2022年8月30日更新

雪代巴、「るろうに剣心」悲劇のヒロインを徹底紹介!実写版は有村架純

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『るろうに剣心 最終章 The Beginning』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」製作委員会

『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』は、かつて「人斬り抜刀斎」と恐れられた主人公・緋村剣心が、「不殺(ころさず)」の誓いを胸にヒロインの神谷薫や仲間たちと生きる物語。 2020年に公開された実写映画の「最終章 The Beginning」では、原作の「追憶」という一連のエピソードが描かれ、剣心が抜刀斎だった過去が語られました。そして物語の鍵を握る、雪代巴(ゆきしろともえ)が登場。 本記事では、剣心の十字傷の謎にも関わる「追憶編」のヒロイン・雪代巴について紹介します。

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「るろうに剣心」雪代巴のプロフィール

雪代巴のプロフィールと経歴

雪代巴は、弘化3年(1846年)に東京府で生まれました。「追憶編」の舞台となる元治元年(1864年)、巴は18歳、剣心は15歳だったことになります。 巴は無表情で感情を表に出すことのない無口な性格。単行本の挿話によると、『新世紀エヴァンゲリオン』の綾波レイがモチーフになっているとのこと。 また白梅香(はくばいこう)という、当時の整髪料である髪油を愛用。白梅香は巴を象徴するキーアイテムとして、後に重要な役割を担います。 元々巴には、京都見廻組の清里明良(きよさとあきら)という婚約者がいました。しかし清里は元治元年(1864年)4月、人斬り抜刀斎として暗躍していた剣心の手により命を落とします。 その復讐のために巴は剣心に近づくのですが、剣心は人斬りとしての自分に思い悩んでいました。巴はそんな剣心に触れることで、次第に心惹かれていきます。そして巴のために剣心は抜刀斎としての役目を捨て、2人は夫婦として暮らすようになるのです。

雪代巴の初登場

詳細は記事下部で解説しますが、巴は剣心たちの活躍が描かれる本編の14年前に、すでに亡くなっています。そのため本人が直接登場するのは、剣心の過去について語られる「追憶編」のみ。 しかし「追憶編」で本格的に登場するまでも、剣心には過去に大切な人がいたと、存在が示唆されていました。またその死が発端となり、原作最後のエピソードである「人誅編」が巻き起こることに。 「追憶編」のエピソードは『るろうに剣心 最終章 The Beginning』として実写映画化されています。

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雪代巴の家族

「人誅編」で剣心最大の敵となる雪代縁(ゆきしろえにし)は、巴の弟。縁は巴の死が剣心によるものだとし、復讐を果たそうとします。 「人誅」とは縁による「天誅」をもじった造語。「天誅」は「天が罪人に下す罰」ですが、「人誅」は「天が罰を下さない罪人に人が下す」ことを意味し、自らの手で剣心に罰を下そうとします。 しかし縁の言う復讐は剣心を殺すことではなく、剣心を自分自身と同じ目に合わせることでした。つまり愛する人を失う悲しみを味合わせること。そのため縁は剣心が愛する薫を狙うのです。 縁は巧妙に作られた薫の死体を用意し、死を偽装します。結果、剣心は薫を殺されたと絶望し廃人同然になってしまいます。生きる気力を失いただ死を待つのみとする剣心の前に、「オイボレ」と呼ばれる老人が現れます。 実は「オイボレ」は巴と縁の父であり、娘の愛した夫である剣心に手を差し伸べます。この時オイボレの持っているのが白梅香。香りから剣心に巴のことを思い出させ、再起への後押しをするのです。

巴と剣心の間に起きた悲劇とは

剣心と言えば左頬の十字傷がトレードマークですが、いつ誰に付けられたものなのか。そして剣心と巴を襲う悲劇とは。 まず最初の傷を付けたのは、巴の許嫁だった清里明良。決して腕の立つわけではなかったのですが、剣心に斬られ死にゆく間際に、その執念から一筋の傷を負わせました。 そして2つ目の傷を付けたのが、雪代巴。夫婦として剣心と日々を過ごしていた巴でしたが、その前に暗殺集団「闇乃武(やみのぶ)」が現れます。

元々、巴は「闇乃武」によって剣心の下に差し向けられていました。そして巴が剣心にとって大切な存在となった時を見計らい、「闇乃武」は巴を人質に剣心をおびき出します。 剣心は次々と「闇乃武」のメンバーを打ち倒すのですが、リーダーと対峙した時には、敵の罠により五感を奪われた状態に。そんな戦いの中、巴が剣心を敵の攻撃から庇おうと飛び出します。しかし剣心は誤って巴を斬ってしまうのです。 その際に巴の持っていた短刀が、すでに頬にあった一文字の傷の上に新たな傷を付けたのです。これにより巴は命を落とし、剣心には十字傷と深い悲しみが残ることとなりました。

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アニメ「追憶編」での雪代巴

1996年のテレビアニメでは「人誅編」は描かれなかったのですが、1999年に発売されたOVA「追憶編」に雪代巴とのエピソードが収録されました。 このOVAでは時代劇のテイストが濃くなっており、また一部シーンに原作からの改変が加えられています。最大の変更点としては、原作では巴が剣心に付けた傷は偶然によるものでしたが、OVAでは巴が死の間際に自分の意志で残しています。 OVAでは巴役を声優の岩男潤子が務めました。『カードキャプターさくら』の大道寺知世や『新世紀エヴァンゲリオン』の洞木ヒカリ、『テイルズ オブ ファンタジア』ミント・アドネードなどで知られています。幅広い役柄をこなし、おっとりとしたキャラクターも多く演じていますが、巴ほどクールなキャラクターは稀。落ち着いたトーンの声と繊細な演技が巴に適役だったと思われます。

実写キャストは有村架純

るろうに剣心 雪代巴 有村架純
©和月伸宏/集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会

実写映画の雪代巴役は有村架純が演じました。 実は有村架純はキャストが正式発表される前から巴役の有力候補となっていました。ロケ地と思われる場所での目撃情報があったり、有村が更新したInstagramの写真に着物姿と思われる足が写っていたり、「るろうに剣心」の撮影ではと話題になることもありました。 巴を演じるに必要な要素は、変化していく心情を表現する確かな演技力、そしてクールな美しさ。そのすべてを兼ね備えている有村架純はまさに適役ではないでしょうか。ぜひ映画を観てチェックしましょう!

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雪代巴は「るろ剣」の物語の鍵を握る存在だった!

本記事では、主人公である剣心の過去に関わるキャラクター、雪代巴を紹介しました。悲劇的な最期を遂げ、死が物語に大きく影響を与える巴は「るろうに剣心」を語る上で欠かせません。 実写映画「るろうに剣心 最終章」で巴を演じる有村架純の再現度も、是非その目で確かめてくださいね!