカデミー賞で最多タイ10部門受賞の『関ヶ原』のほか、大河ドラマ『龍馬伝』、『花燃ゆ』にも出演しました。

新田雄介/藤森慎吾(オリエンタルラジオ)

『七つの会議』
(C)2019映画「七つの会議」製作委員会

(写真左) 社内で犬猿の中の営業部の"粗探し"に執着する、経理部課長代理・新田雄介役に藤森慎吾。2004年に、中田敦彦とお笑いコンビ「オリエンタルラジオ」を結成しました。 バラエティのチャラ男キャラが定着していますが、音楽活動でボーカル・作詞を担当したり、洋画や劇場アニメで声優を務めたりと、マルチな才能を発揮。演技の経験も豊富で、複数のTVドラマをはじめ、映画では『闇金ウシジマくん Part3』に出演しています。

浜本優衣/朝倉あき

『七つの会議』
(C)2019映画「七つの会議」製作委員会

営業一課員で、寿退社を控えている浜本優衣を演じるのは朝倉あきです。第6回東宝シンデレラオーディションに応募し、受賞は逃すも東宝芸能に所属しました。 その後、連続テレビ小説『てっぱん』(2010)のヒロインの親友役などで注目を集め、ジブリ映画『かぐや姫の物語』(2013)ではかぐや姫の声優に抜擢。ドラマ『下町ロケット』(第6話~最終話)のほか、大河ドラマ『おんな城主 直虎』や映画『横道世之介』に出演しました。

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宮野和広/橋爪功

『七つの会議』
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(写真左から2番目) 東京建電で製造部から社長にまで上り詰めた、宮野和広を演じるのは橋爪功です。 1961年に文学座附属演劇研究所の1期生として入団し、劇団雲を経て、1975年に演劇集団 円の創立に参加しました。 舞台を中心に活躍しつつ、TVドラマや映画の脇役で幅広く出演し、海外作品の吹き替えもこなすマルチなベテラン俳優です。50代に入ると主役も増え、ドラマ「京都迷宮案内」シリーズや映画「家族はつらいよ」シリーズなどでお馴染みになりました。

田部/木下ほうか

徳山の腹心でゼノックス副社長・田部を演じるのは、こちらも『下町ロケット』『空飛ぶタイヤ』と、池井戸潤ものではお馴染みの木下ほうか。 1980年、当時16歳で映画『ガキ帝国』のオーディションに合格し、俳優デビューしました。 長く下積み時代が続きましたが、『痛快TV スカッとジャパン』の再現ドラマの「イヤミ課長」役でブレイクし、人気バイプレイヤーとして活躍しています。

淑子/吉田羊

『七つの会議』
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八角の良き理解者であり、元妻・淑子を演じるのは吉田羊です。大学在学中に小劇場で女優デビューし、その後約10年にわたり小劇場で活動。 2007年頃から映像作品にも進出し、月9ドラマ『HERO』(2014)の馬場礼子役に抜擢されると、同作の話題性も相まって一躍注目を浴びることに。2015年から翌年にかけて、ブルーリボン賞助演女優賞受賞(『ビリギャル』)、映画初主演(『嫌な女』)など大ブレイクしました。

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池井戸作品でお馴染みのキャストも多数出演

『七つの会議』
(C)2019映画「七つの会議」製作委員会

すでに、主要キャストだけで話題性十分ですが、その他の豪華キャストも見逃せません! かつては"華の"営業一課で現在はカスタマー室長・佐野健一郎役の岡田浩暉、商品開発部の奈倉翔平役の小泉孝太郎、出世競争に敗れ親会社ゼノックスから出向した副社長・村西京助役の世良公則ら個性豊かな面々の出演が発表されました。 土屋太鳳、溝端淳平といった人気の若手や、春風亭昇太、勝村政信、鹿賀丈史らも名を連ねています。

映画の監督は『下町ロケット』などを手掛けた福澤克雄

(写真・右) 本作のメガホンを取るのは、TBSドラマのディレクター、映画監督、福澤克雄。福沢諭吉の玄孫に当たり、1964年東京出身です。 TBSドラマの演出家として、『半沢直樹』、『ルーズヴェルト・ゲーム』、『下町ロケット』、『陸王』などの池井戸潤ものを多数手がけました。特に『半沢直樹』のブレイクは目覚ましく、この作品で東京ドラマアウォード監督賞を受賞しています。 映画監督としては中居正広主演の『私は貝になりたい』(2008)、「新参者」シリーズの『祈りの幕が下りる時』を演出。 その風貌から、『ドラえもん』のジャイアンにちなんだ「ジャイさん」と呼ばれます。

『七つの会議』にモデル・元ネタはあるのか?

『七つの会議』
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池井戸は新刊JPのインタビューに対し、自著に銀行員としての経験を反映させている一方で、「今回の舞台である『東京建電』も特にモデルはない」と明言しました。 銀行員時代の職場が原宿にあり、その近所のそば屋で聞いた40代くらいのサラリーマン2人組の噂話が、本作の元になっているとのこと。噂話の内容は、「同僚がパワハラ委員会にかけられる」というもので、池井戸は同僚の仕事ぶりへの冷静な分析に興味を惹かれたようです。 そこから坂戸のパワハラ事件が生まれ、不祥事を内包したクライムノベルになりました。 池井戸自身は、「サラリーマンの日常生活の中にある小さな謎を解き明かすミステリー」として書いたそうですが、映画ではどう描かれるのか楽しみですね!

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2013年にNHKでドラマ化されていた!

2013年に、NHK土曜ドラマ全4回でテレビドラマ化されています。こちらは原島万二を主人公に据え、会社組織の闇の部分を描いているのです。 原島万二を演じたのは東山紀之、八角民夫役に吉田鋼太郎、坂戸宣彦役に眞島秀和など。脚本は『アシガール』などの宮村優子です。 演出は、土曜ドラマ枠で『外事警察』や『ロング・グッバイ』などを手がけた、堀切園健太郎。堀切園はかなりエキセントリックな作風で知られています。 主人公の視点が変わっているので、映画版と比較しながら観ても面白いかもしれません。

『空飛ぶタイヤ』に続け!池井戸作品の映画化2作目もヒットなるか

2018年に公開された『空飛ぶタイヤ』は、「三菱自動車リコール隠し事件」を基にしたと言われている池井戸潤原作の映画です。 主人公の赤松徳郎は父の運送会社を継いだ二代目社長。自社のトラックがタイヤ脱落事故を起こし、倒産寸前に追い込まれてしまいます。赤松は、車両そのものに欠陥があったのではないかと考え、独自に調査を開始。果たして真相は? 赤松徳郎役に長瀬智也、自動車会社重役をディーン・フジオカが演じました。池井戸潤作品の映画化は意外にもこれが初。豪華キャストの出演、スピーディーな展開など池井戸作品の特徴が存分に発揮された映画は、興収16.7億円を記録しスマッシュヒットとなりました。 題材や豪華キャストの出演など『空飛ぶタイヤ』と共通点の多い『七つの会議』。池井戸作品の映画化2作目も、ヒットとなるのでしょうか?

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映画『七つの会議』は2019年2月1日公開!

映画『七つの会議』のみどころは何と言っても、豪華なキャスト。しかも、狂言師、歌舞伎役者、落語家と、伝統芸能出身の俳優が多いことも特徴です。 資本主義経済ではとかくモラルを欠くことが多いです。そんな経済界に、「居眠り八角」のような普段はさえない万年係長でも、いざというときは正義の味方ばりの活躍をする存在が必要でしょう。これは勧善懲悪の時代劇の世界です。 だからこそ時代劇にも出演できる濃厚なキャストが揃えられているのではないでしょうか? 映画は2019年2月1日より全国で公開されます!是非劇場に足を運んでみてください。