朝ドラ『おかえりモネ』(2021)の動画を見逃し配信中のサブスクはここ！

『おかえりモネ』は、気象予報士を目指す少女・永浦百音(ながうら ももね)を主人公にした、2021年放送のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)です。東日本大震災の被災者・被災地支援のためのプロジェクトの一環として制作されました。

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日本で初めてのラジオ放送が始まった1925年、岡山市内にある和菓子屋の娘として生まれた橘安子(上白石萌音)。彼女はある日時本で有数の企業である雉真繊維の息子・雉真稔と出会ったことをきっかけに、英語に興味を持つようになります。 ラジオ英語講座と稔とのやり取りの中で英語を学んでいくうちに、次第に稔へ想いを寄せるようになった安子でしたが、稔は大阪の大学に戻ってしまうのでした。その後も安子は稔と文通を続けるものの、兄が感動されたことをきっかけにお見合いを勧められ……。

激動の幕末時代、武蔵国にある血洗島村で生まれ育った渋沢栄一(吉沢亮)は、頑固者だが利発的で聡明な少年でした。その後成長した栄一は実家である農家の仕事を手伝いながら、幼い頃から一途に想い続けてきた千代とついに結婚をすることに。 同時に彼は剣術を学びながら、次第に尊皇攘夷の思想にのめりこんでいきます。そんな中栄一は彼と志を同じくする者たちとともに、幕府を転覆させるための焼き討ちを計画。しかし尾高長七郎の説得により計画を断念した栄一は、世を変えるために京へ向かい……。

大阪の南河内で養鶏場を営む貧しい家に生まれ育った9歳の竹井千代(杉咲花)は、5歳の頃に母親を亡くしてから懸命に弟と働かない父親の面倒を見ながら家事に仕事をこなし、学校に通えずにいました。 そんな中ある日父・テルヲが何も言わずに10日程家を空けた挙げ句、新しい母・粟子を連れて帰ってきます。子どもたちに冷たく当たる粟子と千代の関係は次第に悪くなり、千代はその後道頓堀にある芝居茶屋に1人で奉公に出ることになり……。

宮城県・気仙沼湾沖にある島で家族とともに暮らしていた永浦百音は、高校卒業を機に登米市へと移住します。大学受験に失敗してしまった彼女は、祖父の知り合いのところに身を寄せ、林業や山林ガイドの見習いを始めることに。 そんなある日、百音はとある気象予報士との出会いをきっかけに、自身も気象予報士になりたいと願うようになります。勉強が苦手な百音ですが、自身の努力や周りの支えもあって、無事試験に合格。その後上京して、予報士としての経験を積んでいくのでした。 2019年。すっかり一人前になった百音は、自分の知識や経験を故郷に役立てることができるのではないかと思いつき、気仙沼に帰ることを決意します……。

永浦百音は、「モネ」という愛称で親しまれる天真爛漫な女性。ひょんなことから気象予報士を目指し、合格率5%の難関試験を突破します。苦手だったはずの勉強を必死でがんばったり、合格するまで何度でも挑戦したりと、前向きで強い心を持つ人物です。 百音役を演じるのは、新人女優の清原果耶。彼女はモデルとしてデビューした後、朝ドラ『あさが来た』で女優としてのキャリアをスタートさせました。 代表作は、ドラマ『透明なゆりかご』や映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』、映画『まともじゃないのは君も一緒』などがあります。 まだ19歳でありながら、高い演技力と凛とした立ち居振る舞いで注目を集めています。今後活躍が期待される女優のひとりです。

百音の父親で、陽気で人当たりのいい人物です。家業である漁業は継がずに地元の銀行員として働いています。とにかく娘2人のことが好きで、百音が地元を離れ登米に行った時は心配のあまり空回りしてしまうほどでした。 耕治役を演じるのは、内野聖陽。演劇出身の俳優で、デビュー以降毎年のように舞台に出演しているほか、テレビドラマや映画でも活躍しています。ドラマ「臨場」シリーズや『きのう何食べた？』(2019年)など主演作も多数あります。 連続テレビ小説は1996年の『ふたりっ子』以来、25年ぶりに出演するためその演技に注目です。

百音と未知の母親で、元々は小学校教師をしていました。耕司たちの暮らす島に惚れ込んで移り住み、現在は義父のカキ養殖を手伝っています。登米で自分の将来を模索する百音のことを温かく見守り、包み込むような母性があります。 亜哉子役を演じるのは、鈴木京香。1989年の映画『愛と平成の色男』でデビューし、主演を務めた『セカンドバージン』(2010年)は人気を博し映画化もされました。 連続テレビ小説は『君の名は』(1991年)から数えて3作目の出演となります。自身もモネと同じ宮城県出身であり、役と重なる部分があるのも見所です。

百音たちとは幼馴染で、高校を卒業後は父親と同じ漁師の道を歩んでいます。スポーツ万能、気配りのできる性格とあって周りからモテモテ。百音とは幼いころから仲が良いのですが、人知れず父親との関係で悩みを抱えています。 亮役を演じるのは、朝ドラ初出演となる永瀬廉。ジャニーズのアイドルグループ・King&Princeのメンバーで、2018年にCDデビューしました。 活躍の場をドラマや映画にも広げ、主演を務めた『弱虫ペダル』(2020年)では日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。演技力の高さに定評があります。

気象予報士の試験に合格した永浦百音が宮城から上京するストーリーを描いた本作は、最初彼女が慣れない環境で悪戦苦闘しながらバタバタと働く姿が描かれています。しかし本作ではそのような目まぐるしさはありながらも、人間模様自体は静かに丁寧に描かれているところが見どころとなっています。 特に注目したいのが、百音と菅波先生との丁寧なやり取り。時にすれ違いながらも強い絆で結ばれた2人には、思わず微笑んでしまうようなラストが待ち受けています。ラストシーンを観ると、その続きが観たくなってしまうこと間違いなしです。

「10分先の未来」を予測する、気象予報士という仕事。そんなテーマが取り上げられたのは、新型コロナウイルスのせいで不安に支配された未来、先行きのわからない世界に対する複雑な想いがあったからこそです。 ヒロインで気象予報士の百音は、自分の知識と経験をフル活用し、故郷・気仙沼をかつてのように活気ある場所にすることを決意します。家族や友人と協力し、希望ある未来を作りだそうとするヒロイン像は、今の時代だからこそ響くものがあります。 未来をとらえて人々の笑顔を守るため、がむしゃらに突き進んでいく百音。そんな彼女の姿に勇気をもらえる人も多いのではないでしょうか。不安定な現代だからこそ観てほしい、希望に満ちあふれたドラマです。

ヒロイン・百音の、悩みながらも道を切り拓いていく姿は年頃の女性らしく、その飾らなさに共感できました。明るさの裏に少し影が見て取れるのは、おそらく故郷が震災に遭ったから。 「何も出来なかった」と落ち込む百音が、気象予報士になることを目標に生き生きとしていく様は希望に溢れていて、彼女から元気をもらえます。

4K放送に対応しているだけあって、気仙沼の海や登米の森林などの自然の綺麗さは圧倒的！ヒロインの住むところはとにかく自然豊かで、ストーリーの合間に差し込まれる大自然には思わず引き込まれました。 存分に旅行を楽しめないご時世ですが、開放感ある自然の映像美を観られるのも『おかえりモネ』の見所の一つ。

島での生活はゆっくり丁寧に描かれていて、百音や島で暮らす人々の関係性にほっこりさせられました。百音だけでなく、島の人たちも震災に対してそれぞれの思いを抱えています。 厳しい現実に心を傷めた人たちが、互いに支え合いながら生活していく姿には心動かされること間違いなし。その優しい世界は、観ていて心地よさがあります。

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