『VRおじさんの初恋』ネタバレ・あらすじ！NHKの「夜ドラ」枠でドラマ化

noteに投稿され話題を呼んだ暴力とも子の漫画『VRおじさんの初恋』は、VR(仮想現実)の世界で出会ったアバターに惹かれる中年男性の初恋を描くヒューマンドラマ。実写ドラマ化が決定し、NHK総合の「夜ドラ」枠で2024年4月から放送されています。 本記事では、漫画『VRおじさんの初恋』のあらすじやネタバレ、ドラマ情報などを紹介していきます。 ※本記事にはストーリーのネタバレが含まれているため、未視聴の人は注意してください。

派遣社員として働く40歳の中年男性・直樹は、とあるVRの世界でセーラー服姿の少女・ナオキとして過ごしていました。ある日、突然現れた露出度の高い格好をした美少女アバター・ホナミに絡まれます。 コミュニケーションが苦手で、現実の世界だけでなくVRの世界でも常に1人でいたナオキは、ホナミに良い印象を抱きませんでした。しかし天真爛漫なホナミと仕方なく交流していくうちに、少しずつ心が惹かれていきます。 少女の姿で、性別も年齢も不明な少女アバターに恋をした直樹。過酷で孤独な現実世界とVRの世界を行き来しながら進む、切なくも尊い初恋の物語です。

あと半年でサービスが終了してしまう過疎ったVRゲームの世界の中、セーラー服に身を包んだ女学生のアバターのナオキは露出度の高いエロ目的と思われるホナミと出会います。 逃げても追いかけてきたホナミの相手をしていると、ホナミはVRゲームの初心者であることがわかりました。 ナオキはホナミを突き放そうとしますが、ホナミはVRの世界が気に入ります。「美しい夕焼けをあなたと共有できてよかった」と話すホナミに、ナオキはこの世界の案内をするの申し出ていたのでした。

ホナミと一緒に南の孤島まで流されたナオキ。ホナミはよくわからないまま入り込んだVRの世界で、寂しげなナオキを見かけ強く惹かれたと話します。VRでも他人といるのが苦手なだけ……と僻むナオキにホナミはキスをするのでした。 後日、VRフリーマーケットを訪れた2人。ナオキは他人に囲まれ楽しそうにするホナミを見て、その場から立ち去ってしまいます。ホナミはナオキを追いかけ寂しそうな様子を見て、「私、本当にあなたに恋をしてしまう」とキスをするのでした。

3連休を利用してVRワールドを1周する終末旅行に出かけた2人。ナオキは暗かった学生時代の思い出を話し、女子への憧れの気持ちを打ち明けました。 ホナミはナオキの嫌な思い出との向き合い方に感動したと言い、ナオキのベッドに入ってきます。結ばれた2人は翌日、世界の果てへ向かいます。 ホナミはナオキに「もうここには来られない」と伝えました。自分の病気を打ち明けたホナミに、ナオキは「初恋だ。離れたくない。こんな宇宙の果てに俺を置いていくな」と泣きます。 「さよなら。私の最後の恋人」 そして、ホナミのアバターは活動停止状態になるのでした。

ホナミとの別れから1ヶ月後。ナオキはID履歴からホナミの個人情報を読み取り、現実世界のホナミに会いに行きました。ナオキはこれからもホナミに「素敵です」と言ってほしかったのです。 やっとホナミのいる場所にたどり着いたナオキ。すれ違った車に乗っている中年男性がホナミだと気づきました。逃げるホナミを追いかけ、2人はようやく話をします。 「会いに来てくれるなんて想像もしていなくて……」涙を流すホナミ。2人は現実世界でもVRと変わらぬ雰囲気なのでした。

漫画『VRおじさんの初恋』の魅力は、ノスタルジックな世界観です。まず伝わってくるのは、ロスジェネ世代(就職氷河期世代)の主人公・直樹が抱える生きづらさや人生への諦め、他人と関わることへの恐れと孤独……。 その上で、VRの世界で少女としてホナミと交流していくナオキは感情豊かで、2人のやりとりが微笑ましいです。舞台が2人以外に誰もいない終末の世界であるというのも哀愁漂う雰囲気で、決して劇的ではなくむしろ淡々としていますが、尊くて大切な出会いにグッときます。 書籍版にはnoteに掲載された第1部の加筆版に加えて、第2部と描き下ろし後日談が収録されています。

漫画『VRおじさんの初恋』の実写ドラマは2024年4月からNHK総合の「夜ドラ」枠で放送中です。 現実世界の主人公・直樹を演じるのは、1973年10月11日生まれで、ドラマ『SP 警視庁警備部警護課第四係』(2007年)や『ブラッシュアップライフ』(2023年)などに出演する野間口徹。NHKドラマ初主演です。 またVRの世界での少女・ナオキ役をドラマ『先生さようなら』(2024年)に出演する倉沢杏菜が、ホナミ役をドラマ『私がヒモを飼うなんて』(2023年)などで主演を務める井桁弘恵が演じます。

漫画『VRおじさんの初恋』は、タイトルからは想像もつかないほどの感動に涙した読者も多い、美しい物語です。実写ドラマ化にあたり、原作の世界観やVR空間をどのように実写化するのかに期待が高まります。 この記事であらすじ・ネタバレを読んで気になった方は、ぜひ本編やドラマもチェックしてみてください！