今夜は映画で天体観測!星空のシーンが美しいおすすめ映画を紹介
「星空」でさらに深い感動体験を
今回は、映画をロマンチックに彩る「星空」にスポットを当てます。美しい星空を見て、なぜか涙が出そうになった経験をした人も少なくないはず。 映画においても、その不思議な魅力は抜群の威力を発揮!登場人物の感情をより鮮烈に引き立て、観客の感動をより深いものにします。ciatrが厳選した「星空のシーンが美しいおすすめ映画」で、一味違う感動体験をお楽しみください。
星空のシーンが美しいおすすめ映画
まずは、星空のシーンが印象的な作品を紹介しましょう。何万光年も彼方から届く無数の光は、単にロマンチックさを演出するだけではありません。 作中では登場人物の心情に寄り添い、ときに晴れやかな気持ちに重なったり、ときに心の傷を洗い流したり。また、ときには観客自身が胸に秘めた星空の思い出を呼び起こすのではないでしょうか。
『星空』(2017年)
傷心の少年少女が思い出の星空を探しに行く青春映画の名作!
台湾の国民的絵本作家ジミー・リャオのベストセラーを映像化した青春映画の名作。2012年の大阪アジアン映画祭では特別招待作品として好評を博しましたが、日本では2017年に、5年越しでようやく一般公開が実現しました。 主人公は、芸術好きの少女シンメイ。大好きだった彫刻家の祖父が亡くなった悲しみも癒えぬうちに、両親から離婚すると告げられ、「どちらと一緒に暮らすか自分で決めて」と迫られます。傷心のシンメイは、同じく芸術を愛する転入生の少年ユージエと一緒に家出をし、祖父と美しい星空を眺めた思い出の山小屋を目指しますが……。 絵本の世界を思わせる幻想的な演出が印象的。心に傷を負ったシンメイ、ユージエの淡い恋の行方と、どのような状況で星空にたどり着くかは、観てのお楽しみです。
『オールウェイズ』(1990年)
スティーブン・スピルバーグ監督の名作ファンタジー。星空が切なく、ロマンチック
1940年代の作品を巨匠スティーヴン・スピルバーグ監督がリメイクした名作ファンタジー。往年の大女優オードリー・ヘプバーン最後の出演映画でもあります。 主人公のピートは、山火事を専門とする消火隊の敏腕パイロット。恋人ドリンダのために一線を退こうと決めますが、直後の出動で同僚の窮地を救い、自らは殉死してしまいました。亡霊となった彼は、天使の頼みで新人パイロットのテッドを守護霊として導きますが、テッドがドリンダと親しくなっていくのを間近で見ることになり、苦悩します。 空中からの消火活動シーンの迫力は、さすがに監督の手腕を感じさせます。オスカー女優のホリー・ハンターが演じたドリンダも芯があり、魅力的。壮絶なクライマックスの後、ピートとドリンダを迎え入れるように星空が広がるシーンは、切なくもロマンチックです。
『フェノミナン』(1997年)
夜空の閃光で日常が一変!ジョン・トラボルタ主演のラブファンタジー。
不思議な力を突然授かった男の恋の行方を描くラブファンタジー。主演のジョン・トラボルタが星空を仰ぎ見るシーンが印象的な作品です。 田舎町に暮らす主人公のジョージは、夜空を照らす謎の閃光を目撃したのをきっかけに、天才的な頭脳や、モノを触れずに動かせる超能力を授かります。平凡な日常は一変しますが、その力にはジョージの寿命を縮める副作用がありました。ジョージは命が消える前に、想いを寄せるレイスへの恋心を遂げようとしますが……。 ロバート・デュヴァル、フォレスト・ウィテカーら脇役を演じた実力派俳優たちにも注目。エリック・クラプトンが劇中歌としてカバーした「チェンジ・ザ・ワールド」も話題となり、グラミー賞の最優秀レコード賞などを獲得しました。
『愛しのロクサーヌ』(1987年)
古典戯曲を現代風に蘇らせたロマンチック・コメディ!星空の下での甘いラストシーン
エドモン・ロスタンによる戯曲の古典を現代風に蘇らせたロマンチック・コメディ。人気俳優のスティーヴ・マーティンが主演・製作総指揮・脚本を務めています。 主人公の消防署長C・D・ベイルズは、頭脳明晰で仕事もできる街の人気者。ただ、異様に大きな鼻にコンプレックスを抱えていました。美女ロクサーヌに恋をしたベイルズは、コンプレックスを理由に諦めてしまうばかりか、恋敵であるハンサムなクリスに口説き方をアドバイスまでしてしまいます。 スティーヴ・マーティンが持ち味のコメディセンスを存分に発揮し、「キル・ビル」シリーズのダリル・ハンナが妖艶なヒロインを好演。美しい星空の下で甘いラストが繰り広げられます。
『大停電の夜に』(2005年)
大停電に見舞われたイブの東京で繰り広げられる群像劇
大停電が発生したクリスマス・イブの東京を舞台にした13人の男女の群像劇。2003年に実際に起きた「北アメリカ大停電」に着想を得ています。ビル明かりの消えた東京の美しい星空が彩る、しっとりとした人間ドラマです。 別れた女性を待つバーのマスターと彼に秘かに好意を寄せる女性、関係が冷めきった夫婦、不倫に傷ついた女性と中国出身のホテルマン、人工衛星マニアの少年とがんを患った少女……。大停電に見舞われた東京で、様々な人間模様が交錯していきます。 豊川悦司、田口トモロヲ、原田知世、本郷奏多、香椎由宇らベテラン・若手の豪華キャストが結集。どの人間模様もほろ苦さと生きる希望を感じさせる味わい深い作品です。
『天空の城ラピュタ』(1986年)
世界中で愛される宮崎駿監督の傑作。雄大な星空が引き立てるロマンス
世界各国で多くのファンに愛され続ける、宮崎駿監督の長編アニメの傑作。壮大なファンタジーの世界で、星空も主人公たちのロマンスを引き立て、圧倒的な印象を残しています。 主人公は、不思議な力を秘めた「飛行石」を受け継ぐ少女シータ。はるか昔に滅亡した天空に浮かぶ古代国家「ラピュタ」を巡り、運命的に出会った少年バズーとともに大冒険を繰り広げます。一族復権を企てるムスカ、空中海賊ドーラといったクセ者の大人たちと対峙しながら、互いを一番に考え、支えあうシータとバズー。日本映画史上、屈指の名カップルと言えるでしょう。 ラピュタを目指す飛行船で、見張り番をする2人。さえぎるもののない雄大な星空に包まれながら、肩を寄せ合うシーンは、究極にロマンチックです。星空のように青い光を放つ洞窟の幻想的な場面も、ぐっと異世界に引き込まれます。
タイトルに「星」が入っているおすすめ映画
ここまで、タイトルにかかわらず、美しい星空が印象的な作品を紹介してきました。恋をロマンチックに引き立てる舞台装置として、星空が強いインパクトを残す作品が目立ちましたね。 ここからは、タイトルに「星」を含んだおすすめ映画をラインナップします。タイトルの「星」に込められた意味を考えながら鑑賞すると、さらに作品を深く味わうことができます。
『きっと、星のせいじゃない。』(2015年)
短い人生を懸命に生きる10代の男女の恋物語。「星」が2人の答えを象徴
若くしてガンを患った男女の恋物語を描く青春映画。実話をモデルにしたジョン・グリーンのベストセラーが原作で、若手注目女優のシャイリーン・ウッドリーが主演。病や恋に苦悩しながらも健気に生きる少女を瑞々しく演じています。 17歳の少女ヘイゼルは、末期ガンに肺を侵され、携帯用ボンベがないと呼吸もままなりません。恋愛も諦めていましたが、骨肉腫で片脚を失った青年ガスと患者の集会で知り合い、恋に落ちます。ガスの計らいで、ヘイゼルが敬愛する作家と文通を始めた2人は、作家が暮らすアムステルダムへ行くことになりますが……。 宿命づけられた短い人生の意味と必死に向き合う10代のヘイゼルとガス。「星」は、2人が行き着く答えを象徴しています。脇を固めるローラ・ダーン、ウィレム・デフォーら名優たちの演技にも注目です。
『地上の星たち』(2007年)
インドの大スター、アーミル・カーンが監督・制作・出演した感動作!
インド映画界の大スター、アーミル・カーンが監督・制作・出演を務めたヒューマンドラマ。障害を持つ子供の教育にフォーカスした社会派の感動作です。 主人公は、8歳の少年イシャーン。勉強ができず、教師やクラスメートに虐げられる日々を送ります。成績があまりに悪いため父親から寄宿学校に入れられますが、そこでも問題児として扱われ、自殺を考えるほど追い詰められます。 そんなとき、美術教師のニクンブが赴任し、状況は一変。ニクンブは、イシャーンの識字障害が勉強を困難にしていると見抜き、芸術の才能も開花させていきます。 美術教師を演じるアーミル・カーンの温かいまなざしが印象的。鑑賞後には、それぞれの輝きを持つすべての子供たちが、まさに「地上の星」であると感じられるでしょう。
『星に想いを』(1995年)
アインシュタインが恋のキューピットに!メグ・ライアン、ティム・ロビンス共演のロマンチック・コメディ
20世紀を代表する物理学者アインシュタインが「恋のキューピット」として活躍するロマンチック・コメディ。「ロマコメの女王」と称されたメグ・ライアン全盛期のチャーミングな魅力が堪能できます。 自動車修理工の主人公エドが一目ぼれした美しい数学者のキャサリンは、実はアインシュタインの姪っ子でした。地頭の良いエドを気に入ったアインシュタインは、2人の恋を応援するため、エドを天才学者に仕立て上げようと奮闘します。 メグ・ライアン、ティム・ロビンスの2大スターが人気絶頂期に共演。ウォルター・マッソーがお茶目なアインシュタインを好演しています。恋の節目では、夜空に現れる彗星にうっとりさせられるでしょう。
映画の星空でロマンチックな気分に浸ろう
男女のラブストーリーを盛り上げる星空。日頃の嫌なことを洗い流して、前向きにさせてくれる星空。さまざまな星空が描かれた作品を紹介しました。 この記事で紹介した映画で、みなさんもロマンチックな気分に浸ってみてはいかがでしょうか。鑑賞後は、大切な人と一緒に本物の星空を見上げてみるのも、一興かもしれません。