2023年1月13日更新

映画『イチケイのカラス』あらすじネタバレと感想・解説!工場がひた隠しにしてきた悲しい真実とは

このページにはプロモーションが含まれています
イチケイのカラス
©Rito Asami・KODANSHA /2021 Fuji Television Network, Inc.

映画『イチケイのカラス』がとうとう2023年1月13日に公開されました。民放ドラマで初めて刑事裁判官を主人公とした大人気作品が待望の映画化です! この記事ではあらすじや感想を紹介し、結末を時系列順にネタバレありで解説していきましょう。

タイトル 映画『イチケイのカラス』
公開日 2023年1月13日
キャスト 竹野内豊 , 黒木華 , 斎藤工 , 向井理
主題歌 「Farewell」Superfly

AD

映画『イチケイのカラス』あらすじ

入間みちおが東京を離れてから2年。岡山に異動した彼が担当することになったのは、史上最年少で防衛大臣となった鵜城英二に主婦が包丁を突き付けたという傷害事件でした。実はその事件の裏には国家権力の影がちらつく、ある事故が関係しているようで……。 その一方、坂間千鶴は裁判官の他職経験制度で弁護士として地方に赴任。そこは奇しくもみちおがいる町の隣町!千鶴はそこで地元大企業のある疑惑と出会うことになります。 2つの事件に隠された衝撃の事実に立ち向かう、一大リーガルドラマが繰り広げられます。 続きのネタバレはこちら

映画『イチケイのカラス』感想・評価

吹き出し アイコン

ドラマが大好きで本当に楽しみにしていた映画。ただ今回はドラマ以上に悩んで悩んで悩みまくらせるストーリーだった。本当の悪者が1人もいなくて、みんなそれぞれの正義のために戦ってる。だからこそ隠してでも守りたいものがあって、だけど法の番人はそれを明らかにしなければいけない。ドラマよりも最後に爽快感がなくモヤッとしてしまうけど、それも製作者の狙いなのかもしれない。

(30代男性)

吹き出し アイコン

ドラマから引き続き入間みちおワールド全開!イケおじ(?)が増えてて、演技も良いし眼福でしたね。ストーリーとしては予想を裏切る展開で面白くはあったけど、ちょっと途中無理やりだったかも?汚染物質がどんなもので、なんで人によって症状に出る出ないがあるのかちょっと矛盾があるように感じた。ただ真実が明らかになったあと、町がシャッター商店街になってしまった様子はすごく心に残った。

(20代女性)

AD

結末をネタバレ!工場の苦しい歴史を解説

隠蔽工作の黒幕はだれ?

工場の事故を隠蔽していた黒幕は、防衛大臣ではなく町の人々でした。原告の家に石を投げたのも、坂間の家に放火したのもすべて一般市民。工場の職員だけでなく周りの商店街の人々も、工場が法を犯していることを知っていながら隠蔽に協力してきたのです。 工場から出る汚染物質によって体調不良者や死者が出ていても、工場が潰れればそれよりもっと多くの人が路頭に迷うことになる。本当に身近な人が体調を崩すまで、犠牲者に見て見ぬふりをして自分たちの生活を守ることを優先していたのでした。

工場の歴史
  1. 工場の創設100年以上前、工場が創設される。それからずっと工場は町と共に発展してきた。やがて「シキハマ株式会社」の傘下に入る。
  2. 5人の幼少期小学校の課題で工場を研究し、表彰された5人の子供たち。大人になっても5人で工場を守っていくと約束する
  3. 法律が改定される工場から排出されてしまう物質が法律改定で違法に。「シキハマ株式会社」からは法基準を守れない工場は閉鎖だと言われるが、工場に設備を新しくする資金はないため、汚染土を無人島に運び出すことで隠蔽することにする。
  4. 3つの事故と裁判が起こる①イージスと貨物船の衝突事故
    船内に汚染物質が充満したことで、船員が意識混濁。舵をとれずにイージス艦と衝突した。
    ②桃の建造物の転落・破損事故
    トラックの荷台から汚染土が充満し、視界を遮られた女性が車の運転に失敗。建造物に衝突してしまう。
    ③子どもの発病
    汚染物質により町の児童が発病。シキハマ株式会社に対し賠償請求をする。
  5. 裁判の結果工場は潰れる工場の罪が明らかに。工場の職員800人と工場のおかげで生活できていた商店街の住人は職を失う

坂間に真実を託した裏切り者

小早川輝夫はもともと、一連の隠蔽工作の主犯格5人のうちの1人でした。しかし妻の小早川悦子が発病したことに気づいてから心変わり。有害物質の排出を止めたくなったのです。 そして坂間に事故を起こした老婦人を引き合わせ、真実に気づかせようとしました。自らも罪を犯してきた小早川は、町の外からやってきた弁護士・坂間に一縷の望みを託したのです。

月本信吾が死の間際に伝えたかったこと

人権派弁護士として町の人にも愛されていた月本。実は裏で、工場の秘密を握って金銭を脅しとっていました。 しかしその後、家を燃やされても自分の正義感を折らない坂間千鶴に触発され、月本は心変わり。隠蔽の主犯格である5人を呼び出し、真実を明らかにするよう説得を試みます。 しかし説得には失敗。工場の顧問弁護士だった三田村武晴に階段から突き落とされてしまいました。

死の間際に残したもの

月本が残したものは2つあります。 1つは5人のところへ説得に行く前、入間みちおに渡していた写真。これによってみちおは、真実を隠蔽しようとしている人物が誰であったかに気がつくことができました。 2つ目は死の間際に坂間千鶴へ残した言葉。「委員長、自転車ちゃんと返した」という報告は、一見死の間際にする報告ではありませんが、もう1つ深い意味が込められていると考察できます。 それは自分のやってしまったことをきちんと元に戻そうとしたということ。坂間の正義が正しいと認めたのです。 月本は妹を自殺で亡くしてから法律の無力さに絶望し、その後は法律を利用して金儲けの道具にしていました。しかし諦めずに真実を明らかにしようとする“委員長”坂間を見て、もう一度法を信じてみる気持ちになった。そのことを死ぬ間際に伝えたかったのではないでしょうか。

AD

防衛大臣が隠そうとしていたものは?

入間みちおが最初に担当していた、史上最年少防衛大臣の鵜城英二に主婦の島谷加奈子が包丁を突き付けた事件。 みちおが職権を発動すると、鵜城防衛大臣は裁判長を交代してまで捜査を防ごうとしました。 結果、鵜城は工場の汚染物質には関わっていませんでしたが、イージス艦には研究段階のミサイルが積んであったため捜査を防ごうとしたことが明らかに。 ミサイルの存在が明るみに出れば反対意見も起こり、日本が国防に後れをとると考え隠蔽したようです。 無事にすべてを隠しおおせたのち、鵜城は騒動をうけて辞任しました。

映画『イチケイのカラス』キャスト・登場人物一覧

ドラマから 続投 入間みちお役/竹野内豊 坂間千鶴役/黒木華 井出伊織役/山崎育三郎 浜谷澪役/桜井ユキ 一ノ瀬糸子役/水谷果穂 駒沢義男役/小日向文世
映画からの 新キャスト 月本信吾役/斎藤工 鵜城英二役/向井理 土井潤役/柄本時生 赤城公子役/西野七瀬 島谷加奈子役/田中みな実 島谷秀彰役/津田健次郎 小早川悦子役/吉田羊 小早川輝夫役/宮藤官九郎 植木幸太郎役/八木勇征

入間みちお役/竹野内豊

東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称:イチケイ)の刑事裁判官・入間みちおは、一見ゆるい雰囲気の持ち主ですが、絶対に冤罪を生むことのないよう自ら現場検証を行うなど型破りなやり方で、弁護士団や検察官たち両方から恐れられているクセモノです。 実は元弁護士という異色の経歴の持ち主で、過去のある事件がきっかけで裁判官になりました。 『週刊文春』の取材によれば、演じる竹野内豊はすでに映画版撮影のためのスケジュールが確保されているようです。

坂間千鶴役/黒木華

メインキャラクターの坂間千鶴を演じた黒木華も、すでに撮影のためのスケジュールが確保されていると言われています。 坂間千鶴は、東大法学部出身で将来を約束されたエリートです。しかし冗談がまったく通じない堅物で、迅速さと効率を重視しています。そのため自ら現場検証を行うような入間とは当初相容れませんでした。しかしその後、彼の信念に気づき裁判官として成長していきました。

AD

月本信吾役/斎藤工

斎藤工

斎藤工が演じるのは坂間千鶴とバディを組むことになる弁護士月本信吾。 人権派弁護士として人々の悩みに寄り添うやさしくまっすぐな性格のようで、千鶴は少しずつその姿に惹かれていくようです。

鵜城英二役/向井理

向井理 『10の秘密』

向井理が演じるのは史上最年少防衛大臣鵜城英二。 みちおが担当する傷害事件の被害者である一方、イージス艦と貨物船の事故に関係している怪しい人物のようです。本作のキーマンになる人物と思われます。

井出伊織役/山崎育三郎

山崎育三郎が演じるのは検事の井出伊織。 元々は東京地方検察庁の所属でしたが、本作ではみちおのお目付け役として同じ地方に配属されたようです。みちおのせいで栄転がなくなったと恨んでいるところもあるとか。

土井潤役/柄本時生

柄本時生が演じるのはみちおと同じ岡山地裁秋名支部に所属する裁判官土井潤。 みちおに振り回されながら彼のやり方を叩き込まれているようです。

赤城公子役/西野七瀬

西野七瀬が演じるのはみちおと同じ岡山地裁秋名支部に所属する裁判官赤城公子。 土井と共にみちおに振り回される存在になりそうです。

浜谷澪役/桜井ユキ

『マチネの終わりに』桜井ユキ
(C)2019 フジテレビジョン アミューズ 東宝 コルク

桜井ユキが演じるのはイチケイで書記官を務める浜谷澪。 みちおとはかつての同僚であり、彼を「残念なイケメン」と評しています。

一ノ瀬糸子役/水谷果穂

水谷果穂が演じるのはイチケイで事務官を務めていた一ノ瀬糸子。 映画版では検事の井出伊織と夫婦になっていますが、離婚の危機に立たされているようです。

AD

駒沢義男役/小日向文世

小日向文世

小日向文世が演じるのはイチケイで部長裁判官を務める駒沢義男。 みちおとの師弟関係は変わらず、今も彼を見守っているようです。

島谷加奈子役/田中みな実

田中みな実が演じるのは傷害事件の犯人となる主婦島谷加奈子。 加害者ではありますが、夫をある事故で亡くした悲しい過去があるようです。

島谷秀彰役/津田健次郎

白いトリュフの宿る森 津田健次郎
©2020 GO GIGI GO PRODUCTIONS, LLC

津田健次郎が演じるのは島谷加奈子の夫である島谷秀彰。 貨物船の船長を務めていましたが、イージス艦との衝突事故により命を落としたようです。

小早川悦子役/吉田羊

まだ結婚できない男,吉田羊

吉田羊が演じるのは疑惑を抱える大企業に携わる産業医小早川悦子。 千鶴とは姉妹のように仲が良く、事件にも関わりがある人物のようです。

小早川輝夫役/宮藤官九郎

宮藤官九郎

宮藤官九郎が演じるのは悦子の夫である小早川輝夫。 町役場に勤める公務員で、悦子とはオシドリ夫婦で有名なようです。

植木幸太郎役/八木勇征

八木勇征 FANTASTICS from EXILE TRIBE

八木勇征が演じるのは小早川夫妻と仲のいい青年植木幸太郎。 和菓子屋で働く好青年の彼は、いったいどんなかたちで事件に関わるのでしょうか。

映画『イチケイのカラス』は1月13日(金)公開!

大人気リーガルドラマの劇場版、映画『イチケイのカラス』は2023年1月13日公開! ドタバタコンビと新たな豪華キャストたちが、どんな事件を巻き起こし裁判を盛り上げてくれるのか、今から待ちきれません!果たしてどんな結末を導くのか公開を楽しみに待ちましょう!