『ゲームの名は誘拐』結末ネタバレ・あらすじ紹介!原作小説と映画の違いは?
東野圭吾の小説『ゲームの名は誘拐』(2002年刊行)は、誘拐を企てる主人公の視点で進む、先の読めないスリリングなミステリー。2024年に亀梨和也主演で、WOWOWオリジナルドラマとして実写化が決定しています。 本記事では小説『ゲームの名は誘拐』のあらすじや結末ネタバレ、ドラマ情報などを紹介していきます。 ※この記事は『ゲームの名は誘拐』の重要なネタバレを含みますので注意してください。
『ゲームの名は誘拐』のあらすじ
頭脳明晰な敏腕広告クリエイター・佐久間駿介は、仕事も恋愛もゲーム感覚でクリアすることに快感を覚える人間です。ところがクライアントである日星自動車の副社長・葛城勝俊の一声で大型プロジェクトから降板させられ、プライドをぼろぼろにされてしまいます。 佐久間が葛城の住む豪邸に出向くと、葛城の娘で大学生の樹理が家出しようと塀を乗り越えてくるところでした。葛城と愛人の間に生まれた樹里は、正妻や異母妹の千春と折り合いがつかず、葛城家から金を巻き上げたいと言います。 そこで佐久間は樹理に狂言誘拐を持ちかけ、葛城から3億円を奪おうと計画。しかしその狂言誘拐は思わぬ方向へ転がっていき……。
『ゲームの名は誘拐』結末のネタバレ
インターネットを駆使して狂言誘拐を成功させ、3億円を手に入れた佐久間と樹里。しかしその後テレビで「葛城家の長女・樹里が行方不明」というニュースを見た佐久間は驚きます。そこに映っていたのが樹里ではなかったからです。佐久間と狂言誘拐を実行していたのは千春でした。 あの日千春は樹里を殺してしまい、家を飛び出したところで佐久間と出会いました。佐久間から狂言誘拐を持ち掛けられると父・勝俊と相談して、それを利用して佐久間を殺人犯に仕立てようと画策します。 ラストでワインに睡眠薬を盛られ眠った佐久間。佐久間を始末しようとした勝俊は、彼の衣服のポケットから樹里(千春)が料理をしている姿の写真を見つけ、手にかけるのをやめました。 その写真は樹里(千春)と佐久間の関係が良好であることを示しており、もし佐久間がデータを持っていれば、誘拐は狂言だったことが明らかになる可能性があります。殺されることを予見していた佐久間が仕込んでいたのでした。
2003年に『g@me.』というタイトルで映画化!原作小説との違いは?
東野圭吾の『ゲームの名は誘拐』は、2003年に『g@me.』のタイトルで映画化されています。藤木直人と仲間由紀恵がダブル主演を務め、『マナに抱かれて』(2003年)などの井坂聡監督がメガホンをとった同作は、登場人物の設定から結末に至るまで、大幅な変更が加えられています。 原作よりも佐久間と樹里(千春)の恋愛要素が強くなっているほか、犯行の背景も変更に。原作では父・勝敏と千春は樹里が佐久間に強姦されたすえに殺されたとでっち上げようとしていました。しかし映画では、千春は樹里の薬物依存を隠すために佐久間の狂言誘拐に協力したとなっています。 映画では樹里の薬物依存という背景を描くために、彼女をクスリ漬けにした安藤純平(IZAM)という人物オリジナルキャラクターが登場しました。 原作者の東野圭吾はこれらの変更について、「映画はまた別物」として快諾したそうです。
『ゲームの名は誘拐』読者の感想
テンポよく爽快感のある読み心地はさすが東野圭吾。誘拐をする側である主人公の視点で語られるのが特徴的で、その主人公の心理描写も面白い。刺激的かつ急展開もあり映像化に向いている気がするので、ドラマ化が楽しみです!
(30代女性)
約20年前の作品ですが、携帯電話やインターネットなどで当時の最新技術を駆使した緻密な誘拐計画が興味深いです。今読むと少し古く感じるのは残念ですが、その懐かしさも良い。ドキドキしながら読み進め、ラスト数ページのどんでん返しにもびっくり。東野圭吾らしい仕掛けたっぷりのミステリーでした。
(40代男性)
WOWOWで実写ドラマ化決定!
小説『ゲームの名は誘拐』は、藤木直人&仲間由紀恵の共演で2003年に『g@me.』のタイトルで映画化され、2020年には中国でも実写ドラマ化されています。 そして2024年には、WOWOWオリジナルドラマとして実写ドラマ化。全4話で6月放送・配信スタートです。 主人公・佐久間を演じるのは、アイドルグループ「KAT-TUN」のメンバーである亀梨和也。2005年のドラマ『ごくせん』や『野ブタ。をプロデュース』で俳優としても大ブレイクし、近年も映画『事故物件 恐い間取り』(2020年)や『怪物の木こり』(2023年)などで主演を務めています。 ドラマの監督はドラマ『シャイロックの子供たち』(2022年)の鈴木浩介、脚本を『SUITS/スーツ』(2018年)や『ドクターX 外科医・大門未知子』(2021年)の小峯裕之が手がけます。
ドラマ『ゲームの名は誘拐』登場人物・キャスト
佐久間駿介役/亀梨和也
佐久間駿介は、広告代理店に務める広告プランナーです。エースとして活躍する彼は、頭脳明晰で計算高く、仕事も恋愛もゲーム感覚でクリアすることに快感を覚えます。葛城勝敏にプライドを傷つけられたことを恨み、彼の娘・樹里と狂言誘拐を計画し、身代金3億円を巻き上げようとします。 演じるのは、男性アイドルグループ・KAT-TUNのメンバーである亀梨和也です。俳優としても幅広く活躍しており、2005年のドラマ『ごくせん』でメインの生徒役を演じ、知名度を上げました。その後、多数のドラマや映画で主演を務め、2023年公開のサスペンス映画『怪物の木こり』も話題になりました。
葛城樹理役/見上愛
佐久間とともに狂言誘拐を仕掛ける葛城樹里。家庭内で虐げられてきた境遇から、父である勝敏に恨みを抱いています。その復讐のため、佐久間に狂言誘拐を持ちかけます。 樹里を演じるのは、ドラマ『恋はつづくよどこまでも』(2020年)などで知られる見上愛。2021年に『衝動』で映画初主演を果たし、翌2022年には『liar』でドラマ初主演を務めました。 2024年には『光る君へ』でNHK大河ドラマに初出演し、藤原道長の娘・藤原彰子役を演じています。
葛城勝俊役/渡部篤郎
葛城勝敏は、大手自動車会社「日星自動車」の副社長です。海外マーケティングを習得した百戦錬磨のやり手である彼は、佐久間のプロジェクトを「短絡的」と全否定し、彼のプライドを傷つけます。 勝敏を演じる渡部篤郎は、日本アカデミー賞で新人賞と優秀男優賞をダブル受賞した『静かな生活』(1995年)のほか、『スワロウテイル』(1996年)、ドラマ『外科医柊又三郎2』(1996年)などに出演。1997年の『ストーカー 逃げきれぬ愛』以降、多数のテレビドラマに出演するようになりました。
『ゲームの名は誘拐』あらすじ・ネタバレを結末まで紹介
小説『ゲームの名は誘拐』は、『容疑者Xの献身』『白夜行』『ある閉ざされた雪の山荘で』などの大ヒット作を多数生み出してきた東野圭吾が贈る本格ミステリー。先の読めない展開に引き込まれます。 ミステリアスで頭脳明晰な主人公を亀梨和也がどのように演じるのでしょうか!実写ドラマもぜひチェックしてください。