2020年9月16日更新

『宝石の国』1巻から11巻までのあらすじを紹介!独特な世界観がクセになる【ネタバレ注意】

『宝石の国』 あらすじ サムネイル

市川春子(いちかわはるこ)が描く脆く美しい宝石たちの物語『宝石の国』。新刊が発売になる度その怒涛の展開と深まる謎が話題となる本作のあらすじを、2020年9月現在最新刊の11巻まで詳しくネタバレありで紹介します。

目次

『宝石の国』あらすじを解説!宝石たちの活躍を独特の世界観で【ネタバレ注意】

『宝石の国』は市川春子が「月刊アフタヌーン」で連載中のファンタジー作品(2020年9月現在)。市川が描く美しく凛とした宝石たちの活躍と、大きな謎に包まれた世界観で独特な読後感を与えてくれる作品として人気を博しています。 2017年にはTVアニメ化され、こちらも大きな話題に。色とりどりで透明感あるキャラクターたちの美しいバトルシーンが楽しめる作品として、ファンからは2期制作を待ちわびる声が挙がっています。 この記事ではそんな『宝石の国』のあらすじをネタバレありで紹介。1巻から2020年9月現在の最新刊である11巻までのあらすじ、さらには本作の魅力やキャラクターなども解説していきます。 ※本記事では『宝石の国』のネタバレが含まれますので、読み進める際はご注意ください。

独創的な設定に注目!不老不死の宝石たちの物語

宝石の国
出典 : amzn.to

『宝石の国』の主人公・フォスフォフィライトをはじめとするメインキャラクターたちは、人型をした宝石生命体です。宝石ごとに元の宝石にちなんだ硬度や靭性(じんせい)を持っており、彼らはそれに見合った仕事を担当しています。 彼らの生きる世界は遠い昔に「にんげん」がいたとされる世界で、地上の生物は6度の流星飛来で海の中へ。そこから長い時間をかけて生まれたのが、28人の宝石たち。彼らは「先生」と呼ぶ存在のもと、月から宝石を奪いにくる「月人(つきじん)」と戦いながら日々を暮らしています。 彼らは宝石なので死の概念を持たず、実質不老不死の存在です。粉々になってしまったとしても欠片をつなぎ合わせることで再生が可能。 そんな不死の存在である彼らはなぜ月人に狙われるのか、月人と似た姿をしている先生とは何者なのか。読み進める度に伏線と新たな謎が交錯していく、他のどの作品にも似ていない独創的な設定が本作の大きな魅力です。

キャラクターを紹介!アニメの声優もあわせてみてみよう

フォスフォフィライト/黒沢ともよ

フォスフォフィライトは『宝石の国』の主人公で、通称フォス。物語開始時点で最年少となる300歳の宝石です。彼は壊れにくさを示す靭性が最下級で不器用な性格という点から、長い間仕事を任せてもらえませんでした。ようやく先生から任された仕事は、博物誌の作成。これをきっかけに物語が動き始めます。 性格は前向きで天真爛漫ですがトラブルメーカーでもあります。フォスの中に含まれる「インクルージョン」は他の鉱物と共生しやすいという特性を持っており、物語が進むにつれ欠損部分を他の鉱物で補っていきーー。 アニメでフォスの声を担当しているのは黒沢(くろさわ)ともよです。彼女は幼少期からドラマや舞台で子役として活躍し、2010年に声優デビュー。『響け!ユーフォニアム』の黄前久美子役でアニメ初主演を務めています。

シンシャ/小松未可子

シンシャは夜の見回りを担当している、赤い髪が印象的な宝石です。彼は身体から無尽蔵に毒液を出すことができ、高い戦闘力を誇ります。しかしその毒は周りの環境を汚染し、宝石たち輝きを失わせてしまうもの。 そのため普段シンシャは仲間から離れた場所で孤独に過ごしています。野外で活動する時間が長いこともあり博識で、物語序盤で博物誌作成を通じてフォスと交流を持っていくことに。自分の居場所を持てないでいることから、月人に攫(さら)われることを望んでいる一風変わった宝石です。 シンシャ役を演じているのは小松未可子(こまつみかこ)。彼女はアイドルから芸歴をスタートさせ、2010年の『HEROMAN』ジョセフ・カーター・ジョーンズ役で声優活動を開始させます。『ガンダムビルドファイターズ』のイオリ・セイ役など男性キャラに定評のある声優です。

ダイヤモンド/茅野愛衣

ダイヤモンドは虹色に輝く髪を持つ宝石。美形が揃う宝石の中でも仲間たちに特に美しいと評されている存在です。同じダイヤモンド属であるボルツとは兄弟関係で、普段はボルツとペアを組んで見回りをしています。 ダイヤは心優しい性格で問題児のフォスのこともよく面倒を見ていますが、一方で悩みを抱えがちな面も。その性格が物語中盤以降、大きくストーリーに関わっていきます。彼は恋バナや可愛いものが大好きで、他の宝石に比べて女性らしい言動が多いのも特徴です。 ダイヤモンド役を演じているのは茅野愛衣(かやのあい)。彼女は2010年に声優デビューを果たし『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の本間芽衣子役で一躍有名になりました。演じるキャラの幅が非常に広い、癒やし系声優です。

ルチル/内山夕実

ルチルは医務担当の宝石で、白衣がトレードマーク。彼は身体が砕けたり欠けたりした宝石たちの修復を一手に担っており、基本的には前線に出ず医務室にこもっています。特に厄介事を持ち込むフォスは、彼の世話になる回数もダントツです。 医務室には彼の元相棒であるパパラチアが安置されています。他の宝石の治療がない時はパパラチアの特異体質を克服するための試行錯誤を繰り返すなど、彼には特別な思い入れがある様子です。 ルチル役を演じているのは内山夕実(うちやまゆみ)。彼女は一度声優デビューを果たすものの引退し、その後再度デビューを目指したという経歴の持ち主です。『魔法科高校の劣等生』の千葉エリカ役や『ダイヤのA』の高島礼役などを担当しました。

金剛先生/中田譲治

宝石たちに「先生」と呼ばれ、彼らを束ねているのが金剛(こんごう)先生です。宝石たちにとっては色々なことを教えてくれる先生であり、父のような存在。見た目は仏教の僧侶のような姿をしており、宝石たちに比べると大柄な体格をしています。 彼は月人の群れを一蹴させるほどの高い攻撃力を持っていますが、一度「瞑想」状態に入ってしまうと起きられず、そういった際は宝石だけで月人の対応をすることに。月人やにんげんと関連のあるような言動を見せますが、フォス以外の宝石たちはそれを知ったうえで彼を信じることを選択しています。 先生役を演じているのは中田譲治(なかたじょうじ)です。1970年代から俳優として活躍しており、1990年代からは声優業をメインに活動しています。彼はダンディな声色が特徴的で、「Fate」シリーズの言峰綺礼(ことみねきれい)役や『ケロロ軍曹』のギロロ伍長役などが有名です。

1巻のあらすじネタバレ

長い間仕事を任せてもらえたなかったフォスフォフィライト。彼はある日、先生から博物誌を作るという仕事をもらいます。月人撃退の仕事ではなかったことを残念に思いながらも、前向きなフォスは物知りだというシンシャから話を聞くため彼を探しにいくことに。そこで月人の襲来を受けてしまいます。 フォスは見回り中のシンシャに助けられました。自身から発する毒ゆえに孤独なシンシャは、月なら自分の居場所があるのではないかと考えており、早くさらわれたいとフォスに語ります。それを聞いたフォスは、夜の見回り以外にシンシャにしかできない仕事を見つけると約束しました。 彼がシンシャの仕事探しを始めた頃、学校に月人と巨大なカタツムリが襲来。フォスはカタツムリに飲み込まれてしまいます。なんとか復元されたフォスでしたが、彼はカタツムリの本体の生物と会話が出来るようになっていました。

2巻のあらすじネタバレ

カタツムリ本体の生物はアドミラビリス族のウェントリコスス王と名乗ります。王にシンシャの仕事のことを相談したフォスは、彼に誘われ海の中へ。海の中で王はフォスに、宝石と月人、そしてアドミラビリスの先祖はかつてその星にいた「にんげん」だと、一族に伝わる話を教えました。 王の故郷に着くと月人に襲われるフォス。実は王は弟のアクレアツスを助けるために、引き換えにフォスを月人に差し出そうとしたのでした。事情を察したアクレアツスが月人を撃退しましたが、フォスは両脚を失ってしまいます。 脚と共に記憶の3分の1を失ったフォスは、王に聞いた宝石が元はにんげんだったという話も忘れてしまいました。彼の脚はアドミラビリス族が提供してくれた、アゲートと貝殻を使って復元されることに。新しい脚を得たフォスは俊足を手に入れ、念願の見回りの仕事に就くことになります。

3巻のあらすじネタバレ

フォスはアメシストとコンビを組んで見回りに出かけ、月人の襲来を受けます。その場はボルトと先生の救援でどうにかなりますが、目の前でアメシストがバラバラになっていく様を見たフォスは決意を新たにしました。 やがて冬となり宝石たちは冬眠の季節へ。悔しさから眠れないフォスは冬の守備にあたるアンタークチサイトの仕事を手伝い始めます。しかし仕事中に流氷に落ちたフォスは、今度は両腕を失うことに。 砂浜で白金と金からなる合金を試しにつけてみたところ、彼の腕は制御を失いました。その間に月人が襲来し、フォスの目の前でアンタークは粉砕されます。ようやく動いたフォスの腕は高い戦闘力を示し月人を撃退しますが、あと一歩届かずアンタークの欠片は月人に持ち去られてしまう結果に。 残りの冬を1人で過ごしたフォスは単身で月人を撃退するほど強くなります。その変わりように目を覚ました宝石たちは驚きを隠せません。そしてフォスは宝石たちとの会話の中で、腕とともにシンシャの記憶を失ってしまったことを知るのでした。

4巻のあらすじネタバレ

冬の間に強くなったフォスですが、その戦い方はどこか危ういものがありました。それを危惧した宝石の中でも最強のボルツはフォスとコンビを組むことに。そこへ大型の月人が現れます。フォスたちでも抑えきれず、月人は先生が瞑想中の学校へ。 しかしその月人は先生の姿を見るとおとなしくなり、先生に向かって犬のように「ワン」と吠えます。その声に目を覚ました先生も、親しげに彼らを「しろ」と呼ぶのでした。その様子を見たフォスは先生と月人との関係に疑念を抱きます。 先生が月人となんらかの関係があるというのは、宝石たちの暗黙の了解でした。それでも先生を信じることにしたという他の宝石たちの意見に賛同できないフォスは、先生に月人を調べたいと宣言。さらに月人を知るには直接彼らに聞くしかないのではと考え始めます。

5巻のあらすじネタバレ

月人のことを知ろうと決めたフォスは、200年以上の眠りから覚めた古株の宝石・パパラチアに相談したり、月人研究担当のアレキサンドライトから勉強したりと精力的に動きます。月人襲撃の際には先生の出方を見ますが、先生は身を削って月人を攻撃しており、余計にフォスは混乱してしまいました。 その戦いの際にフォスが助けようとしたゴーストクォーツと新たにコンビを組むことに。ゴーストはフォスの力になりたいと考えており、フォスが相談した月人と直接接触を持つという案にも賛成します。 2人は見回り中に月人の襲来を受けます。戦闘中月人との意思疎通の手がかりにばかり気を取られていたフォスは、月人の攻撃を受け上半身と下半身をバラバラにされてしまいました。

6巻のあらすじネタバレ

身体がバラバラになったフォスを助けようとしたゴーストでしたが、月人に砕かれ連れ去られてしまいます。ゴーストの中にもう1人いた宝石は無事残りましたが、アンタークに続きゴーストも失った事実にフォスは一時理性を失いました。 ゴーストの中にいた宝石はカンゴームと名付けられました。再び冬がやってきて、この冬の番はフォスとカンゴームの担当に。流氷砕きの仕事中に襲来した月人と対峙する2人。カンゴームが攻撃に出ますが、とれてしまった腕が月人に奪われそうになります。 フォスはそれを取り戻そうと飛び込みますが、月人に頭部を切り取られ持っていかれてしまうのでした。頭部を失ったフォスは動けなくなります。 普通の宝石ならこれ以上手の施しようがありませんが、他の鉱物と共生しやすいという特徴を持つのがフォスです。フォスとは逆に頭部のみが残っているラピスラズリの頭部をフォスの身体に接続することを、カンゴームは先生に提案。先生もこれを承認しました。

7巻のあらすじネタバレ

ルチルによってラピスの頭部を接続されたフォスはそのまま102年の眠りにつきます。本来のフォスの割合が身体の半数を下回ってしまったため、その存在がフォスと呼べるのか疑問が残っていました。しかし目覚めた彼は間違いなく“フォス”でした。 ラピスと夢の中で会話をしたフォスは、ラピスの知識を譲り受けます。102年前の疑問の答えを得るべく、フォスはアドミラビリス族の子孫に話を聞きに行き、かつて忘れてしまった「にんげん」にまつわる伝承を再び耳にしました。 フォスは先生に直接、先生が「にんげん」なのではないかという疑問をぶつけますが、先生は「答えられない」と言うのみ。真実にたどり着けない彼はカンゴームの協力を得て、意識を保ったまま月人にわざとさらわれて月に行くという計画を実行します。

8巻のあらすじネタバレ

作戦通り月にたどり着いたフォスは、月人が普通に話せることや月の地表に降り積もった灰が仲間たちの成れの果てだと知りました。そして月人のエクメアに歓待される中で、先生の正体が人によって作られた機械であることを教えられます。 その機械は死んだ人の魂が安寧の地まで行けるように分解するための「祈り」の装置でした。しかしいつからか月人というまだ分解しなければいけない魂があるにも関わらず、その働きをしなくなったのです。そのため月人は先生が大切にしている宝石を奪うことで、彼に刺激を与え本来の仕事をさせようとしていたのでした。 真相を知ったフォスはエクメアに、自分たちが先生を裏切るという案を提案。フォスは保険として左目に人工真珠を入れられ、作戦実行のために星に戻されます。無事戻ったフォスに沸く宝石たちに対し、彼はみんな月に行きたくなるよう根回しを始めることに。 最後はシンシャを誘いますが断られてしまいます。フォスは仲間となってくれた宝石とともに月へと向かいました。

9巻のあらすじネタバレ

フォスに同意を示した宝石たちは月で出迎えられます。月の技術により秘密裏に運び出していたパパラチアも動けるようになりました。 一方地上では残った宝石に先生がこれまで伏せてきた宝石の誕生について語っています。自分と宝石たちは別の存在であること、彼の本当の名が「金剛大慈悲晶地蔵菩薩(こんごうだいじひしょうじぞうぼさつ)」であることなどが明らかに。その話を受けて宝石たちは、違う存在として協力し合う方法を模索することにします。 月ではフォスが過去に粉砕された宝石の復元をエクメアに頼みますが、硬度4以下の宝石は再生できないと言われ大きなショックを受けることに。またカンゴームは瞳に残っていたゴーストの遺志から解放してもらったことで、エクメアに心酔していくようになります。 フォスとイエローダイヤモンドとパパラチアは地上に夜襲をかけますが、激しい戦闘の末、フォスたちの敗北に。そこへカンゴームと月人軍が現れると、フォスの顔面を粉々に砕いて回収していきます。

10巻のあらすじネタバレ

作戦が失敗し月に戻されたフォスは修復され、イエローは目を覚まさないまま。月に行った仲間からの信頼も次第に失っていくフォスでしたが、宝石の再生が進んでいるという話に喜びます。 月人の研修者バルバタは彼に、身体が戻っても記憶は戻らないこと、宝石を完全に戻すにはアドミラビリス族をすべて殺す必要があることを伝えました。一方でカンゴームはエクメアと関係を深め、ついに2人は結婚式を挙げます。 1人で武器を持たず地球に行くことにしたフォスは、地上に着くなりすぐ真っ二つに。もはや誰からの信頼も得られぬ中、フォスは金剛にすべての幸福のために祈って欲しいとお願いします。しかし彼の祈りはなんらかの不具合のため途中で中断されてしまいました。 再びバラバラに砕かれたフォスの欠片は、地上の宝石たちがそれぞれ隠すことになりました。そして220年が経過。月の宝石たちは月人社会に馴染み、地上ではフォスのことが忘れ去られていました。人知れずフォスの欠片を組み立てた金剛は、フォスに言われるままに祈るもののやはり最後まで祈れません。

11巻のあらすじネタバレ【2020年9月現在最新刊】

フォスの目覚めにより金剛は再起動されました。エクメアによると彼の祈りが発動すれば「にんげん」を祖とする3種族すべてが無に帰るとのこと。 冬眠から目覚めた宝石によりフォスは追われ、祈りはまた途中で終わってしまいます。絶体絶命のフォスの前に現れたのはパパラチアでした。彼を囮に回収されたフォスは、今度は月でエクメアのペットのような生物に粉砕されてしまいます。 再生されたフォスは狂気に満ちた様子でした。地上の宝石を全て砕かなくてはという使命感にかられ、再び地上に向かい地上の宝石を砕いていきます。 月ではエクメアが緊急時に金剛に祈らせる方法について話していました。彼によると金剛が人間だと認めた者に祈るよう頼まれることが大事とのこと。だから彼はアドミラビリスの脚を得て、月で人間らしい感情を得たフォスに目をつけ、フォスが人を超える存在になることを望みました。 エクメアはカンゴームたちに月にある宝石の記憶の解析を頼み、自ら地上に向かうことを宣言します。

身も心もバラバラになったフォスはどうなる?新刊待ち遠しい『宝石の国』

一枚岩であった宝石たちが中盤から地上組と月組に分かれ全面対決へと発展してきました。みんなの幸せを願っていたフォスフォフィライトの表情は狂気に満ちていましたが、彼の行く末や「にんげん」を祖に持つ3種族の未来は果たしてどうなるのでしょうか。 先が読めない展開が続く『宝石の国』。本記事であらすじを復習しながら、新刊発売のその時を待ちましょう。