2023年6月25日更新

鬱漫画おすすめランキングTOP40!覚悟して読みたいトラウマ必至のバッドエンド作品

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ぼくらの。

救われない展開や人間の気持ち悪さで、読み進めるのが辛いけれどなぜか癖になる鬱漫画。トラウマになる衝撃の展開だけでなく、じわじわと精神にくる作品まで、鬱漫画の沼に嵌った人も多いのではないでしょうか。今回はそんな鬱漫画の中から、選りすぐりの40作品をランキング形式で紹介! 読むのがキツい鬱描写、読んだ後の後味、有名度を軸にランク付けしたので、気になる作品があれば自分の良心やメンタルの強度と相談しながら、慎重にページをめくってみて下さい。

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【総合】鬱漫画おすすめランキングTOP10

  • おやすみプンプン
    • 作者:浅野いにお
    • ジャンル:日常
    • 巻数:13
  • ぼくらの
    ぼくらの 2004年
    • 作者:鬼頭莫宏
    • ジャンル:SF , ロボット
    • 巻数:11
  • 最終兵器彼女
    • 作者:高橋しん
    • ジャンル:SF , 終末
    • 巻数:8
  • なるたる
    なるたる 1998年
    • 作者:鬼頭莫宏
    • ジャンル:冒険 , メルヘン , いじめ
    • 巻数:12
  • ミスミソウ
    ミスミソウ 2017年
    • 作者:押切蓮介
    • ジャンル:サスペンス , いじめ
    • 巻数:3
  • 血の轍
    血の轍 2017年
    • 作者:押見修造
    • ジャンル:家族 , 毒親
    • 巻数:16
  • タコピーの原罪
    • 作者:タイザン5
    • ジャンル:SF , いじめ , 家庭
    • 巻数:2
  • 奈落の羊
    奈落の羊 2016年
    • 作者:きづきあきら , サトウナンキ
    • ジャンル:エロ , 裏社会 , サスペンス
    • 巻数:6
  • 宝石の国
    宝石の国 2013年
    • 作者:市川春子
    • ジャンル:SF , バトル
    • 巻数:12
  • 聲の形
    聲の形 2013年
    • 作者:大今良時
    • ジャンル:学園
    • 巻数:7

1位:『おやすみプンプン』

絵柄とは違う日常に潜むリアルな鬱

作者浅野いにお
ジャンル日常
巻数全13巻

主に「ビッグコミックスピリッツ」で連載されていた『おやすみぷんぷん』。主人公であるプンプンやその家族のみヒヨコのようなキャラクターで描かれる異質な本作ですが、登場するのが可愛いキャラクターだと油断していると痛い目を見ることになるでしょう。

作中では主に小学生から社会人になるまでのプンプンの成長を描いています。小学生のプンプンが一目惚れした転校生・田中愛子は「人類メツボー」を語る女の子でした。さらにプンプンパパの暴力が原因で、ママは入院してしまうことに。好きな女の子と家庭の歪が絡み合い、プンプンの日常は綻びはじめます。

ここがおすすめ!

成長とは全てが輝かしいものではありません。このプンプンには、大人になるまでに、誰もが出会うかもしれない展開が待ち受けています。特別ではない普通の生い立ちのプンプンだからこそ、リアルな憂鬱が体験出来ます。

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プンプンがデフォルメで顔がないからこそ、プンプンに自分を投影してしまいます。作中のセリフが自分に投げかけられているような錯覚に陥るし、出来事の1つ1つが身近にありそうな距離感で怖い。この鬱漫画に逃げ場なし。

2位:『ぼくらの』

未来ある子供が未来のために閉ざされる運命

作者鬼頭莫宏
ジャンルSF , ロボット
巻数全11巻

『ぼくらの』は『月刊IKKI』にて連載されていた、第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞作品です。

自然学校で集まった15人の子供達は、洞窟の中で謎の男・ココペリと出会いました。ココペリにロボットに乗って敵と戦わないかと誘われ、喜んで契約する少年少女。しかしこのロボットは子供たちの命を原動力に動いていて......。

ここがおすすめ!

無邪気に楽しそうな笑顔を浮かべる子や、家族を想う子。どこにでもいる無邪気な少年少女に突きつけられた現実を、あなたは直視できるでしょうか。

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理不尽に死が決定づけられた状況なので、いくら前向きに捉えようと思っても辛くなってしまいます。感動もしましたが、同時に自分の生が無価値に思えて呆然としました。

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3位『最終兵器彼女』

儚いラブストーリーを描く鬱漫画の傑作

作者高橋しん
ジャンルSF , 終末
巻数全8巻

『ビッグコミックスピリッツ』にて2000年から2001年まで連載していた本作。テレビアニメ化や実写映画化など、様々な媒体でメディアミックスしています。

北海道で暮らすシュウジとちせは、ちせからの告白により純愛を育んでいました。それは交換日記など本当に清いもの。しかしある日街が敵に空襲を受けた際、シュウジは片腕を武器に変え、飛んで戦う彼女の姿を目撃するのでした......。

ここがおすすめ!

国の最終兵器として選出されどんどん自我を失っていくちせと、いつまでもちせを想うシュウジの純粋な愛は美しくも残酷です。

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純愛の末のハッピーエンドをどうしても脳が求めてしまう。だけど2人を待ち受ける展開はどんどん過酷になっていく。悲しみのぶつけ先がわからず、読む度に放心してしまう。

4位:『なるたる』

世界に救いはないと知る……

作者鬼頭莫宏
ジャンル冒険 , メルヘン , いじめ
巻数全12巻

1998年から2003年まで、『月刊アフタヌーン』にて連載されていた『なるたる』。『ぼくらの』と同じ鬼頭莫宏が作者です。

小学6年生の少女・玉依シイナ(たまいしいな)は、海に溺れかけていた所を星の形をした不思議な生き物に助けられます。「ホシ丸」と名付けられたその生き物の影響で、シイナは世界の存続と破壊を賭けた戦いに巻き込まれていくのでした。

ここがおすすめ!

本作の特徴は度を超えたいじめ描写と、絶望を押し付けるラストです。描写、展開共に残酷な方向へと進んでいきます。

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救いのないいじめや死の描写が多くて「なぜ?」を考え始めると抜けられなくなって泥沼にハマります。伏線が秀逸ですが、読み直す覚悟が持てず数年寝かせました。

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5位:『ミスミソウ』

こんな世の中ではないことを切に願う……

作者押切蓮介
ジャンルサスペンス , いじめ
巻数全3巻

2007年から2009年まで『ホラーM』にて連載されていた『ミスミソウ』。2018年に実写映画化もされた本作ですが、「精神破壊(メンチサイド)ホラー」というキャッチコピーが付けられるほど、精神をエグる内容となっています。

過疎化が進む村に越してきた野咲春花(のざきはるか)は、閉鎖的な学校であっという間にいじめのターゲットとなります。いじめは加速し、ついにいじめっ子に家を燃やされることに。

家族も焼き殺され絶望の淵に立たされた春花は、唯一の味方だった相場晄(あいばみつる)が言ってくれた「はにかみや」な自分を捨て、犯人への復讐を決意するのでした。

ここがおすすめ!

春花への仕打ちやいじめっ子への復讐はもちろん、春花が辿る衝撃の結末には目を瞑りたくなること間違いなしです。

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救われない結末には目を背けたくなります。

6位:『血の轍』

切れない血のつながりが不幸の連鎖を生む

ジャンル押見修造
ジャンル家族 , 毒親
巻数既刊16巻(2023年6月現在)

『惡の華』などを世に送り出した押見修造が毒親をテーマに描く『血の轍』。

長部静一(おさべせいいち)中学2年生とその母・静子(せいこ)は、やや過保護な傾向はあるものの至って普通の仲の良い親子でした。夏休み、親戚一家と出かけた登山で、静一は母親の狂気の一面を見てしまいます。母はいとこのしげるを崖から突き落とし、静一に美しい微笑みを見せたのです。

ここから少しずつ母のいきすぎた愛が静一を狂わせていきます。

ここがおすすめ!

親子関係に思うところがある人ほど、描かれている狂気がリアルに感じられる作品です。静子の深すぎる闇が息子の正気を殺していく異常さが、ページを飛び越えこちらを侵食してくるような怖さを覚えます。

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猫の死体を微笑で見つめる母親の違和感から始まって、じわじわと気持ち悪さが広がっていきました。セリフがないコマも絵から伝わってくる親子の狂気に滅入ります。でも読むのがやめられません。

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7位:『タコピーの原罪』

SNSで火がついた絶望が折り重なる小学生ドラマ

ジャンルタイザン5
ジャンルSF , いじめ , 家庭
巻数全2巻

SNSで大きな話題となった『タコピーの原罪』は『少年ジャンプ+』で連載されていた作品です。可愛らしい絵柄と内容とのギャップが激しく、きれいな終わり方をしているものの、鬱漫画として人気を得ています。

地球にハッピーを広めるためにやってきたハッピー星人タコピーは、自分を助けてくれた小学生の少女・しずかをハッピーにしたいと考えます。しかし、しずかを取り巻く環境は家庭環境にいじめにと壮絶で、何も知らない無垢なタコピーは「罪」を重ねていってしまうのでした。

ここがおすすめ!

全2巻につめられた感情のうねりに圧倒されます。とくに序盤のタコピーのせいで絶望が積み重なっていき、八方塞がりになるような感覚は心理的に削られるものがありました。何度も記憶を消して読みたくなる独特の世界観が魅力です。

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悪意の正体とは何なのか、タコピーとともに考えさせられました。伏線も見事で、終盤ですべてがわかったときにハッとします。絶望もしますが、それだけじゃないところが好きです。

8位:『奈落の羊』

底辺へと堕ちていく配信者と貧困少女の行く末は?

ジャンルきづきあきら , サトウナンキ
ジャンル配信 , エロ , 裏社会 , サスペンス
巻数全6巻

『極限夫婦』など夫婦モノが広告で話題の漫画家夫婦が描く『奈落の羊』は、配信者やネット社会の闇と裏社会とが絡み合うサスペンス作品です。

配信が趣味のしゅーじは、新たな配信ネタを探しているときにネットカフェで生活する家なし援交女性・メイと出会います。メイをネタにリスナーからお金が集まり調子に乗ったしゅーじは、メイに仕事を斡旋する裏社会の男に目をつけられてしまうことに。

ここがおすすめ!

人が底へと堕ちていく過程と、イマドキのありそうなリアルな設定に息苦しくなるしんどさがあります。気分が落ち込んでしまうものの、ネットやリアルで餌食となる弱者たちの末路が気になって読み進めてしまう作品です。

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胸糞悪い系かと思いきや、それぞれの思惑が絡み合って3巻あたりから一気にのめり込みました。ちゃんと足元を見て生きていくべきだと、反面教師的な意味で学びがありました。

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9位:『宝石の国』

美しい宝石の物語は崩壊へと向かう

ジャンル市川春子
ジャンルSF , バトル
巻数既刊12巻(2023年6月現在)

アニメ化もされた『宝石の国』は、美しくも脆い宝石たちの物語です。

人が滅びたはるか未来、地上には金剛先生と28人の宝石のカラダを持つモノたちが暮らしています。宝石たちは月から襲来する月人(つきじん)との戦いを繰り広げていました。硬度が低く脆いフォスフォフィライトは戦いに参加できない代わりに、博物誌の編纂の仕事を頼まれることに。フォスはこの世界の真実を知りはじめます。

ここがおすすめ!

調和が取れていた美しく平和な宝石の国は、どんどんと崩れてバラバラになっていきます。宝石の物語なので血生臭くはありませんが、フォスが破滅へと向かう姿は痛々しく、時間を巻き戻したくなるでしょう。

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途中まではキレイで幻想的な話だな~と思っていたのですが、気づくととんでもない鬱展開になっていました。鬱というか物悲しいというか、心にぽっかり穴が開く感覚になります。

10位:『聲の形』

「いじめ」や「障害」を扱う、映画化もした社会派作品

作者大今良時
ジャンル学園
巻数全7巻

『聲の形』は『別冊少年マガジン』に掲載、『週刊少年マガジン』に連載されていた作品です。2016年には京都アニメーション制作で、アニメ映画化もされました。

石田将也(いしだしょうや)は小学生の頃に自身がいじめていた少女を思い出しています。聴覚障害があり他人とは違う少女・西宮 硝子(にしみやしょうこ)に度が過ぎるいじめを行っていた将也。しかし次の瞬間には一転悪行を繰り返す将也がいじめの対象となっていたのです。

ここがおすすめ!

障害を持つ幼気な少女と、周りの人間の異常さに悩む少年の混じり合う半生は、触れると胸が苦しくなってしまいます。

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人間の愚かさ、脆さ、怖さを丁寧に描いています。

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精神的にくる!気持ち悪さを煮詰めたおすすめ鬱漫画ランキング

  • 芋虫
    芋虫 2009年
    • 作者:原作・江戸川乱歩 , 作画・丸尾末広
    • ジャンル:時代 , 狂気
    • 巻数:1
  • 青の母
    青の母 2014年
    • 作者:茂木清香
    • ジャンル:グロ , エロ , ホラー
    • 巻数:4
  • 少年のアビス
    • 作者:峰浪りょう
    • ジャンル:高校生 , 家族 , 恋愛
    • 巻数:13
  • おくることば
    • 作者:町田とし子
    • ジャンル:高校生 , ミステリー , ホラー
    • 巻数:3
  • ヒミズ
    ヒミズ 2012年
    • 作者:古谷実
    • ジャンル:サスペンス , ホラー
    • 巻数:4
  • 愛と呪い
    愛と呪い 2018年
    • 作者:ふみふみこ
    • ジャンル:日常 , 宗教 , 虐待 , 半自伝
    • 巻数:3
  • 惡の華
    惡の華 2012年
    • 作者:押見修造
    • ジャンル:青春 , ラブストーリー
    • 巻数:11
  • 光が死んだ夏
    • 作者:モクモクれん
    • ジャンル:ホラー , SF , ブロマンス
    • 巻数:3
  • 先生の白い嘘
    • 作者:鳥飼茜
    • ジャンル:学園 , 恋愛 , エロ
    • 巻数:8
  • 四丁目の夕日
    • 作者:山野一
    • ジャンル:ヒューマンドラマ , グロ
    • 巻数:1

1位:『芋虫』

「これが人間」を見せつけられる名作小説の漫画版

作者原作・江戸川乱歩 , 作画・丸尾末広
ジャンル時代 , 狂気
巻数全1巻

『芋虫』は江戸川乱歩の同名小説を原作とする漫画です。

シベリア出兵にて四肢、聴覚、声帯を失う大怪我を負った 須永中尉 (すながちゅうい)を看病する須永時子 (すながときこ)。何も出来なくなってしまった須永を甲斐甲斐しく世話する時子でしたが、いつしか自分がいなければ何も出来ない夫を弄び楽しむようになるのでした。

ここがおすすめ!

設定の過酷さはもちろん、環境の変化で人間がどこまで変わってしまうのかを如実に描いた展開が気分の沈みを増幅させます。

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人間の恐ろしさ、そしてラストの絶望が明確に描かれています。

2位:『青の母』

人形を中心に奇妙な風習が渦巻く闇の世界へご案内

作者茂木清香
ジャンルグロ , エロ , ホラー
巻数全4巻

『青の母』は『月刊アクション』にて連載されていたホラー漫画です。

幼少時に母親の無理心中に巻き込まれた少女・七瀬絲子(ななせいとこ)。なんとか逃げ出した絲子でしたが、死ぬ間際の母の不気味な笑みを見て以来、笑うことができなくなっていました。

そんな絲子に構う1人の少年・生方冬弥(うぶかたとうや) を、最初は気にも留めていなかった絲子ですが、2人の距離は近付き成長した末結婚することに。

幸せを手にしたかに思えたものの、村のある風習により2人は壮絶な運命を辿るのでした。

ここがおすすめ!

謎も多く、思わずページをめくってしまう本作。古風な雰囲気で巻き起こるグロホラーは破壊力抜群です。

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エロ・グロ・ホラー、暗い要素を全て詰め込んだ作品です。

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3位:『少年のアビス』

どこまでも救いがない深淵に生きる少年少女たち

ジャンル峰浪りょう
ジャンル高校生 , 家族 , 恋愛
巻数既刊13巻(2023年6月現在)

『少年のアビス』は2020年から『週刊ヤングジャンプ』にて連載中の作品です。2022年にはドラマ化もされました。

家や町から出ることを望みながらも、本心では諦めている高校生・黒瀬令児(くろせれいじ)は、コンビニでバイトをするアイドル・青江ナギに出会います。令児が親しくなったナギを自殺の名所に案内すると、ナギは生きる理由も死にたい理由もないからと、令児に心中を持ちかけるのでした。

ここがおすすめ!

狭くて逃げられない人間関係、切れない家族との関係、変わらない町。そういったものの中であがいては引きずり戻される、蟻地獄のような救いのない展開が続きます。煮詰められたドロドロとした感情を味わいたい人向けです。

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ボーイ・ミーツ・ガールの煽り文で想像していたものとは真逆の暗い展開が続きます。先生や母の令児への執着が気味悪く、令児の無自覚な魔性の男っぷりが怖い。今ところハッピーエンドの想像ができません。

4位:『おくることば』

死んで見えてくる友人たちの心の闇

ジャンル町田とし子
ジャンル高校生 , ミステリー , ホラー
巻数全3巻

『月刊少年シリウス』で連載されていた『おくることば』は、1人の男子高校生の死をきっかけに動き出すミステリーです。

人気者の佐原は交通事故で死亡します。幽霊となった彼は、死の間際、隣にいた幼馴染・千秋に殺されたのです。

佐原は自分の死の真相を追いかけることに。そうするうちに、彼は生きている頃には見えていなかった、周りの人々の本心や自分自身の心の闇を知っていきます。

ここがおすすめ!

過去のトラウマや思春期の少年少女が抱える葛藤が人間臭く描かれていきます。現実離れした鬱展開はありませんが、誰もが持ち得る感情を丁寧に描いている分、心にズシリとくるものがあるでしょう。暗い気持ちを味わいつつ、スッキリとした読後感を得られます。

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登場人物への印象が1巻とラストで全然違った。人付き合いについて自分なりに深く考えるきっかけをもらえた。誰も悪くないけどちょっとした思い違いですれ違っていく感じにゾッとする。

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5位:『ヒミズ』

誰もが持つ負の感情、爆発させないことをおすすめします

作者古谷実
ジャンルサスペンス , ホラー
巻数全4巻

『ヤングマガジン』にて連載され、実写映画化も果たした『ヒミズ』。

中学生にして貸しボート屋を営む貧乏な少年・住田祐一(すみだゆういち)は、自身の置かれている状況を恨めしく思いながら、普通の生活を欲しています。

しかし衝動的に父を殺してしまったことで、もう普通の存在にはなれないと諦める祐一。そして彼は一瞬のうちに深い絶望へと堕ちてしまうのでした。

ここがおすすめ!

這い上がるのは難しくても、落ちるのは一瞬。その現実がひしひしと伝わってくる作品です。

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助けがいてももう後戻りはできない、絶望へと堕ちていくのは一瞬です。

6位:『愛と呪い』

性的虐待・宗教・歪んだ家族……逃げ場のない世界を少女は生き抜く

ジャンルふみふみこ
ジャンル日常 , 宗教 , 虐待 , 半自伝
巻数全3巻

『愛と呪い』は「キレる17歳」世代を生きた作者が綴る、半自伝的ストーリー。多くの人の人生に大きな影響を与えた実際の事件や災害についても言及されている珍しい作品です。

宗教にのめり込む家庭に生まれ、気づいた頃には実父からの性的虐待を受けていた愛子が主人公。世界を壊れることを望みながらも、実際には壊れない世界のなかで生きていく愛子の姿が、小学生時代から順に描かれていきます。

ここがおすすめ!

漫画と割り切って読むことができないほど、生々しい感情や言葉が綴られています。愛子に共感できる経験を持っている人にとっては、彼女の生き方そのものがほんの少しだけ救いになるかもしれません。

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家族があまりに気持ち悪い。そこに生まれてしまった以上、そこで生きるしかない無力感みたいなものに絶望しました。実際の事件とか震災にトラウマがある人は、気軽に読まないほうがいいです。

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7位:『惡の華』

青春が抱えるキレイではない側面に押しつぶされる

ジャンル押見修造
ジャンル青春 , ラブストーリー
巻数全11巻

「クソムシが」の表紙が印象的な鬼才・押見修造が描く『惡の華』は、思春期の言葉にできないドロドロした感情を内包した青春ストーリーです。

地方都市の中学に通う地味な文学少年・春日、彼が憧れる美少女優等生・佐伯、教師にクソムシと言い放つ嫌われ者・仲村の3人が本作の中心人物。佐伯の体操着を盗んだところを、仲村に目撃されたことをきっかけに、春日は仲村に逆らえない下僕となります。

ここがおすすめ!

3人が接点を持ったことで、3人はそれぞれのやり方で内に抱えた葛藤を発露させていきます。自我と向き合い苦しむ若者たちの姿が、なんとも痛々しく読者の心をヒリつかせてきます。

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普通に生きるってなんだろうって読み返す度に考えています。誰しもなにかしらの狂気を持っているのかもしれないと思わされた作品です。

8位:『光が死んだ夏』

大好きな幼馴染はナニカになってしまった。新進気鋭作家が贈るホラー

ジャンルモクモクれん
ジャンルホラー , SF , ブロマンス
巻数既刊3巻(2023年6月現在)

『光が死んだ夏』は「このマンガがすごい!2023オトコ編1位」に選出された『ヤングエースUP』にて連載中の作品です。

田舎の集落で幼馴染として一緒に育ってきたよしきと光。光は山で1週間の行方不明を経て、無事に帰ってきます。日常が戻ってきたかと思いきや、よしきは光が「ナニカ」にすり替わっていることに気づくのでした。

光ではないナニカと、光と一緒にいたい一心のよしきの、歪な日常が始まります。

ここがおすすめ!

偽物との暮らしがうまくいくはずなく、小さなほころびが閉鎖的な田舎町で広がっていく感覚に背筋が凍ります。まだ伏線が張られている段階ですが、薄暗い結末を予感させる雰囲気がたまりません。

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表現力がすごい。陰鬱な村の世界観に一気に引き込まれました。思春期のぐちゃっとした気持ちも繊細に描かれていて、この先どうなるのか新刊が待ち遠しいです。

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9位:『先生の白い嘘』

性差別をテーマにした生身の人間ドラマ

ジャンル鳥飼茜
ジャンル学園 , 恋愛 , エロ
巻数全8巻

『先生の白い嘘』は男と女という性差に切り込んだ作品です。

高校教師の原美鈴は平穏な高校教師生活を送っていましたが、彼女には友人・美奈子の彼氏・早藤にレイプされた過去がありました。いまでも早藤に関係を強要されている美鈴は、女の自分を憎み心のバランスを取れずにいます。

そんな折、美鈴はクラスの男子生徒・新妻から、性的な被害を受けたことを打ち明けられるのでした。

ここがおすすめ!

性暴力、性の不平等の問題点が感情移入しやすいリアルなキャラクターたちによって鮮明に浮かび上がります。心に刺さる展開が続きますが、読み手によっては救いも感じられる作品です。

10位:『四丁目の夕日』

底なしの不幸で溺れたい人へ

ジャンル山野一
ジャンルヒューマンドラマ , グロ
巻数全1巻

1985年に発表された『ガロ』連載の『四丁目の夕日』は、救いのない負の連鎖を描くいわゆる「鬼畜系」と言われる漫画です。

平凡に生きる高校生・たけしは、ガールフレンドとの喧嘩が発端で、暴走族にボコボコにされました。理不尽な思いをして帰宅すると、今度は母が大怪我を負ってしまいます。これはほんの序章で、たけしの転落人生がここから始まるのでした。

ここがおすすめ!

不幸の闇鍋のような作品ですが、一歩間違えれば自分がそうなる可能性もゼロではないというリアルさが作品の鬱度を底上げしています。古い作品なので時代のズレは感じますが、そこも含めて味わい深いです。

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1巻で味わっていい不幸量ではなかったです。地獄に次ぐ地獄。絵柄的にもきれいな感じではないので、それが余計メンタルにきました。

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11位:『ちーちゃんはちょっと足りない』

悪気がないからこそみていられない鬱展開

作者阿部共実
ジャンル学園 , 日常
巻数全1巻

『ちーちゃんはちょっと足りない』は、『もっと!』にて連載されていた作品です。2015年『このマンガがすごい!』オンナ編では第1位に輝きました。

主人公・ちーちゃんは九九の暗算が出来なかったり、靴紐が結べなかったりと、文字通りちょっと足りない女の子です。そんなちーちゃんといつも一緒に行動する幼馴染みのナツと旭(あさひ)。普通の日常を送っているように見えた3人ですが、心の内には様々な感情が渦巻いているのでした。

ここがおすすめ!

相当センシティブなテーマを扱っている本作。扱っている題材が題材なだけに、相当心に来る仕上がりとなっています……。

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全員が全員ちょっと足りない3人の少女のデリケートな部分に踏み込みます。

12位:『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』

現実から逃げ出す力を持たない少女たちの叫び

ジャンル原作・桜庭一樹 , 漫画・杉基イクラ
ジャンル青春 , サスペンス , グロ , 家族
巻数全2巻

桜庭一樹の原作小説の空気感をそのままに漫画化したのが、この『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』です。

田舎町に暮らす女子中学生・なぎさは、自分が人魚だと言い張る転校生の藻屑と出会います。親交を深めるなかで、なぎさは藻屑が父親から虐待を受けていることを知るのでした。

なぎさが兄と山を登りながら過去を回想する形で、藻屑の身に起きた出来事が徐々に明かされていきます。

ここがおすすめ!

虐待で心が病んでしまった藻屑親子を中心に、子どもの無力さを突きつけられます。絵柄の綺麗さが少女たちの儚さとマッチしている分、読み終わった後にやるせなさが広がる作品です。

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小説が好きで読みましたが、漫画版もいいですね。虐待されている藻屑がそれを愛と受け止めている歪みは、何度読んでもしんどいです。

13位:『空が灰色だから』

コメディとトラウマ級ホラーの落差に心臓がもたない

ジャンル阿部共実
ジャンル青春 , オムニバス , 日常
巻数全5巻

多感な年頃の女の子の日常を1話完結で描く『空が灰色だから』。うまくいかない部分を抱える女の子を主人公に、ときにコミカルに、ときにホラーにその日常を切り取っていきます。

ほのぼの読めるものがあるかと思えば、「ガガスバンダス」という謎の言葉が登場したり、狂人めいた振る舞いをする少女が本物の狂気に出会って戦慄したりと、気味の悪いストーリーも展開されます。

ここがおすすめ!

油断していると、夜中にうなされそうなページが出てくるので気が抜けません。得体のしれないものを前にして、脳が混乱する。そんな不気味さが味わえます。

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かわいいデフォルメ絵だと思って読み始めたけど「ちーちゃん」の作者だと途中で痛感。コミュ障キャラの描写が自分を見ているようでしんどくなりました。

14位:『「子供を殺してください」という親たち』

なぜ子どもは病んだのか。壮絶なドキュメンタリー漫画

ジャンル原作・押川剛 , 漫画・鈴木マサカズ
ジャンルノンフィクション , グロ
巻数既刊13巻(2023年6月現在)

『「子供を殺してください」という親たち』は、家族の闇を赤裸々に描くドキュメンタリー漫画です。

精神科医療とのつながりが必要な者を医療につなげる業務をしている原作者の押川が主人公です。適切に医療につながったことで自立できたケースもあれば、根本的にはなにも解決されていないケースも。彼が実際に見てきた様々な家族のリアルが描かれます。

ここがおすすめ!

きれいごとではない現実を前に、親子関係について考えさせられます。とくに今、育てる側の立場にいる人にとっては、勉強になる部分があるはずです。

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無知でいたくなかったため読みました。結果、読んでよかったです。こんな現実があることにショックは受けましたが……。娯楽というより学びとして読むのをおすすめします。

15位:『一ノ瀬家の大罪』

一家6人、記憶とともに消えた秘密はどんな「大罪」なのか

ジャンルタイザン5
ジャンル家族
巻数既刊2巻(2023年6月現在)

「タコピー」のタイザン5が描く最新作『一ノ瀬家の大罪』。2022年から『週刊少年ジャンプ』にて連載中です。

一ノ瀬翼の家族6人は、全員で事故に遭い記憶喪失となりました。入院中に架空の思い出話をして親交を深める6人でしたが、家の様子から自分たちが思っていたような家族ではなかったことに気づきます。主人公・翼の自室も「死」の文字で埋め尽くされていたのです。

ここがおすすめ!

家族が一夜にして記憶をなくして赤の他人状態となる設定にまず惹きつけられます。家族それぞれの抱えた秘密が全部明らかになったとき、一ノ瀬家はどうなってしまうのか。結末はまだわかりませんが不穏な空気にゾワゾワします。

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どう着地するんだろう。家に帰ったときの汚部屋の描写がエグすぎて、単なる部屋の様子なのになぜか心が抉られました。タイザン先生怖い。

救われない展開で読むのが辛い!トラウマ系のおすすめ鬱漫画ランキング

  • ミュージアム
    • 作者:巴亮介
    • ジャンル:サスペンス , 殺人
    • 巻数:3
  • 闇金ウシジマくん
    • 作者:真鍋昌平
    • ジャンル:サスペンス , 経済
    • 巻数:46
  • 魔法少女サイト
    • 作者:佐藤健太郎
    • ジャンル:ダークファンタジー , 魔法少女 , グロ
    • 巻数:16
  • 僕たちがやりました
    • 作者:原作・金城宗幸 , 作画・荒木光
    • ジャンル:サスペンス
    • 巻数:9
  • 奴隷遊戯
    奴隷遊戯 2017年
    • 作者:原作・ヤマイナナミ , 作画・木村隆志
    • ジャンル:アクション
    • 巻数:11
  • 死役所
    死役所 2013年
    • 作者:あずみきし
    • ジャンル:ホラー , ヒューマンドラマ
    • 巻数:23
  • ギフト±
    ギフト± 2015年
    • 作者:ナガテユカ
    • ジャンル:社会 , ミステリー , グロ , エロ
    • 巻数:26
  • ぼくらの☆ひかりクラブ
    • 作者:古屋兎丸
    • ジャンル:アングラ , グロ
    • 巻数:2
  • ブラッドハーレーの馬車
    • 作者:沙村広明
    • ジャンル:オムニバス , グロ
    • 巻数:1
  • 魔法少女・オブ・ジ・エンド
    • 作者:佐藤健太郎
    • ジャンル:魔法少女 , パニックホラー , グロ , ダークファンタジー
    • 巻数:16
  • がっこうぐらし!
    • 作者:原作・海法紀光 , 作画・千葉サドル
    • ジャンル:学園 , パニックホラー , 終末
    • 巻数:12
  • メイドインアビス
    • 作者:つくしあきひと
    • ジャンル:冒険 , ダークファンタジー , グロ
    • 巻数:11
  • ねこぢるうどん
    • 作者:原作・山野一 , 作画・ねこぢる
    • ジャンル:グロ , 暴力 , ダーク
    • 巻数:2
  • エルフェンリート
    • 作者:岡本倫
    • ジャンル:SF , グロ , 恋愛
    • 巻数:12
  • 世界鬼
    世界鬼 2012年
    • 作者:岡部閏
    • ジャンル:ダークファンタジー , デスゲーム , 家族
    • 巻数:11

1位:『ミュージアム』

私刑の方法がエグすぎるグロ系鬱漫画

作者巴亮介
ジャンルサスペンス , 殺人
巻数全3巻

『ミュージアム』は『週刊ヤングマガジン』にて連載されていた作品で、2016年には実写映画化もされました。

家庭を顧みず仕事に没頭していたため、妻子と離れ孤独となってしまった刑事・沢村久志。沢村は何人もの人間を様々な私刑を用いて殺す快楽殺人鬼・カエル男を追う中で、ある事実に辿り着くのでした。

ここがおすすめ!

本作ではカエル男が様々な刑を執行していくのですが、その方法が本当にグロテスクです。目を覆いたいけど先は気になる、そのジレンマに勝てるかが完読の鍵となるでしょう。

吹き出し アイコン

猟奇殺人のグロさはもちろん、心理描写も秀逸。

2位:『闇金ウシジマくん』

少し覗き込めば誰でもみえる社会の闇

作者真鍋昌平
ジャンルサスペンス , 経済
巻数全46巻

『闇金ウシジマくん』は2004年から2019年まで『ビッグコミックスピリッツ』にて不定期連載し、2010年、2012年にはそれぞれ実写ドラマ化、実写映画化されました。

闇金会社「カウカウファイナンス」の社長として活動する、丑嶋馨(うしじまかおる)を中心とした人間の人生を描いた本作。基本的には闇金の利用者の生活を覗き見るのですが、その利用者のほとんどが凄惨な末路を辿ります。

ここがおすすめ!

内容が全て現実で起こり得る事象なだけに、読後は「一歩間違えたら自分も……」というリアリティのある恐怖があなたを襲うでしょう。

吹き出し アイコン

リアルな心理描写とあり得る設定がメンタルを削ります。

3位:『魔法少女サイト』

不幸な少女は与えられた魔法の力をどう使う?

ジャンル佐藤健太郎
ジャンルダークファンタジー , 魔法少女 , グロ
巻数全16巻

アニメ化もされた『魔法少女サイト』はグロ要素多めのダークファンタジーです。

学校ではいじめられ兄には虐待されている朝霧彩(あさぎりあや)は、ある日突然不思議なサイトの主からステッキを与えられます。いじめの延長で強姦されそうになった彩が咄嗟にステッキを使うと、強姦魔は死んでいました。

心優しい彩は魔法少女の過酷な争いに巻き込まれていきます。

ここがおすすめ!

グロくてかわいい魔法少女ものです。いじめの描写や殺し合いなど、主人公の控えめでかわいい感じに反してハードな描写が多めで、鬱屈とした気分になります。

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「オジ・ジ・エンド」に続く魔法少女第2弾ですが、相変わらずグロいですね。終盤の伏線回収がきれいで、意外とすっきり読み終われました。

4位:『僕たちがやりました』

罪に追われる感覚は日に日に心を蝕んでいく……

作者原作・金城宗幸 , 作画・荒木光
ジャンルサスペンス
巻数全9巻

2015年から2017年まで『週刊ヤングマガジン』で連載していた『僕たちがやりました』。2017年には実写ドラマ化もされ、その衝撃の内容は大きな話題を呼びました。

高校2年生のトビオ、マル、伊佐美(いさみ)、OBのパイセンは、そこそこの楽しい人生を過ごしています。しかし因縁を付けられた不良に軽い仕返しをするつもりが、一瞬で大量殺人犯になってしまった4人。そこからトビオ達の平穏では無い人生が幕を開けるのでした。

ここがおすすめ!

平凡な日常が、一瞬で壊れる様子を描いた本作。罪の意識を抱えて逃げる、そして生きる。その重さと辛さが前面に出た作品です。

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何をしていても付き纏う後悔と罪悪感は、次第に読者の心を蝕みます。

5位:『奴隷遊戯』

命の重さを再確認する衝撃作!

作者原作・ヤマイナナミ , 作画・木村隆志
ジャンルアクション
巻数全11巻

『少年ジャンプ+』にて2019年まで連載していた『奴隷遊戯』。連載終了後の2019年12月からは新章『奴隷遊戯 GUREN』が連載されています。

ごく平凡な高校生・市原海(いちはらかい)の元に、送り主不明のゲーム招待メッセージが送られてきます。深く考えずにそのゲーム「SLAVE GO」をダウンロードし、街の住人を次々奴隷にしていく海。その行動が彼を地獄のゲームへと誘うのでした。

ここがおすすめ!

『奴隷遊戯』はグロテスクな描写が多いので、苦手な人は覚悟して読んで下さい。むしろグロを!という人には特におすすめの1作です……。

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人間を殺して買って奴隷にする、グロテスクな描写が多い!

6位:『死役所』

人の数だけ死の瞬間がある。死から生を問う「死役所」ドラマ

ジャンルあずみきし
ジャンルホラー , ヒューマンドラマ
巻数既刊23巻(2023年6月現在)

ドラマ化もされた『死役所』は、死者を通じて生きる意味を問うヒューマンドラマです。

此岸と彼岸の境界には、死んだ者が手続きをおこなう「死役所」があります。そこで働く者たちは、全員死刑囚。

死役所にやってくる者と役所職員とのやりとりを通じて、1人の人間の死に至るまでのドラマが描かれています。また、職員たちが死刑囚となった理由も、次第に明らかになっていくことに。

ここがおすすめ!

オムニバス形式で綴られていくストーリーを読みながら、人生とは何なのかを自問自答せずにはいられません。果たして価値のある生を歩んでいるのか?正解がないだけに問いかけに苦しくなります。

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これまでの人生に胸を張れない分、読んでいてなんだか自信をなくしてしまいました。多分、もっと踏み込んで考えて読むべき漫画なんだと思います。

7位:『ギフト±』

JKの仕事は不要な命を狩ること。アングラ臓器売買ミステリー

ジャンルナガテユカ
ジャンル闇社会 , ミステリー , グロ , エロ
巻数全26巻

『ギフト±』は『週刊漫画ゴラク』にて連載されていたは臓器売買をテーマとしたミステリー作品です。

女子高生・鈴原環(すずはらたまき)は生きる価値のない凶悪犯を解体して臓器を必要な人のもとに届ける狩りのプロです。彼女がいつものように臓器を得る裏で、指名手配犯で闇医者の英琢磨(はやぶさたくま)は1枚の写真を手がかりに「たまき」という少女を探していました。

ここがおすすめ!

裏社会を舞台に話が進むので、犯罪や暴力、生きたままの解体など、全体的にグロめ。最後はそうくるか、という終わり方で、重く余韻を引きずりたい人におすすめしたいです。

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いろんな組織が登場して、どんどん深みが増していくストーリーが見事。リアルな事件を意識したらしき描写もあって、フィクションだけど本当はこんな世界があるのかもと思わせる怖さがあります。

8位:『ぼくらの☆ひかりクラブ』

少年の心に巣食う狂気……『ライチ☆光クラブ』の前日譚

ジャンル古屋兎丸
ジャンルアングラ , グロ
巻数全2巻

『帝一の國』で知られる古屋兎丸の『ぼくらの☆ひかりクラブ』は、『ライチ☆光クラブ』の前日譚にあたる作品です。

小学生のタミヤ、カネダ、ダフは、廃工場に秘密基地をつくりました。そこに転校生の常川や新たなメンバーが加わります。この頃はまだ平和だった小学生たちの秘密基地は、後のジャイボである8人目のメンバー雨宮が加わることでおかしな方向へ向き始めるのでした。

ここがおすすめ!

「ライチ」を読んで、なぜあんな悲劇が起きてしまったのか疑問に思った人は読むべき作品です。純粋なものが狂気に染まっていく、破滅の始まりが味わえます。

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猫好きは閲覧注意ですが、ライチのほうにつながる伏線が多くて、作品のファンとしてたまらなかったです。狂気の裏の感情が切なく美しい。ぜひライチとセットで読んでください。

9位:『ブラッドハーレーの馬車』

孤児の少女を待つのは、無慈悲な救いなき未来……

ジャンル沙村広明
ジャンルオムニバス , グロ
巻数全1巻

『ブラッドハーレーの馬車』は『マンガ・エロティクス・エフ』にて不定期連載されていた作品です。架空の外国を舞台に、孤児の少女たちを待ち受ける過酷な運命をオムニバス形式で描いていきます。

貴族院議員ブラッドハーレー公爵の養女となることは、孤児にとっての夢でした。ところが養女に選ばれた少女たちが行き着いたのは、天国ではなく地獄。少女たちは飢えた囚人たちのストレス発散道具として引き取られたのです。

ここがおすすめ!

少女や囚人、看守などいろんな人物の視点で描かれますが、いずれも救いらしい救いはありません。読者の想像に委ねられる部分も多く、想像力豊かな人ほどダメージを負う作品です。

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きっとどの時代のどの社会にもいるであろう、大人の食い物にされる少女という構図が、物悲しくもあり胸糞悪くもあり…。エログロ要素もありますが、きれいな絵のおかげでそこまで気になりませんでした。

10位:『魔法少女・オブ・ジ・エンド』

魔法少女の殺戮から始まる“終わり”の物語

ジャンル佐藤健太郎
ジャンル魔法少女 , パニックホラー , グロ , ダークファンタジー
巻数全16巻

『魔法少女・オブ・ジ・エンド』は佐藤健太郎が描く「魔法少女」シリーズ第1作目。他シリーズよりもスプラッタ描写が多いグロめの作品です。

平凡な日常は、殺戮マシーンと化した謎の魔法少女の出現によって一変します。貴衣(きい)とつくねは命からがら逃げ出しますが、逃げる先々にも凶悪な魔法少女の姿があり……。さらに魔法少女に殺された者も魔法少女となって生きた人間を殺そうと襲いかかってきます。

ここがおすすめ!

序盤はグロ多めですが、次第に難解な展開になっていきます。練られた世界観のなかで、なかなか見えない希望に打ちのめされること必至です。

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1巻で合わなくても3巻くらいまでは読んでほしい。魔法少女が生まれた背景がわかったとき、それまでとは違った種類の絶望を感じました。

11位:『がっこうぐらし!』

きらら系日常漫画だと思って読むと痛い目を見る!

ジャンル原作・海法紀光 , 作画・千葉サドル
ジャンル学園 , パニックホラー , 終末
巻数全12巻

『がっこうぐらし!』は『まんがタイムきららフォワード』で連載されていた、ほのぼの日常系の皮を被ったゾンビアポカリプスもの。「まどマギ」的なギャップが話題となった作品です。

ゆきはくるみ、りーさん、顧問のめぐねえと一緒に学校で寝泊まりして「学園生活部」での活動を満喫しています。しかし、平和な日常が見えているのはゆきだけでした。学園生活部とはパンデミックでゾンビが溢れる街で生き残り孤立した彼女たちの避難生活だったのです。

ここがおすすめ!

序盤では平穏な日常に潜む歪さが、次第に確信に変わっていく怖さが味わえます。シビアな現実がグロめのゾンビ描写も、かわいらしい絵柄で中和されるのでホラー系が苦手な人でも読みやすい作品です。

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状況は最悪だけどゆきたちが頑張って行動するので、いい話だな~と素直に思えました。推しキャラがゾンビ化してしまった点はだいぶ落ち込みましたが……

12位:『メイドインアビス』

確実な死が待つ奈落へ向かう冒険ファンタジー

ジャンルつくしあきひと
ジャンル冒険 , ダークファンタジー , グロ
巻数既刊11巻(2023年6月現在)

『メイドインアビス』は夢に向かって進み続ける小さな冒険家の成長ストーリーに、人間のおぞましく残酷な本性をブレンドしたダークファンタジーです。絵柄からは想像できないハードな内容はアニメでも話題となりました。

リコは底見えぬ縦穴「アビス」に潜る探窟家見習いです。偉大な探窟家である母からの手紙に呼ばれ、リコはアビスで拾ったロボットのレグと一緒に母がいるはずのアビスの奈落を目指していきます。

ここがおすすめ!

非人道的な人体実験の様子や、異形のものたちが生み出した異質な文化など、吐き気を感じるようなグロい描写が多め。小さくてかわいいキャラたちがかなりひどい目に遭います。それでも止まらないリコの好奇心に、不思議とワクワクした気分にもなれます。

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滅入る展開もあるけど、世界観に引き込まれてつい読んでしまう。度し難いが魅力がある。人の醜さが凝縮されている分、冒険のきらめきを感じられるのかも。

13位:『ねこぢるうどん』

違法に差別に暴力に……絵とのギャップが生みだす混沌へようこそ

作者原作・山野一 , 作画・ねこぢる
ジャンルグロ , 暴力 , ダーク
巻数全2巻

1990年から2002年まで『月刊漫画ガロ』で連載していた作品です。ねこぢるのデビュー作であるものの、1998年以降は原作者である「ねこぢるy(山野一)」が継続的に作品を発表しています。

内容はいわゆる不条理系のギャグ漫画で、作品自体は可愛らしいタッチで描かれていました。

ここがおすすめ!

要所要所にグロテスクな描写や差別的、暴力的な描写があり、そのギャップが作中に絶妙な不気味さを醸し出しています。

吹き出し アイコン

「子供って残酷だよね」を地でいくスーパー不条理漫画。

14位:『エルフェンリート』

美少女ミュータントが残虐に命を奪う

ジャンル岡本倫
ジャンルSF , グロ , 恋愛
巻数全12巻

萌え系の美少女たちによるグロい展開が印象的な『エルフェンリート』。アニメ版はそのバイオレンスな描写がとくに海外で人気となりました。

大学進学を機に上京してきたコウタがいとこのユカと再会した日。海辺を散歩する2人の目の前に、全裸の少女が現れます。その少女は国の隔離施設から関係者を惨殺して脱走したミュータントのルーシーでした。

ここがおすすめ!

新人類によって人はガラクタのように簡単に首をもがれて殺されていきます。ストーリーは感動的ですが、残虐な鬱描写に打ちのめされる系です。

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作画はやや不安定ですが、美少女がガンガン人を殺していく姿はかなり衝撃的。みゅうのかわいさを知ってしまうとスプラッタシーンがしんどくなります。

15位:『世界鬼』

鬼才・岡部閏のデビュー作!絶望に生きる少女のデスゲーム

ジャンル岡部閏
ジャンルダークファンタジー , デスゲーム , 家族
巻数全11巻

『世界鬼』はWeb漫画発の退廃的ダークファンタジーです。

叔父家族から凄惨な虐待を受ける少女・あづまは、鏡の中に幻想を見る「鏡の国のアリス症候群」にかかっています。彼女は同じ症候群にかかる罹患者たちとともに、異世界「ワンダーランド」に召喚され、「世界鬼」と戦う戦士「アリス」となることを言い渡されるのでした。

ここがおすすめ!

世界鬼を殺すと現実世界で身近な人が1人死ぬという設定がもう鬱感満載です。あづま以外もみんな闇を抱えており、それぞれのエピソードも救いがなくてつらくなります。

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『グッド・ナイト・ワールド』からこの作品を読みましたが、相変わらず主人公の環境が鬼畜。読んでいるうちに異様な世界観に毒されていく感覚になります。

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