2025年11月13日更新

坂本龍一、最期の3年半を見つめるドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』あらすじ解説

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Ryuichi Sakamoto: Diaries、坂本龍一ドキュメンタリー
© “Ryuichi Sakamoto: Diaries” Film Partners

世界的音楽家・坂本龍一の最後の3年半の軌跡を「日記」を軸に辿るドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』(監督:大森健生)が、2025年11月28日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国で公開されます。 2023年3月にこの世を去った坂本龍一。その最期の日々は、克明に綴られた自身の「日記」に残されていました。 この記事では本作のあらすじや作品概要を紹介します。

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映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』作品概要・あらすじ

坂本ががんを告知されてから亡くなるまでの3年半――。その闘病生活と創作の記録が、本作の中心に据えられています。 本人が見た風景、耳にした音、感じた痛みや希望を多様な形式で残した「日記」をもとに、遺族の全面協力のもと提供されたプライベート映像、ポートレート、未公開音源などを束ねて構成。坂本龍一という人間が、命の終わりに何を見つめ、何を奏でようとしたのかを静かに映し出します。

田中泯の朗読が紡ぐ“坂本龍一の声”

Ryuichi Sakamoto: Diaries、坂本龍一ドキュメンタリー
© “Ryuichi Sakamoto: Diaries” Film Partners

坂本の「日記」の朗読を担当するのは、生前より親交があったダンサーで俳優の田中泯です。田中の深みのある声が、坂本の心の声を再び現代によみがえらせます。彼の朗読によって、「言葉」と「音楽」と「沈黙」の間に漂う坂本の魂が鮮やかに立ち上がります。

未発表曲と盟友たち――“音楽家・坂本龍一”の最終章

Ryuichi Sakamoto: Diaries、坂本龍一ドキュメンタリー
© “Ryuichi Sakamoto: Diaries” Film Partners

本作では、共にYMOとして活動した盟友・高橋幸宏との知られざる交流も描かれます。さらに、坂本が最後に手掛けていた未発表曲の制作過程も収録。ニューヨークの自宅、治療のため滞在した東京での仮住まい、病室、そして最後のライブとなったスタジオで過ごした時間が、坂本自身の言葉とともに映像として甦ります。 2024年にNHKで放送され大きな反響を呼んだドキュメンタリー「Last Days 坂本龍一 最期の日々」をベースに、未完成の音楽や映像を新たに加えた映画オリジナル版として完成しました。

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“生”の終わりと“音楽”の永遠

Ryuichi Sakamoto: Diaries、坂本龍一ドキュメンタリー
© “Ryuichi Sakamoto: Diaries” Film Partners

命が尽きるその瞬間まで、坂本龍一は音楽を探究し続けました。 彼が残した「日記」は、病に苦しみながらも創作を止めなかった証であり、芸術が人間の尊厳をどう支えるのかを問いかけます。映画館ならではの繊細な音響空間の中で、坂本の息づかいと旋律、そして“生きる”ことの意味を感じることができる作品となっています。

監督は大森健生

Ryuichi Sakamoto: Diaries、坂本龍一ドキュメンタリー
© “Ryuichi Sakamoto: Diaries” Film Partners

ドキュメンタリーや音楽映像を中心に活動し、人間の内面を静かに見つめる映像作家。本作では、坂本の最後の3年半に密着し、映像と音楽、言葉のあわいに宿る“生”を丁寧に描き出しました。

映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』2025年11月28日(金)公開

Ryuichi Sakamoto: Diaries、坂本龍一ドキュメンタリー
© “Ryuichi Sakamoto: Diaries” Film Partners

命の終わりまで音楽を愛し、音で生を語り続けた坂本龍一。 『Ryuichi Sakamoto: Diaries』は、彼が最後に残した「言葉」と「旋律」を通して、生きること、創ることの意味を問いかける感動のドキュメンタリーです。2025年11月28日(金)より全国公開。