『映画 ネメシス 黄金螺旋の謎』あらすじネタバレ&伏線考察!ラストシーンの窓は夢か現実か?
『映画 ネメシス 黄金螺旋の謎』あらすじ
社長の栗田一秋(江口洋介)、探偵の風真尚希(櫻井翔)、助手の美神アンナ(広瀬すず)が営む探偵事務所『ネメシス』。人気の事務所となっていましたが、突然依頼がなくなってしまい経営難になってしまいます。 3人は小さな事務所に移転しますが、アンナは仲間たちが次々と悲惨な死を遂げる悪夢を見るようになり、風真は怪しげな行動を取り始めます。そんな時、アンナの目の前に「窓」と名乗る男(佐藤浩市)が現れ……。
感想・評価
伏線とか意味深な描写はいっぱいあるのに、最後まで全く展開が読めなくてハラハラした!キャストも相変わらず豪華だし、超本格的なミステリー!!
広瀬すずの感じはドラマの時より好きだったけど、櫻井翔の役とか他のキャラクターは全然立ってなかったな。ミステリーも難しすぎるし内容がぶっ飛びすぎてハマりきれなかった。
伏線だらけ!?結末までのネタバレ
ここからは映画の全編あらすじを、伏線とともに結末までネタバレ解説していきます。まずは最初のダイジェストでも描かれた、映画につながるドラマの設定のおさらいです。
- アンナはゲノム編集で生まれた天才
- ペンダントは父親の遺伝子研究データ
- 朋美は不治の病を治すためアンナを殺そうとした
①悪夢のはじまり
探偵事務所ネメシスの社長・栗田とアンナは椅子に縛られています。そこにナイフを持った風真が歩いてきて栗田の首を刺す……という夢を今日も見ているアンナ。最悪の目覚めで今日も、経営難の探偵事務所ネメシスに出勤します。
その日、ネメシスには久々に依頼が舞い込んでいました。おじいさんの犬が誘拐されたので助けて欲しいという依頼です。久々の仕事に、栗田と風真は張り切っていました。 探偵業の後にアンナは警備員のアルバイトをします。ネメシスが経営難な上に一人暮らしを始めたため、お金が必要で副業しているのでした。 その日のアルバイト中、アンナは特殊能力を使って空き巣犯の逮捕に貢献しました。
- 夢の中の1.6180339887……
- 風間の懐中時計
- 凪沙のジャーナリズム
- ネメシスの経営難
- 閉店している古着屋
- アンナの一人暮らし
②窓という男
また次の日もアンナは、あの悪夢を見て目覚め、事務所へ出勤します。道すがら「窓」と名乗る男に声をかけられ、研究データを渡すよう脅迫されました。「時間がない」と脅された直後、アンナと仲良しの刑事3人が交通事故に遭い死んでしまいます。 とそのとき目が覚めます。どうやらすべて夢でした。夢だったはずなのに、アンナはなぜか窓の名刺を持っています。この後アンナは、黄以子(大島優子)や姫川(奥平大兼)など親しい友人が次々と死んでしまう夢を見続けました。 アンナは悩み、かつての敵・朋美のもとへ行きました。名刺の図形と数式を見せると彼女は「黄金螺旋の方程式くらい知っとけよ、めんどくさ」と吐き捨てます。
- 窓の名刺の「黄金螺旋の方程式」
- 別の場所に隠された「もう半分の研究データ」
- 豪華すぎる部屋とトマトの壁画
- チームネメシスのメンバーが殺される場所
③夢と現実の境目は……?
夢は少しずつ現実になっていきます。あるとき凪沙が刺されて亡くなってしまいました。さらに謎のバイク集団によって「窓」も殴り殺されます。バイク集団はアンナのペンダントも奪っていきました。
しかし実は、ペンダントは偽物。栗田の作戦のおかげでネメシスはバイク集団のアジト特定に成功し、彼らを取り押さえます。 ところが警察署に連行する途中、警察車両に大型トラックが突っ込み、仲良しの刑事3人が本当に事故にあってしまいました。アンナは何が夢で何が現実かわからなくなり、気が滅入ってしまいます。
- 窓が殴られて殺される
- 凪沙が刺されて殺される
- バイク集団のアジトの防犯カメラ
④アンナのアパートの秘密
アンナが体調を崩し自宅で休んでいると、風真が家にやってきました。風真のカバンには偶然電波探知機が入っており、それがアンナの部屋で何かを感知します。 機械を使って調べていくと、寝室の壁の奥には巨大なマシーンインターフェイスが。どうやら機械を通して、杏奈の夢は操作されていたようなのです。 夢が人工的なものだったと知ったアンナは、こちらから夢を利用してやることにしました。夢の中で“能力“を使うと、風真の姿が解けて窓が正体を表しました。風真が怪しげに見えたのは窓の策略だったのです。 さらにアンナはたくさんのヒントに気が付きます。夢の中の殺害現場の位置を地図上で並べると、黄金螺旋の図形と正方形との交点だったことに気が付きました。夢の中の事件は徐々に杏奈に近い存在へと、螺旋を内側に進んでいっていたのです。
⑤黄金螺旋の中心地
事件現場を特定したアンナは次の殺人事件を未然に防ぎ、黄金螺旋の中心地に敵のアジトがあるのではないかと特定します。そこはずっと閉店の張り紙をしていた古着屋でした。 アジトに乗り込むと、殺し屋たちが襲い掛かります。しかしチームネメシスの2人が味方をしてくれて、なんとか3人は先に進ことができました。 地下に進むと、場面がマシーンインターフェイスによって作り出され、杏奈と殺し屋たちは場面を転々としながら戦闘を続けることになります。 しかし天才ハッカーの仲間の力を借りて、アンナたちは殺し屋に仲間うちで殺し合いをさせることに成功しました。 戦いが終わってさらに地下を調べると、そこには凪沙がバイク集団とつながっていたことを示す写真がありました。凪沙は富裕層にアンナのデータを渡さないために、アンナのデータを力づくでも奪おうとしていたのでした。
⑥エピローグ
チームネメシスでは、風真が準備をしていた社長の還暦パーティ準備で大盛り上がり。実は風真はずっと社長が欲しがっていた「ハリケンポリマー」の激レアフィギュアを取り寄せるために、密かに動いていたのでした。 アンナは実は凪沙に裏切られていた事実を心に留め、ある決断をします。それは、父の形見であるこの研究データを破壊するということでした。 世界中のディスプレイに風真の映像が映ります。風真は研究データを細かく分けて世界各地に転送し、元データは完全に破壊したことを報告しました。世界が一つに手を取り合うことがない限り、ゲノム編集ベビーの技術が活用されることはなくなりました。
【解説】窓は何者?わかりづらい相関関係を整理
「窓」と「バイク集団」の正体
「窓」と名乗る男は、遺伝子研究に出資していたスポンサーの代理人。窓は殺し屋たちを雇って、夢の中と現実の両方からアンナのことを追い詰めていました。 一歩怪しげだった凪沙とバイク集団は、窓や殺し屋たちと対立する別の組織です。凪沙のジャーナリズムに基づいて、遺伝子研究データが「スポンサー」たちの手に渡らないよう活動していたのでした。窓たちは彼らバイク集団のアジトを監視カメラで観察していたようです。 窓を殺したのはバイク集団で、凪沙を殺したのは窓とスポンサーの組織の殺し屋でした。
風間の匂わせの理由
怪しげな電話で何かを手配していたり、夢の中で栗田を刺したりしていた風間ですが、彼は結局栗田の還暦パーティー用にレアフィギュアを手配しようとしていただけでした。 アンナも風間のことは最初から信用していたようで、彼の懐中時計に研究データの半分を預けています。 ちなみにアンナが捕まえた空き巣班はハリケンポリマーののフィギュアを盗んだ人物で、アンナが犯人逮捕に協力したおかげでフィギュアも戻ってきたのでした。
【考察】どこまでが夢だったのか
ラストシーン、ネメシスの事務所があるビルの屋上の入り口に死んだはずの窓が現れます。アンナを認めるようなセリフを残して窓は消え、最後、アンナは目覚めて終わりました。 窓が現れて消えたり、アンナが目覚めたりしたということは、ラストシーン、ひいてはこの映画の全てはもしかすると、すべてが夢だったのかもしれません。窓はアンナにデータを渡すよう説得するために「インセプション」しにきたのかも。 最後まで答えを提示せず匂わせるだけの映画だったので真相はわかりません。解釈は自由なのではないでしょうか。
キャスト・登場人物一覧
風真尚希 | 演:櫻井翔 人望あふれるポンコツ探偵 |
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美神アンナ | 演:広瀬すず 天才すぎる探偵助手 |
栗田一秋 | 演:江口洋介 探偵事務所ネメシスの社長 |
千曲鷹弘 | 演:勝地涼 神奈川県警捜査一課の刑事 |
四万十勇次 | 演:中村 蒼 神奈川県警捜査一課の刑事 |
上原黄以子 | 演:大島優子 スピード狂の医者 |
小山川薫 | 演:富田望生 神奈川県警捜査一課の刑事 |
星憲章 | 演:上田竜也 超職人気質の道具屋 |
神田凪沙 | 演:真木よう子 正義を貫くジャーナリスト |
姫川烝位 | 演:奥平大兼 AI開発・ハッキングの天才 |
リュウ楊一 | 演:加藤諒 「Drハオツー」のオーナーシェフ |
リンリン | 演:三島あよな 「Drハオツー」の看板娘 |
緋邑晶 | 演:南野陽子 元・超一流のコンフィデンスマン、マジシャン |
菅朋美 | 演:橋本環奈 アンナの親友、元・菅研究所所長 |
窓 | 演:佐藤浩市 謎多き黒幕 |
美神アンナ役/広瀬すず
美神(みかみ)アンナは「探偵事務所ネメシス」の天才助手。ひらめきや身体能力に優れている一方で、一風変わった味覚を持つゲテモノ食いでもあります。日本へ来る前は亡き父・始と共にインドで暮らしており、インド武術であるカラリパヤットの使い手です。 アンナ役の広瀬すずも前作から続投。櫻井翔とは映画『ラプラスの魔女』(2018年)でも共演したほか、同年末の「NHK紅白歌合戦」では共に総合司会を務めました。
風真尚希役/櫻井翔
風真尚希(かざまなおき)は「探偵事務所ネメシス」の自称・天才探偵。彼の強みは豊富な知識と人望の厚さで、過去には配送業にイルカの調教師、研究員など数々の職種を経験しました。しかし、推理力や実績は乏しく、助手からイヤホン越しに真実を教えてもらっています。 そんなポンコツ探偵を演じるのは、前作と同じく「嵐」の櫻井翔。ジャニーズアイドルという枠組みを超え、俳優やキャスター、司会者としても活躍してきました。
栗田一秋役/江口洋介
栗田一秋(くりたかずあき)は前身の「栗田探偵事務所」時代からCEOを務めるベテラン探偵です。 事務所の改名後は風真を後任とし、自身はアンナと共に推理のフォローを務めてきました。何かと小説風の語りをしたり服装などの趣味が独特だったりと、型にはまらない自由人です。 アンナたちの良き上司を演じるのは、前作に引き続き江口洋介。近年は実写映画「るろうに剣心」シリーズや「孤狼の血」シリーズなどの話題作に出演しました。
スタッフ
監督:入江悠
映画『ネメシス 黄金螺旋の謎』のメガホンを取るのは、前作の総監督を務めた入江悠です。 映画監督としては、ラストのどんでん返しが秀逸な映画「22年目の告白」(2017年)が特に有名。その他にも、『ジョーカー・ゲーム』(2015年)や『AI崩壊』(2020年)などを手掛けました。
脚本:秦建日子
前作は片岡翔と入江悠の共同脚本でしたが、映画では秦建日子(はたたけひこ)が脚本を担当しました。 小説家や脚本家、作詞家、映画監督など様々な顔を持ち、「アンフェア」シリーズの原作小説『推理小説』の作者としても知られています。
ドラマのネタバレあらすじ
美神アンナは数年前に突然、消息を断った父・始を探しに来日し、父の親友・栗田一秋が設立した「探偵事務所ネメシス」で働きはじめました。 探偵の風真尚希や栗田と協力して難事件を解決していくうちに、20年前、闇に葬られた自身の出生の秘密へと近づくことになります。美神アンナの正体は、始や同僚の大和猛流、部下の風真ら立花ゲノム研究室から誕生した世界初のゲノム編集ベビーでした。 研究は途中で中止されていたはずが、菅研究所と結託した大和の暗躍で代理母が受胎。彼らはそれぞれの目的のために、凍結された研究を続けようとしたのです。アンナは始に保護されたものの、それまでの過程で代理母と遺伝子上の母が犠牲に……。 菅研究所の悪事はついに暴かれますが、自暴自棄になった大和が始を道連れに自殺。風真はインドへ帰ろうとするアンナを引き留め、ネメシスを続ける決意をするのでした。
映画『ネメシス 黄金螺旋の謎』は伏線だらけの難解ストーリー!
映画『ネメシス 黄金螺旋の謎』はドラマ以上に伏線だらけな、考察のしがいがある映画でした。また豪華キャストによる迫力満点のアクションも展開され、見どころが満載です。 一度見ただけでは難解すぎて咀嚼仕切れないストーリー。ぜひ何度も劇場で観て、考察を深めていきましょう!