2021年8月7日更新

『86―エイティシックス―』を最新10巻まで全巻ネタバレあらすじ解説!アニメ1期はどこまで?

86―エイティシックス―
(C)2020 安里アサト/KADOKAWA/Project-86

『86―エイティシックス―』は非人道的な行いの元、“無人”兵器「エイティシックス」として戦場に駆り出される少年少女を描いたライトノベルです。様々な賞も受賞し、2021年4月にはアニメ化も果たした本作。本記事ではそんな『86―エイティシックス―』を、最新10巻までネタバレあらすじ解説していきます!

『86―エイティシックス―』の原作小説を10巻まであらすじ解説【ネタバレ注意】

2021年4月にアニメ化も果たし、2021年8月現在注目が集まっているライトノベル『86―エイティシックス―』。アニメ第1期は全11話で原作1巻の内容が丁寧に描かれ、初見視聴者のみだけでなく原作ファンも納得の出来となっていました。 そこで本記事ではアニメ第2クール目の放送に先駆け、本作を全巻ネタバレあらすじ解説していきます!

『86―エイティシックス―』1巻のあらすじを解説【ネタバレ】

86―エイティシックス―

帝国ギアーデ連邦が自立無人兵器「レギオン」で侵略を開始してから、9年が経ったサンマグノリア共和国。共和国側もレギオンに対抗するため、無人兵器「ジャガーノート」の開発に成功します。 表向きは無人兵器のジャガーノートですが、実は人間が操縦する有人兵器であり、国に人間として認められていない「有色種」の人々が操縦者を務めていました。それを知らない国民達は、今日も偽りの無血戦線を報され平和に暮らしています。 戦場の「指揮統制者(ハンドラー)」であるレーナは数々の戦果を上げ、精鋭部隊であるスピアヘッド戦隊の担当になった軍人です。彼女はレギオンを察知できる異能を持つ戦隊長のシンと共に、勝利を掴むため奮闘していました。

共和国はいつになっても死なないスピアヘッド戦隊を処分するため、彼らに後退不可・期限無期限のレギオン偵察任務を与えます。事実上の死刑宣告を受けながらも、レギオンを撃破するシン。そして共和国の手が届かない場所まで来た彼は、レーナに「追いついてきてほしい」と話し去っていきました。 その後は孤独な戦いを続けていたレーナですが、遂に共和国がレギオンによって壊滅してしまいます。救援に来たギアーデ連邦軍に派遣され、特別任務に就くレーナ。彼女は自分の部下となる人物達に挨拶をしました。そこに立っていたのは、スピアヘッド戦隊の生き残りであるシン達だったのです。

『86―エイティシックス―』2巻のあらすじを解説【ネタバレ】

86―エイティシックス―Ep.2 ―ラン・スルー・ザ・バトルフロント―〈上〉

偵察任務を命じられレーナと別れた後シン達は、ギリギリでレギオン支配域を踏破しギアーデ連邦軍に保護されます。 市民革命によって平和を手に入れたかに思えたギアーデ連邦でしたが、帝国を滅した連邦を敵とみなしたレギオンに攻撃される大変な状況にありました。それでも連邦の暫定大統領であるエルンストは、シン達の境遇を聞き当たり前の日常を用意してくれます。 しかしシン達はレーナとの再会を果たすため、戦場へ復帰。そこで出会ったのが帝国ギアーデ最後の女帝、フレデリカでした。帝国時代に兵士を逃さないため少女を徴兵し、擬似家族に仕立てあげていたギアーデ。そしてまだ10歳の幼い少女であるフレデリカにも、行動を共にした騎士がいました。

騎士の名はキリヤ・ノウゼン。シンの血縁者に当たる人物です。市民革命が勃発し、ノウゼン家は市民側に付きます。しかしキリヤはフレデリカを守るため、帝国側に付きました。しかし敵ではない人間を殺し続けているうちに精神を病み、キリヤはレギオンに脳を持っていかれてしまったのです。 兄に始末を付けたシンは、自分の居場所が戦場にしかないと気付きます。キリヤと同じように戦闘に没頭し、その先を見ようとしないシン。その姿を見たフレデリカはシンに、戦場に行くなと懇願しました。自分を守ってくれた大切な人を、再び失いたくなかったのです。 しかしギアーデはある日、スピアヘッド戦隊からも死者を出した電磁加速砲型「モルフォ」の襲撃を受けーー。

『86―エイティシックス―』3巻のあらすじを解説【ネタバレ】

86―エイティシックス―Ep.3 ―ラン・スルー・ザ・バトルフロント―〈下〉

電磁加速砲型「モルフォ」と戦闘を繰り広げていたシンは、レーナとの偶然の再会を果たします。 画面越しに人物を見たシンは、彼女が元指揮官のレーナであると気が付きます。互いに状況を確認し、相手がシンであると気付かないまま逃げずに戦う意思を伝えるレーナ。過去の待遇から、共和国市民への負の感情が拭いきれないシン。 その空気を察して、レーナは再度「わたしたちは戦います」と念を押します。なぜ生き急いでいるのかをシンが尋ねると、彼女はかつてのスピアヘッド戦隊の話を持ち出し、彼らに追いつくために戦うのだと話しました。 そして「死人を相手に何の義理が?」と問われたレーナは、「忘れないでと、言われましたから」と返すのでした。

その場へエルンストが到着し、対空戦ミサイルでレギオン達を一掃します。そして会話していたのがシンだと気付かないまま、共和国へ戻るレーナ。シンの過去を見たフレデリカは、彼とレーナの別れを目撃します。未来に希望を見出せないシンに、フレデリカはレーナと再会した後は道を示してあげないとと励ましました。 その後サンマグノリア共和国は、レギオンに追い込まれ壊滅状態に。そして連邦軍に派遣されたレーナはシン達と再会し、物語は1巻のラストシーンへと繋がります。

『86―エイティシックス―』のあらすじを解説【ネタバレ】

86―エイティシックス―Ep.4 ―アンダー・プレッシャー―

2年ぶりに再会を果たしたシンとレーナは、その2年間に何があったのかを話します。自身がエイティシックスを死なせてしまった罪悪感に押し潰されながら、自分を偽り優秀な軍人として振る舞ってきたレーナ。シンはそんな彼女の気持ちをそっと受け止めました。 その後シン達に与えられた任務は、レギオンに囲まれる共和国の奪還でした。共和国の人間は未だに「有色種」のエイティシックスを差別しますが、エルンストは無視して作戦を決行します。 かつてアネットの父とシンの父は同志であり、シンとアネットも幼馴染みでした。しかし戦争が始まり86区へと追いやられてしまったシン。 アネットはシンと仲良くしていていじめられたため、彼に冷たく当たってしまいます。大人になってからも気にしていたアネットでしたが、シンは覚えておらず、2人は再び共に行動を共にすることに。

レギオンに捕われ、コンクリート部屋へと投げ入れられるアネット。彼と連絡が取れなくなったため、レーナは心配になります。シンはそんな彼女の心情を察知して、自らがアネットの捜索に出向くと打診しました。 アネットの探索中に実験室に入ったシンは劣化していない脳の数々を見て、レギオンとの戦いの激化を予見します。そして異能によってアネットを無事救出したシンは、レギオンから少女が現れ「さがしにきなさい」と唇を動かす不思議な光景を目にしました。 そんな中レーナはシンに「この世界は美しいですか?」と問いかけます。共和国はエイティシックスの迫害を蔑まれても尚、迫害を続けていました。理不尽に平和を剥ぎ取られ美しくない世界に生きてきたシンの心に、レーナは涙を流すのでした。

『86―エイティシックス―』5巻のあらすじを解説【ネタバレ】

86―エイティシックス―Ep.5 ―死よ、驕るなかれ―

レーナ達が次に赴くのは、ギアーデの友好国であるロア=グレキア連合王国です。 レーナ達はシンと同じく異能持ちの第二王子、ヴィーカと合流します。今回の任務の連合王国の目的は、竜牙大山内部のレギオンを殲滅すること。そしてレーナ達の目的は竜牙大山内部にいると言われる、「無慈悲な女王」の情報を得ることです。 ヴィーカが率いる部隊は、戦闘に人造妖精のシリンを用います。ヴィーカは知覚同調を使ってシリンとコンタクトを取りました。しかし知覚同調は人間だけが使える方法。なぜそれが人工物に使えるのかレーナが聞くと、ヴィーカは淡々と答えます。

シリンの処理系統には、レギオンのように死者の脳が使われていたのです。希望者のみの摘出だとヴィーカは話しますが、その行為にレーナ達は戰慄します。兵器の存在を受け入れられないながら、シンやレーナは前に進みました。しかし作戦遂行の最中、レギオンに囲まれレーナと分断されてしまうシン。 篭城戦を余儀なくされた中で、シンはヴィーカの幼馴染みの脳を取り出した人型機械であるレルフェと会話をします。「戦いを我々に任せては」と問うレルフェに、「誰かに自分の命運を委ねるのは無様だ」と話すシン。それに「たかが無様だから、我々と違って生きているくせに」と返され、シンは自分の欲望を言い当てられ呆然としました。 その後殿をシリンに任せ突破を図るシン達は、シリンの残骸を踏みながら歩きます。その光景にショックを受けながら、エイティシックスはこの世の醜さを嘆くのでした。

『86―エイティシックス―』6巻のあらすじを解説【ネタバレ】

86―エイティシックス―Ep.6 ―明けねばこそ夜は永く―

作戦が決行され半月が経過し、シリンの補充を終えたシン達。シリンの残骸を踏み越えたシンには、レルフェの言葉が強く響きます。 竜牙大山南部のレギオン支配域攻略中、レーナだけでなくヴィーカもシンの様子がおかしいと気付きました。レーナに優しい言葉をかけてもらっても、それに応えられない自分に困惑するシン。そして遂に彼はかつての仲間が取り込まれたレギオンとの戦いによって、負傷してしまうのでした。 診察室へ運ばれたシンは、レーナとの会話を拒否します。シンは未来に思いを馳せるレーナと対話が出来なかったのです。「なんでもない」と突き放すシンに、レーナは「なんともない顔なんてしてない、一緒に戦うんじゃないんですか?」と涙を流します。

再び戦闘が開始された竜牙大山拠点攻撃作戦。シン達は淡々と戦闘をこなし、作戦を進めていきます。そして遂に彼らは竜牙大山内部へと進みました。「無慈悲の女王」がいるとされる、1番大切な玉座の間を任されたスピアヘッド。 しかし自らが囮になる暴挙に出たレーナを、シンは持ち場を離れ救出に行きます。そして彼はレーナに「レーナに海を見せるのが希望だから、それを失わせないで欲しい」と伝えました。 無慈悲な女王との最終決戦を迎えたシンは、1つの希望のため戦い抜きます。そして見事捕獲に成功したシンは、レーナの元に戻るのでした。

『86―エイティシックス―』7巻のあらすじを解説【ネタバレ】

86―エイティシックス―Ep.7 ―ミスト―

作戦が成功しホテルで休んでいたシンとレーナは、互いに掛けた言葉を思い出し自身の気持ちを自覚していました。一方捕獲され収容された無慈悲な女王は、それ以降一言も言葉を発しません。機械であるため苦痛を与えても意味がなく、八方塞がりになった所で、声を掛けられたのがシンでした。 シンが話しかけていると、無慈悲な女王は静かに口を開きます。無慈悲な女王の生前の名はゼレーネ。レギオン開発に貢献した彼女は、人を救いたかったのです。 しかしいつしかレギオンは破壊兵器となり、人々を傷つけ続けました。ゼレーネは許されようとは思っていないと前置きした上で、全土のレギオンを一斉停止する方法を教えます。

レギオン支配層の最奥で、停止コードを使えば良いと話すゼレーネ。そしてその行動を実行するには帝族ギアーデの、血筋が必要だと話します。 その後ゼレーネは、上官であるノゥ・フェイスに通信しました。元々ゼレーネの知り合いだったノゥ・フェイス。彼は殉職した所をレギオンに移植され、今や様々な系統を統括する指揮官の1機となっていました。そしてゼレーネは平和な世の中を手に入れるため、ノゥ・フェイスの企みを阻止すると誓います。 険しい作戦から数日続いた、保養期間の最終日。シンは自覚してしまった想いをレーナに伝えます。そしてレーナはシンの唇に自分の唇を重ねるのでした。

『86―エイティシックス―』8巻のあらすじを解説【ネタバレ】

86―エイティシックス―Ep.8 ―ガンスモーク・オン・ザ・ウォーター―

ゼレーネが話した全レギオンを停止させる方法は、不確定要素が多いため一度保留されます。そしてシンは大量のレギオンが発見された、レグキード征海船団国群に派遣されました。レグキード征海船団国群は領土も狭い小国家群です。 レーナの指揮やエイティシックスの活躍により、次々とレギオンを破壊していくシン達。しかし1つのレギオンを制圧しようとした所で失敗してしまいます。原因は幾度となく苦戦を強いられた電磁加速砲型「モルフォ」でした。 戦いの最中、スピアヘッド隊員達はシンの様子について考えます。

シンが隊長である第86独立機動打撃群本部付戦隊スピアヘッド隊の隊員、セオ、ライデン、クレナ、アンジュは、シンの様子が変わったと感じていました。シンが過去ではなく未来を見るようになったのは、レーナのお陰だろうと隊員も理解しています。 そしてシンの変化に喜びと寂しさを感じながら、「自分はどうするべきなのか」「シンに頼りすぎなのではないか」と考える隊員達。クレナはシンが未来に目を向けたため、自分を含むエイティシックスを捨ててしまうのではないかと戦いに集中出来ません。 そして遂に撤退命令を出されてしまうクレナ。彼女の不調の影響もあり多くの死傷者を出したこの戦いで、セオは片腕を失ってしまうのでした。

『86―エイティシックス―』9巻のあらすじを解説【ネタバレ】

86―エイティシックス―Ep.9 ―ヴァルキリィ・ハズ・ランデッド―

前回の戦いの犠牲は大きく、仲間の死の原因にまでなってしまったクレナは塞ぎ込んでしまいます。そんな中シン達は次なる戦場、ノイリャナルセ聖教国に赴きました。ノイリャナルセ聖教国の兵団には若者が多く在籍しています。軍隊長のヒェメルナーデでさえも、レーナより年下です。 今回の戦闘を決行する当初、実行部隊から外す案さえ出されてしまったクレナ。しかしそれをシンが静止した事実をクレナは知ります。シンは彼女が立ち直ると信じていたのです。そしてクレナは彼の想いに応えるように、調子を戻していきました。 過酷すぎる土地での戦闘は、それだけで人間を苦しめます。そしてそんな苦しい状況の中、ある人物が驚くべき行動の出るのでした。

突如ヒェメルナーデがレーナに敵意を示し、降伏を要求したのです。彼女には聖女の象徴として軍から利用された過去があります。エイティシックスと同じく有無を言わさず戦場へと駆り出されたヒェメルナーデは、彼らなら自分に賛同してくれると考えていました。 ヒェメルナーデは、悲しい境遇にいるのは自分だけではないと安心したかったのです。過去に囚われているエイティシックスなら仲間になると、確信もしていました。しかし既に未来を見ていたエイティシックスには、彼女の言葉は届きません。 レギオンの制圧後、クレナはシンに想いを伝えます。そして受け入れてもらえなくても、気持ちにケリを付け彼女は前を向くのでした。

『86―エイティシックス―』10巻のあらすじを解説【ネタバレ】

86―エイティシックス―Ep.10 ―フラグメンタル・ネオテニー―

10巻は本編の流れからは外れた短編集となっています。シンが死神となるまでの過去が描かれたりと、ファンとしては興味深くも精神的にキツい内容になっていました……。 85区までの自治区で生活しているサンマグノリア共和国。しかし共和国には、存在するはずのない「86区」がありました。一般市民からは存在すら知られていない86区では、「人型の豚」と定義されたエイティシックス達が生活し、明日があるかもわからない日々を過ごしています。 そこに新たな兵士として配属された少年、シンエイ・ノウゼン。彼はこの86区で生きる辛さを痛感するのでした。

シンは帝国貴種であるため、エイティシックス内でも迫害の対象になってしまいます。しかしそんな彼も86区で様々な人物に出会いました。 スカーフをくれたアリスや仲間への弔いを教えてくれたイスカ、シンにパーソナルネームを与えたエイジュに救いを求めたサイキ。彼ら彼女らとの出会いや残酷な別れを経て、シンは徐々に目から光を失い死神へ変貌していったのです。 また10巻には過去編だけでなく特別偵察中の旅路での話や、人気の高いファイドとのストーリーも収録されています。特にジャガーノートが本当に無人機として開発されていた世界を描いた「優しかった世界」は、ほっこりとした雰囲気でありながら絶望感が漂います……。

『86―エイティシックス―』キャラクター紹介

ヴラディレーナ・ミリーゼ

86―エイティシックス―
(C)2020 安里アサト/KADOKAWA/Project-86

ヴラディレーナ・ミリーゼは本作のヒロインで、愛称はレーナです。16歳にして少佐の地位にまで上り詰めたエリートで、元貴族階級である名家の令嬢でした。 父が反対していた影響で、エイティシックスの迫害に否定的なレーナ。自身が指揮官を務める隊のシンに恋心を抱いており、生真面目な性格をしています。

シンエイ・ノウゼン

86―エイティシックス―
(C)2020 安里アサト/KADOKAWA/Project-86

シンエイ・ノウゼンは本作の主人公です。愛称はシンで、スピアヘッドの隊長を務めています。黒髪と赤い瞳が特徴の少年で、常に白いスカーフを巻いていました。 元々は優しい両親と兄に可愛がられていたものの、戦いが始まり86区に強制収容されたシン。その後は戦闘の才能や異能を活かし、数百人以上の仲間の死を見届けました。

東部戦線第一戦区第一防衛戦隊“スピアヘッド”

東部戦線第一戦区第一防衛戦隊“スピアヘッド”は86区に住むエイティシックスで構成された、凄腕戦闘部隊です。 戦隊長をシンが務めており、指揮官の席にはレーナが座っています。

『86―エイティシックス―』原作あらすじを読めば2期の準備はバッチリ!

アニメも放送され注目が集まる『86―エイティシックス―』。辛い過去と向き合いながら残酷にたくましく生きていくシン達の物語は、ハンカチ無しでは読めません。 2021年10月には、アニメ第2クール目の放送も決定している本作。アニメの続編では2巻以降のどのストーリーが描かれるのか、シンの活躍と葛藤から目が離せません。