ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』の全話ネタバレあらすじ【長瀬智也主演「IWGP」】
2000年に放送されたTBS系ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』。演出を堤幸彦、脚本を宮藤官九郎、主演を長瀬智也が務めた、今もカルト的な人気を誇る作品です。この記事では、本作のあらすじをネタバレありで詳しく解説します。 ※本記事にはストーリーのネタバレが含まれているため、未視聴の人は注意してください。
『池袋ウエストゲートパーク』ってどんなドラマ?
『池袋ウエストゲートパーク』は石田衣良による同名の小説シリーズを原作としたドラマ。 池袋駅の西口公園にたむろする不良少年少女たちが、自分たちが巻き込まれていく池袋で起きた連続殺人事件を、警察と競いながら解決していくミステリー×青春群像劇。 本作は豪華すぎるキャストと、今では絶対に観られない放送コードスレスレの演出が特徴的で、約20年もの時を経てもなお「名作」と語り継がれています。
キャストは?
主人公のマコトを長瀬智也、ヒロインのヒカルを加藤あい、マコトの相棒のマサを佐藤隆太、マコトに懐く専門学校生のシュンを山下智久、池袋のギャング集団「G-Boys」のキングことタカシを窪塚洋介が演じています。 他にも坂口憲二、酒井若菜、高橋一生、妻夫木聡、阿部サダヲ、渡辺謙など豪華なサブキャストが登場していたことにも注目が集まりました。
あのロン毛眼鏡くんが高橋一生だったとは……!キャストが豪華すぎる……!
脚本・監督は?
「TRICK」や「SPEC」シリーズで知られる堤幸彦が演出を務め、『木更津キャッツアイ』(2002年)や『タイガー&ドラゴン』(2005年)を手がけた宮藤官九郎が脚本を担当しています。 『池袋ウエストゲートパーク』は、堤幸彦特有のダークな世界観と、クドカン特有のユーモア溢れたコメディシーンが同時に楽しめる作品と言えるでしょう。
「IWGP」第1話のあらすじ・ネタバレ
マコトは相棒のマサとつるんで、池袋西口公園を拠点に遊び歩く日々を送っていました。そんなある日、書店で万引きをしている専門学校生のシュンと出会い、さらに西口公園で会ったヒカルとリカも一緒につるむようになります。 マコトは横山という冴えないサラリーマン風の男から賭けボーリングで高級車を勝ち取り、夜の池袋を5人で乗り回します。カラオケから2人でバックレたリカとマコトはラブホテルへ。ところがマコトは実は勃起不全で、何もしないままそこで過ごすことに。 すると警察がいきなり踏み込んできて、隣の部屋で女性が殺されかけていたことが判明します。現場に居合わせたことで警察から目を付けられ、さらにその後リカとの関係をヒカルに問いただされたマコトは悩みつつリカに電話。しかし電話に出たのは警察でした。 リカはホテルで殺されており、現場に駆け付けたマコトはそこで横山と再会。横山は新しく赴任した池袋西署の署長だったのです。疑われていたマコトはその場で逮捕されてしまいます。
「IWGP」第2話のあらすじ・ネタバレ
これは近頃、池袋で頻発していた婦女暴行の犯人「ストラングラー」によるものだとマコトは直感。しかし警察は、マコトが最近起こしていた盗みや恐喝など軽犯罪をネタに拘束して尋問を始めました。 ラブホテルの従業員の証言によって無実は晴らされたものの、警察は彼を「クズ」や「ゴミ」と呼んで蔑み、マコトは警察の態度に激しい憤りを覚えていました。釈放されたマコトは仲間たちにリカが殺されたことを伝え、「リカの仇を取る」と宣言します。 リカの葬式に参列したマコトたち。ヒカルはリカが「売り」のバイトをしていて、そのうちの客「スーさん」をリカの家で見たと告白します。その証言を元にシュンが似顔絵を描き、G-Boysが捜索に協力すると名乗りを上げます。 「スーさん」はただの変態で、マコトたちはリカの事件に関わったと思われる歯科医の早乙女アツオがストラングラーだと突き止めますが、いずれも未遂に終わっており、殺害した真犯人は別にいると考えていました。
「IWGP」第3話のあらすじ・ネタバレ
中学時代の同級生だったサルに声をかけられたマコト。ヤクザになっていたサルは、羽沢組組長の娘・真央の付き人をしており、ストラングラーを捕まえたマコトを見込んで、誘拐された真央の捜索に協力してほしいと依頼されます。 マコトとサルはG-Boysとともに聞き込みを行いますが、なかなか手がかりとなるような情報が得られません。マコトは真央の足取りが途絶えたコンビニから見える、マンションの1室が気になっていました。 それが中学時代の同級生・森永和範の家だと知ったマコトは、和範は引きこもりになっており、どうしても部屋から出て来てくれません。部屋の前で待ち続けたマコトにようやく和範は心を開き、町を観察することが日課となっていた彼の詳細な情報によって誘拐犯を捕まえます。 しかし真央はすでに殺害されていました。暴行される様子はビデオに撮影されており、サルは真央を殺した男を殺して山へ埋めてしまいます。
「IWGP」第4話のあらすじ・ネタバレ
実家の前にある風俗店で働く千秋から金を渡され、店に来るように言われたマコト。千秋は彼氏のアリを匿ってほしいと頼まれます。ヘビーEという麻薬の売人に千秋が薬を盛られたことに怒ったアリは、商品のドラッグを燃やしてしまい、ヤクザから追われていました。 一方タカシは、手下の山井がドラッグの取引している現場を押さえ、G-Boysを破門。アリを匿うことになったマコトは、自宅に連れてきます。マコトはサルから、ドラッグをさばいているのが渋谷のヤクザ「天道会」だと聞きます。 マコトは仲間たちと売人をおびき寄せるために、コンビニ店員で盗聴・盗撮に詳しい通称・電波くんとある計画を画策。ヒカルが囮になってドラッグを買い、売買の方法を調査します。 警察にヘビーEを撮影していたビデオを渡し、取引現場で確保することに成功。千秋の安全は守られましたが、アリは在留期限が失効していたため警察に連行されてしまいました。
「IWGP」第5話のあらすじ・ネタバレ
ヒカルは自分の部屋に現れる謎のストーカーの存在に悩まされていました。それはリカの死後に始まったといいます。 西口公園で小学校の同級生だったというショーに声をかけられたマコト。一瞬誰だかわからず、同級生のサチが男性に性転換した姿だと知って驚きます。今は覗き部屋のスカウトマンになっており、スタッフのアスミがストーカー被害に遭っているため犯人を捕まえるよう依頼されました。 アスミから「ゴム男」と呼ばれる佐藤からのストーカー被害の実態を聞きます。その頃、ヒカルもストーカーの影に怯えていました。マコトはヒカルを守るため、G-boysを彼女の家に派遣します。 ストーカーをストーキングする計画を立て、ゴム男と思われる人物に盗聴器を仕かけ、正体を割り出しマコトたち。直に会って撃退に成功しますが、逆上したゴム男はアスミが狙われてしまいます。 現場で躊躇するショーにマコトが檄を飛ばし、部屋へ飛び込んだショーはゴム男を殴りつけて倒しますが、警察に傷害罪に連行されていきました。
「IWGP」第6話のあらすじ・ネタバレ
マコトとヒカルは付き合うことに。2人は西口公園でヒロキという少年に出会います。彼は学習障がいはありますが、数字を記憶することにかけては天才的な能力を発揮します。マコトに心を開きかけていましたが、突然ある日誘拐されてしまいます。 ヒロキはヤクザの組長・多田と女優・吉村ちづるとの子で、ヒロキには腹違いの兄エリトが。借金を作ったエリトが身代金目的でヒロキを誘拐したとちづるに聞き、頼まれて探すことになります。 ヒロキが電話で示した数字の暗号を解いて車のナンバーを割り出し、情報屋になっていた和範が捜索に協力。G-Boysも協力して、ヒロキは無事に保護されました。ヒロキはマコトとまた遊ぶ約束をします。 マコトの実家の果物店では、カナが新たに従業員として採用され、働き始めていました。カナの不思議な魅力に、少しずつ惹かれていくマコト。カナも彼に気のある素振りを見せていましたが、ある日突然何も言わずに姿を消してしまいます。
「IWGP」第7話のあらすじ・ネタバレ
「ドリームコネクション」というねずみ講にハマっているマコトの母リツコ。マコトにだけ見えない「岩淵さん」という人と話している母や近所の人たちを不審がります。母が愛用している「ピコリ茶」という茶葉が怪しいと考えるマコト。 マコトとシュンはドリームコネクションのプレゼンテーションに潜入。会長のイザベル内藤が登場し、会場を沸かせます。そこには幹部になっていたリツコの姿も。 サルからドリームコネクションにはヤクザの「京極会」が絡んでいて、ピコリ茶には幻覚作用があると聞きます。岩淵家にマコトが押し入ると「岩淵さん」は死んでおり、家族は洗脳によって死を隠蔽していました。 マコトはいなくなったリツコを探して京極会の事務所に乗り込みますが、鎮静剤を撃たれて気を失ってしまいます。倒れる直前、組長のそばにカナが立っているのを目撃。リツコはカナと間違えられて京極会と敵対する羽沢組に誘拐されていただけで、内藤は詐欺容疑で逮捕されました。
「IWGP」第8話のあらすじ・ネタバレ
カナが京極会組長・蓮沼の愛人だと知り、ショックを受けるマコト。そんな中、マサがコギャル集団に囲まれ、仲間のマドカを妊娠させた責任を取れとボコボコにされます。 ヒカルは昨夜家に山井が来たことをマコトに告白。「お前は俺と同じ人種だ」と言われたことを気にしており、マコトは今度家に来たら電話しろと伝えます。 G-Boysは抵抗団体によって西口公園を追い出され、G-Boysと行動を共にしていたバレエダンサー・尾崎京一は価値観の違いから袂を分かち、山井とともに対抗組織「Black Angels」を東口公園を拠点に立ち上げます。 マサのために金を集めようとするG-Boysとマコトの仲間たち。マコトはホストをしてまで金を稼ごうとします。しかしマドカの仲間はゆすりのネタとして「マドカの妊娠」を使っていました。 ヒカルはマサの気持ちを汲んでコギャル集団に乗り込みますが、シュンはその時ヒカルの激しい一面を目撃してしまいます。マドカはマサに本当のことをぶちまけて別れ、G-Boysは西口公園に帰還しました。
「IWGP」第9話のあらすじ・ネタバレ
何者かに刺され、病院に搬送されたカナ。警察はG-boysが犯人だと疑っており、1人ずつ事情聴取を始めます。Black Angelsはプロモーションビデオを作り、その中でG-Boysに宣戦布告。 山井は裏で京極会と結託し、京一はマコトをBlack Angelsにスカウト。G-BoysとBlack Angelsの睨み合いが続きます。横山は蓮沼に妻を人質に取られて脅されていました。 そんな中、突然シュンと連絡が取れなくなって心配するマコト。シュンは家から出て来ますが、「僕を嫌いにならないで」と意味深な言葉を残して去ります。襲われたマコトはBlack Angelsと京極会、さらに横山が裏でつながっていることを確信。 シュンから電話が来て家に急ぎますが、血痕とBlack Angelsのマークだけが残されていました。 マコトは必死にシュンを探しますが、タカシの実家のサウナにあるロッカーから黒い羽とともにシュンの遺体が見つかります。シュンの死を受けて、G-BoysはBlack Angelsとの全面抗争に突入します。
「IWGP」第10話のあらすじ・ネタバレ
シュンを失って悲しみに暮れるマコトをよそに、G-BoysとBlack Angelsの抗争は激化の一途をたどり、警察も手が付けられない事態に。 マコトはシュンが残した2枚の絵を見つけますが、そこには笑顔のヒカルと悪魔のような表情を浮かべるヒカルが描かれていました。マコトはヒカルの母親を訪ね、彼女が多重人格障害であることを聞きます。ヒカルは幼い頃に父親から性暴力を受けており、その時のトラウマから2つの人格を持つようになったのでした。 マコトに「G-Boysについたら殺す」と脅しをかける蓮沼。京極会に人質に取られていた妻を秘かに転院することに成功した横山は、捕まえた山井に「シュンを殺したのはお前か」と問い詰めます。シュンは横山から電話で、山井に脅されてカナを刺したことを告白していました。 横山はタカシと京一に電話をかけ、決闘を促します。タカシはマコトに決闘に立ち会うよう依頼してきます。その一方で横山はマコトに首を突っ込むなと警告し、ヒカルは自分がリカを殺したと告白してくるのでした。
「IWGP」最終話のあらすじ・ネタバレ
決闘当日ヒカルが逮捕され、警察へ向かったマコトでしたが、ヒカルは豹変。ビデオ録画でリカ殺害の詳細を語り始めます。 リカを殺したのは山井で、ヒカルを困らせるためにやったとヒカルのもう1人の人格は語ります。コギャルをボコボコにした様を見ていたシュンを脅してカナを刺させたこと、山井にシュンを殺させたことも告白。ビデオを見て呆然とするヒカルに、マコトは自分なりの言葉で勇気づけようとします。 決闘にマコトが現れず、両者の依然睨み合いが続いていました。待ちくたびれた京一とタカシはタイマンを始めます。 駆け付けたマコトは横山が京極会とつながっていたこと、この抗争はヤクザの縄張り争いのために利用されたこと、リカ殺害からの一連の事件がヒカルと山井によるものであったことを説明。争う必要はないと説得しますが、納得してもらえません。 マコトは自分を殴れと言い、タカシにボコボコにされても屈せず、闘志を失ったタカシは決闘を放棄してG-Boysを解散。2人の友情を目の当たりにした京一も決闘を止めました。しかしタカシは少女に刺され、ヒカルがビルから飛び降りたことを知らされます。 その1年後、復帰したタカシはG-Boysを会社にして社長に。横山は辞職して探偵になり、ヒカルは奇跡的に一命を取り留め、マコトはといえば池袋で相変わらずの日々を過ごしていたのでした。
伝説のドラマ『池袋ウエストゲートパーク』全話あらすじ・ネタバレ
今や伝説となるほど、豪華キャストと斬新な演出で人気を博したドラマ『池袋ウエストゲートパーク』。2020年にはアニメ化、翌年には舞台化もされ、いまだエンタメ界に影響を及ぼしています。 昔の作品でも配信で視聴できるようになり、気軽に見直すことができます。また改めて観てみると新たな発見があるかも!