2019年5月22日更新

映画「G.I.ジョー」の魅力とは?シリーズを徹底解説【スピンオフが2020年に全米公開】

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ミリタリーアクション映画「G.I.ジョー」シリーズを徹底解剖!

アメリカのハズブロ社による男子向け玩具「G.I.ジョー」は1960年代から売り出され、長年世界中で愛されてきました。1983年にはテレビアニメ版も製作され、日本でも『地上最強のエキスパートチーム G.I.ジョー』として1986年から放送がスタート。 そして2009年、ついにアニメ版を元にした実写映画『G.I.ジョー』が製作されました。映画版もヒットし、2013年には続編となる『G.I.ジョー バック2リベンジ』も公開。早くも映画第3弾の製作が発表されており、2020年にはスピンオフ映画の全米公開が決まっています。 「G.I.ジョー」シリーズは、なぜ年齢を問わず男子を惹きつけ続けるのでしょうか。その魅力はどこにあるのかを、ネタバレを含むあらすじとキャストを紹介しつつ解説。最後にはスピンオフ映画と第3弾の最新情報もお届けします。

1作目『G.I.ジョー』(2009)をネタバレありで解説!

映画のあらすじをおさらい【ネタバレ注意】

あらゆる金属を破壊してしまう極小兵器“ナノマイト”をNATOの資金で開発した「MARS社」。代々武器商人の家系だったCEOのマッカラン(クリストファー・エクルストン)は、これをNATOへ渡さず、悪の組織「コブラ」の手に渡す算段をしていました。 NATOへナノマイトを輸送する任務を受けたデューク(チャニング・テイタム)率いる小隊は、突然コブラの襲撃を受けて壊滅的状況に。しかしそこにさらなる謎の組織が介入し、デュークと相棒のリップコード(マーロン・ウェイアンズ)を助けます。それが、国際的な軍事エキスパートチーム“G.I.ジョー”でした。 襲撃してきたコブラの中に、かつての恋人アナ(シエナ・ミラー)の姿を見つけたデュークは、リップコードとともにG.I.ジョーに入隊。ところがG.I.ジョーの基地が襲撃され、ナノマイトが奪われてしまいます。コブラがまず標的にしたのはパリのエッフェル塔でした。

G.I.ジョーが持つ科学兵器の力とデュークの活躍で、なんとかパリの崩壊を止めたものの、アナはデュークをコブラの秘密基地がある北極へ連れ去ってしまいます。その上、北極から世界の主要都市へナノマイト・ミサイルが発射され、いよいよG.I.ジョーとコブラの全面戦闘が開始。リップコードはミサイルを追撃するためナイト・レイブン・ジェットに乗り込みます。 デュークはアナを取り戻して北極の海底基地から脱出。リップコードの活躍によりミサイルはギリギリすべて着弾前に破壊でき、この戦いはG.I.ジョーが勝利を収めました。

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本当の黒幕とは?『G.I.ジョー』のネタバレ解説

シエナ・ミラー『G.I.ジョー』
© Paramount Pictures/zetaimage

コブラの黒幕はアナの弟、レックス(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)でした。 以前デュークとともに戦地に赴き、空爆によって死んだと思われていたところ、実は生き延びており、マッドサイエンティストとなってナノマイトを開発していたのです。本作ラストではデュークに敗れますが、2作目以降は“コブラコマンダー”としてコブラを率いていきます。 アナはレックスに操られ、コブラの“バロネス”として暗躍していました。しかしデュークとの思い出によって目覚め、デュークとともにコブラの基地から脱出することに成功します。 一方コブラの一員でホワイトハウスに侵入していたザルタン(アーノルド・ヴォスルー)は、ナノマイトによってアメリカ大統領(ジョナサン・プライス)と同じ顔に変えており、秘かに大統領を拘束して成り代わっていました。2作目ではザルタンがアメリカ政府を乗っ取り、暴走していく様子が描かれます。

ここが『G.I.ジョー』の魅力!

1作目最大の魅力といえば、なんといっても男子が目をキラキラさせてしまうような超科学兵器の数々が惜しみなく登場すること。ナノマイトをはじめ、加速装置付きのパワードスーツや光学迷彩のカモフラージュスーツなど、近未来に実現しそうな軍事兵器の見本市のよう。 それらを使ったアクション・バトルシーンは大迫力で、特にナノマイトが打ち込まれたエッフェル塔が食い尽くされていく様子や、パワードスーツでパリを縦横無尽に駆け抜けていくシーンは、本作の大きな見どころの一つです。

2作目『G.I.ジョー バック2リベンジ』(2013)をネタバレありで解説!

映画のあらすじをおさらい【ネタバレ注意】

新たなメンバーとともにパキスタンでの極秘任務についていたデュークは、ザルタンが化けた偽大統領の命令によって反逆者の汚名を着せられ、突然の攻撃にさらされます。そこでデュークは仲間をかばって戦死。 新メンバーのロードブロック(ドウェイン・ジョンソン)、レディ・ジェイ(エイドリアンヌ・パリッキ)、フリント(D.J. コトローナ)の3人だけが、井戸に飛び込み生き残ります。 コブラの忍者・ストームシャドー(イ・ビョンホン)は、G.I.ジョーの北極攻撃の際、スネークアイズ(レイ・パーク)との死闘の末に生き延びており、ドイツのザルツブルグ刑務所に収監されていたコブラコマンダーを脱獄させます。その間ロードブロックたちは無事アメリカに戻り、初代G.I.ジョー司令官のジョー・コルトン(ブルース・ウィリス)を訪ねていました。 東京で女忍者のジンクス(エロディ・ユン)と修行していたスネークアイズは、ブラインドマスター(RZA)からストームシャドーを生け捕りにするよう命じられ、ヒマラヤへ向かいます。忍者たちとの戦闘の末、ストームシャドーを捕らえたスネークアイズたち。ストームシャドーはブラインドマスターから自分の師匠を殺したのがコブラだと知らされ、G.I.ジョーと共闘して黒幕のザルタンを倒す決意を固めました。

その頃、レディ・ジェイが大統領の異変に気付き、偽物であることを突き止めていました。しかしザルタンは核軍縮サミットを開き、そこでいきなり核ミサイルを全世界に発射させて各国首脳を翻弄。途中で空中爆発させますが、これはすべて超兵器“ゼウス”の威力を見せるための作戦だったのです。 初めにゼウスを落とされた都市はロンドン。あまりの威力に衝撃が走りますが、ちょうどその時、コルトン率いるG.I.ジョーが攻め込んで最終決戦が始まりました。 各々がそれぞれの敵を打ち破り、ゼウスも破壊して勝敗を決めた頃、密かにコブラコマンダーは脱出。ロードブロックたちG.I.ジョーのメンバーは汚名を返上して、ホワイトハウスで本物の大統領から表彰を受けるのでした。

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『G.I.ジョー バック2リベンジ』のネタバレ解説

いきなり冒頭で、前作の主人公であるデュークが戦死する辺りから驚く本作。ここから主人公はロードブロックになり、前作のG.I.ジョーメンバーの姿はなく進んでいきます。スカーレット(レイチェル・ニコルズ)やリップコードは一切出ません!

今作でストームシャドーとスネークアイズの過去の因縁にスポットが当たり、二人の師匠を殺したのはストームシャドーではなく、変装したザルタンだったことが明らかに。しかもザルタンはストームシャドーをコブラに取り込むために、師匠暗殺を企んでいたのです。 超兵器“ゼウス”とは核兵器を超えるもので、人工衛星からピンポイントでミサイルを落とすことができる宇宙兵器。実際アメリカでは過去に「戦略防衛構想(SDI)」という防衛計画があり、“スターウォーズ計画”と呼ばれていました。

ここが『G.I.ジョー バック2リベンジ』の魅力!

1作目は超科学兵器の見本市のようでしたが、2作目はG.I.ジョーのメンバーを一新したのと同じように、超兵器はゼウスのみで、他はいたって普通のミリタリーアクションが展開。しかしそれが、ゼウスの衝撃を際立たせました。 アクションシーンで本作中一番の見どころは、スネークアイズとジンクスがヒマラヤの断崖絶壁で繰り広げる戦い。ワイヤーのみで振り子のように行ったり来たりしながら敵を倒していく様は、かなりの迫力! また、シリーズを通して登場するイ・ビョンホン演じるストームシャドーは、G.I.ジョーの人気キャラクターの一人。男でも惚れそうな引き締まった上半身の筋肉を、度々惜しげもなく披露しています。2作目ではその人気を受けてか、ストームシャドーのエピソードがフォーカスされているようです。

映画に登場するメインキャスト

デューク/チャニング・テイタム

チャニング・テイタム『G.I.ジョー』
© Paramount Pictures/zetaimage

NATOへナノマイトを輸送する隊を任された“デューク”ことハウザー大尉。隊が全滅した後は、元恋人アナがいるコブラを追うためG.I.ジョーへ入隊しました。演じたのは2006年の映画『ステップ・アップ』でブレイクし、「マジック・マイク」シリーズで人気を不動のものにしたチャニング・テイタム。 不屈の精神を持つ軍人ながら元恋人にも未練たっぷりのデュークを、人間味あふれるキャラクターで演じ、激しいアクションも披露しています。2作目では冒頭で戦死して以後登場しないため、残念ながら3作目での出演はなさそうです。

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ロードブロック/ドウェイン・ジョンソン

ドウェイン・ジョンソン『G.I.ジョー バック2リベンジ』
© Paramount Pictures/zetaimage

2作目で登場したロードブロックはG.I.ジョーの新メンバーの一人。デュークとは家族ぐるみで付き合いもある親友で、デューク亡き後のG.I.ジョーを率いてコブラと対峙します。演じたのは“ザ・ロック”のリングネームで有名な元プロレスラーで、「ワイルド・スピード」シリーズで知られるドウェイン・ジョンソン。 デュークからリーダーの座を引き継いでコブラの脅威から世界を救ったロードブロックを、圧倒的な存在感で演じました。3作目でも続投が期待されています。

スカーレット/レイチェル・ニコルズ

レイチェル・ニコルズ『G.I.ジョー』
© Paramount Pictures/zetaimage

スカーレットは1作目で登場したG.I.ジョーのメンバーで、デュークのチームの紅一点。才色兼備な女性で、戦闘能力も抜群。カモフラージュスーツを着て戦う姿が印象的です。演じたのはアクションドラマ『エイリアス』の分析官ギブソン役で知られるレイチェル・ニコルズです。 出会った当初からリップコードに言い寄られ、初めはあまり取り合わなかったスカーレットですが、次第に好意を寄せていきます。2作目ではメンバーが一新され、登場の機会はありませんでした。

ストームシャドー/イ・ビョンホン

イ・ビョンホン『G.I.ジョー バック2リベンジ』
© Paramount Pictures/zetaimage

ストームシャドーはシリーズ通して登場するキャラクターの一人で、嵐影家の忍者。ザルタンの陰謀によって師匠殺害の汚名を着せられて嵐影家から逃走し、それ以来コブラの戦闘員として忠実に行動してきました。演じたのは、本作でハリウッドデビューを果たした韓国人俳優のイ・ビョンホン。 2作目では過去の因縁を清算し、ザルタンを倒した後は人知れず姿を消しています。シリーズのファンとしては、3作目での再登場も期待したいところ!イ・ビョンホンは本シリーズを皮切りに、『ターミネーター:新起動/ジェネシス』や『マグニフィセント・セブン』など次々とハリウッド映画に出演しています。

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ジョー・コルトン司令官/ブルース・ウィリス

ブルース・ウィルス『G.I.ジョー バック2リベンジ』
© Paramount Pictures/zetaimage

G.I.ジョーの初代司令官であるジョー・コルトンを演じたのは、『アルマゲドン』や『アンブレイカブル』で知られるブルース・ウィリス。代表作は「ダイ・ハード」シリーズのジョン・マクレーン役で、ハリウッドを代表するスターの一人です。 1作目のホーク司令官に変わって2作目に登場し、窮地に陥ったG.I.ジョーに手を差し伸べるコルトン。新たにリーダーとなったロードブロックに助言し、自宅に収納している大量の武器をメンバーに供給しています。終盤の決戦では自ら現場に向かい、レディ・ジェイとともに大統領を救出しました。

待望の3作目最新情報!2020年にスピンオフ作品が公開

3作目の製作が決まったのは、2作目の世界興行収入が1億ドルを超えた段階でのこと。公開を9ヶ月も延期してまで3D上映にこだわった結果、前作を上回るヒットとなりました。 1作目のスティーブン・ソマーズ監督に代わり、『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』や『クレイジー・リッチ!』で有名なジョン・M・チュウが2作目の監督を務め、当初は続投が報じられましたが、2015年には3作目の監督が『トリプルX:再起動』のD・J・カルーソーに決まったと報じられました。 3作目のタイトルは『G.I. Joe: Ever Vigilant(原題)』で、ドウェイン・ジョンソン演じるロードブロックをリーダーとしたG.I.ジョー新チームの物語になる予定。 メインの敵役にコブラコマンダーの親衛隊“クリムゾンガード”の双子の兄弟トマックスとザモットが配され、コブラコマンダー自体の役割は小さくなるようです。3作目の公開日は、2019年5月時点では未定となっています。

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3作目とは別でスピンオフ企画が進行中

元々3作目の全米公開日は2020年3月27日と発表されていましたが、その日には代わってスネークアイズのスピンオフ映画『G.I. Joe: Snake Eyes(原題)』が公開されることになりました。 脚本は『美女と野獣』を手がけたエバン・スピリオトポウロスが担当。監督は『ちいさな独裁者』で知られるドイツ人監督ロベルト・シュヴェンケが務めます。

どこまで行く?「G.I.ジョー」シリーズ!シネマティック・ユニバース構想も

2015年にはハズブロとパラマウント・ピクチャーズが、「G.I.ジョー」シリーズのシネマティック・ユニバース構想を発表しました。同じくアクションフィギュア玩具のシリーズ『ミクロマン(マイクロノーツ)』や『マスク(M.A.S.K.)』などが含まれるようです。 スネークアイズのスピンオフ映画や3作目の公開も待ち遠しいですが、今後もさらなるシリーズ作品がアナウンスされる可能性が。シリーズの世界観が広がって行くのは、ファンにとっては願ってもないこと。もちろん、その精度が高いことが条件!これからのシリーズ展開も要チェックです。