映画「search/サーチ2」結末までのネタバレあらすじ感想 あなたは気づいた?徹底伏線解説!
全編PC画面上で展開される新感覚スリラー『search/サーチ』(2018年)の第2弾『search/#サーチ2』。前作の続編でなく、キャストも物語も一新され、デジタルネイティブのZ世代が主人公となっています。 この記事では、本作のあらすじをネタバレありで結末まで解説し、張られた伏線も徹底回収!登場人物や口コミ感想もあわせて紹介します。 ※この記事には映画「search/サーチ2」のネタバレが含まれます。未鑑賞の方はご注意ください。
映画「search/サーチ2」作品概要
タイトル | 『search/#サーチ2』 |
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公開日 | 2023年4月14日 |
上映時間 | 111分 |
監督 | ウィル・メリック , ニック・ジョンソン |
キャスト | ストーム・リード , ニア・ロング , ヨアキム・デ・アルメイダ |
映画「search/サーチ2」のあらすじ
恋人のケヴィン(ケン・レオン)と南米コロンビアへの旅行中、突然行方不明になった母グレイス(ニア・ロング)。デジタルネイティブ世代の高校生ジューン(ストーム・リード)は遠く離れたロサンゼルスから母を探すため、検索サイトやSNS・アプリなどを駆使します。 今や、スマホの位置情報や監視カメラなど、日常生活のあらゆる行動がデジタル上に記録されている時代。簡単に見つかると思っていた母ですが、その情報はSNSで拡散されて、失踪自体が事故か事件か、様々な憶測を呼んで世界中で大きなトレンドになっていきます。
感想・評価
全画面伏線ありというキャッチコピーは伊達じゃない!至る所に張り巡らされた伏線がすごく、終始スリリングですが、ネットあるあるや笑えるシーンもあり。ネットに疎いと生き延びられない社会になったと、改めて痛感。
前作同様デジタル画面上で展開されるミステリー・スリラーですが、物語が進むペースが良く、まったく飽きることがない。すばらしい編集の賜物!登場人物も魅力的で、特にハビエル役のヨアキム・デ・アルメイダが良かった。
映画「search/サーチ2」結末までのネタバレあらすじ
【起】母親が旅行から帰らず行方不明に?!
父を幼い頃に病気で亡くし、母グレイスに育てられたジューン。今や高校生ですが、母子家庭だからかグレイスはジューンに対してかなりの心配性です。いつもSiriを使って電話をかけてきますが、なかなか使いこなせていないようで、デジタルネイティブのジューンにはもどかしい限り。 そんなグレイスも今は恋人ケヴィンと一緒に、ロサンゼルスからコロンビア旅行へ出かけていました。帰国するグレイスを驚かせようと、TikTokで見たジョークの「出所おめでとう!」というプラカード持って空港で待っていましたが、いくら経ってもグレイスは現れません。 ショートメールを打っても、FaceTimeで電話をかけても音沙汰なし。ジューンは言い知れぬ不安を感じ始めます。
【承】デジタルツールをフル活用して母親を捜索
グレイスが行方不明になったと思い、ジューンは便利屋マッチングサイト「タスクラビット」を使って、現地コロンビアのハビエルという人物にホテルの監視カメラを見てきてほしいと依頼。グレイスのGoogleアカウントには入れなかったため、ケヴィンのアカウントに入って怪しい人物を探し始めます。 ケヴィンのアカウントから、レイチェルという女性とジミーという牧師とやり取りしていたことが判明。レイチェルとの浮気を疑いますが、さらに彼が過去に数々の女性に対して詐欺事件を起こしていたことが明らかになります。ケヴィンがグレイスを攫ったのではと疑うジューン。 しかしFBI捜査官から、ケヴィンとグレイスがコロンビアで誘拐されたと思われるビデオを受け取ったことを知らされます。ジューンはこれが捏造であることを発見し、レイチェルという女優が母になりすましていたことを明らかにしました。
【転】母は旅行に行っていない!?偽名と失踪は何のため?
実は、グレイスが逐一送ってきていた旅行報告は偽りのもので、一緒に写っていたのはレイチェルでした。彼女はケヴィンにリアリティ番組の撮影だと騙されて付き合っていただけで、グレイスはそもそも旅行に行っていなかったのです。 レイチェルは全国ニュースで、グレイスが偽名を使っていたことや自身の失踪を装って何かしようとしていたことを告白。母の無実を信じるジューンは、母の友人ヘザーとケヴィンの間柄を疑い、ヘザーの事務所へ忍び込んで証拠をつかもうとしますが、クローゼットから彼女の遺体を発見してしまいます。 コロンビアでは警察の急襲によってケヴィンが射殺され、母の居所の手がかりがなくなりますが、彼女のEメールからケヴィンの防犯カメラ映像を発見。そこに映っていたのは、昔住んでいたネヴァダの家でした。
【結末】ラストで明かされる予想外の事実!母の必死の抵抗
それに気づいた時、以前ケヴィンの過去を調べた時に知り合ったネヴァダの牧師ジミーから連絡が。実は彼は、亡くなったはずのジューンの父親ジェームズでした。 ジェームズは暴力をふるう麻薬常習者だったため、12年間刑務所に入っていました。しかしジェームズはその刑務所で出会ったケヴィンと、ジューンを取り戻すためにグレイスを監禁する計画を立てていたのです。 ジェームズはジューンを誘拐しネヴァダの家に連れてきますが、そここそグレイスが監禁されていた場所。グレイスはジェームズに撃たれてしまいますが、割れたガラスの破片をジェームズの首に突き刺します。 その隙をついて、ジューンはジェームズが仕掛けた監視カメラ越しにSiriで911を呼び、無事救助されたのでした。
ネタバレ解説!伏線一覧
母グレイスが偽名を使っていた理由
グレイスが偽名を使っていた理由は、DV夫のジェームズから逃げるためでした。親戚との縁も切っており、何よりも娘のジューンを守りたいがために過度の心配性になっていたのです。 ヘザーは離婚弁護士で、グレイスがジューンを守るため依頼した人物。ジェームズから逃げるために、親身になって手伝ってくれていました。
Siriを使いこなせないグレイス
物語序盤ではSiriを使いこなせていなかったグレイス。しかしラストでジェームズと対峙した際に、ジューンが機転を利かせてSiriを使って911に通報することができました。 まさか最初の小さな伏線が、ラストの事件解決のカギになるとは!デジタルツールは使いこなせた方がいいには違いないですね。
TikTokで見た「出所おめでとう」プラカード
空港へ出迎えに行ったジューンが出していたプラカード「出所おめでとう!」は、TikTokで見かけたジョークのネタ。英語では「Welcome Back From Prison, Mom!」と書かれています。 ところがなんと、実際に出所していたのはケヴィンとジェームズだったわけです。こんなところにも細かい伏線が!かなり皮肉な演出です。
グレイスのGoogleのアイコン
グレイスのGoogleのアイコンは、ずっと口外禁止のアイコンが使われていました。しかし事件が解決した後は、ミー文字が笑顔のアイコンに! グレイスがiPhoneの機能を活用できるようになったこと、そしておそらくそれを作るのもジューンに教わりつつ……という仲の良い姿が想像できる素敵な伏線ですね。
Netflixでドラマ化!
前作『search/サーチ』が、「サーチ2」劇中ではNetflixでドラマ化されているというメタ的な構造になっていました。 さらに、グレイスが行方不明になってメディアで注目された時もNetflixから取材の連絡が来ていて、最終的にはこの話もドラマ化していました!何気ない伏線ですが、「サーチ」シリーズのメタ的な特性を生かした面白い小ネタです。
キャスト一覧・登場人物解説
ジューン役/ストーム・リード
本作の主人公ジューンを演じるのは、ドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』(2019年~)のギア・ベネット役で知られるストーム・リード。2003年7月1日生まれで、まさにZ世代の新進女優の1人です。 デジタルネイティブならではの方法で、母の捜索にあたるジューン。しかし母の情報を深掘りしていくほど彼女の秘密を知ることになり、自分の知らない母親の姿に困惑していきます。
グレイス役/ニア・ロング
ジューンの母グレイスを演じるのは、1970年10月30日生まれ、アメリカ出身の女優ニア・ロングです。 ジューンが幼い頃に、前夫を病で亡くしたグレイス。休暇で新しい恋人ケヴィンとコロンビアへ旅行に行き行方不明になります。グレイスには娘にも知らせていない秘密を持っていました。
ケヴィン役/ケン・レオン
グレイスの恋人ケヴィンを演じるのは、1970年1月21日生まれ、アメリカ出身の俳優ケン・レオン。ドラマ『LOST』のマイルズ役で知られています。 ケヴィンはグレイスとともにコロンビア旅行へ赴きますが、彼女とともに失踪。しかしジューンの調査で次第に彼の黒い過去や悲惨な末路が明らかになっていきます。
ハビエル役/ヨアキム・デ・アルメイダ
ジューンが母捜索のために雇うコロンビア人のハビ(ハビエル)。ハビはコロンビアから遠く離れたロサンゼルスにいるジューンにオンラインで雇われ、コロンビアでの捜索活動に従事します。 演じたのは、1957年3月15日生まれ、ポルトガル出身の俳優ヨアキム・デ・アルメイダです。ドラマ『24 -TWENTY FOUR-』の麻薬王ラモン役でよく知られています。
映画「search/サーチ2」の伏線をネタバレ解説でおさらい!
まったく新しいスリラー映画の形を示して話題となった『search/サーチ』。このシリーズに新たな世代の主人公を配し、よりバージョンアップした内容でミステリーを仕かけてきた新作『search/#サーチ2』も見逃せません! 全編デジタルツール上で展開する物語のため、観た後は一度頭を整理したいところ。ぜひこの記事で、詳しいあらすじや伏線を復習してみてください。 さらに前作と今作は同じ世界線にあり、製作チームは『RUN/ラン』(2020年)も含めて、「サーチング・シネマティック・ユニバース」と呼んでいるそう。今後は、ユニバースの拡大にも期待できそうですね。