映画「スマホを落としただけなのに2」の犯人は誰？あらすじと結末をネタバレ解説

2018年のスマッシュヒット作『スマホを落としただけなのに』の続編として、2020年に公開された『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』。スマホにまつわる現代の闇を題材としたサスペンス・スリラーです。 この記事では、本作のキャスト・あらすじなど基本情報や口コミ感想などを紹介。ネタバレありの解説の他、さらなる続編があるのかにも触れていきます。

※本記事には、『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』の重要なネタバレが含まれています。未鑑賞の方はご注意ください。

連続殺人事件の犯人として浦野善治が逮捕されてから数カ月後、同じ現場から新たな遺体が発見されます。前回の事件を担当し、浦野を逮捕した刑事・加賀谷学は、今回の事件についても浦野が何か知っているとみて接見を試みることに。 獄中で黙秘を続けていた浦野でしたが、加賀谷のことは「同じ種類の人間」だと感じており、 彼の秘密を教えるなら捜査に協力すると言い放ちます。 浦野の口から、今回の事件が彼のダークウェブ上の師である「M」の仕業だと聞いた加賀谷は上に報告。捜査が行き詰まる中、超法規的措置で浦野に協力させることになり、加賀谷はその橋渡し役になります。 一方、加賀谷の恋人・松田美乃里のスマホから個人情報を抜き出している謎の男の存在が。彼女に魔の手が迫ろうとしていました。

加賀谷は浦野が仕掛けたウイルスによってMの顔写真を入手。しかしそれすらも浦野の手の内で、神奈川県警のホームページがランサムウェアに乗っ取られた騒動に乗じ、火災報知器の誤作動も引き起こして悠然と脱出していました。 Mによってバックドアが作られたスマホを、美乃里はそのまま持ち帰り、おとり捜査に協力。しかしそれが美乃里を危険にさらすことに。Mの依頼を受けた男・根岸が美乃里を連れ去り、殺害しようとします。 美乃里に渡した連絡用携帯の位置情報を頼りに、追う加賀谷。ギリギリで美乃里を見つけますが、根岸に人質に取られ、背後から現れたMと思われる男に気を取られるうちに、加賀谷は根岸に刺されてしまいます。しかしなぜかMは根岸に向けて発砲。加賀谷はそのまま気を失ってしまいました。

仮想通貨の窃盗事件を起こし、Mを騙っていたのはITガーディアンの社長・笹岡一でした。彼は加賀谷のことを愛しており、彼と創り上げた会社を潰したくなかったと語りました。 笹岡は保身のため、JK16と美乃里の殺害を根岸に依頼。神奈川県警にランサムウェアを仕かけたのも彼でした。しかし笹岡はランサムウェアについては「本物のM」**に脅されてやったと告白。吉見と長谷川を殺害したのは笹岡ではなく、本物のMだと加賀谷は気付きます。 後日、浦野からの電話を受けた加賀谷。偽物のMと監視の刑事を利用し、最初から脱獄するつもりで動いていたことを暴いて「お前が本物のMか」と問い詰めます。ところが浦野は「自分はMではない」と言い、本物のMは浦野が突き止めたMのアジトから出てきた冷蔵庫の死体だと告げます。 しかもMを殺したのは自分だと笑いながら語る浦野。「必ず捕まえる」と憤る加賀谷に、飄々と「また会えるの楽しみにしてます」と返すのでした。

Mと思われた男・兵頭彰は、実は公安の捜査官でした。三カ月前に警察への不正アクセスを検出した兵頭は、その発信源の部屋に住む美乃里をマーク。そして彼女の恋人が加賀谷であることを知ります。 兵頭は加賀谷の父親の部下であり、彼が父の死の真相を知りたいがために不正アクセスしていたことに気付いていました。加賀谷の父親は名誉ある殉職であったと語る兵頭。今回の不正アクセスについては記録を抹消しておくと言い、「今度は俺とバディを組むか」と微笑みました。

サイバー犯罪対策課に所属する刑事・桐野良一は、連続殺人犯・浦井光治が殺したとみられる身元不明の女性について調査するよう命じられます。そんな中、Mと名乗るブラックハッカーによる仮想通貨の窃盗事件が発生。Mと交流があった浦井に、加賀谷は捜査協力するよう要請しますが……。 原作のあらすじはほぼ映画と同じ流れですが、大きく違うのが主人公の名前と設定。桐野というキャラクターは、小説の前作に登場した加賀谷に統合されています。また母からの虐待を受けていたという設定は、映画オリジナルのもの。浦野善治も浦井光治と名前が違っています。

エンドロール後に、海外逃亡中の浦野の後姿を写真で取っている人物が登場。そのことからさらなる続編があるのではないかと噂されています。原作の小説も3作目『スマホを落としただけなのに 戦慄するメガロポリス』が刊行済みです。 「戦慄するメガロポリス」では、桐野と浦井のサイバーテロ対決が描かれています。また、桐野の父の死の真相に兵頭が絡んでいることも明らかになるよう。映画の続編は決まっていませんが、「囚われの殺人鬼」での最後の加賀谷と浦野のやり取りからも、続編への布石が感じられました。

連続殺人犯・浦野善治を逮捕した神奈川県警の刑事で、現在はサイバー犯罪対策室に所属。前作から引き続き加賀谷学を演じているのは、千葉雄大です。 幼い頃に刑事だった父親を亡くし、それによって心に傷を負った母親から虐待を受けていました。父の死の真相を探るため、IT企業から警察に転職。過去のことから母親に対してトラウマを抱えており、それが浦野との共通の接点になっています。

加賀谷の元同僚で、恋人の松田美乃里。演じているのは、当時「乃木坂46」のメンバーだった“まいやん”こと白石麻衣です。 笹岡が社長を務める「ITガーディアン」で働く社員。カフェで偽のWi-Fiを使ったことで、スマホから情報を抜き取られ、バックドアを作られてしまいます。加賀谷と母親の疎遠な関係を憂い、2人を引き合わせようと助力しました。

本名不明の連続殺人犯で、凄腕のハッカー。前作では長い黒髪の女性をターゲットにした連続殺人を起こし、加賀谷によって逮捕されました。浦野役は、成田凌が前作から続投しています。 ダークウェブでの師「M」の捜査に協力しますが、その裏で暗躍。神奈川県警を混乱に陥れ、脱獄に成功し、海外逃亡を図っています。

脇を固めるサブキャストも豪華！笹岡一役は鈴木拡樹、兵頭彰役は井浦新が務め、Mに雇われた殺し屋・根岸を音尾琢真が演じています。 また、前作で主人公・富田誠を演じた田中圭と、その恋人・稲葉麻美を演じた北川景子が、今作の冒頭シーンで再登場！2人の結婚式に参列する加賀谷と美乃里が、その後の物語の展開を担っていきます。 さらに女性刑事役で江口のりこ、美乃里の友人役で奈緒、JK16こと神宮司紗綾子役で高橋ユウが出演。サイバー犯罪対策室室長・三宅役で「ずん」の飯尾和樹、浦野を監視する捜査一課の刑事・吉原役で「アルコ&ピース」の平子祐希とお笑い芸人演じるキャラクターが強い印象を残しています。

ネット社会とスマホ依存が怖くなるサスペンス・スリラー「スマホを落としただけなのに」シリーズ。第2弾として制作された「囚われの殺人鬼」は、前作のサブキャラを主人公に据え、刑事とシリアルキラーとの対決を描いたスリリングな続編となりました。 スマホは“落とさなくても”、誰がどこであなたの情報を狙っているかわかりません！改めて、ネットセキュリティは万全にしておいた方がいいと思わされる作品ですね。