2023年7月17日更新

漫画『無能なナナ』ネタバレあらすじや登場人物を紹介!【学園×知略×サスペンス】

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『無能なナナ』 キービジュアル
©るーすぼーい・古屋庵/SQUARE ENIX・「無能なナナ」製作委員会

『無能なナナ』は月刊少年ガンガンで連載されているサスペンス漫画です。原作は伏線を多数盛り込んだシナリオが得意のるーすぼーいが担当し、古屋庵(ふるやいおり)が作画を担当しています。 可愛らしい絵柄とは裏腹にスプラッター的な表現のシーンも多数登場する本作。特殊な能力を持つ少年少女や彼らを管理する国家の陰謀が絡み合う、複雑な心理戦が楽しめる作品です。 この記事では本作の魅力やあらすじをネタバレありで紹介します。

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『無能なナナ』あらすじ

無能なナナ
©るーすぼーい・古屋庵/SQUARE ENIX・「無能なナナ」製作委員会

孤島の学園に集められた少年少女たちは、皆特殊な能力を持っています。彼らはその力を使って「人類の敵」を倒すため、日夜修行に励んでいるのです。 クラスで孤立している中島ナナオは、これまで能力を見せたことがありませんでした。そのため周りからは無能と呼ばれバカにされる日々。能力で優劣が決まるクラスに、ある日2人の転校生がやってきます。それが人の心を読む力を持つという柊(ひいらぎ)ナナと、無愛想な小野寺キョウヤでした。 ナナにより強引にクラス委員長に立候補させられたナナオは、他の候補者と戦う羽目に。そしてこの頃から学園では生徒が殺される事件が次々と起こり始めるのでした。 この事件と2人の転校生は関係があるのか、「人類の敵」とは何なのか……。怒涛の展開と頭脳戦が繰り広げられていくことになります。

1巻・2巻ネタバレ

1巻

人知を超えた能力を持つ生徒が通う孤島の学園に、柊ナナと小野寺キョウヤが転入してきます。ナナは無能とバカにされている中島ナナオに積極的に話しかけ、彼をクラス委員長を決めるための決闘へと巻き込みます。 決闘の最中にナナがピンチに陥ると、彼女を助けるためにナナオは初めて能力を使用。彼の能力は「能力の無効化」で、その力が皆にも認められ彼はリーダーになります。決闘後いい雰囲気で語り合う2人でしたがナナが突然豹変し、ナナオを崖から突き落とすのでした。

ナナは「委員会」から「人類の敵」である能力者たちを暗殺するために送り込まれた無能者だったのです。特に危険度が高かったナナオは真っ先にターゲットに。別の生徒もナナに消されてしまいます。 翌日2人の行方を不審に思ったキョウヤがナナに接近。彼の驚異的な推察力に危険を感じたナナは次に彼をターゲットにします。彼女は彼の能力が「不老不死」であることを暴きますが、同時にナナには能力が無いと怪しまれてしまうのでした。

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2巻

キョウヤからの疑いをそらすため、ナナは「ヒーリング」の治癒能力を持つ犬飼ミチルに接近。ミチルを救った英雄になるべく、ナナは自ら重傷を負いクラスメイトの信頼を集めます。その思惑通りリーダーになったナナは、あたかも人類の敵が島にいるかのように情報操作を企むのでした。 ところが「未来予知」能力を持つツネキチに、ナナがツネキチを殺害している未来の念写をダシに脅されることに。ツネキチはナナがナナオを殺した際の念写も所持しており、ナナは彼を消すことを決意します。

ツネキチ殺害は成功するものの、今度はその現場をキョウヤとミチルに目撃されてしまうナナ。キョウヤのナナへの疑いは一層濃くなります。 ツネキチの葬儀では「死体操作(ネクロマンシー)」の能力を持つシンジと「怪力」のユウカのカップルが現れ、ナナはツネキチを生き返らせられては困ると2人の殺害を決意。ユウカを殺そうとすると死んだはずのシンジに怪力で阻止され、ナナは2人の能力が実際は逆であることに思い至ります。

3巻・4巻ネタバレ

3巻

「死体操作」の能力を持つユウカに追い詰められるナナ。ユウカは森にある無数の死体をゾンビにしてナナを襲っていきますが、ナナはやられる寸前でこの能力の弱点を探り当て、なんとか彼女を殺害します。 休む暇もなくキョウヤの鋭い洞察がナナに襲いかかり、焦りを感じたナナはアリバイ作りのために2人を殺害。互いに互角な頭脳戦を繰り広げ、この場はなんとかキョウヤの疑いから逃げ切ることに成功します。

連日の頭脳戦で疲弊していくナナに、次に牙を向けたのはナナが害がないと思っていたミチルでした。喉元に刃物を突きつけられる中、ナナは彼女が本物のミチルでないことを見抜きます。その正体は「変身」能力を持つ橘ジンという男でした。 彼は5年前に学園にいた生徒で、その代の生徒は能力者同士で殺し合いをした末、彼だけが生き残ったというのです。ナナは底しれぬジンの抹殺を企てますが失敗。彼は能力者の能力すらコピーしてしまう最強の存在だったのです。

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4巻

ジンに追い詰められたナナですが、彼の目的はナナの抹殺ではなかったようで命拾いをすることに。そしてこれまで多くの能力者を殺してきたナナの過去がここで明らかになります。 両親を殺された彼女は「委員会」に引き取られました。そこで犯人は能力者だと教えられ、両親の復讐のために暗殺者になったのです。 両親の死は自分のせいだというトラウマを抱えるナナは、ミチルにそのことを打ち明けます。ミチルは必死にナナの心の傷を癒そうとし、その姿にナナも初めて心を開くのでした。

そんな折、ナナの関わっていない殺人事件が発生し、リュウジという生徒が殺されます。他の生徒が殺人に手を染め始めたのです。キョウヤとナナが持ち前の洞察力で犯人を導き出しますが、この犯人は次のターゲットにミチルを選んでいました。ナナは彼女を助けようと瀕死の重傷を負います。 瀕死のナナをミチルが全力の治癒で治しますが、その代償として彼女は命を失うことに。唯一心を通わせ合ったミチルの死に、ナナは慟哭(どうこく)するのでした。

5巻・6巻ネタバレ

5巻

キョウヤの活躍もありリュウジ殺害事件が一段落つくと、島には鶴岡(つるおか)タツミという人物がやってきました。最初は彼を訝しんでいた生徒たちも、演説の才能に長けた彼の言葉に心を掴まれていきます。しかし彼の正体はナナの上司でした。 彼と2人きりになったナナは、自身の行いについて疑問を口にしますが、それも人心掌握(じんしんしょうあく)に長けた彼によってうまく丸め込まれてしまいます。さらに彼は置き土産としてナナの後輩にあたるモエを置いていくのでした。

鶴岡が「人類の敵」であるジンを組織にスカウトしたと知り、さらに自分のやっていることに疑問を抱くナナ。そんな中モエの手前ということもあり次のターゲットを「重力操作」のヒカルに決めます。ナナは頭脳戦を駆使し彼の弱点を探り出していきますが、同時にナナオの顔がフラッシュバックするのでした。 機械的に能力者を殺してきたナナは、ミチルの死に直面して変わっていきます。ヒカルにもとどめを刺さず、誰かの言いなりにはならないと宣言するのでした。

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6巻

精神的に変わったナナの前に、彼女を連続殺人の犯人だと疑うコハルという生徒が現れます。しかしナナには完璧なアリバイがありました。そしてコハルには双子の姉妹がいるということが明らかになります。 そんな折、生徒たちは本土の施設に移されます。島から能力者が出るのは異例の事態で、その裏側には政府や鶴岡の思惑がちらつきます。施設にやってきたナナは鶴岡に、1週間以内に1人を殺さなければナナ自身を殺すと通達されーー。

そんなナナの前に再びコハルが現れ、ナナに自白を迫ります。ここからはコハルとヒヨリの双子とナナとの頭脳戦が繰り広げられていきますが、彼女を殺したくないナナは知略を巡らせ彼女を脱出させようとするのでした。 しかし鶴岡に見つかってしまいコハルは重傷を負います。ここで彼女の能力が幻を見せるもので、双子のヒヨリも幻であることが明らかに。双子の存在を信じ切っているヒヨリにその存在を証明し安心させてあげると、ナナはやむを得ず彼女にとどめを撃ち、ナナも殺されずに済むのでした。

『無能なナナ』の見どころ

予想を超える頭脳戦!読者も裏切られる展開に注目

無能なナナ
©るーすぼーい・古屋庵/SQUARE ENIX・「無能なナナ」製作委員会

『無能なナナ』の魅力のひとつは頭脳戦です。次々と登場する予想できない展開に翻弄されながら、その中で繰り広げられる心理戦は多くの読者を虜にしています。 登場人物同士の頭脳戦も迫力がありますが、作品と読者との頭脳戦も楽しめるのが本作の魅力でしょう。意味深な「人類の敵」や特殊能力の存在、転校生たちの目的など、ストーリーには多くの謎が散りばめられています。 伏線も多数仕込まれており、それを推理しながら楽しむのもいいでしょう。普通の異能バトルとは一味違った、読者を次々と裏切っていく頭脳戦をぜひ楽しんでもらいたい作品です。

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主要な登場人物&声優を紹介

柊ナナ(ひいらぎなな)/大久保瑠美(おおくぼるみ)

『無能なナナ』
©るーすぼーい・古屋庵/SQUARE ENIX・「無能なナナ」製作委員会

孤島の学園に転入生としてやってくる少女が柊ナナ(ひいらぎなな)です。人懐っこい笑顔が印象的な人物で、クラスで浮いているナナオにも気さくに話しかけます。空気が読めないところはありますが、明るいキャラクターの女の子。 人の心を読む能力を自称していますが、実際には別の目的を持って孤島にやってきた無能力者です。 ナナを演じるのは大久保瑠美(おおくぼるみ)。彼女は2009年のオーディションをきっかけにデビューを掴み『はっぴーカッピ』の木下スグリ役で初主演を果たします。『スイートプリキュア♪』のキュアミューズ役や『Fate/Apocrypha』のアストルフォ役、『ゆるゆり』の吉川ちなつ役などが有名です。

中島ナナオ(なかじまななお)/下野紘(しものひろ)

『無能なナナ』
©るーすぼーい・古屋庵/SQUARE ENIX・「無能なナナ」製作委員会

中島ナナオ(なかじまななお)はクラスメイトから無能と見下されている生徒です。彼は裕福な家庭に育ち、トップに立つ人間になるよう教育を受けてきました。しかし学園では自身の能力を隠し続けたため、周りから馬鹿にされる存在に。 彼の能力は「能力の無効化」。相対した際にのみ使える能力で、あらゆる能力を無効化することができます。 ナナオを演じるのは下野紘(しものひろ)。彼は2001年の声優デビュー後アーティストとしても活躍するなど人気声優のひとりです。「うたの☆プリンスさまっ♪」シリーズの来栖翔(くるすしょう)役や『進撃の巨人』のコニー役、『鬼滅の刃』の我妻善逸(あがつまぜんいつ)役などが有名。

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小野寺キョウヤ(おのでらきょうや)/中村悠一(なかむらゆういち)

『無能なナナ』
©るーすぼーい・古屋庵/SQUARE ENIX・「無能なナナ」製作委員会

小野寺キョウヤ(おのでらきょうや)はナナと同じ日に転入してくる男子生徒です。彼は感情の読めない表情をしており、クールな印象のある人物。一方で猫にミルクをあげるような優しい一面もあります。 彼の能力は「不老不死」です。学園で行方不明になった妹を追ってやってきており、ナナに対しては何かしら思うところがある様子。不老不死なため彼の実年齢は不明です。 キョウヤを演じるのは中村悠一(なかむらゆういち)。2001年から活動しておりアニメや吹き替えだけでなくナレーションも多く担当している実力派声優のひとりです。 彼の代表作には『おそ松さん』の松野カラ松役や『機動戦士ガンダム00』のグラハム・エーカー役、『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』のブローノ・ブチャラティ役などがあります。

犬飼ミチル(いぬかいみちる)/中原麻衣(なかはらまい)

『無能なナナ』
©るーすぼーい・古屋庵/SQUARE ENIX・「無能なナナ」製作委員会

犬飼ミチル(いぬかいみちる)はショートカットで内気な女の子。その性格ゆえにクラスメイトからからかわれることも多いものの、そんな相手も助けようとするなど心優しい性格をしています。ナナとは次第に親友と呼べる仲に。 彼女の能力は「ヒーリング」です。外傷であれば舌で舐めることで治癒させることが可能。治癒する度に自分の命を縮めてしまうという能力の代償があります。 ミチルを演じるのは中原麻衣(なかはらまい)。彼女はOLをする傍ら声優を目指し、2001年に声優デビューを果たします。『ひぐらしのなく頃に』の竜宮(りゅうぐう)レナ役や『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』の雪ノ下陽乃(ゆきのしたはるの)役などが有名です。

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橘ジン(たちばなじん)/遊佐浩二(ゆさこうじ)

無能なナナ
©るーすぼーい・古屋庵/SQUARE ENIX・「無能なナナ」製作委員会

橘ジン(たちばなじん)はナナに近づこうとする謎の人物として登場します。彼自身も能力者であり、5年前に学園にいたナナたちの先輩にあたる存在。 彼は「変身」の能力を持っており、人間だけでなく動物や虫にも姿を変えることができます。変身相手が能力者であればその能力もコピー可能という能力です。 ジンを演じるのは遊佐浩二(ゆさこうじ)。彼は25歳で声優デビューして以降、2枚目キャラからクールキャラ、黒幕キャラまで幅広い役を演じています。『BLEACH』の市丸ギン役や『TIGER & BUNNY』のルナティック役、『弱虫ペダル』の御堂筋翔(みどうすじあきら)役などミステリアスで掴みどころのないキャラも得意としている声優です。

『無能なナナ』は怒涛の展開に振り回される!知略サスペンスが魅力

『無能なナナ』
©るーすぼーい・古屋庵/SQUARE ENIX・「無能なナナ」製作委員会

『無能なナナ』のあらすじをネタバレありで紹介しました。本作は1巻の序盤から読者の予想を裏切るどんでん返しが用意されており、読み進めるうちにどんどんクセになる作品です。 ナナや「人類の敵」、「委員会」が今後どんな展開になっていくのか、2020年9月現在も連載中のため多くのファンがその続きを楽しみにしています。アニメ化も決定しより一層注目を集めている『無能なナナ』、この機会に作品に触れてみてはいかがでしょうか。