漫画『OUT-アウト-』の強さランキングTOP15!1番ヤバいヤツは誰だ【ネタバレ注意】
不良少年は更生するのか?
漫画『OUT-アウト-』は品川ヒロシ著の小説『ドロップ』に登場する井口達也を主人公に据えて作られたスピンオフ作品です。非常に興味深いのは彼が実在の人物であるところで、それが作品のキャラクター・ストーリーに一定の説得力を与えています。 井口達也の青春時代として語られながらも、現代風の世界観で描かれている本作。今回はその不良の中でも「コイツは強い!」というキャラクターを上位15名に絞ってランキング形式で紹介します。 お気に入りのキャラクターが果たして何位なのか、原作の描写を元に評価しますので是非チェックしてください。 ※この記事は『OUT-アウト-』の重要なネタバレを含みます。
強い・タフい・ヤバい!3拍子揃ったキャラたちをランキング化
この記事ではランキングTOP15を作るにあたって3つの基準を示しておきます。今回のランキングでは「攻撃力」「打たれ強さ」「イカれ度」の3つの指標を用います。それぞれの基準は以下の通りとなっています。 攻撃力……いわゆる戦闘力。技術・戦術といった総合的な強さを表す。 打たれ強さ……どれだけ敵の攻撃に耐えうる強さがあるか。 イカれ度……残虐性や異常性など、精神面がどれだけ常軌を逸しているか。 これら3つの基準を★5つで判定し、その総合得点で強さを評価します。この★は絶対評価ではなく、劇中の描写や実績に基づく相対評価です。 あくまでも数値化することで特徴をわかりやすくする為のものだと理解してください。それではチェックしていきましょう。
15位:下原孝二(爆羅漢)
■攻撃力:★★★☆☆ ■打たれ強さ:★☆☆☆☆ ■イカれ度:★★☆☆☆ 下原3兄弟の次男坊が15位にランクイン。2m近い体躯を兼ね備えていますが、相対評価でいえば完全な「見掛け倒し」です。 体格が大きい故に攻撃力自体は高めですが、それでも★3つ程度しかありません。打たれ強さという点も、安部要との戦いではたった2発の鉄拳で敗れ、さらに長嶋圭吾との戦いでも全く歯が立ちませんでした。もしあのまま勝負を続けていたら圭吾が勝っていたでしょう。 さらに、精神面で見ても過去に受けた折檻からトラウマを抱え、一雅の命令には絶対逆らえないなど脆さが強く目立ちます。典型的な「試合に勝って勝負に負ける」という内弁慶タイプ。 この事実が示しているのは、単に体格があるだけで勝てる程不良の世界は甘くないということです。実戦には実戦なりの戦い方があるということでしょう。
14位:武藤将吾(斬人)
■攻撃力:★★☆☆☆ ■打たれ強さ:★★★☆☆ ■イカれ度:★★☆☆☆ 14位にランクインしたのは斬人の武藤将吾です。彼は副組長である安倍要の側近ですが、相対評価での弱さはとても側近とは思えないほどのものです。 総合格闘技を習っているため技術・戦術は高いのですが、体格が細いのでそもそものパワーが圧倒的に足りません。イカれ度という点でも、あまり人並み外れた考え方・行動をするようなところはなく、割と常識的な言動・行動が多く見受けられます。 喧嘩の戦績でいえば、下原3兄弟の三男坊である賢三と対決しますが、一瞬で左腕を折られるなどお世辞にも強いとはいえません。名誉回復を図る名目もあってその後ハルケンに勝利を収めますが、それでも力不足を技量で埋めての辛勝です。 このように見て行くと、総合的には強者であるとはいえないでしょう。喧嘩の強さと格闘技の強さは別物だということです。
13位:下原賢三(爆羅漢)
■攻撃力:★★☆☆☆ ■打たれ強さ:★★☆☆☆ ■イカれ度:★★★★☆ 武藤将吾を一瞬で倒したということから下原兄弟の三男坊・賢三がランクイン。初登場時は3兄弟の中で1番下のランクといわれながらも、その下馬評を見事に覆す活躍を見せています。 武藤将吾との戦いだけではなく、主人公井口との初対決でも最初は実力の差で圧倒していました。東条正文をして「これは力の差があるな」と言わしめるほどですから、実力は決して悪くはないでしょう。見掛け倒しの孝二とは逆に見かけによらない強さを秘めています。 その強さの根拠になっているのがイカれ度、すなわち精神力が劇中屈指の強さであることです。しかし体格が細いために攻撃力や戦術面はやや弱く、打たれ強さでも井口に隙を突かれてからはなす術なく倒されています。 しかし、1度敵と見なしたものは容赦なく倒しに行くので一切怯む姿勢を見せません。頭も切れるので見方次第ではサイコパスと思われても不思議ではないでしょう。
12位:田口勝(斬人)
■攻撃力:★★☆☆☆ ■打たれ強さ:★★☆☆☆ ■イカれ度:★★★★★ 12位は下原賢三の上位互換とも言える田口勝。能力値でいえば、イカれ度が賢三より上という点を除いてほぼ同等の強さではないでしょうか。彼は斬人の特別遊撃隊長にして、中学時代に柔道の重量級で優勝している実力者。体格や見た目とは裏腹に、相手を倒すためなら卑劣な策を用いる狂人です。 作中では主人公の井口達也と対決しました。結局井口に惜敗してしまったもののあと一歩というところまで追い詰めています。不良の喧嘩なので達也の勝ちでしたが、一歩間違えると井口が負けていたかもしれません。それくらいの執念深さが光るキャラクターです。 しかし「策士策に溺れる」という諺があるように、彼は策を用いるのは得意でも真っ向勝負は不得手です。だから格下相手には意表を突いた戦法で勝てますが、格上相手になると一気にその化けの皮が剥がれるのでしょう。 精神面だけが強くて勝てる程本作の世界は甘くありません。
11位:下原一雅(爆羅漢)
■攻撃力:★★★☆☆ ■打たれ強さ:★★☆☆☆ ■イカれ度:★★★★☆ 下原一雅は下原3兄弟の長男だけあって、3人の中では最も走攻守のバランスに優れています。孝二並の攻撃力と賢三並のイカれ度を併せ持つ厄介なタイプ。弟2人が1度も勝てていないことやネイバーフットの頭・張川純也への圧勝から強さが伺えます。 しかし、その絶対的な強さへの自信が丹沢敦司への敗北で瓦解してしまいます。敗北後拉致された彼は拷問を食らって、完全に心が折れてしまいました。一雅はそういう意味で「1度潰れると脆い人」だったのかもしれません。 下原3兄弟の中では最も優秀ですが、トップ10以内にランクインできていないのが興味深いところです。その決定的な原因は「打たれ強さ」が★2つ以上を取れていないことに起因するのではないでしょうか。
10位:長嶋圭吾(斬人)
■攻撃力:★★★★☆ ■打たれ強さ:★★☆☆☆ ■イカれ度:★★★☆☆ 長嶋圭吾は斬人の7代目特攻隊長であり、上位陣に後塵を拝するものの、なかなかの強者として描かれています。爆羅漢との抗争では入院レベルの重傷というハンデを背負いながらも、下原孝二を一撃でダウンさせる活躍も。 怪我の悪化を心配した丹沢敦司がストップをかけたので負けたものの、内容としては完全に彼の勝利です。攻撃力だけでいえば技量・戦術含めて相当に高いといえるでしょう。 そんな彼の弱点があるとすれば打たれ強さが今一つ弱いこと、そしてイカれ度が中程度であることです。圭吾が跳ねられない理由はここにあるのかもしれません。 彼は真っ向勝負で対決した時に長期戦で持つタイプではなく、隙を突いて一瞬の攻撃で勝つ短期決戦型。これで持久力や体力がつけば、もっと化けられる可能性があります。
9位:風間美玲(狂乱鬼)
■攻撃力:★★★☆☆ ■打たれ強さ:★★★☆☆ ■イカれ度:★★★☆☆ 狂乱鬼の遊撃隊長であり、名前も見た目も女性っぽい服装なので強そうに見えません。猫のぬいぐるみで遊ぶのが趣味で、語尾に「にゃん」をつけるなど、ギャグとしか思えない設定です。 しかしそのか弱そうな見た目とは裏腹に喧嘩の腕っ節はかなり高いです。あの長嶋圭吾の木刀の攻撃を交わして喉元に一撃入れ、さらに斬人の橋本健信を1対1で倒す活躍も。 正に「人は見かけによらない」を地で行く、五指には入らないまでも侮れない強キャラです。弱そうだからと高を括ると、隙を突かれて負けるかもしれません。 現状、全体的なステータスは全てにおいて★3つであり、その強さは未知数です。今後まだ化ける可能性があるでしょう。
8位:安倍要(斬人)
■攻撃力:★★★★☆ ■打たれ強さ:★★★☆☆ ■イカれ度:★★★☆☆ 斬人の副総長にして、劇中ではなかなかのエースキャラとして描かれています。曲者揃いの本作において、とても優しい男気に溢れる正統派熱血漢。主人公井口の親友であることからファン人気も高く、劇中でもかなりの強者として描かれています。 特筆すべきは何といってもその攻撃力。主人公の井口との喧嘩、そして下原孝二との喧嘩の双方においてその攻撃力の高さは証明されています。特にあの巨体の下原孝二を一撃でノックダウンしてしまうところは屈指の名場面でしょう。 井口との喧嘩では惜敗したものの、その実力は拮抗していました。そのため打たれ弱さやイカれ度もありますが、その男気溢れる優しい性格が同時に今一つ強さが跳ね上がらない理由でもあるのでしょう。 喧嘩の世界においては優しさ以上に強さや我儘さが大事です。リミッターを外せば、もっと強くなれるのではないでしょうか。
7位:角田一輝(狂乱鬼)
■攻撃力:★★★☆☆ ■打たれ強さ:★★★★★ ■イカれ度:★★★★☆ 通称「イッカク」の名前で親しまれる狂乱鬼親衛隊長・角田一輝。下原孝二と同じく2m超えの体躯持ちですが、孝二とは違って見掛け倒しではない本物の実力者です。 彼の強さの秘訣は異常なまでの「打たれ強さ」。「損傷中毒者(ダメージジャンキー)」の異名がつく本作屈指のドMなのです。大島との一騎打ちではグリップシャフト入りのパンチに耐え、ニーキックの一撃で大島を沈める活躍も。 そのため劇中ではかなりの強さを持ちますが、後輩の目黒修也相手に敗北し後塵を拝する形となりました。基本的に「オウオウ」としか喋らないので、コミュニケーションにはかなりの問題があるでしょう。 イカれ度も高いので、後は技の種類を増やして攻撃力を高めると、上位陣に入り込めるのではないでしょうか。
6位:目黒修也(斬人)
■攻撃力:★★★★☆ ■打たれ強さ:★★★★☆ ■イカれ度:★★★☆☆ 6位には強者のイッカクを押さえ込んで勝利をもぎ取った目黒修也がランクイン。斬人の7代目親衛隊長にして、かの安部要から「負けないまでも勝てるとも思えない」と評される実力者です。 性格が真面目なのでイカれ度自体は★3つと真ん中の数値ですが、攻撃力と打たれ強さに定評があります。それはあのイッカクとの死闘が証明しているのではないでしょうか。 一方で彼が五指にランクインできないのはその真面目さ故の甘さにあります。彼は幼馴染である田口を損切りすることができず、友情を引きずった結果裏切られました。 また角田瑛二にも負けており、土壇場の詰めが甘くドライに徹することができないのが、良くも悪くも目黒の特徴であるといえます。
5位:井口達也
■攻撃力:★★★★☆ ■打たれ強さ:★★★★☆ ■イカれ度:★★★★☆ 5位は我らが主人公の井口達也がランクインしました。「狛江の狂犬」の異名は伊達ではなく、主人公補正もあるので当然強いのですが、それでも最強ではないところが本作の特徴を表しています。 喧嘩の戦績でいえば親友の安倍要に下原賢三、そして田口勝に全戦全勝です。とはいえ、決して快勝ではなく接戦の末にギリギリで勝利を収めています。まだ成長段階であるということでしょう。 パラメータを見ると、全てが★4つというトータルバランスの良さで、特筆すべき弱点がありません。戦う度にメキメキ成長していますので、今後もっと強くなるでしょう。 現段階ではまだ上位陣には及びませんが、今後の活躍次第では上位4人を押さえ込んで1位になるかもしれません。将来が楽しみです。
4位:角田瑛二(狂乱鬼)
■攻撃力:★★★★★ ■打たれ強さ:★★★★☆ ■イカれ度:★★★★☆ 4位は狂乱鬼特攻隊長の通称「ニカク」です。見た目のゴツさからもわかるように、ハルケンと目黒修也を一撃で沈めてしまう程の攻撃力の持ち主。 最強格の1人、弦巻良樹ですらも力だけならニカクに勝てないことを認めています。性格は大の筋トレマニアで、筋トレを通じて仲良くなることが多いので、「脳筋」といっても差し支えないでしょう。 基本的には正々堂々とした真っ向勝負を好みますが、それが最大の弱点にも。知性が低いために策を用いられると、途端に負けやすくなってしまうのです。 最終的に目黒と田口の卑劣な策の前に死んでしまいましたが、田口の横槍がなければニカクが勝っていたでしょう。武力でねじ伏せる以外の方法を持たないのが最大の長所にして短所です。
3位:三浦祐也(狂乱鬼)
■攻撃力:★★★★☆ ■打たれ強さ:★★★★☆ ■イカれ度:★★★★★ 脳筋なニカクを抑えて、第3位にランクインしたのは狂乱鬼副総長の三浦佑也。かつては「阿修羅」に所属しており、実績も人望も厚い人として描かれています。 最大の特徴はイカれ度が★5つであること。マヌクを襲ったときにバットで殴打した挙句、後頭部を刃物で刺して殺しています。そこには一切の迷いも躊躇いもなく、サイコパスと断言してもいいでしょう。 基本的には仲間思いの優しい性格ですが、素直さが過ぎて冗談を本気と取ってしまうこともあります。また、大事な人を傷つけられると、無言で相手を倒すまで容赦なく追い詰める一面も。 トップ2には来ないものの、作中最強クラスのエースキャラではないでしょうか。敵に回すと恐ろしいものの、味方になればこれほど頼もしい存在もありません。
2位:丹沢敦司(斬人)
■攻撃力:★★★★★ ■打たれ強さ:★★★★☆ ■イカれ度:★★★★★ 本作の中でも圧倒的な強さを誇るのが丹沢敦司です。弦巻良樹には打たれ強さで遅れを取っているものの、天性の才能とカリスマ性で斬人7代目総長に上り詰めました。 細身の体躯でありながら攻撃を急所に的確に当てるセンスがあり、またイカれ度も劇中屈指。懐に入れた仲間には優しいものの、敵対する人間には容赦無く再起不能になるまで追い詰めます。 その怖さが発揮されたのが下原一雅戦であり、単に圧勝するだけではなく拉致して拷問までしたのです。また、美玲と並ぶ見た目の美しさから女性にも大人気でした。 今後どうなるかは分かりませんが、もし井口が丹沢と戦うことになった場合どう戦うのかが見ものです。名実ともに本作のNo.2といえるのではないでしょうか。
1位:弦巻良樹(狂乱鬼)
■攻撃力:★★★★★ ■打たれ強さ:★★★★★ ■イカれ度:★★★★★ 堂々の第1位に輝いたのが現・狂乱鬼総長の弦巻良樹です。丹沢敦司のカリスマ性と美貌を抑え込み、本作最強の存在として君臨しています。 特徴はとにかく攻撃力・打たれ強さ・イカれ度の全てにおいて隙がないことです。丹沢敦司の強さを湿地える井口やニカクからも「丹沢とどちらが強いか分からない」と評されています。 その実力は折り紙つきで、5代目総長皆川状介を殺したという逸話も。また、ハルケンを始め20人以上もの強者相手に圧勝しており、公式に「チートスペック」といわれています。 今後の展開次第では丹沢とのドリームマッチや成長した井口達也とのタイマンがあるかもしれません。彼を作中最強と評することに誰も異論はないでしょう。 漫画の世界でも久しく見ない「完璧超人」をそのまま体現した存在だといえます。
男たちのリアルな戦いを見逃すな!『OUT-アウト-』をもう1度読んで強さを確認しよう
今回は2021年3月現在における、漫画『OUT-アウト-』の登場人物を強い順に15人、その能力や特徴と共に紹介しました。キャラクターの能力を数値化してみると、改めて特徴が分かりやすく出ますね。 繰り返しますが、このランキングは相対的なものであり、絶対ではありません。気になる方は自分なりの強さランキングを作ってみるのも面白いかもしれませんね。 今後の展開で井口達也がどこまで強くなり、キャラの強さがどう変化していくのかが楽しみです。
不良少年は更生するのか?