余命24時間の男の復讐劇!『リミット・オブ・アサシン』を最速レビュー
イーサン・ホークと大人気映画『ジョン・ウィック』制作陣の最強タッグ!
子役時代からハリウッドのメインストリームで活躍し、その安定感のある演技で活躍を続ける実力派俳優イーサン・ホークと、アクション界に新風を巻き起こした映画『ジョン・ウィック』の制作チームによる、夢のコラボ作品として話題を呼んでいる映画『リミット・オブ・アサシン』。新たなアクション映画の金字塔を打ち立てた作品として、多くの映画ファンから待望のまなざしを浴びています。 そこで今回は、2018年6月16日の日本公開に先立ちまして、概要や見どころの紹介を交えながら、最速レビューとして今作の魅力を徹底的に解説していきます。
命の期限はわずか24時間。全てを失った男の復讐と償いが幕を開ける!
家族を失い、ある任務の失敗が原因で組織の裏切りに遭い、命を落とした凄腕の暗殺者トラヴィス。蘇生実験によってふたたび命を吹き返したものの、命の期限はわずか24時間。最期までの残りすべてを懸けて、組織への復讐と自らの過去を償うことを誓いますが、タイムリミットは刻一刻と迫っていて……。 何もかもを奪われ、喪失感に苛まれた男が、たった一人で組織との全面戦争に挑む姿をダイナミック且つ繊細に描いた最先端・ノンストップ・キリング・アクションムービーです。
主演は実力派俳優イーサン・ホーク
今作で主人公の殺し屋トラヴィスを演じたのは、10代の頃から役者として活動し、円熟味のある演技力でハリウッドを長年席巻する実力派俳優、イーサン・ホーク。代表作に『ブルーに生まれついて』や『マグニフィセント7』などを持ち、近年では映画『6才のボクが、大人になるまで』でアカデミー賞助演男優賞候補となったことでも話題を集めました。 今作では、彼が得意とする観る者を作品の世界に引き込む憂いを帯びた演技で、孤独に闘う一匹狼的ヒーロー像を見事に体現し、久々の本格アクション映画単独主演を務めあげました。
豪華な共演者にも注目!
オランダ出身のベテラン俳優ルドガー・ハウアー
映画『ブレードランナー』でのレプリカント役の熱演で脚光を浴び、数々の話題作への出演経験を持つベテラン俳優ルドガー・ハウアー。アムステルダムの演劇学校で演技を学んだのち、1973年にスクリーンデビュー。 今作では主人公トラヴィスが信頼を置く義父役を、その豊かな表現力で演じ切りました。
中国出身の新鋭女優シュイ・チュン
世界的にも評価の高いSFアクション映画『LOOPER/ルーパー』でブルース・ウィリスの妻役を演じハリウッドへ進出したことで話題集めたシュイ・チュン。1990年のデビュー以降、多くの作品への出演を果たしています。 今作では組織に息子を人質に取られ、我が子の奪還と組織の壊滅に奮闘する捜査官役を熱演しました。
アカデミー賞受賞作出演のイギリス人俳優ポール・アンダーソン
トラヴィスの親友であり同僚のジム・モロー役を演じたのは、アカデミー賞を受賞した2016年公開映画『レヴェナント:蘇りし者』での出演で、国際的な評判を獲得したイギリス人俳優のポール・アンダーソン。ガイ・リッチー監督映画『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』などの人気作にも出演しており、力強い演技に定評があります。 主演のイーサン・ホークとのシーンで本物の友情からのみもたらされる親しみを醸し出すことで、トラヴィスとモローの間にある絆の深さと「同胞感」を印象付けています。
監督はスタント出身のブライアン・スムルツ
豪華なスタッフ陣にも注目が集まっている今作。監督を務めたブライアン・スムルツは、過去に『アイアンマン3』や『ダイ・ハード4.0』などの話題作でスタントマンとして参加していました。スタント出身という経歴から、以前からアクション界では非常に高い評価を獲得しており、満を持しての監督業進出との呼び声も高いです。 また他にも、キアヌ・リーヴス主演映画『ジョン・ウィック』の制作チームとして活躍したベイジル・イヴァニクらが加わり、アクション界の精鋭たちが集っています。
『リミット・オブ・アサシン』の見どころを最速レビュー
スタントはほぼ無し!リアリティ溢れるアクションシーン
今作の見どころとしてまず初めにご紹介したいのは、鮮やかなでスタイリッシュなアクションシーン。今作の監督であるブライアン・スムルツはスタント出身ということもあり、レンズやカメラのスピードの変更や多種多様な機材を使用するなどの細かい工夫が施されています。 それゆえにアクションシーンは迫力満点であると同時に、信ぴょう性とリアリティを感じられる、常のアクション映画と一線を画すものとなっています。 また、主演のイーサン・ホークをはじめ、共演のシュイ・チュンなどのほとんどのキャストがスタント無しでアクションシーンの撮影に臨むという徹底ぶり。キャストひとりひとりに高い身体能力が求められるストイックな現場だからこそ実現できた、臨場感溢れるアクションシーンは一瞬も見逃せません。
アクションとヒューマンドラマの完璧な融合
主人公トラヴィスの悲痛な過去や、登場人物たちの家族愛、それぞれが抱える葛藤や自責の念など、力強いヒューマンドラマ的要素が今作の根底にあり、ゆえに激しい銃撃戦など伴った復讐劇という、アクション満載のエンターテインメント性の高いストーリーでありながら、非常にパーソナルで感傷的な印象を鑑賞者に与えることに成功しています。 繋がりが深いからこそ大きくなる人間の喪失や怒り、そこからさらに派生していくエモーショナルな感覚を真摯に描き出すことで、アクションとヒューマンドラマの融合を可能にした映画作品として完成しているのです。
ありのまま存分に生かされたケープタウンの特色
今作の舞台となったのは、プロデューサーのケント・クベナが「恋に落ちてしまった」と述懐する港町、南アフリカの首都ケープタウン。アクションというジャンルの中にヒューマンドラマが入った今作において、ケープタウンの街並みや独特で素晴らしい色合い、植民地時代を経て深く根付いたさまざまな人種が混ざり合う独自の文化圏の存在が、中枢的な役割を果たしているとも語っています。 また、ケープタウン付近のアパルトヘイト時代に黒人専用の居住区として指定された、タウンシップと呼ばれる地域でも撮影を行うことで多様なコミュニティを作品全体に加えることに成功しています。
映画ファン必見の最先端アクションムービー!
豪華な俳優陣と製作スタッフ陣、スタント出身の監督が考案するリアリティと斬新さがほとばしるアクション、メインロケ地であるケープタウンの豊かな魅力など、多くの要素から話題と注目を集めている『リミット・オブ・アサシン』。日本公開は2018年6月16日開始ですので、ぜひ劇場に足を運んでみてください。