ジム・ジャームッシュ最新作『デッド・ドント・ダイ』で超豪華キャストがゾンビと対決!【ロメロへのオマージュも】
ジム・ジャームッシュ最新作『デッド・ドント・ダイ』はまさかのゾンビ映画!
2019年、第72回カンヌ国際映画祭オープニング作品として、ジム・ジャームッシュ監督最新作『デッド・ドント・ダイ』が上映されました。本作は、彼のフィルモグラフィーからは誰も想像しなかったまさかのゾンビコメディ。会場を騒然とさせたことは言うまでもありません。 オフビートなジャームッシュの作風で、ゾンビ映画というジャンルに一石を投じる本作。さらに超豪華キャストが集結し、その演技合戦にも注目です。 そんな『デッド・ドント・ダイ』のあらすじ・見どころを紹介しましょう!
『デッド・ドント・ダイ』のあらすじを紹介!突如ゾンビが出現……!
警官が3人しかいないアメリカの田舎町センターヴィル。ある日そこで前代未聞の怪事件が起こります。ダイナーで内臓を食いちぎられた女性の変死体が発見されたのです。 困惑する警察署長クリフと巡査のロニーは、一癖も二癖もある住民たちが暮らす町をパトロールするうち、墓地でなにかが地面から這い出してきたような穴を見つけました。 「ゾンビが発生しているのではないか」というロニーの言葉に半信半疑のクリフでしたが、その予感はまさかの的中。次々と死者がよみがえり、住民を襲いはじめます。 彼らは銃やナタを片手にゾンビ退治を始めるのですが……。
『デッド・ドント・ダイ』の見どころを解説!
若手から大御所まで超豪華キャストが集結!
本作の主要キャラクターとなる警察署長のクリフを演じるのは、ジャームッシュ作品常連のビル・マーレイ。巡査のロニーは『パターソン』(2016年)で、ジャームッシュ組の仲間入りとなったアダム・ドライバーが演じます。 その他にも新人警官ミンディ役にクロエ・セヴィニー、葬儀社の女主人ゼルダ役にティルダ・スウィントン、住民役のスティーブ・ブシェミなど、ジャームッシュ組が勢ぞろい。 さらにダニー・グローヴァーやセレーナ・ゴメス、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、オースティン・バトラーなど、大御所から注目の若手まで、ジャームッシュ作品初参戦を果たします。 人気・実力を兼ね備える彼らの演技合戦にも注目ですね!
ゾンビ生みの親ジョージ・A・ロメロへのオマージュ【個性的なゾンビたち】
本作の大きな見どころの1つは、その個性豊かなゾンビたちにあります。 もともとゾンビは、「魂(自由意志)を失い、さまよう人々」のメタファーでした。ゾンビの生みの親であるジョージ・A・ロメロは、なにかに固執して、魂を奪われた人を死者として描いたのです。そして彼らは、一様に無個性な存在でした。 しかしジャームッシュは、日本語では「歩きスマホ」と呼ばれる「スマートフォン・ゾンビ(Smartphone zombie)」にインスピレーションを得て、本作に個性的なゾンビたちを登場させています。これは、ゾンビとなった彼らが生前なにに心を奪われていたかを表現しており、まさに多種多様。予告編では、お酒が大好きだった「シャルドネ・ゾンビ」や、スポーツに打ち込んでいた「スポ根ゾンビ」などが見られます。 また、ジャームッシュによる2003年の映画『コーヒー&シガレッツ』に出演していたイギー・ポップが、「コーヒー・ゾンビ」になってしまうなど、セルフパロディにも注目です。
『デッド・ドント・ダイ』はTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて近日公開!
ビル・マーレイ、アダム・ドライバーをはじめ、超豪華キャストで送る『デッド・ドント・ダイ』。前代未聞のゾンビ映画として、鬼才ジム・ジャームッシュが放つ本作は見どころ満載です。 本作を観た後には、「もし自分がゾンビだったら?」と考えずにはいられなくなりそうですね。 期待の注目作『デッド・ドント・ダイ』はTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて近日公開予定です!劇場で観られる時を待ちましょう!