漫画『ストーカー浄化団』最終回まで全話ネタバレあらすじ＆感想！ストーカーを金にする無法者の物語

ストーカーを題材に、悪を悪によって成敗する姿を描いた漫画『ストーカー浄化団』。人気漫画「奴隷区」と同じオオイシヒロトが作画を務めたことで話題になった本作は、現代に蔓延る犯罪を真っ向から解決する衝撃作です。 そこで本記事では『ストーカー浄化団』のあらすじと感想を、最終回までネタバレありで解説していきます！

日本から根絶しないストーカー。そんなストーカーから、被害者を守ることを生業としている集団がいました。 風俗嬢の彩美には、長時間指名をする太客がいます。しかしアニメキャラと自分を重ねる姿や勤務時間外にも続けて連絡をしてくる姿に限界を感じ、彼女は客を出禁にしました。たしかにこの客は、キモすぎます……。 そこで客がストーカー化し、嫌がらせをするようになりました。偶然居合わせた浄化団のリーダー・岡島は彼女を助けると約束し、行動を開始します。わざと被害者を加害者に襲わせ、診断書をゲットする彼。そして加害者の精神を完全に折った状態で、両親に会いに行き示談金を獲得します。 彼らは被害者から金を受け取らず、加害者から金を取るのです……！

会社員・小林久美のもとに、監督と名乗る人間からメッセージが届きます。なかには背中に「23」と傷をつけられた、自分の写真が。彼女はマッチングアプリで出会い飲んだ人と、ホテルに行ったことを思いだします。 警察に相談した方がいいかと考える久美ですが、なぜか彼女の行動は筒抜け。監督から溺愛する猫・チャタロウを使い、脅されてしまいました。泣きながらなんでもすると訴えると、監視していた監督がチャタロウを抱えて入ってきます。 奴隷契約を結ばされ非道な扱いを受ける久美は、岡島に助けを求めました。岡島は監督を捕え、水中毒で殺そうとします。あまりの苦痛に、なんでもすると口にする監督。岡島は監督に奴隷契約を結ばせ、海外に飛ばすのでした。

大学生・エリカはガールズバーでバイトをしていました。そこで彼女は、馬場園と名乗る男と仲良くなります。家に遊びにきたエリカに、ダイヤの時計をプレゼントする馬場園。エリカがこんな高価な物受け取れないと拒否すると、馬場園は激昂しました。 口答えするなと激怒し大学やSNSに写真をばら撒く馬場園ですが、警察は証拠がないからと相談しても動いてくれません。そこで知り合いを伝って依頼がきたのが、まだ浄化団を作る前の岡島です。岡島が馬場園のアジトに行くと、そこにはピッキングの練習をした形跡が。 急いでエリカの家に向かうも、すでにエリカは刺され倒れていました。馬場園を拷問した彼は、ストーカー退治は金になると笑うのです。

ヨーチューバーのぴかリズムが、奇妙な出来事が多発していると岡島のもとにやってきます。個人情報を晒したり監視しているような手紙を送ってきたりする犯人を、サイバーストーカーと断定した浄化団。 ぴかリズムのブログからロミと名乗る人物に的を絞りハッキングを試みますが、メンバーの虎徹が逆にハメられ警察に捕まってしまいます。すぐに釈放された彼は、ネット警察をしているロミのパソコンに遠隔ウィルスを感染させ、ネット警察をやめるように言いました。 ロミの自宅を訪れた岡島は、仕事をすれば報酬を与えると打診します。そしてロミが制作した被害者相談サイトをみて、もっと稼ぐと不敵な笑みを浮かべるのです。

特に電子書籍版で人気があった、『ストーカー浄化団』。しかし本作は7巻で、突如終了しています。打ち切りになった理由は、原作者であるオオガヒロミチが病気で亡くなったためです。亡くなった際の病名は、大動脈解離でした。 本作は紙書籍ではあまり人気がなかったらしく、電子書籍がなければ1巻で打ち切りになっていたと作者自身が語っています。しかし電子では売れていたようで途中から漫画サイトへの移籍もしていたので、本来であれば打ち切りにならない人気を誇っていたのでしょう。

本作の魅力は、事件のリアリティとヒーローのダークっぷりです。 ストーカーを題材にしているだけあり、事件の内容に現実味があります。マッチングアプリでの事件や警察が動いてくれなかった後の事件など、ニュースでみるような物語にハラハラドキドキが止まりません。 また主人公が、良い人間ではないのも大きな特徴。悪に悪で立ち向かう姿が魅力的で、凶悪な人間に凶悪な方法で制裁を加える描写にスカッとできるのです！