映画「るろうに剣心」を観る順番は？実写シリーズ最終章までの流れを一気に解説！

2012年から2021年までの10年間で5作品を生み出し、完結した映画「るろうに剣心」シリーズ。この記事では、シリーズ5作品の概要を一覧で網羅し、観る順番や作品をより深く楽しめる方法を紹介します。

公開順に観ていくと、5作目までを楽しく観ることができます。そして一番最後に剣心の過去が明かされ、切ないラストに心を打たれます。「るろうに剣心」シリーズを初めて観る人は上記の公開順に鑑賞するのがおすすめです。

時系列で観ると、剣心の過去を最初に知った状態でその後のシリーズを見ることになるので、より剣心に感情移入しやすくなります。 とはいえ『るろうに剣心 最終章 The Beginning』は、剣心が「剣心」となる前「人斬り抜刀斎」の時代を描いているので、他のシリーズ作品とは違ってダークで切ない作品になっています。ですから一番最初に先に「The Beginning」を観ると、続きを観るのが悲しくなってしまうかもしれません。 るろ剣シリーズをアクション超大作として楽しみたいなら、先に公開順に観ることをおすすめします！

映画「るろうに剣心」シリーズの第1作目で、和月伸宏の漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』を初めて実写化した作品。 幕末の動乱期に倒幕陣営の暗殺者として暗躍し、佐幕派に恐れられた「人斬り抜刀斎」こと緋村剣心。倒幕とともに剣を置き、「不殺の誓い」を立てて流浪の旅に出てから10年後、明治11年の東京が舞台となります。 東京で出会った神谷活心流の師範代・神谷薫との交流を経て、因縁の宿敵と戦いながら過去の自分と向き合い、贖罪と生き方を模索していく物語です。

2012年の作品とはいえ、アクションシーンの迫力はいまだ新鮮かつ斬新。ワイヤーでの空中アクションやハイスピードの殺陣が大きな見どころです。 敵のキャラクター造形が独特で、香川照之演じる武田観柳や綾野剛演じる外印といった強烈キャラが登場。実は永野芽郁や窪田正孝など豪華キャストが脇役で出演しています。

映画「るろうに剣心」シリーズの第2作目で、3作目「伝説の最期編」と合わせて2部作として2014年に公開されました。原作の第2部「京都編」をベースにしています。 舞台は1作目と同じ明治11年の東京から始まり、京都を火の海にする計画を企てる志々雄真実の一派を止めるべく、剣心は京都へ向かいます。 志々雄は剣心と同じく元維新志士の暗殺者で、剣心にとっては過去の自分と向き合うきっかけに。志々雄が企てる国家転覆計画を阻止するため、警察や御庭番衆とともに奔走します。

1作目よりさらにスケールアップした、迫力あるアクションシーンが最大の見どころ！特に神木隆之介演じる瀬田宗次郎との戦いはハイスピードの殺陣で、見応え十分。宗次郎の再現度も原作に忠実で、高評価を得ています。 また本作で剣心の宿敵・志々雄真実を演じた藤原竜也の演技も必見！作品にダークなテイストを加え、物語に深みを与えています。

映画「るろうに剣心」シリーズの第3作目で、2作目「京都大火編」の後編として2014年に公開。原作の第2部「京都編」に大きくアレンジを加えています。 「京都大火編」のラストに登場した謎の男によって助けられた剣心。謎の男は剣心の剣術の師匠・比古清十郎であり、志々雄と対決するため、剣心は比古に飛天御剣流の奥義伝授を願い出ます。 その頃、志々雄は東京へ軍艦「煉獄」で乗り付け、大久保利通の後を継いだ伊藤博文に剣心の指名手配を命じ、首を晒せと恫喝していました。

志々雄との最後の対決が描かれ、志々雄VS剣心・佐之助・斎藤一・蒼紫の4対1となるラストのアクションシーンが最大のクライマックス！5人同時の立ち回りでも、誰がどう動いているのかわかりやすく、4人がかりでも倒せない志々雄の強さが際立つ場面となっています。 比古清十郎との修行も見どころの1つで、剣心が自愛の精神を見出して奥義を得ることができる点はこの物語の軸といえるでしょう。

映画「るろうに剣心」シリーズの第4作目で、5作目「The Beginning」と合わせた「最終章」2部作の前編として2021年に公開されました。原作の第3部「人誅編」をベースにしています。 舞台は「伝説の最期編」の1年後、志々雄に武器を売っていた上海の裏社会を牛耳る武器商人・雪代縁が登場。彼は実は剣心の妻・雪代巴の弟であり、剣心に姉を殺されたことを恨んで復讐を企んでいました。

本作の見どころはもちろん、雪代縁を演じる新田真剣佑のキレキレのアクション！剣心との対決はこれまでシリーズで培ってきたアクションの総決算ともいえるもので、迫力＆見応えたっぷりです。 剣心の哀しい過去が少しずつ明かされる重要なエピソードであり、時系列的にはシリーズ最後の作品となるため、剣心の成長にも注目して観たい作品です。

映画「るろうに剣心」シリーズの第5作目で、4作目「The Final」と合わせた「最終章」2部作の後編として2021年に公開。原作では「人誅編」に含まれるエピソードで、アニメでは「追憶編」となっています。 物語は過去に遡り、舞台は元治元年(1864年)の京都。若かりし頃の剣心が維新志士として倒幕派の暗殺者となった経緯、巴の夫・清里明良を暗殺した過去、左頬の十字傷の謎が明かされます。

これが「始まりの物語」であり、剣心の過去がすべて明らかに。彼が背負ってきた暗殺者としての暗い過去、巴とのひと時の安らぎ、そしてそれが儚く散っていく様が、相対するような美しい雪景色とともに印象的に描かれています。 なんといっても巴を演じた有村架純の透明感がすごい！優しさと意志の強さ、そして儚さを矛盾することなく内包した演技はさすがです。

シリーズを全部観た後で、追い「るろ剣」として1作目をもう一度観ることをおすすめします！「1作目を最後に観ることで作品が完成する」と、大友啓史監督もTwitterで語っていました。 特に「The Beginning」で巴との過去を知ってから、1作目で薫と幸せになりかけている剣心を見ると、剣心の背負う苦しみや葛藤に共感でき、より深く感動できるはずです。

原作漫画を合わせて読むことで、サブキャラクターにもより一層、感情移入することができます。 特に映画では弥彦、佐之助、蒼紫のストーリーが改変されていたり、良い哀愁を漂わせていた敵のサブキャラたちがカットされていました。 原作を読むことで、こういった他のキャラクターたちの深い物語も楽しめ、幕末から明治という時代をより理解できるはず。 また「The Final」は原作をかなり改変しており、原作の方がより深く剣心が絶望するような内容になっていました。もっと深く剣心の物語を味わいたいなら、原作漫画は外せません！

アニメ版は原作漫画とほとんどストーリーに変わりはありませんが、カラーになって動くからこそのキャラクターの個性を楽しめるのが良いところ。これを機会にアニメ版もぜひ！

ジャンプスクエアで連載中の「北海道編」が、ライデンフィルムによって新アニメとして制作中！こちらも待ち遠しいですね！

2012年の1作目から始まり、10年の月日をかけて完結した映画「るろうに剣心」シリーズ。邦画の実写化映画としては評価も高く、何より殺陣アクションの新しい時代を切り開いた作品といえるでしょう。 これを機会に『るろうに剣心』の原作漫画やアニメにも手を伸ばしてみてはいかがでしょうか？