2020年5月21日更新

人形をモチーフにしたおすすめホラー映画【怖くない人形映画も!】

アナベル人形『死霊館』
© 2013 Warner Bros. Entertainment Inc.

人形の恐ろしさを描いたホラー映画は多くありますが、その中でも名作と呼ばれる作品には独特の素晴らしさがあります。この記事では、そんな人形ホラー映画を、隠れた名作も含めて紹介しましょう!また、怖くない人形が登場する映画もおすすめします。

目次

あなたの部屋にはいない?人形の恐ろしさにフォーカスしたホラー映画

かわいい外見をしているのに、なぜか不気味に感じてしまう事もある人形。人形のそんな得体のしれない恐怖を描いたホラー映画は、古くから数多く制作されてきました。 現代になっても変わらず人気を博している人形ホラーですが、ゾンビ映画やSFホラーなどと比べると意外と知名度の高い作品は少ないかもしれません。そこで今回は、人形がモチーフとなっているホラー映画を紹介しましょう。 また、後半には怖くない人形、ぬいぐるみが登場するおすすめ作品もお届けします!

『恐怖人形』(2019年)

日向坂46の小坂菜緒が映画初主演!巨大化する日本人形の恐怖

アイドルグループ日向坂46の小坂菜緒が映画初主演を務めたサイコ・サスペンス。監督は2014年に『gift』で商業映画デビューを飾った宮岡太郎で、『十二人の死にたい子どもたち』の萩原利久が共演しています。 女子大生の由梨(小坂菜緒)は幼なじみの真人(萩原利久)と、趣味の写真撮影を楽しんでいました。そんなある日、由梨と真人のもとに差出人不明のパーティ案内状が届きます。二人は軽い気持ちで会場のキャンプ場に向かいますが、そこに突然謎の日本人形が現れ……。 過去の怨念が引き寄せた日本人形が現れるたびに巨大化し、次々に凄惨な殺人を犯していく本作。『チャイルド・プレイ』のチャッキーに代表される80年代アメリカの人形ホラーとジャパニーズホラーの融合が、新しい「人形ホラー」を生み出しています。

『マジック』(1979年)

若きアンソニー・ホプキンスが主演を務めた腹話術師のサイコ・ホラー

『ガンジー』のリチャード・アッテンボローが監督を務め、『大統領の陰謀』で知られる脚本家ウィリアム・ゴールドマンが自身の原作を自ら脚色したサイコ・ホラー。主人公の腹話術師コーキーを、まだ前髪がふさふさの若きアンソニー・ホプキンスが演じています。 内向的な性格の手品師コーキーは、ある時から腹話術を取り入れて人気を博します。人形のファッツを介して話せば挑発的なトークも苦になりません。しかしコーキーはマネージャーのベンから逃げ、故郷のコテージにこもってしまいます。 コーキーがコテージで出会ったのが、高校時代の初恋の人ペギー。二人の恋は再燃しますが、彼女の夫とベンが現れ二人に危機が迫ります。本作が異色な点は人形が殺人を犯すのみならず、さらなるどんでん返しがあること。コーキーの負の感情を代弁したファッツの不気味さは人形ホラーの中でも随一です。

『パペット・マスター』(1989年)

カルト的人気を誇るシリーズ第1作目

『パペットマスター』
© Empire Pictures/Photofest/zetaimage

『パペット・マスター』は、続編も数多く制作されているカルト的な人気を誇る作品です。シリーズ1作目である本作では、ある人形師の秘術を解き明かそうとする4人の超能力者グループと、意志を持ったパペットとの戦いを描きます。 本作の見所は、ブレイド、ジェスター、トネラー、ピンヘッド、リッチ・ウーマンという非常に個性豊かな5人のパペット集団。あまり超能力者という設定が活かせていない主人公たちより、大いに目立っています。 人形ホラー好きにはたまらない、魅力的なパペットが多く登場する作品です。

『デビルズ・ゾーン』(1978年)

超能力で操られたマネキンの恐怖!

若者グループが旅の途中に立ち寄った館で次々と殺されていくという、『悪魔のいけにえ』を意識したストーリーの『デビルズ・ゾーン』。しかし、本作の敵はただの殺人鬼ではなく、様々な物体を動かせる超能力者という独特の設定です。 敵が操るマネキン人形が主人公たちに襲い掛かる様子は非常に不気味であり、普通のスプラッター映画には無い特徴があります。無機質なマネキンの恐ろしさを巧みに表現した映像は、ホラー映画ファンも唸らせるクオリティーです。 モダンホラー小説の巨匠、スティーヴン・キングも賞賛した、隠れた名作として知られています。

『蠟人形の館』(2005年)

スプラッター描写、お色気シーンなどサービス精神旺盛な王道ホラー

『デビルズ・ゾーン』と同じく、若者グループが血祭りにあげられていく王道のスプラッターホラー。2人の殺人鬼の迫力も見どころですが、本作の目玉となる大量の蝋人形は何とも気色の悪い仕上がりで、映画の緊張感を見事に高めています。 スプラッター描写にも気合が入った本作。当時ヤングセレブとして注目を集めていたパリス・ヒルトンのお色気シーンもあるなど、サービス精神旺盛な作品です。礼儀知らずの若者たちが惨殺されていくという王道ストーリーも、肩肘張らずに楽しめる内容となっています。 人形の恐ろしさとは裏腹に、親しみやすいホラー映画と言えるでしょう。

『ドールズ』(1986年)

隠れた名作!老夫婦が住む屋敷の人形たちは……

『ドールズ』
© Columbia/Photofest/zetaimage

知名度は高くないものの、人形ホラーの良作と名高い『ドールズ』。純粋な少女ジュディは、意地悪な継母とジュディを邪険にする父親との旅行中、嵐から避難するために近くの屋敷を訪れます。 穏やかな老夫婦が住む屋敷の中は手作りの人形で一杯。同じく駆け込んできた男女3人と一緒に屋敷に1晩滞在することになりますが、後からやって来た彼らが人形の怒りを買ったことで、惨劇が引き起こされ……。 かわいらしい外見と残酷な殺し方のギャップが魅力的な人形、勧善懲悪で後味の良いストーリーが特徴的な質の高いファンタジーホラーです。全体的にとても丁寧に作られており、ホラーながら鑑賞後には穏やかな気持ちになれるでしょう。

『ザ・ボーイ〜人形少年の館〜』(2016年)

人形のリアルな造形と驚きの展開が見どころ

『ザ・ボーイ 少年人形の館』
© LAKESHORE ENTERTAINMENT / DAVID BUKACH/zetaimage

離婚した夫から逃れるようにイギリスに引っ越してきたグレタは、大きな屋敷で子守の仕事をすることになります。しかし、雇い主の老夫婦にグレタが子守をするよう言われたのは、彼らが息子と言い張る少年の人形でした。 彼らは子守のルールを守るようグレタに命じてから旅行へと出発しますが、彼女はそれを無視してしまいます。すると、彼女の周りで様々な不気味な出来事が起こり始め……。 人形のリアルな造形、ゴシックホラー風の雰囲気が本作のポイントで、更に終盤にはアッと驚く展開が待ち受けています。人形の作りこみにはこだわりが感じられ、一度見たら忘れられないような抜群のインパクトです!

『デッド・サイレンス』(2007年)

見た目からして恐ろしい腹話術人形の悪夢

『デッド・サイレンス』
© UNIVERSAL PICTURES/zetaimage

ある日届いた謎の腹話術人形によってもたらされる悪夢を描いた『デッド・サイレンス』。主人公のジェレミーが体験する凄まじい恐怖が、緊張感に溢れた映像から伝わってきます。 本作に登場するビリー人形は、ただただ不気味でかわいらしさなど微塵もありません。叫んだ瞬間に舌を抜いて殺しにくるという、他の恐怖人形を寄せ付けない圧倒的な攻撃力を持った超極悪人形です。 監督と脚本は、『ソウ』を手掛けたジェームズ・ワンとリー・ワネル。サスペンスの要素も織り交ぜた、シリアスな空気に満ちたホラーに仕上がっています。

『アナベル 死霊館の人形』(2015年)

大人気「死霊館」シリーズのアナベル人形をメインにしたスピンオフ

現代の人形ホラーをリードする、「死霊館」シリーズ。その主役であるアナベルの恐ろしさを世界中に知らしめたのが、『アナベル 死霊館の人形』です。 カルト宗教に狂って自殺した女、アナベルの魂が乗り移った人形が、幼い少女と母親に襲い掛かります。 日本のホラー映画のように、じわじわといやらしく主人公たちを追い詰めるアナベル。日本のホラーとアメリカのホラーをミックスした、正に現代のホラー映画らしい怖がらせ方が特徴ですね。 派手に動くわけでもなく、その造形の不気味さだけで視聴者を圧倒してくるアナベルは、ホラー映画史に残る新時代の名キャラクターとなりました。

『チャイルド・プレイ』(1988年)

人形ホラーといえばこれ!殺人鬼の魂が乗り移ったチャッキーに震え上がる

『チャイルド・プレイ』
© PARAMOUNT/zetaimage

人形ホラーを代表するキャラクターは誰かと問われた時、『チャイルド・プレイ』のチャッキーを思い浮かべる人は多いでしょう。1988年に公開された本作は、殺人鬼の魂が乗り移った人形、チャッキーの恐怖を描いた衝撃的な内容によって、大きな反響を得ました。 続編が6作製作され、2019年にはリブート版が公開されるなど、その人気は衰え知らず。 特に本作で少年アンディの肉体を奪うために手段を選ばず襲い掛かるチャッキーの姿は、シリーズの中でも最恐。後のコミカルな要素は一切無く、冷酷な殺人鬼として暴れまわります。 数多く存在する人形ホラーに多大な影響を与えた作品であり、ホラー好きであれば必見の名作です!

かわいい人形たちが大活躍!怖くない人形映画を紹介

もう恐怖の人形ホラーはお腹いっぱい!という人のために、ここからは「怖くない人形映画」を紹介しましょう。中年テディベアの毒舌コメディ『テッド』や、3DCGアニメのパイオニア『トイ・ストーリー』、世界中に多くのファンを持つレゴブロックの世界が映画になった『LEGO ムービー』の3本をお届けします。

『テッド』(2013年)

魂の宿った中年テディベア「テッド」の毒舌コメディ

コメディアンや俳優・声優などマルチに活躍するセス・マクファーレンによる初監督作。マーク・ウォルバーグ演じる中年男ジョンと、一緒に育った中年テディベア・テッドの友情を描いています。 クリスマスプレゼントにもらったテディベア、テッドと友だちになれるよう、神様に祈りを捧げた少年ジョン。その願いは叶い、テッドに魂が宿り、二人は唯一無二の親友になります。しかし27年が経ち、二人はともに酒とヤクと下ネタと女のことばかりの堕落した30過ぎの中年になっていました。 ぬいぐるみに魂が宿り……というとファンタジックな心温まる物語かと思いきや、なんと下ネタオンパレードの超毒舌ブラックコメディ!ところがそれだけでなく、二人の真の友情を描いた意外と泣ける展開に。 続編『テッド2』ではテッドが人権裁判を起こし、「魂が宿ったモノは人間か」というテッドの根本に触れるテーマにも挑戦しています。

『トイ・ストーリー』(1996年)

人間が知らないおもちゃたちの世界を描いたピクサー3DCGアニメの傑作

世界中で大ヒットし、シリーズ化されたジョン・ラセター監督によるディズニー製作の3DCGアニメ。人間が見ていないところでは人間のように動いて話す、おもちゃたちの知られざる世界を描いています。 少年アンディの一番のお気に入りのおもちゃは、カウボーイ人形のウッディ。おもちゃ仲間にもリーダーとして認められていましたが、アンディの誕生日プレゼントとして最新式のヒーロートイ、バス・ライトイヤーがやってきて、その座を奪われてしまいます。 シリーズを通して、おもちゃの存在意義をテーマに問いかけてきた『トイ・ストーリー』。1996年から2019年までのシリーズ4作はウッディの成長物語であり、おもちゃとしての生涯をいかに全うするかという本シリーズならではの主題が深い感動を呼びます。

『LEGO ムービー』(2014年)

すべてがレゴブロックでできた世界が舞台!平凡なミニフィグが大活躍

子どもから大人まで世界に多くのファンを持つレゴブロックの世界「レゴワールド」を描いた3DCGアニメ。『くもりときどきミートボール』を手がけたフィル・ロード&クリストファー・ミラーが監督を務めました。 ミニフィグの中でもいたって平凡な建設作業員エメット。しかしなぜか世界を救う「選ばれし者」に間違えられ、レゴワールドを支配しようとする「おしごと大王」を倒す旅に出ることになってしまいます。 とにかく劇中に登場するすべてがレゴブロックで出来ている、レゴマニアにはたまらない作品。バットマンやスーパーマンなどDCコミックの『レゴ スーパー・ヒーローズ』のキャラクターたちも登場しました。2019年には続編『レゴ ムービー 2』も製作され、エメットがマスター・ビルダーとして活躍しています。

人形は人間の愛憎を映す鏡

人形ホラーの定番はアナベルやチャッキーのように「魂を持った人形」ですが、『トイ・ストーリー』のウッディやバズのような“ホラーでない”人形は、汚れない魂を持ったりもします。テッドみたいな中年毒舌テディベアもいますが。 たとえホラー映画の殺人人形だとしても、作られた過程やかけられた愛情はきっとウッディたちと変わりないはず。人形は人間の愛憎を映す鏡のような存在で、愛情をかければそれに応え、憎悪を与えれば呪ったり殺人を犯したり……くれぐれも人形やぬいぐるみは大切に!