2023年3月22日更新

「HERO」全シリーズのあらすじネタバレ解説!ドラマ・映画・特別編の順番も

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HERO 木村拓哉 ドラマ

木村拓哉が主演を務め、自身の正義と価値観で捜査を行う型破りな検事・久利生公平(くりう こうへい)と彼を支える検察事務官、同僚検事たちの活躍を描く「HERO」シリーズ。 2001年放送の連続ドラマに始まり、2006年に単発ドラマが、翌年には劇場版第1弾が制作され、2014年に連ドラの続編が放送。第2期も第1期と同じく、フジテレビ系の「月9」枠で放送され、翌年には劇場版第2弾が公開となりました。 この記事では、TVドラマが常に高視聴率を記録し、劇場版も大ヒットした大人気「HERO」シリーズ全作品のあらすじをご紹介します。 なお記事の性質上、全作品の詳細なネタバレを含みますのでご注意ください!

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「HERO」シリーズ 放送・公開順番表

放送・公開順 今すぐ 観る
1 ドラマ『HERO』第1期
2001年
TSUTAYA DISCAS
2 スペシャルドラマ『HERO 特別編』
2006年
TSUTAYA DISCAS
3 映画『HERO』第1弾
2007年
U-NEXT
4 ドラマ『HERO』第2期
2014年
TSUTAYA DISCAS
5 映画『HERO』第2弾
2015 年
U-NEXT

※配信状況は3月3日時点のものです。

連続ドラマ『HERO』第1期【2001年放送】

視聴率は30%超え!月9ドラマ史上に残る大ヒット作に

連続ドラマ第1期は、2001年1月8日から3月19日まで「月9」枠で放送されました。 平均視聴率34.3%、最高視聴率は36.8%(以降すべてビデオリサーチ調べ/関東地区)を記録。特に関東地区では、全放送回で視聴率30%超の大ヒット作に! 出演キャストは、ヒロイン・雨宮舞子(あまみや まいこ)役の松たか子のほか、東京地検城西支部の面々に八嶋智人、小日向文世、大塚寧々、阿部寛、勝村政信など。支部の守衛を正名僕蔵、東京地検の次席検事を故・児玉清、「あるよ」でお馴染みのバーのマスターを田中要次が演じました。 主題歌には、宇多田ヒカルの「Can You Keep A Secret?」が起用され、宇多田が第8話にレストランのウェイトレス役でゲスト出演したのも話題でした。

ドラマ第1期のあらすじ・ネタバレ

東京地検城西支部に型破りな検事・久利生公平が登場

東京地検城西支部では、内偵を進めていた代議士の贈収賄事件が、佳境を迎えていました。 1月8日午前8時、牛丸部長(うしまる/角野卓造)自ら中村検事(大塚寧々)と雨宮事務官(松たか子)コンビを引き連れ、岬代議士を収賄容疑で確保。それと同時に、芝山(しばやま/阿部寛)・江上検事(えがみ/勝村政信)が事務官と警察と共に、贈賄企業の強制捜査を行いました。 この日は、青森から異動してくる久利生公平(くりう こうへい/木村拓哉)検事の赴任日当日。その優秀ぶりは城西支部で噂になっており、副検事を目指して中村の担当事務官を務める雨宮も、エリート検事に取り入ろうと担当事務官に立候補するのです。 しかし、久利生はダウンジャケットにジーンズと、およそ検事っぽくない出で立ち。その上、中卒で司法試験に合格したという超変わりモノで……。 雨宮は彼の経歴や仕事の姿勢に戸惑いを覚え、牛丸部長に本当に優秀なのか尋ね、担当事務官の件の撤回を申し入れるも、聞き入れてもらえませんでした。

最初の事件と、運命を変える人気キャスター暴行事件の発生

城西支部が贈収賄事件で大忙しの中、久利生が最初に担当したのは下着泥棒事件。 被疑者の「犯行時刻は家でテレビを見ていた」との主張に疑問を持ち、犯人の逃走経路などを再検分し、被害者にも事情聴取を行いました。通常、検事自身が実際に犯行現場へ行くことは少なく、小さな事件にこだわるやり方も雨宮たちには理解できません。 一方、岬代(みさきだい)議士が家族とクルーザーで撮った写真を証拠にしたため、収賄容疑の捜査は行き詰まっていました。それに気づいた久利生は、下着泥棒の捜査途中でヨットハーバーに立ち寄ると、家族写真の不可解な点を指摘、岬代議士のアリバイは崩されたのでした。 下着泥棒の件も不起訴になり、久利生のアドバイスで警察が真犯人を逮捕しました。 その後、久利生は様々な事件を経て城西支部に馴染み始め、雨宮とも口喧嘩をしながら良いコンビネーションを発揮していくのです。 そんなある日、人気キャスター榎本由起(えのもとゆき/羽田美智子)を逆恨みで暴行したとして、被疑者の古田(高橋一生)が送検されてきました。古田は警察での自白を一転して否認し、榎本本人も犯人の顔は見ていなかったため、久利生は証拠不十分として不起訴に。

久利生の石垣島への異動、城西支部メンバーとの別れ

フリー画像、沖縄、石垣島、ハイビスカス、花、夏

榎本は帰宅途中に再び襲われます。その際に見えた腕の傷や脅迫状の指紋から、警察は真犯人の存在を認識するも、保身に走り古田を犯人に仕立てることに。警察は真実を知る榎本すら脅し、マスコミの久利生バッシングも激しさを増す中、古田は自殺してしまったのでした。 検察上層部はあまりにも事が大きくなったため、久利生に非がないと認めながら、石垣島への異動(事実上の左遷)を決定。当の久利生は、サッカースタジアムの警備員殺し事件を担当していましたが、突然特捜部が城西支部に乗り込んできます。 そして、特捜検事の言葉から、城西支部のメンバーは久利生の異動を知ります。彼の最後の事件を解決すべく、各々のやり方で調査が進められました。そして、事件の背後にあった大物政治家と建設業者の癒着を突き止め、被疑者の無実を証明した城西支部。 久利生の異動から数ヶ月後。石垣島を訪れた雨宮が、久利生から別れ際に渡された通販の日焼け止めを塗っていると本人が現れ、再会を果たすのでした。

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スペシャルドラマ『HERO 特別編』【2006年放送】

HERO

第1期の放送終了から5年が経ち、ファンの間でも続編は半ば諦めムードが漂う中、2006年7月3日に単発ドラマ『HERO 特別編』として復活! 木村拓哉以外の本編のレギュラー陣は数分のみの登場で、ほぼ全員が特別編のオリジナルキャストでしたが、視聴率は30.9%を記録。ゲスト出演として、堤真一、綾瀬はるか、ベンガル、鈴木浩介、中井貴一ら豪華キャストが出演しました。 本作以降は主題歌が起用されず、エンドロールバックには音楽の服部隆之が手がけた、メーンテーマ「『HERO』-Main Title-」が各ver.で流れています。 2007年に映画第1弾の公開に合わせて完全版が、2009年と映画第2弾が公開された2015年には、それぞれ新撮部分を追加して再放送されました。

スペシャルドラマのあらすじ・ネタバレ

海沿いの平和な企業城下町で11年ぶりに殺人事件が起こる

フリー画像、裁判、法廷

久利生は第1期のラストで異動した石垣島から札幌を経て、山口県の海沿いの企業城下町、虹ヶ浦にある山口地検虹ヶ浦支部に赴任します。 山口県虹ヶ浦は鴨井産業の発展に支えられ、海が綺麗なのが特徴の町。そんな平和な町で11年ぶりに殺人事件が発生し、海で男性の刺殺遺体が発見されました。虹ヶ浦支部には犯人逮捕の報せが届き、事件の被疑者は滝田明彦(中井貴一)だと判明するのですが……。 何と滝田は、町民からの信頼が厚い、"あの"鴨井産業の専務だったのです!当然、虹ヶ浦支部の面々は無実を願うも、自らの罪を自白する滝田。彼は「被害者の三ノ宮隆史(坂田聡)と口論になり、フィッシングナイフを取り出した彼ともみ合いになった」と、供述しました。 正当防衛と思われましたが、久利生は凶器のナイフは通販限定のものであり、三ノ宮が町に来た経緯などから本人が持ち込んだ可能性は低いと指摘。 新米検事の泉谷りり子(綾瀬はるか)は、三ノ宮の遺留品の名刺を頼りに単身上京し、彼がフリーライターとして活動していた事実を突き止めました。三ノ宮は鴨居産業社長をスキャンダルを追っており、宿の女将から確固たる証言を得て、ついに滝田は真実を明かします。

事件の真実と、映画に繋がる花岡代議士の贈収賄疑惑

滝田は先代社長への恩から、現社長の不倫の証拠写真を買収していました。ナイフは滝田が用意し、事件当日は三ノ宮を少し脅すつもりだったとのこと。話の折り合いがつかず、三ノ宮が海にタバコをポイ捨てしたのを見て、カッとなり刺してしまったのでした。 虹ヶ浦の海は、滝田の亡くなった妻の遺骨を散骨した場所だったのです……。その後、海からは三ノ宮の吸い殻が回収され、供述の裏付けも取れました。 しかし久利生は、花岡代議士が邪魔な鴨井産業を潰すために手を回したと睨み、実際に花岡の事務所から現社長の不倫相手が出てくるのを目撃。それと同時に、東京地検城西支部から久利生に呼び出しがかかり、虹ヶ浦支部を去ることに。 テレビでは、特捜部が花岡の贈収賄疑惑の捜査を断念したと、報道されていました。

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映画『HERO』第1弾【2007年公開】

2007年9月8日には、特別編のラストから繋がる映画『HERO』(2007)が公開。興行収入は81.5億円を記録し、同年公開の邦画で第1位に輝きました。 出演キャストは、お馴染みのレギュラー陣に加えて特別編から中井貴一、綾瀬はるか、石橋蓮司が引き続き登場。名前のみ語られた花岡代議士役でタモリ(森田一義名義)が出演し、松たか子と松本幸四郎の親子共演、韓国ロケやイ・ビョンホンの友情出演も話題でした。 また本作では、TVシリーズ第8話以来となる裁判シーンが描かれました。法廷劇が物語の主軸になっているのは、シリーズ内でも大きな特徴と言えるでしょう。

映画第1弾のあらすじ・ネタバレ

因縁の相手・花岡代議士との直接対決で久利生に最大の危機が迫る!

フリー画像、東京地裁、検事

虹ヶ浦支部からの異動で、久利生が6年ぶりに東京地検城西支部へ戻って来ました。 離婚調停中で、自身の裁判に手いっぱいの芝山検事に代わり、久利生は彼が起訴した傷害致死事件の公判検事を任されることに。被疑者の梅林圭介(花岡一喜)は、些細な口論が原因だったと犯行を認めており、裁判は早期に結審すると思われていました。 しかし、初公判が始まった途端、梅林が一転無罪を主張する驚きの展開を迎えます。梅林の弁護を担当するのは、刑事事件の無罪獲得数日本一の凄腕弁護士・蒲生(松本幸四郎)。久利生は法廷で追い詰められていき、これはただの傷害事件ではないと勘付くのでした。 実は梅林は、虹ヶ浦の事件で因縁がある花岡練三郎代議士の贈収賄疑惑でアリバイ証言をしており、花岡は是が非でも彼を無罪にしたいのです。 花岡の妨害を受けながらも、久利生は梅林が愛車を韓国に不正輸出したと突き止め、証拠固めのため雨宮と共に韓国・釜山へと向いました。韓国ではエリート検事カン・ミンウ(イ・ビョンホン)も捜査に参加しますが、確実な証拠は得られませんでした。

事件の終わりと韓国でカン検事が残した言葉の意味

それでも、結婚間近で婚約者を亡くした松本めぐみ(国仲涼子)の気持ちを思い、法廷で"本当の正義"について訴える久利生。彼に共感して、城西支部のメンバーも真相解明のために動きます。さらに、勝つことだけを目標にしてきた蒲生の心をも動かし始めるのです。 必死の捜査の末に、梅林の証言を覆す証拠となる写真が発見されました。花岡は捏造だと叫ぶも、蒲生が有効性を認めて梅林は有罪となり、花岡も贈収賄容疑で逮捕。 全国民の注目を浴びた裁判は結審し、馴染みのバーを訪れた久利生は韓国でカン検事に言われた言葉を思い出し、翻訳してみることに。その言葉はスペイン語で「彼女を絶対に手放すなよ」と言う意味で、雨宮を思い浮かべながら、「あぁ、絶対に手放さないよ」と呟くのでした。

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連続ドラマ『HERO』第2期【2014年放送】

連続ドラマ第2期は、13年ぶりの続編&フジテレビ開局55周年記念番組として制作。2014年7月14日から9月22日にかけて、「月9」枠で放送されました。 木村拓哉主演の連ドラで続編が制作されるのは初めてで、平均視聴率は21.3%を記録し、同年の民放連続ドラマで第1位を獲得。正統な続編ですが、ヒロインが麻木千佳(あさぎ ちか/北川景子)へ交代となり、久利生を除く城西支部の検事が全員入れ替わっている点に注目です。 新メンバーには、田村検事役の杉本哲太、宇野検事役の濱田岳、馬場検事役の吉田羊、川尻城西支部部長役の松重豊らが名を連ねました。 部長検事だった牛丸豊(角野卓造)が東京地検の次席検事に出世し、事務官の末次(すえつぐ/小日向文世)と遠藤(八嶋智人)、正名僕蔵、田中要次らは続投。その他の第1期レギュラー陣も芝山以外は消息が判明しており、異動先の肩書でゲスト出演しています。 2014年8月11日より、スピンオフドラマ『HORE』(全4話)もフジテレビにて放送されました。

連続ドラマ第2期のあらすじ・ネタバレ

久利生が城西支部に3度目の赴任!雨宮とのその後は……?

フリー画像、裁判所、法廷

久利生は石川地検、大阪地検、宮崎地検を経て、特捜部引き抜かれた江上検事(勝村政信)の後任として、3度目の城西支部赴任となりました。 担当事務官になった麻木(北川景子)は、検事にあるまじきジーンズ姿で出勤した久利生にめまいを覚えるも、さっそく居酒屋で起きた損害事件を担当。被疑者の大西祐二(森山直太朗)の取調べを進めるうちに、彼が15年前の宝石強盗犯である可能性が浮上しました。 強盗の被害としては史上最高額の事件で、時効成立までの猶予はあと3日。久利生はいつものスタイルで現場向かうも、確実な証拠が見つからず起訴に踏み切りません。時効は刻一刻と迫り、牛丸次席も、川尻部長や城西支部のメンバーも頭を抱えますが……。 久利生は地道な捜査を続け、大西と被害者は宝石強盗事件の共犯者であり、時効直前に宝石の取り分で揉めたことを突き止めました。解決後、いつものバーを訪れた久利生に、「雨宮さんでしたっけ?付き合ってたんですよね?」と尋ねる麻木。 久利生はそれに対し、「全部が全部うまくいく訳ないでしょ?」と返すのでした。

検察の冤罪に繋がる事件が勃発し、決断を迫られる城西支部

久利生の元同僚・中村検事が出張してきたり、麻木の黒歴史(元ヤンだった)が発覚したり……と、騒がしい日々を送っていた城西支部。 ある日、久利生はこちらも元同僚の江上検事の指名で、麻木と共に東京地検特捜部へ応援に行くことになりました。特捜部は現職大臣と建設会社の贈収賄事件で大忙しですが、久利生を呼んだ江上が胃潰瘍で入院し、建設会社運転手の取り調べを引き継ぐことに。 一方の城西支部には、路上で刺殺事件を起こした南雲尊之(加藤虎ノ介)という被疑者が送致され、田村検事が担当するも、南雲は一貫して黙秘。彼には大手事務所の弁護士・松平一臣(羽場裕一)が弁護人についており、事件は何か裏があると思われました。 遠藤が過去の捜査資料を調べると、南雲には未解決のままの過去4件の通り魔致傷事件と、15年前の62歳男性致傷事件にも関与した疑いが。15年前の事件では、容疑者が無罪を主張し続けたまま有罪判決が確定し、直後に病死してしまっていました。 つまり、今回の事件で南雲を起訴すると、過去の冤罪を暴く可能性が出てきたのです。 久利生は運転手の無実を突き止め、この件で麻木が特捜部に食ってかかってしまったため、2人はクビになって城西支部に戻ってきました。 川尻部長は、久利生の「事件の当事者は人生が懸かっている」という言葉に胸を打たれ、たとえ検察全体を敵に回しても起訴すると決断。南雲の事件は裁判員裁判となり、法廷に立った久利生は過去5件の事件で追起訴する方針を明らかにし、激しいバッシングに晒されます。

それぞれの正義と相変わらずの城西支部の日常

フリー画像、裁判、判決、法廷

大臣と建設会社社長の中学の先輩であり、15年前の事件を担当した元検事・国分(井上順)に協力を求めますが、頑なに応じようとしません。その上、弁護人の松平が国分を弁護側証人に申請するという手段に出て、国分が南雲側の証人になると決まったのです。 久利生は証言台に立った南雲に追及の手を緩めず、検察、弁護人、裁判員と"それぞれの立場の正義"を説き、真実を語ってほしいと訴えました。 国分は事件当時、確信を持って容疑者を起訴したが、後に誤りだと気付いたと明かします。真犯人は南雲であり、さらに被害者を増やした自分の罪は重いと告白。当の南雲は「俺はやってねぇ!」と喚き散らし、彼に無期懲役の判決が下されたのでした。 その後、マスコミは城西支部の決断を勇気ある行動と報道し、特捜部も収賄容疑で現職大臣の事務所へ強制捜査に入ることが決まりました。取り調べに追われる城西支部の毎日は変わらず、次に久利生が担当する被疑者は、何と大好きな通販番組のDJ!? 取調べ中も、商品の効果について尋ねておちゃらけてしまい、麻木に「事件の被疑者だから」と突っ込まれる相変わらずの久利生でした。

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映画『HERO』第2弾【2015年公開】

HERO

2015年7月18日には、劇場版第2弾となる映画『HERO』(2015)が公開され、出演キャストは第2期のレギュラー陣がそのまま続投しています。 ゲスト出演に佐藤浩市、新井浩文、大倉孝二らが名を連ね、第1期のヒロイン・雨宮舞子が再登場し、松たか子がファン待望の復活!松の再出演や、"外交特権"という第1弾を超えるスケールの展開が話題を呼び、興行収入は46.7億円を記録しました。 これは同年の邦画トップの成績で、年間映画興行ランキングでも第8位を獲得。第33回ゴールデングロス賞では、日本映画部門の優秀銀賞を受賞しました。馬場礼子を演じた吉田羊は、第40回報知映画賞助演女優賞を受賞しており、本作は吉田の出世作とされる作品です。

映画第2弾のあらすじ・ネタバレ

外交特権の壁に阻まれ交通事故死事件の捜査が座礁に乗り上げる

フリー画像、外交、旗、国旗、日本、外国

平成17年12月6日、鳴り響く夜。薄暗い裏通りで、パーティコンパニオンの三城紗江子(森カンナ)が車に撥ねられ、死亡する事件が起きました。 翌日、久利生はこの事件の担当になり、麻木と共に加害者の取り調べを開始します。そこへ、検事となり、大阪地検難波支部で活躍する雨宮が登場。雨宮曰く、三城は彼女が担当する広域暴力団絡・二崎会の恐喝事件の重要な証人で、今回の事件は偶然の交通事故ではないとのこと。 久利生も加害者の徳本(新井浩文)が容疑を認める一方で、現場に被害者の靴がなく、ストッキングが泥だらけだった理由が気になり、2人は合同捜査を開始。 麻木と一ノ瀬(大倉孝二)、それぞれの事務官を伴って現場に向かうと、近くにネウストリア公国大使館があり、久利生は大使館で直接交渉を試みました。しかし、大使館には日本の司法が及ばない"治外法権"があり、正義のためでもそれを侵すのは禁断の行為でした。 事故の2時間前に、パーティ会場で三城とネウストリア人の男性を撮影した写真もあるのですが、それでも大使館には手出しが出来ません。 さらにこの時、中では外務省欧州局長の松葉圭介(佐藤浩市)と、公国公使クレマンス・ヴェルネ(グレッグ・デール)との予備外交交渉が行われていました。公国から外務省、外務省から法務省……と経由して東京地検に抗議が入り、久利生は牛丸次席から厳重注意を受けます。

圧力や妨害に遭いながらも捜査を続ける久利生たち

後日、城西支部のメンバーは、行きつけのバーで雨宮と一ノ瀬の歓迎会を開きました。雨宮の結婚話になり、雨宮は金持ちのイケメン弁護士・矢口繁之(児嶋一哉)にプロポーズされたと明かします。久利生は矢口の親が貿易会社の経営者と聞き、"国境を越えるもの"について考えるのでした。 久利生はネウストリア料理の店を訪れ、彼らが特大のソーセージを1日7本食べることと、フランス発祥の球技・ペタンクが大好きという情報を入手。ペタンクを突破口に、久利生と麻木は店で知り合った大使館の職員と交流を深め、三城と写真に写っていた職員がエリック・コールマン(エリック・ヘルマン)だと判明するも、検察だと明かした途端に彼らは帰ってしまうのです。 その翌朝、信号待ちをする久利生は何者かに後ろから押されますが、何とか助かります。さらに、松葉から呼び出しを受け、直接厳重注意されてしまいました。 久利生への圧力は続き、麻木とおでん屋台で飲んでいたところへ突っ込んで来たダンプに撥ねられ、病院に運ばれることに。目覚めると、報せを聞いて大阪から引き返してきた雨宮の姿があり、2人の会話を漏れ聞いた城西支部の面々は捜査への協力を決意しました。 大使館と暴力団の繋がりを睨み、公用語が話せる二崎会の赤崎を尾行すると、ヴェルネと赤崎が何らかの取引をする場面を目撃します。さらには、三城が事故の2分前に「助けて」という留守電を友人に残しており、コールマンとダンプの運転手が知り合いだと判明しました。 確実な証拠を得るため、雨宮が婚約者の両親の伝手を頼って、毎年大使館で開かれている独立記念パーティーの参加状を入手するのでした。

ついに開くネウストリア公国大使館の扉、交通事故死事件の真実とは

パーティ当日、無事に潜入した久利生と雨宮は裏門側の庭で三城の靴の装飾と思われるクリスタルを拾うも、警備員に見つかり物置に閉じ込められます。 そこへヴェルネが現れ、外交特権を無視した違法行為だと怒鳴られていると、ジャック・ローラン大使(ジェームズ・C・バーンズ)が現れました。ローランこそ、ペタンクの情報を教えてくれた男性で、彼によって帰宅を許された久利生と雨宮。 久利生は松葉を尋ね、大使館のロビーで三城の留守電に入っていた音楽を聞いたこと、二崎会とヴェルネが違法薬物で繋がっていることを必死に訴えました。松葉はそれが例え真実でも、No.2を逮捕させる大使はいないと頑なでしたが、久利生の熱意に心を動かされることに。 松葉のとりなしもあり、あんなにも重たかった大使館の扉がついに開きました。 ローラン大使は外交特権に則り、ヴェルネは本国に返して裁きを受けさせるが、外交特権のないコールマンは日本に委ねると判断を下します。コールマンの証言により、彼に迫られ逃げていた三城が大使館から飛び出したため、偶然通りかかった徳本が轢いてしまった。という真実が証明され、久利生は徳本を不起訴としました。

久利生と同じ石垣島へ異動になる雨宮。そして、それぞれの日常へ……。

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大阪に帰る当日。麻木に久利生について訊かれた雨宮は、「大好きだった」と答えます。 そして、矢口に電話で好きな人がいると伝え、「やっぱり出来ません。結婚は」と断り顔を上げると、目の前には久利生が立っていました。雨宮は昔の久利生と同じ石垣島に異動することを告げ、「久利生さんと同じ道を歩きます」と言って、去って行くのです。 その後、松葉は事件を機に大使と懇意になり、両国にとって良い条約を結ぶことが出来ました。 久利生と麻木は、本国で取り調べを受けるヴェルネに実際に話しを聞くため、12時間の長時間フライトでネウストリア公国へ向かうのでした。

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いつまでも色あせない「HERO」シリーズの面白さ

全く新しい検事像を描き、豪華キャストの共演で大ヒットした「HERO」シリーズの面白さは、何年経っても色褪せることはありません。シリーズもの魅力と言えますが、次作への伏線が前作に潜んでいるのも楽しいので、通しで全作品を観てみてはいかがでしょうか? 完結は明言されていない上に、「久利生と雨宮の関係は曖昧なままで消化不良」とのファンの声もあることから、さらなる続編を期待してしまいますね! 2023年3月11日には映画『HERO』第2弾の地上波放送が決定!これを機に「HERO」シリーズを見直してみてはいかがでしょうか?