漫画『その顔、他の誰にも見せないで』ネタバレあらすじ＆感想！真っすぐヒロイン×猫かぶりハイスぺ男子のじれったラブ

漫画『その顔、他の誰にも見せないで』は、全女子社員の憧れの的であるハイスぺイケメン塾長から好意を寄せられ、恋に仕事に奮闘するお人好しヒロインの日々を描いた作品です。 この記事では本作のストーリーを分冊版10巻までネタバレ込みで詳しく解説。実際に作品を読んでみた感想や、見どころなども併せて紹介していきます！

主人公の春田さちは地味で平凡な塾講師。ただただ真面目に生きてきた彼女は、お人好しな性格が災いし、友人に貸したお金を持ち逃げされてしまいます。その結果、今日食べるご飯にも悩む事態に。 そんなある日、街でキャバクラのスカウトに声をかけられたちさは、断り切れず連れて行かれそうに。そこへ塾長の須和があらわれ、寸前のところで引き止められます。 須和は28歳という若さで全国に塾を展開する実業家。いつも優しくて子どもたちからも大人気な須和はちさにとっても憧れの人でした。 しかしちさの話を聞いた須和から返ってきたのは「お前バカか？」という辛辣な言葉。普段とのギャップに困惑していると、100万円が入った封筒を渡してきて……。

須和の秘書になるという条件のもと、100万円を受け取ったちさ。しかし事業拡大で多忙を極める須和の秘書ともなれば、その仕事量は膨大そのもの。 人使いが荒いうえに距離感が近い須和に翻弄されつつも、この量の仕事を1人でこなしていた彼を尊敬するのでした。そして彼が不眠不休で頑張っていることを知り、もっと彼を支えたいと考えたのです。 その矢先、同僚たちに呼び出されたちさは須和の秘書というポジションに嫉妬され、遠回しに嫌味を言われてしまいます。そんな彼女を救い出してくれたのは、またしても須和。 いったいどうしてこんなに自分を気にかけてくれるのか聞くと、須和は堂々と「好きだから」と宣言してきて……。

須和に突然告白され、パニックのまま逃げるように帰宅してしまったちさ。あの塾長が自分なんか相手にするはずがないと思いつつも、ついつい期待してしまう自分がいました。 翌日、ちさは須和のことで頭がいっぱいで仕事中にミスを連発。圧をかけてくると同時に告白のことで揺さぶりをかけてくる須和に振り回されまくってしまいます。 その後何とか修正を終えたちさは同僚たちから雑用を押し付けられた挙句、嫌がらせで資料室に閉じ込められるはめに。そこには偶然須和も居合わせていて、思いがけず密室で2人っきりになってしまいます。 そして昨日の言葉を本気にしそうになっているとちさが漏らすと、須和は見たこともない表情を浮かべて彼女を抱きしめたのでした。

須和が普通にスマホを持っていたため、すぐさま資料室から開放されたちさたち。しかし既に終電はすぎていて、ちさは須和から家に泊まっていけと提案されます。 他に行く当てもなく、ちさはお言葉に甘えることに。須和からは「何もしない」と言われたものの、一晩一緒に過ごすと思うと意識せずにはいられません。 ドギマギしたまま過ごしていたちさは、いつになく素直な須和から「ちさの他人に一生懸命で不器用なところが好きだ」と改めて告白をされます。そして布団の中で須和の言葉を思い出しながら、自分も彼のことが好きなのだと自覚するのでした。

自分の気持ちを自覚してから、今まで以上に須和のことを意識してしまうちさ。気持ちを伝えてくれた須和をあまり待たせたくないと思う一方で、今の自分では彼に釣り合わないと思っていました。 そしてまずは周りから立派な秘書だと認められるようになろうと考え、イメチェンを決行。自分なりに努力を続けますが、中々思い描くような自分になれず思い悩んでしまいます。そのせいで優しくしてくれた須和のことも突き放してしまい、2人の間に微妙な溝が生まれてしまうのでした。 その矢先、ちさに嫌がらせをしていた同僚の片桐が須和に迫っているところを目撃してしまい……。

塾長室から出てきた片桐に、須和がもうちさを必要としていないと言っていたと聞かされたちさ。彼女の言葉に傷つきつつも、もし本当にそうであるなら須和の口から聞きたいと考えます。 そして仕事終わりに須和のもとを訪ね、須和の真意を確かめることに。実際のところ片桐が言っていたことはほとんどが出まかせで、須和がちさを避けていたのも単なる嫉妬からだったと判明します。 須和の気持ちを知りほっとしたちさは、どうしても伝えたいという衝動に駆られ「好きです」と告白。須和はちさの言葉に赤面しながら「待ってた」と小さく呟くのでした。

晴れて両想いとなったちさと須和は、休日に初めて2人で出かけることに。最初こそ女性から注目の的になっている須和に気後れしていたちさでしたが、須和の素直な誉め言葉を受け自信を取り戻します。 その後は水族館で楽しい時間を過ごし、須和も自分と同じようにこの時間を特別に思っていてくれたことを知るのでした。 そして話の流れで自分が須和の彼女であることを自覚したちさ。塾長ではなく名前で読んで欲しいと言われますが、恥ずかしすぎて「須和さん」と呼ぶことで許してもらうのでした。 そしてデートの終わり際、須和のもとに1通のメッセージが。送り主は一癖も二癖もある要注意人物で……。

メッセージの送り主は大阪支部長であり須和の友人でもある三門という男性。会議のため東京に来たついでに、噂の秘書を一目見ようと須和のもとへやってきました。 三門は昔から女癖が悪く、ちさは須和から「あまり近付かないように」と注意されます。とはいえ仕事上全く関わらないと言う訳にもいかず、近くで三門の仕事ぶりを見ていたちさは、彼の有能ぶりに驚かされるのでした。 その後、三門に誘われ須和と3人で食事に行くことになったちさ。普段は全くお酒を飲まないちさでしたが、須和が席を外した瞬間に言いくるめられ、1杯付き合うことになってしまいます。 そして酔いが回ってきたころ、三門から「須和と付き合っているだろ」と切り出され……。

タイミングよく須和が戻ってきたおかげで、三門から何もされずに済んだちさ。須和に送ってもらいながら、三門はもしかしたら須和のことが嫌いなのかもしれないと考えます。 そして翌日本人に須和をどう思っているのか聞くことに。もし危害を加えるなら自分が受けて立つと啖呵を切るのでした。しかしちさの気合いは空回りするばかりで、逆に三門の興味を引いてしまいます。 一方、須和との関係は順調そのもので恋人らしいやり取りも増えてきました。その日も須和に送ってもらい帰宅したちさは、家のすぐ近くで女と口論する三門に出くわします。そして三門がかけられそうになったコーヒーを、代わりに被ってしまうのでした。

コーヒーまみれになったちさは三門から送っていくと言われますが、きっと須和が嫌がると思い、申し出を断ります。しかしその翌日、お詫びだと押し切られて三門から服を受け取ってしまうのでした。 その後秘書として立食パーティに同行することになったちさ。須和に見立ててもらったドレスに身を包み会場へ向かうと、そこには大阪へ戻ったはずの三門の姿がありました。 普段とは違いキレイにドレスアップしたちさの姿に思わず見惚れる三門。そして自分がプレゼントした服はどうなったのかちさに聞いてきました。 そこへ運悪く須和がやってきて、どうして服を貰ったのか説明しろと言われてしまい……。

本作のヒロインであるちさは超のつくお人好し。困っている人を見ると、のちのち自分が追い詰められると分かっていても手を差し伸べてしまうような人物です。 見方によってはどんくさく、非効率な人間に見えるかもしれません。しかし誰にどう思われようと自分のやり方を貫く姿は、だんだんとかっこよく見えてきます。 ちさの芯の強さを知れば、ハイスぺ男子の須和が彼女に惚れたのもきっと納得できるはず。無意識のうちに応援したくなる魅力的なヒロインです。