『薬屋のひとりごと』阿多妃(アードゥオ妃)と壬氏の関係とは?子供や母親など彼女の秘密を徹底解説
薬屋の少女・猫猫の謎解きが描かれる『薬屋のひとりごと』。舞台となっている後宮には複雑な人間関係がつきもので、そのあたりの駆け引きも作品の魅力のひとつです。 この記事では後宮の重要人物・上級妃のひとりである阿多(あーどぅお)妃について詳しく紹介していきます! ※この記事は『薬屋のひとりごと』の重大なネタバレを含みます。
『薬屋のひとりごと』阿多妃(アードゥオ妃)のプロフィール
凛々しい男装の麗人
位 | 淑妃 |
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年齢 | 35歳 |
氏族 | まだ明確には明かされておらず |
声優 | 甲斐田裕子 |
阿多妃(アードゥオ妃)は後宮で最高位の妃「上級四妃」のひとりで、4人の中で最年長です。凛々しく中性的な美しさを放っており、男装がよく似合います。男勝りな性格で、幼い頃は少年のように駆けまわっていたそうです。 阿多妃は現帝の幼なじみで付き合いが長く、彼の最初の妃であると同時に長年唯一の妃でもありました。後宮の中では高齢なうえ現時点で子がいないにもかかわらず、帝が上級妃としてそばに置き続けていることからも、彼女に対する想いの深さがうかがえます。
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息子を亡くした悲しい過去を持つ
阿多妃はかつて現帝とのあいだに男児を授かり、出産しました。しかし出産時に子宮を失って、二度と子を産めない身体になってしまいます。なおこの不幸は、先帝の次男の出産と予定が重なり、適切な処置が受けられなかったせいで起こりました。 さらに不幸なことに、無事に生まれた男児も1歳のときに命を落としてしまいます。大切なものを失ってしまった阿多妃は失意に暮れ、一時は普段の面影もないほどにやつれた姿をみせていました。侍女たちの前では気丈に振る舞っていたものの、毎晩隠れて泣いてばかりいたといいます。
阿多妃と壬氏の驚きの関係とは?
阿多妃と本作の主要人物・壬氏との関係は、ずばり実の親子。もちろん阿多妃が母親で壬氏が息子です。 「阿多妃の息子は死んだはずでは?」「他にも息子がいたの?」と疑問に思う人もいるかもしれませんが、実は出産後、阿多妃は皇太后と合意のうえで先帝の次男と自身の息子をすり替えています。つまり1歳のときに亡くなってしまったのは、阿多妃の息子ではなく先帝の次男のほうだったのです。 要するに壬氏は阿多妃の息子=現帝の息子ということで、いろいろな意味で重大かつ衝撃的な事実ですね……。
阿多妃と壬氏の関係を時系列で解説
現皇帝初の妃だった阿多妃
阿多妃と皇帝は同じ乳母のもとで育った乳姉弟で、小さな頃から親交のあった幼馴染でした。しかし皇帝が成長したのち、阿多妃は最初の妃として迎えられることに。関係性に変化はあったものの、彼女は皇帝のたったひとりの妃として10年以上そばで支え続けていくのでした。
男の子を出産するが……。
そののち阿多妃は皇帝とのあいだに子どもを授かります。しかしながら出産時期が先帝の子どもの出産と重なってしまい、医官たちはそちらにつきっきりになることに……。これが原因で阿多妃は子どもを産むことが出来たものの、2度と妊娠できない身体になってしまいます。 さらに阿多妃の子どもは蜂蜜による中毒を起こしてしまい、なんと1歳という若さで他界。阿多妃は多くのものを失い、大きなショックを受けるのでした。
阿多妃が下した大胆すぎる決断
すべてのものを失った阿多妃。ですが、彼女はとんでもないことをしでかしていました。なんと阿多妃は自身が産んだ子どもと、同時期に生まれた先帝の子どもを入れ替えていたのです。 どうやら阿多妃は自分がないがしろにされた出産現場で、子どもがそんな目に合わないよう先帝のもとで育って欲しいと考えた様子。つまり死んでしまった赤子は先帝の実子であり、阿多妃の子どもは今もどこかで生きているということになるのです。
阿多妃と「似ている」壬氏
では阿多妃の子どもとはいったいどんな人物なのでしょうか。彼女は後宮を出て行く前夜に偶然猫猫に会い、「息子がこの手からいなくなって」と発言していました。「死」という表現を使わなかったこの言葉に違和感を覚えた猫猫は、壬氏と似た容姿を持つ阿多妃を見てひとつの仮説を打ち立てます。 もしかしたら壬氏こそが阿多妃の子どもではないだろうか。突飛な考え方に見えますが、これが真実ならすべての辻褄が合ってきます。阿多妃が匂わせた息子の生存。子を成せない阿多妃がいつまでも後宮に居座っている理由。そして彼女と壬氏が似ていること……。 猫猫はこの考えをすぐさま否定していましたが、彼女は後宮に隠された真実にいち早く勘付いていたのです。
阿多妃はなぜ後宮に留まっていた?その後はどうなった?
本来なら後宮にしがみつく性格ではない阿多妃が居座り続けた理由。それは間違いなく壬氏の存在にあるでしょう。おそらく彼女は成長していく息子をなるべく近くで見守りたいと考えていたのではないでしょうか。愛する子どもの側にいたいと思うのは、親として至極当然の感情だと思われます。 また幼い頃からの友人でもあり、自身のあいだにもうけた男児もいる皇帝にとって、阿多妃は特別な存在だったはず。彼女がとどまった理由のひとつには、皇帝の強い意向も絡んでいたのかもしれません。 しかしながら自身の侍女が起こした事件や、新たな妃の登場などをきっかけに、阿多妃は後宮を出て行くことになります。その事件解決の裏には壬氏や猫猫の活躍もありました。もしかしたら阿多妃は頼もしく成長した壬氏やそれを支える猫猫の姿を見て、息子の一人立ちを実感したのかもしれませんね。 ちなみに阿多妃は後宮を出てからも皇帝の相談役として活躍。また訳アリの人々を匿うなど、物語にも深く関わり続けています。
阿多妃と里樹妃は母娘のような関係
9歳で先帝の妃になった里樹妃とその頃から現帝の妃だった阿多妃は、前者が姑で後者が嫁というなんとも複雑な関係。しかしそんな立場にはお互いかまわず、里樹妃は阿多妃を母のように慕い、阿多妃もそんな彼女をとてもかわいがっています。 先帝の死後、政略結婚させられるはずだった里樹妃が現帝の妃になったのも、阿多妃と現帝の考えによるものです。ちなみに現帝も里樹妃のことを娘のように思っているので、彼女に手を出す気は一切ありません。 里樹妃はその特殊な立ち位置から後宮で浮いており、侍女たちにすら馬鹿にされています。そんな彼女にとって阿多妃は、数少ない頼れる存在で心のよりどころだったにちがいありません。
壬氏の侍女・水蓮と阿多妃の知られざる関係とは
壬氏の侍女として、彼の身の周りの世話をしている水蓮(スイレン)。初老の女性ながらその働きぶりはすさまじく、彼女ひとりで家事全般から秘書業までこなしてしまうほど。 そんな彼女と阿多妃には、表に出していない深い関係があるようで……。
水蓮は阿多妃の実母
なんと水蓮は阿多妃の実母!つまり壬氏にとっては祖母にあたる人物で、しかも皇帝の乳母までしていたという伝説的な女性なのです。 そもそも水蓮は幼くして皇帝を産んだ皇太后・安氏の侍女をしていました。彼女は歳が若すぎて母乳が出ない安氏に代わり皇帝を育てており、そこで阿多妃と皇帝が幼馴染となります。ちなみに現在妃となった娘に対しては、あくまでも上級妃のひとりとして接しているようです。
【声優】阿多妃を演じるのは甲斐田裕子
アニメ『薬屋のひとりごと』で阿多妃を演じるのは、賢プロダクション所属の甲斐田裕子です。おもな代表作には、『銀魂』の月詠役や『SPY×FAMILY』のシルヴィア・シャーウッド役などが挙げられます。 大人っぽく凛々しい声の持ち主で、頼れる女性の役を演じることが多い甲斐田裕子。中性的な魅力と包容力が魅力の阿多妃にもぴったりのキャスティングですね!
甲斐田さんの凛々しい声はまさにイメージぴったり!この声以外じゃ考えられない。
『薬屋のひとりごと』阿多妃は物語に欠かせないキーパーソン!
上級妃のひとりであり、後に後宮を去ることになった阿多妃。それでも物語からは退場したわけではなく、重要人物としていまだ君臨しています。彼女がどんな活躍を見せているかは、ぜひ原作小説や漫画、アニメでチェックしてみてくださいね!