小説『薬屋のひとりごと』を全巻ネタバレあらすじ!壬氏と猫猫の恋のゆくえは?【アニメ化決定】

『薬屋のひとりごと』は、2011年から小説投稿サイト「小説家になろう」で連載が開始された日向夏(ひゅうがなつ)によるファンタジー小説です。 オリエンタルな雰囲気漂う世界を舞台に、薬師として働く少女・猫猫(マオマオ)が後宮で起こる不可解な事件を薬学の専門知識で紐解いていくミステリー作品。また猫猫と後宮の宦官(かんがん)である壬氏(じんし)とのラブコメ要素も楽しめるストーリーでもあり、人気を博しています。 小説版のほか、2種類のコミカライズ版も発売されている話題の『薬屋のひとりごと』。この記事ではネタバレありで原作1巻から12巻までのあらすじを紹介します!まだ読破していない人は、読み進める際に注意してくださいね。
タップできる目次
- 【1巻】イケメン宦官の壬氏は、下女の猫猫に興味を持ち……
- 【2巻】明かされる猫猫の生い立ち
- 【3巻】壬氏は宦官ではなかった?
- 【4巻】猫猫が拉致される!
- 【5巻】2人の関係にわずかな進展も……
- 【6巻】本当の黒幕は誰?
- 【7巻】壬氏のプロポーズ
- 【8巻】猫猫への気持ちは加速して……
- 【9巻】壬氏を放っておくことができない猫猫
- 【10巻】ついに蝗害が発生!そこに玉鶯が……
- 【11巻】陸孫による復讐
- 【12巻】玉一族のお家騒動
- 『薬屋のひとりごと』ついにアニメ化決定!
- 『薬屋のひとりごと』主な登場人物をおさらい
- 小説と漫画の違いはある?作画の違いが特徴的!
- 『薬屋のひとりごと』猫猫と壬氏の関係から目が離せない!
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【1巻】イケメン宦官の壬氏は、下女の猫猫に興味を持ち……
花街で薬師をしている猫猫(マオマオ)は、山で薬草集めをしていたところ人攫(さら)いに遭い、後宮に下女(げじょ)として売り払われてしまいます。年季(ねんき)が明けるまでおとなしくしていようと思った彼女ですが、宮殿内で呪いと噂されていた皇子の衰弱事件と連続する不審死の謎を、薬学の知識を使って人知れず解いていました。 この事件の解決をきっかけに猫猫は、みんなが羨む美形の宦官・壬氏に一目置かれるように。さらに玉葉(ぎょくよう)妃付きの侍女(じじょ)となり、彼女の毒見役としてあらゆる不可解な出来事を持ち前の知識で紐解いていくのでした。 皇帝の裏切り者をあぶり出すための試金石(しきんせき)として動いていた壬氏は、猫猫のことも当初は手駒のひとつとして利用しようと目論(もくろ)みますが、彼の色目は彼女には効果がなく……。自身の美貌になびかず、さらに薬と毒に執着する猫猫に興味を持ちはじめます。
【2巻】明かされる猫猫の生い立ち
後宮から解雇され1度花街に戻った猫猫(マオマオ)を壬氏が雇用し、今度は彼の下女として外廷で働くことに。そこでいくつかの事件を解決していく猫猫ですが、一見すると無関係に見えるそれらの事件が、ひとつの大きな陰謀へと繋がっていくことを見抜きます。 1巻でははっきりしていなかった猫猫の生い立ちについてもこの2巻で判明。彼女の養父で薬の師匠でもある羅門(ルォメン)は、もともと優秀な後宮(こうきゅう)医官でした。また壬氏につきまとうようになる武官の羅漢(ラカン)の正体は、猫猫の実の父だったのです。 さらにミステリアスな雰囲気漂う壬氏も、ただの宦官ではないことが判明します。
【3巻】壬氏は宦官ではなかった?
玉葉(ぎょくよう)妃出産のため、再び後宮に戻ることになった猫猫(マオマオ)。華やかながらもさまざまな人物の思惑がうずまく後宮で、猫猫は相変わらず薬や毒に執着していました。 そんな彼女に、隣国の特使からの無理難題に頭を悩ませていた壬氏は相談を持ちかけます。特使からの要求は、ずっと昔にいた絶世の美女と謳われた妓女(ぎじょ)を見たいというものでした。そこで壬氏は仕方なく美女の変わり身として舞を披露することに。 そしてこの巻では、ついに猫猫が壬氏が宦官でないことを知ります。壬氏に同行した避暑地で、彼が命を狙われる場面に遭遇してしまいーー。猫猫は無関心な様子を見せていましたが、彼女の意思とは別に彼の事情に巻き込まれていくのでした。
【4巻】猫猫が拉致される!
壬氏の重大な秘密を知りながらも、猫猫(マオマオ)はこれまで通り幽霊騒動などの事件に関わっていきます。そして彼女はこれまでの事件に法則性があることに気付き、拉致されてしまうのでした。 拉致した犯人は、3巻から登場した虫好きの侍女・子翠(シスイ)。猫猫とも意気投合していた彼女ですが、その正体は子一族の楼蘭(ロウラン)妃でした。彼女は異母姉で同じくスパイとして潜り込んでいた翠苓(スイレイ)の協力のもと、猫猫を誘拐。 壬氏は猫猫を救うため宦官の立場を捨て皇弟として軍を指揮し、子氏討伐をおこなうのでした。また猫猫も漢の一族の者であることが周りにバレてしまい、後宮に居場所がなくなってしまいます。
【5巻】2人の関係にわずかな進展も……
子が無事生まれたことにより玉葉妃が正室となり、壬氏は皇弟として政(まつりごと)に参加するように。花街の薬屋を任された猫猫(マオマオ)も相変わらずいろいろな事件に巻き込まれていきます。 蝗害(こうがい)の予兆や旅芸人を装う白娘女(パイニャンニャン)の影など不穏な動きもあるなか、猫猫は壬氏の命令で西都へ向かうことになりました。 しかし皇弟の花嫁探しを兼ねたこの旅で、猫猫たちは再び陰謀に巻き込まれることに。また壬氏の生みの親が阿多(アードゥオ)妃であることも明らかになりました。 ラストでは一向に進展しなかった2人の関係が少しだけ動き出します。猫猫にプロポーズめいた言葉をかけ、彼女の首を締めつつキスを迫る壬氏。しかし花街仕込みの彼女の技によって彼はキスの返り討ちに……。 ただ甘いだけの雰囲気にはならない2人ならではの胸キュンエピソードが、Web版から加筆されています。
【6巻】本当の黒幕は誰?
5巻のラストでプロポーズをされたものの、お互いの立場を考えると猫猫(マオマオ)も簡単に首を縦に振れるものではなく、2人は結局とくに変化のないまま過ごしていました。 この巻では、不幸体質な里樹(リーシュ)妃にスポットが当たっています。前巻で登場した白娘女(パイニャンニャン)は捕まりますが、彼女の目的が里樹妃を陥れることだと判明。その裏にはまた別の黒幕の存在がちらつきます。 里樹妃は醜聞(しゅうぶん)騒動に巻き込まれますが、ピンチのところを武官の馬閃(バセン)が体を張って助けたことで、2人はハッピーエンドを迎えます。 6巻では猫猫の親族である羅一族も多数登場しました。
【7巻】壬氏のプロポーズ
猫猫(マオマオ)は高順(ガオシュン)の依頼により試験を受け、医官付き官女に。同僚の姚(ヤオ)や燕燕(エンエン)といった個性的なキャラクターが新たに加わります。 後宮では砂欧(シャオウ)から亡命してきて中級妃となった愛凛(アイリーン)や、療養目的でやってきた砂欧の巫女が関わる毒殺未遂事件が発生。 この事件の表向きは愛凛の陰謀として処理されますが、巫女についてやってきたジャズグルや意味深な予言の絵など、まだ謎が残されたままになっています。 18話「男女の駆け引き」では喧嘩腰の猫猫に対し、壬氏も売り言葉に買い言葉といった形で、猫猫を妻にするとついに宣言。前回のうやむやになったプロポーズよりもはっきりと、逃げ道のないプロポーズをしました。
【8巻】猫猫への気持ちは加速して……
蝗害の謎や毒入りぶどう酒の事件など次々と問題ごとが起こり、壬氏は多忙を極めていました。そんな折、羅漢の影響で碁が流行り、囲碁大会が開かれることに。壬氏は勝ったらひとつ願いを聞いてもらうという約束で、羅漢との対決を取り付けます。 この試合は乱入によって流れてしまいますが、この後壬氏は彼女を手に入れるためさらに強引な手を使うことに。主上(しゅじょう)と玉葉后の前で、壬氏は自らの身体に玉葉后の紋の焼印を押し、猫猫以外と結婚する気がないと宣言するのです。 焼印を押すことは、その人の奴隷となることを意味します。これにより壬氏は皇位継承を放棄したことになりますが、彼はまだ自身の出生の秘密を知らないのでした。 また玉葉后の周りに不穏な動きが多くなっていきます。彼女とは不仲の腹違いの兄がなにかを企てている様子も描かれていました。 8巻ラストでは腹部に重傷を負った壬氏と猫猫が奥の部屋に消えるところで終わっています。
【9巻】壬氏を放っておくことができない猫猫
腹に焼印の火傷を負ったことを周りに知られるわけにはいかず、猫猫(マオマオ)は火傷の治療のため壬氏のもとへ通います。この怪我をきっかけに、猫猫は禁忌(きんき)である医学の勉強の必要を感じ養父から学び始めることにしました。 養父の羅門と似た部分を壬氏から感じ、どうしても彼を放っておくことができない猫猫。火傷のことがあったからか、彼女の気持ちも少しずつ動いているようで、ラストには彼女から彼の頬にキスするシーンもありました。 そして壬氏や羅漢らとともに、猫猫たちは玉葉后の故郷である西都への遠征と向かいます。 この9巻からは新たな馬一族のキャラも登場。高順の息子・馬良(バリョウ)の妻で壬氏の侍女の雀(チュエ)は、西都での猫猫の護衛を務める人物で、諜報(ちょうほう)を得意としています。
【10巻】ついに蝗害が発生!そこに玉鶯が……
西都への遠征へとやってきた一行。猫猫(マオマオ)は壬氏(ジンシ)の火傷が周りにバレないか気が気ではありません。猫猫は農業に詳しい羅半兄(ラハンあに)と共に農村へと視察に向かいますが、懸念される蝗害に対し農民は疑心的でした。 そんな中、ついに蝗害が発生。猫猫の殺虫剤や、壬氏が蝗害対策にと用意していた家鴨や芋で民は難を逃れました。 しかしその手柄を、一行を西都へと呼んだ領主代理・玉鶯(ギョクオウ)が自分のものとしてしまいます。玉鶯はまだ何か企んでいるようで、玉葉后との間には依然不穏な空気が漂う形に。 猫猫は50年前の風読みの民の虐殺に関わる老人と出会い、風読みの民は過去に分裂していたという真実を知ることになります。気になる猫猫と壬氏の進展はほぼない巻となりました。
【11巻】陸孫による復讐
蝗害の後処理に追われる中、狡猾な玉鶯(ギョクオウ)に振り回されてしまう壬氏(ジンシ)。政治劇が中心となる11巻では、壬氏が猫猫と手をつなぎ気力を補充するシーンが数少ない甘い描写となっています。 本巻では陸孫(リクソン)の過去と西都の歴史が明らかに。陸孫は17年前に滅ぼされた戌の一族の最後の男子で、母と姉を玉鶯に殺されていました。玉鶯が腹違いの兄を刺殺した現場に居合わせた陸孫は、その場で玉鶯を刺殺。思わぬ形で復讐を遂げることとなりました。 壬氏の活躍で戦争は回避され、ヒーローになりたいという思いをこじらせて陰謀を巡らせてきた玉鶯は死亡という形で退場。今後西都をどうするかの話し合いが残されたため、皇弟一行は引き続き西都に留まることになります。
【12巻】玉一族のお家騒動
玉鶯(ギョクオウ)が暗殺され戦争は避けることができたものの、今度は西都の次なる領主代行を誰にするかという問題が浮上します。はじめは壬氏(ジンシ)が舵を取っていましたが、やがて玉鶯の3人の息子を後継者として育てるという話に……。 しかし彼らはいずれも後継者にふさわしい器ではなく、猫猫(マオマオ)もこれには呆れ果ててしまいます。お家騒動に巻き込まれるわ、玉鶯の孫には目の敵にされているわ、そこにさらに事件が起こるわで、気の休まる暇がまったくありません。 その一方で、猫猫が寝ている壬氏の唇にキスをするという胸キュンなシーンも!最終的には諸問題も解決し西都に帰ることになったので、今後ふたりの関係がどう進展するのかも楽しみです。
『薬屋のひとりごと』ついにアニメ化決定!
ついに『薬屋のひとりごと』のアニメ化が決定しました!2023年に放送される予定で、詳しいスケジュールについてはまだわかっていません。 声優については、主人公の猫猫(マオマオ)役を悠木碧が演じることが発表されています。ドラマCDからの続投かつ、ファンからは「キャラにぴったり」と評判なので、アニメで彼女の声を聴けるのが楽しみですね。 また本作で監督を務めるのは、アニメ『魔法使いの嫁』を手がけた長沼範裕。アニメーション制作を担当するのは、TOHO animation STUDIOと『古見さんは、コミュ症です。』などで知られるOLMです。
『薬屋のひとりごと』主な登場人物をおさらい
猫猫(マオマオ)

猫猫(マオマオ)は花街で育った好奇心旺盛な女の子。本来は整った顔立ちをしていますが、花街で襲われないためにわざと化粧で美しさを消しています。知的好奇心が旺盛で、特に薬や毒への造詣が深く、毒に関しては自分の身体で毒薬を実験するほど。 養父のもとで花街の薬師として働いていましたが、人さらいに遭い後宮に下級女官として売られることに。無能を装っていたものの、次々と後宮内の事件を解決に導いてしまい、壬氏と関わっていくことになります。中盤からは医官手伝いとして宮廷医局で働くように。 実の父親は「名持ちの一族」の名門・羅の一族の漢羅漢(カンラカン)。また養父・漢羅門(カンルォメン)も同一族です。
壬氏(ジンシ)

壬氏(ジンシ)は猫猫曰く「無駄に美形」な後宮管理を担当する宦官。無能を装っていた猫猫の有能さと、あえてそれを隠して過ごそうとした判断力の高さから、彼女に目をつけます。加えて男女問わず言い寄ってくるほどの自分の容姿にまったく興味を示さない猫猫に興味を抱くことに。 のちに猫猫への興味は愛情に変わっていきます。恋愛や異性に興味を示さない猫猫からは邪険にされることも少なくありません。その美貌から邪険な扱いを受けること自体が珍しく、猫猫のつれない態度に一層執念を燃やしていきます。 国の重要人物ともつながりが深い描写があり、序盤は謎めいた人物として描かれていました。その正体は後述する皇帝の弟・華瑞月(カ・ズイゲツ)です。
華瑞月(カ・ズイゲツ)
華瑞月(カ・ズイゲツ)は壬氏の本名で、皇帝の弟です。壬氏としては物語開始時点で24歳を公称していますが、本来は18歳。 正体を伏せて宦官として動いているのは、皇帝の裏切り者を炙りだすため。また彼は皇位継承を望んでいないため、裏切り者を排除して後宮の治安を安定させ、世継ぎが生まれやすい環境を作ることも目的としていました。 中盤からは本来の立場に戻りますが、猫猫以外と結婚する気はないと自ら腹部に焼きごてを当てて皇位を放棄を宣言します。皇弟として公務に追われながらも、猫猫とはゆっくりと関係を進展させている最中です。
小説と漫画の違いはある?作画の違いが特徴的!
『薬屋のひとりごと』はヒーロー文庫から小説版が出ているのに加え、「月刊ビッグガンガン」と「月刊サンデーGX」でコミカライズ版が連載中です。 前者は原作と同名タイトルでねこクラゲが作画を担当、後者は『薬屋のひとりごと〜猫猫の後宮謎解き手帳〜』のタイトルで倉田三ノ路(くらたみのじ)が作画を担当。 小説版はWebで発表されたものに加え、加筆修正が加えられています。 漫画版はどちらも原作小説から大きく離れる部分はありませんが、いくつか違いもあります。まず大きな違いは作画です。ビッグガンガン版のほうがまるくて可愛らしいデザインで、デフォルメされたシーンも多くあります。しかしサンデーGX版のほうがシンプルな作画となっているのが特徴です。 ストーリーはややサンデーGX版が早く進んでいます。こちらは謎解き部分などの解説もシンプルなので、原作を知らない人は説明の丁寧なビッグガンガン版のほうが分かりやすいかもしれません。
『薬屋のひとりごと』猫猫と壬氏の関係から目が離せない!
ひとつひとつの謎解きが大きな陰謀や事件へとつながっていくストーリーのつなげ方や、伏線の置き方が絶妙な面白さを引き出している『薬屋のひとりごと』は、ぜひ抑えておきたい作品のひとつです。 猫猫と壬氏の関係の結末がどうなっていくのか、12巻以降の展開に期待しましょう。