「るろうに剣心」雪代縁は剣心の最大最強の敵!実写版は新田真剣佑
漫画『るろうに剣心』は明治時代初期を舞台に、伝説の剣客・緋村剣心と敵たちの戦いを描いた作品です。1994年から1999年まで週刊少年ジャンプ上で連載され、1997年にアニメ化。2023年7月からは、原作第1話から再構築した新作アニメが放送されることも決定しています。 そんな人気漫画「るろ剣」に登場する雪代縁は、主人公・剣心の最大で最強の敵。この記事では、新田真剣佑演じる雪代縁の強さや姉との関係を解説していきます! ※この記事には漫画『るろうに剣心』関連作のネタバレを含んでいます。注意してください。
「るろうに剣心」雪代縁(ゆきしろえにし)のプロフィール
登場キャラクターのひとり、雪代縁(ゆきしろえにし)は、志々雄真実との戦いを描いた第2部「京都編」の後、第3部「人誅編」にて初登場する人物です。 「人誅」とは耳慣れない言葉ですが、これは「天誅」をもじった造語で「天が罰をくださないのであれば人間が下す」という意味を持ちます。 その言葉通り、人誅編では剣心に恨みを持つ「六人の同志」が剣心に牙をむくのです。縁は、「六人の同志」のリーダー格として登場します。
雪代縁が剣心を憎む理由は?
剣心に恨みを持つ「六人の同志」のリーダー格である雪代縁。なぜ彼は剣心に恨みをもっているのでしょうか。それは彼の姉・雪代巴(ともえ)にまつわる因縁が関係しています。 縁は、江戸のとある武家に生まれました。幕末の動乱のさなか剣心の関わったある任務によって、彼は一家離散という憂き目に遭います。その後、両親の代わりに姉の巴に育てられましたが、彼女も剣心への復讐を果たすために家を出てしまいます。 縁はその後を追って、自らも復讐に加担するため旅立つのです。しかし、彼がたどり着いた京都で目にしたのは、心変わりの末、剣心を守るため斬殺される姉の姿でした。眼の前で最愛の姉を失った縁は、こうして復讐鬼となったのです。
雪代縁の復讐劇「人誅」を解説
「人誅」の目的は?剣心を精神的に追い詰める
復讐に燃える縁は、剣心への「人誅」を開始します。「人誅」の目的は、剣心の大切な存在である神谷薫を殺し、剣心に自分と同じ苦しみを与えることでした。 「六人の同志」は神谷道場に乗り込み、ついに剣心と縁の直接対決が始まります。剣心の奥義「飛天御剣流」さえも打ち破り、縁は薫を殺害。これによって剣心は廃人同然となってしまいます。 実際は薫は死んでおらず、剣心が見たのは縁が事前に用意していた薫の屍人形でした。巴と近い年齢の薫を傷つけることはできず、縁は薫を誘拐します。
剣心VS縁の最終決戦
剣心は「人誅」による生き地獄の中で、自分の罪を償う答えに行き着きます。一方で縁は、深層心理では「人誅」が答えではないことに気づいていましたが、その考えを塗り消すように剣心抹殺に向けて負の感情を募らせました。 両者は浜辺で再度相対することに。序盤は縁が圧倒的な力を見せつけ、剣心を追い詰めます。しかし土壇場で剣心が放った神速の納刀術「龍鳴閃(りゅうめいせん)」によって、形勢は逆転。 生きる覚悟を決めた剣心に対し、縁は自分の中の巴から笑顔が消えてしまったことで迷いが生じていました。最後まで答えを見つけられなかった縁は、奥義対決の末、倭刀も砕かれついに剣心に敗れます。
最終決戦後、縁は父親と再会
勝敗がついた直後、呉黒星(ウーヘイシン)の銃弾から身を挺して剣心を守ろうとする薫を、咄嗟に救った縁。剣心から感謝の言葉を告げられると、縁は本当に護りたかった人のことを思い出し泣き崩れます。 薫から巴の日記を手渡された縁は、警察の手を逃れ行方知れずに。彼が日記をどうしたかは明記されていませんが、行き着いた京都の貧民街で偶然にも父親との再会を果たす様子が描かれています。
漫画の「人誅編」を
特異体質を持っている?その強さは
縁は剣心を倒すため、単身上海へ渡り自身を鍛えていきます。そこで彼が身につけたのが、日本の剣術をもとに大陸独自の発展を遂げた「倭刀術(わとうじゅつ)」。そして、剣心への長年の憎しみから生まれた「狂経脈(きょうけいみゃく)」の2つです。 ちなみにガイドブック『剣心皆伝』では、戦闘力5・知識知恵3・精神力1・カリスマ4・個別能力復讐心無限大と評されていました。
「倭刀術(わとうじゅつ)」について・技一覧
蹴撃刀勢(しゅうげきとうせい) | 刀の峯を蹴り上げ、斬撃に勢いを加える |
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回刺刀勢(かいしとうせい) | 相手の攻撃の勢いを活かしたカウンタ―技 |
掌破刀勢(しょうはとうせい) | 刀の峯に掌底を当てて、斬撃に勢いを加える |
朝天刀勢(ちょうてんとうせい) | 地面に刺した刀を踏み台にして飛び、上空にいる相手を打ち上げる |
虎伏絶刀勢(こふくぜっとうせい) | 縁最大の必殺技で、相手の攻撃を伏せて避けた反動を使って攻撃する |
戰嵐刀勢(せんらんとうせい) | 回転しながら相手を切る |
疾空刀勢(しっくうとうせい) | 特殊な身体さばきによって、空中で疾走する |
轟墜刀勢(ごうついとうせい) | 相手を串刺しにし、持ちあげてから地面に叩きつける |
「倭刀術(わとうじゅつ)」は日本剣術に特有の速さ、そして日本刀の切れ味を活かした剣術です。縁はそこに大陸特有のしなやかな体捌きと破壊力を組み合わせ、独自の剣術に発展させました。 「倭刀術」は斬撃を繰り出す際に、体術によって勢いを乗せることで威力を増幅させます。作中では、足を軸とした連続回転斬り「戦嵐刀勢(せんらんとうせい)」で、剣心の必殺技「九頭龍閃(くずりゅうせん)」を相殺し、そのスピードと威力を見せつけました。 また、全身を深く大地に沈め、その反動を斬撃に乗せるカウンター技「虎伏絶刀勢(こふくぜっとうせい)」は、縁最大の必殺技です。縁はこの技によって、剣心の奥義「天翔龍閃(あまかけるりゅうのひらめき)」を、作中で唯一破りました。
「狂経脈(きょうけいみゃく)」について
縁は、剣心への憎しみを片時も絶やすことなく生きてきました。その結果、彼の脳は常に覚醒状態を保つようになり、体の神経が異常発達します。それが彼の特異体質「狂神経(きょうけいみゃく)」です。 狂経脈は縁の意志で発動することができ、ひとたび発動すると人智を超えた反応速度を発揮します。剣心の剣術は神がかった速さで繰り出されますが、縁は狂経脈によって、剣心の攻撃ですら見てから動いても間に合うという驚異の反射神経を見せるのです。
雪代縁のモデルは?五条悟にも似ていると話題に
モデルは作者自身
縁のモデルは作者の和月伸宏自身です。 作者をモデルに、悪への憧れが反映されたのが志々雄真実。一方で自身の持つ醜悪さを反映させたのが、雪代縁となっています。
【髪型】『呪術廻戦』の五条悟に似ていると話題に
『呪術廻戦』に登場する「最強の呪術師」五条悟(ごじょうさとる)と縁は、見た目がそっくりです。白髪でツンツンとした髪型、さらに縁のトレードマークであるサングラスも五条が学生時代に使用していたものにそっくりで、ファンの間で話題になっています。
『銀魂』の主人公・坂田銀時にも似ている?
縁に似ているキャラとしてよく名前が挙がるのが、人情時代劇ギャグ漫画『銀魂』の主人公・坂田銀時(さかたぎんとき)。特にアニメでは作画によって銀さんにそっくりな場面が多々登場しますが、銀さんと縁の中身は正反対です。
実写映画では新田真剣佑が演じる
「るろうに剣心」作中で、最大級の敵として剣心の前に立ちはだかる雪代縁。映画『るろうに剣心 最終章 The Final』(2021年)では、縁役を新田真剣佑が演じています。 新田は撮影を振り返り、「とてもハードで、何日も撮影が続き身体も悲鳴をあげていましたが、すごく良い経験になりました。また、セットも巨大で大規模な撮影で、毎回驚いていました」という旨をコメント。 また、「冒頭からすごいアクションがあります。そして、剣心と縁が出会うシーンや、剣心との闘いを繰り広げるシーンを、身を削りながら撮影したので是非見てもらいたいです。僕もいちファンとして過去3作品全部を観ていますが、この作品もとても面白くなっていると思いますので、是非縁を含め期待して待っていてください」と、作品の出来に自信をのぞかせるコメントを発表しています。 筆者も劇場で真剣佑版・縁を観てきましたが、彼の肉体美とアクションシーンのクオリティの高さには驚きました。何度でも観たくなる、完成度が高いことで有名な「るろ剣」実写版の中でも最終章のラスボスとしてふさわしい活躍をしているので、是非チェックしてみてください。
新田真剣佑と雪代縁の相性は?
新田真剣佑は1996年11月16日生まれの俳優です。俳優・千葉真一の息子としてアメリカで生まれ、アメリカでの俳優活動を経て、2014年から日本で芸能活動を開始しました。 新田が演じる縁役の再現度はどうなるでしょうか。縁は24歳・身長175cmという設定です。これに対し、新田真剣佑は2019年現在22歳、そして身長が176cmと、年齢・身長については非常に近しい存在であると言えます。 また、縁は上海での過酷な生活の中で、自身の肉体を極限まで鍛えていきます。そのため縁を演じる俳優にも、ストイックな体づくりが求められることになるでしょう。新田真剣佑は、2018年映画『OVER DRIVE』にて屈強な肉体を披露しています。新田は、特に体格の面では縁を再現するのにぴったりな俳優だといえるでしょう。
縁の姉・雪代巴(ゆきしろともえ)を演じる女優は有村架純
雪代巴(ゆきしろともえ)は、剣心に対し復讐の念を燃やすものの、徐々に心変わりしていく人物。映画・最終章ではキーパーソンとして描かれると思われる、クールビューティなキャラクターです。漫画版やアニメ版では、物憂げな表情と少し謎めいた人物像が彼女の魅力でした。 そんな巴役を、有村架純が演じます。有村といえば、auの人気CMシリーズで着物姿を披露していましたね。また2018年ドラマ『中学聖日記』で演じたクールな役柄も相まって、彼女が巴役にピッタリだといわれているようです。 縁役を演じる新田真剣佑との姉弟関係に注目です。
雪代縁率いる仲間「六人の同志」とは
縁が率いる「六人の同志」は、剣心の命を奪うことを目的とする者たちです。縁とメンバーのひとり・鯨波兵庫は剣心に個人的な恨みを抱いていますが、他の者たちは力試しだったり、口封じだったりと、それぞれの目的を果たすため動いています。 「同志」などと言いつつお互いに対する仲間意識は皆無に等しく、全員自分が剣心を殺すことしか考えていません。ただ利害が一致したから一応集団として動いているだけの、バラバラの6人だといえます。
志々雄とどっちが強い?
志々雄も縁も非常に高い実力を誇りますが、ふたりが戦った場合どちらが勝利をおさめるのでしょうか。彼らの強さについてはファンのあいだでもたびたび議論が交わされてきましたが、意見は真っ二つに割れるという印象です。 志々雄に時間制限があること、縁が作中最強レベルの身体能力や数多くの技を持つことを考えると、縁の方が強そうな気もします。しかし彼の原動力は剣心への恨みなので、何の感情もない志々雄相手に実力を発揮できるかと考えると疑問……。 一方で志々雄は誰に対しても強く、作中でその実力は人斬り抜刀斎より上とも評されています。そのためこの2人が戦うというシチュエーションで考えれば、志々雄が勝つのではないでしょうか。
【その後】北海道編には登場するのか
現在『ジャンプスクエア』で連載中の北海道編には、縁は正式には登場していません。ただし1コマだけ縁らしき人物が描かれたこともあり、展開によっては再びその姿が見られるかもしれません。 彼は剣心との戦いに敗れ、その後姉の想いを知ったことで抜け殻のような状態になっていました。彼がそこから立ち直って改心したのであれば、再登場の可能性はあるでしょう。 ただ剣心に対して前向きな想いを抱けるようになっているとは考えづらいため、立ち位置には困りそうです。縁は薫に巴の姿を重ねている節があるので、彼女に何かあれば剣心の味方として共闘する展開もありえるかもしれませんね。
【武器】縁が使用する刀は?
「倭刀(わとう)」は、日本刀をベースに中国や朝鮮で改良された刀のことを指します。機能としては日本刀とほぼ同じですが、装飾に中国の要素が取り入れられており、比較的派手です。 縁が使っている倭刀はかなりの長さがあり、日本刀の分類でいうと「太刀」にあたります。
【声優】アニメ版の声を演じるのは佐々木望
アニメで縁の声を担当するのは、インスパイア所属の佐々木望です。おもな代表作には、『幽☆遊☆白書』の浦飯幽助役、『キャプテン翼J』の大空翼役、『DEATH NOTE』のメロ役などがあります。 熱血キャラから悪役まで幅広い役柄をこなすベテラン声優で、これまで数多くの作品で活躍してきました。本作でも、憎しみにとらわれた縁というキャラを見事に演じ切っています。
雪代縁(ゆきしろえにし)は「るろうに剣心」最大の強敵
今回は、漫画『るろうに剣心』最大の敵である雪代縁について解説してきました。剣心への苛烈な憎しみを抱え、ストイックな修行によって復讐鬼となった縁。その強さや人物像から、「るろうに剣心」の連載が終了してもなお、人気のキャラクターになっています。 映画『るろうに剣心 最終章 The Final』(2021年)では、重要人物としてスポットライトが当たります。人気と実力を兼ね備えた若手俳優・新田真剣佑の好演をお見逃しなく!