ロバート・デ・ニーロ出演のおすすめ映画18選 徹底した役作りで生まれた名演の数々!
タップできる目次
- ロバート・デ・ニーロ出演のおすすめ映画を厳選!映画史に刻まれる名演ばかり
- デ・ニーロ最新作はマーティン・スコセッシ監督最新作「キラーズ・オブ・ザ・フラワー・ムーン」
- 1. 『ミーン・ストリート』(1973)
- 2. 『ゴッドファーザー PARTⅡ』(1974)
- 3. 『タクシードライバー』(1976)
- 4. 『ニューヨーク・ニューヨーク』(1977)
- 5. 『ディア・ハンター』(1978)
- 6. 『レイジング・ブル』(1980)
- 7. 『キング・オブ・コメディ』(1983)
- 8. 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984)
- 9. 『エンゼル・ハート』(1987)
- 10. 『レナードの朝』(1990)
- 11. 『グッドフェローズ』(1990)
- 12. 『カジノ』(1995)
- 13. 『ヒート』(1995)
- 14. 『ミート・ザ・ペアレンツ』(2000)
- 15. 『世界にひとつのプレイブック』(2012)
- 16. 『マイ・インターン』(2015)
- 17. 『ジョーカー』(2019)
- 18. 『アイリッシュマン』(2019)
- 70代でもまだまだ健在!これからも続く「デ・ニーロ・アプローチ」
ロバート・デ・ニーロ出演のおすすめ映画を厳選!映画史に刻まれる名演ばかり
ロバート・デ・ニーロは、1943年8月17日生まれ、ニューヨーク出身のアメリカ人俳優・映画監督です。両親はともに画家で、父はイタリア系とアイルランド系の血を引いています。2歳の時に両親が離婚し、母の元で育てられました。 少年の頃から俳優に憧れを抱き、俳優養成所の名門「アクターズ・スタジオ」に通い、ヨーロッパ各国で演技修行をしていたようです。1973年にはマーティン・スコセッシ監督の『ミーン・ストリート』に出演し、それ以来二人は映画界屈指の名コンビに。アカデミー主演男優賞を受賞した『レイジング・ブル』など、2019年の『アイリッシュマン』までに9本もの作品でタッグを組んでいます。 1974年には『ゴッドファーザー PARTⅡ』で、若きドン・コルレオーネを演じてアカデミー助演男優賞を受賞。これ以降、代名詞となった「デ・ニーロ・アプローチ」と呼ばれる徹底した役作りを駆使し、ギャング映画からコメディまで幅広いジャンルでその演技力を発揮しています。 本記事では、元祖カメレオン俳優ともいえるロバート・デ・ニーロが出演したおすすめ映画を厳選。マーティン・スコセッシ監督との10度目のタッグとなる最新作の情報も合わせて紹介していきます。
デ・ニーロ最新作はマーティン・スコセッシ監督最新作「キラーズ・オブ・ザ・フラワー・ムーン」
2019年にNetflixで配信された『アイリッシュマン』に続き、マーティン・スコセッシ監督の最新作『キラーズ・オブ・ザ・フラワー・ムーン (原題)』にロバート・デ・ニーロが出演することが決定したようです。しかも同じくマーティン・スコセッシ監督の盟友レオナルド・ディカプリオとの共演! 本作は、デイヴィッド・グランの『花殺し月の殺人—インディアン連続怪死事件とFBIの誕生』が原作。1920年代にアメリカ・オクラホマ州で起きた先住民族オセージ連続殺人事件の真相に迫る犯罪ノンフィクションで、事件には石油利権と人種問題が複雑に絡んでいます。 ロバート・デ・ニーロが演じるのは、「オセージ・ヒルズの王」といわれた名士であり、連続殺人鬼となるウィリアム・ヘイル。レオナルド・ディカプリオはヘイルの甥アーネスト・ブッカートを演じます。 脚本は、ロバート・デ・ニーロ初監督作『グッド・シェパード』(2007)でも脚本を務めたエリック・ロスが担当。撮影監督は、『アイリッシュマン』にも参加したロドリゴ・プリエトが務めます。マーティン・スコセッシ監督によれば、撮影は2020年3月か4月スタートを目指しているようです。
1. 『ミーン・ストリート』(1973)
マーティン・スコセッシ監督との初タッグ作!ハーヴェイ・カイテルとともに無軌道な青年を演じる
マーティン・スコセッシ監督の初期作品で、ロバート・デ・ニーロとの初タッグ作。ロバート・デ・ニーロは、酒と女と博打で身を持ち崩していく無軌道な青年ジョニー・ボーイを演じ、サブキャストながら注目されました。 本作の主人公チャーリーを務めたのが、マーティン・スコセッシ監督の初長編映画『ドアをノックするのは誰?』(1967)で映画デビューを飾ったハーヴェイ・カイテル。ロバート・デ・ニーロとは、同監督の『タクシードライバー』(1976)でも共演しています。
2. 『ゴッドファーザー PARTⅡ』(1974)
最高峰の俳優陣による最高の演技の応酬!若き日のドン・コルレオーネを演じてアカデミー助演男優賞受賞
マフィア映画の金字塔となったフランシス・フォード・コッポラ監督による「ゴッドファーザー」三部作の2作目。ロバート・デ・ニーロが演じたのは、1作目『ゴッドファーザー』でマーロン・ブランドが演じたマフィアのドン、ヴィトー・コルレオーネの青年時代です。 シチリアからニューヨークに渡り、コルレオーネ・ファミリーを築いていく若きヴィトーを、徹底した役作りで得たシチリア訛りを交えて見事に演じました。ロバート・デ・ニーロはこの演技で、アカデミー助演男優賞を受賞しています。
3. 『タクシードライバー』(1976)
映画界No.1コンビ、デ・ニーロ×スコセッシによる歴史に残る傑作!
マーティン・スコセッシ監督との2作目のタッグ作で、カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを獲得した歴史的傑作。ロバート・デ・ニーロが演じたのは、ベトナム帰りの元海兵隊員トラヴィス・ビックルです。 戦争による不眠症を患い、夜間務めるタクシードライバーとして働き始めたトラヴィス。戦場と街の現実との乖離に苦しみ、次第に狂い始める様子をアドリブを効果的に使って怪演しています。わずか13歳だったジョディ・フォスターの出世作としても有名です。
4. 『ニューヨーク・ニューヨーク』(1977)
ライザ・ミネリと共演!サックス奏者と歌手のラブストーリー
マーティン・スコセッシ監督との3度目のタッグ作は、第二次大戦後のニューヨークを舞台としたサックス奏者と歌手のラブストーリー。復員兵でサックス奏者のジミー・ドイルをロバート・デ・ニーロ、歌手のフランシーヌをライザ・ミネリが演じました。 全編に流れるジャズの名曲が心地よく、ロバート・デ・ニーロがサックスを吹く姿が格好良く、劇中歌「ニューヨーク・ニューヨーク」を歌うライザ・ミネリが圧倒的!二人が加入するビッグバンドの演奏も必聴です。
5. 『ディア・ハンター』(1978)
役作りのため舞台の街に数ヶ月前から暮らすという徹底ぶり。ベトナム戦争を題材にした衝撃作
マイケル・チミノ監督によるベトナム戦争を題材とした作品で、ロバート・デ・ニーロが演じたのはベトナム戦争に徴兵される主人公のマイケル。マイケルとともにベトナムに赴く郷里の友人ニックをクリストファー・ウォーケン、その恋人リンダをメリル・ストリープが演じています。 タイトルの『ディア・ハンター』とは鹿を狩る者という意味。戦争前は郷里で仲間たちと鹿狩りを楽しんでいたマイケルは、復員後は心に傷を負い鹿狩りもできなくなってしまいます。戦場の狂気を田舎との対比で克明に映し出した名作です。
6. 『レイジング・ブル』(1980)
役作りで27kg増量!デ・ニーロの役者魂に震えるほどの驚きを覚える一作
マーティン・スコセッシ監督との4度目の共作となった伝記映画で、ロバート・デ・ニーロは実在のボクサーであるジェイク・ラモッタを演じました。本作の演技で、アカデミー賞とゴールデングローブ賞の両方で主演男優賞を受賞しています。 引き締まった肉体を持つミドル級チャンピオンから引退後の肥満体型まで、27キロの体重増加で演じ上げた「デ・ニーロ・アプローチ」といわれる役作りを完成させた作品です。
7. 『キング・オブ・コメディ』(1983)
ギャング映画だけじゃない!デ・ニーロがコメディアンに扮した名作
『レイジング・ブル』に続くマーティン・スコセッシ監督との共作で演じたのは、コメディアンを目指す若者ルパート・パプキン。ジェリー・ルイス演じる有名コメディアンのジェリー・ラングフォードに接近して、スターへの足がかりにしようとします。 ロバート・デ・ニーロはルパート役のために、数カ月間スタンダップコメディアンたちのステージを見て研究したといいます。また、ルパートは『タクシードライバー』のトラヴィスとの共通点が多く、どちらも社会から孤立した人間として描かれています。
8. 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984)
セルジオ・レオーネ監督の遺作!禁酒法時代に生きたユダヤ系ギャングの物語
マカロニ・ウェスタンの巨匠として知られるセルジオ・レオーネ監督の遺作となったギャング映画。禁酒法時代に生きたニューヨークのユダヤ系ギャングたちの人生を描いています。 ロバート・デ・ニーロ演じるユダヤ系移民のヌードルスは、ブロンクスから来たマックスと出会って友情を育み、禁酒法を利用して犯罪に手を染めていきます。マックスを演じたのは、後にロバート・デ・ニーロと『カジノ』で共演するジェームズ・ウッズです。
9. 『エンゼル・ハート』(1987)
元祖どんでん返し!奇妙な佇まいのデ・ニーロの迫力に恐怖を感じる怪作
その凄惨な内容から「悪魔のバイブル」と恐れられた小説「堕ちる天使」を原作としたサスペンス映画。監督は『ザ・コミットメンツ』(1991)で知られるアラン・パーカーで、主人公の私立探偵ハリー・エンゼルをミッキー・ロークが演じています。 ロバート・デ・ニーロが演じたのは、謎の紳士ルイ・サイファー。ハリーに人探しの依頼をする人物です。ハリーが探すのは、戦前の人気歌手ジョニー・フェイバリット。しかし実は事の真相はハリーの想像を超えるものでした。このどんでん返しとサイファーの正体に戦慄が走ります。
10. 『レナードの朝』(1990)
長きにわたって映画ファンに愛される不朽の名作!症状によって変化していくデニーロの演技に脱帽
ペニー・マーシャル監督による、パーキンソン病患者の回復とその後を描いたヒューマンドラマ。パーキンソン病向けの新薬「L-ドーパ」投与の研究結果を綴った、医師オリバー・サックスによる医療ノンフィクションが原作です。 ロバート・デ・ニーロが演じたのは、重度のパーキンソン病患者レナード・ロウ。彼を最初の被験者に選び、治療に当たった医師マルコム・セイヤーをロビン・ウィリアムズが演じています。重度の症状から30年ぶりの“目覚め”を経験し、女性とダンスするまでに回復する様子に心揺さぶられます。
11. 『グッドフェローズ』(1990)
一部の隙もない完璧な映像に魅せられる、ギャング映画の至宝の一つ
ニコラス・ピレッジのノンフィクション『ワイズガイ—わが憧れのマフィア人生』を原作としたギャング映画。ロバート・デ・ニーロにとって、マーティン・スコセッシ監督との7年ぶりのタッグ作です。演じたのは、実在のギャングであるジミー・バークをモデルとしたジミー・コンウェイ。 マフィアに憧れて11歳でその道に入った主人公ヘンリー・ヒル役を、『フィールド・オブ・ドリームス』でシューレス・ジョーを演じたレイ・リオッタが務めました。『カジノ』で再共演することになるジョー・ペシがトミー・デシモネがモデルのトミー・デヴィートを演じています。
12. 『カジノ』(1995)
ラスベガスを舞台に愛と欲望をリアルに描く。天才的な賭博の才能を持つ主人公をデ・ニーロが熱演!
『グッドフェローズ』のニコラス・ピレッジの同名小説を原作としたモブ・マフィアもの第2弾。1991年の『ケプ・フィアー』に続く、マーティン・スコセッシ監督との8度目の共作です。共演にジョー・ペシとシャロン・ストーンが名を連ねています。 天才的な賭博の才能を持つ主人公サム・“エース”・ロススティーンを、ロバート・デ・ニーロが演じました。ラスベガスのカジノ「スターダスト」を経営した実在の人物フランク・“レフティ”・ローゼンタールがモデルとなっています。
13. 『ヒート』(1995)
マイケル・マン監督の最高傑作!渋カッコイイ男たちのアツい物語
『インサイダー』(2000)のマイケル・マン監督によるクライム・サスペンス。対極にある刑事と強盗の二人の激しい対決と、友情にも似た心の触れ合いを描いています。LA市警のヴィンセント・ハナ警部補をアル・パチーノ、強盗団を率いるニール・マッコーリーをロバート・デ・ニーロが演じました。 『ゴッドファーザー PARTⅡ』以来のアル・パチーノとロバート・デ・ニーロの共演が話題となった作品。時を経て、二人はもう一度『アイリッシュマン』で再共演を果たすことになります。
14. 『ミート・ザ・ペアレンツ』(2000)
コミカルな役柄を好演!幅広い役柄をこなす演技力を示す象徴的作品
ロバート・デ・ニーロが主演と製作を兼ねたコメディ映画で、娘と飼い猫を溺愛する元CIAの父親ジャック・バーンズをコミカルに演じた作品。娘のパメラをテリー・ポロ、その恋人で看護師のグレッグをベン・スティラーが演じています。 本格的なコメディ映画への出演自体が珍しいロバート・デ・ニーロが、すでにコメディ俳優として成功していたベン・スティラーと共演。コミカルな演技すらモノにする演技力の幅広さを見せつけ、同キャストで続編3作が製作されるまでの大ヒットを飛ばしました。
15. 『世界にひとつのプレイブック』(2012)
異なる父親役を熱演し、38年ぶりにアカデミー助演男優賞ノミネート!
デヴィッド・O・ラッセル監督のコメディ・ドラマ映画『世界にひとつのプレイブック』では、『ミート・ザ・ペアレンツ』とはまったく違う父親像を示し、38年ぶりにアカデミー助演男優賞にノミネート。ブラッドリー・クーパー演じる主人公パットの父パット・シニアを演じています。 妻の浮気が原因で躁うつ病となったパットと、夫の死で性依存症となったティファニーが出会い、ダンスコンテストを通じて人生を再生させていくヒューマンドラマです。秀逸なドラマ性が高評価され、アカデミー賞では主要5部門にノミネートされました。
16. 『マイ・インターン』(2015)
デ・ニーロが72歳にしてまさかの「新人」インターン役で出演!
2000年代に入ってコンスタントにコメディ映画に出演しているロバート・デ・ニーロ。『マイ・インターン』では70歳になるシニア・インターンのベン・ウィテカーを演じ、『プラダを着た悪魔』(2006)のアン・ハサウェイと初共演しました。 アン・ハサウェイが演じたのは、ファッション通販サイトを運営するCEOのジュールズ・オースティン。ベン・ウィテカーは彼女の会社にシニア・インターン制度で採用され、誠実な人柄から周囲からもジュールズからも信頼される人物となっていきます。
17. 『ジョーカー』(2019)
『キング・オブ・コメディ』へのオマージュ?コメディ番組の司会役でジョーカー誕生に立ち会う
バットマンの宿敵ジョーカーのオリジンを描き、ホアキン・フェニックスがその迫真の演技で賞レースに躍り出た2019年の大ヒット作。ヴェネツア国際映画祭では最高賞となる金獅子賞を受賞し、アカデミー賞にも最多11部門でノミネートされています。 ロバート・デ・ニーロが演じた人気司会者マレー・フランクリンは、まるで『キング・オブ・コメディ』のラングフォードのようで、主人公アーサーにも同作の主人公ルパートとの共通点が。社会に見捨てられ、貧困と孤独のうちに狂気を帯びていくアーサーがジョーカーという怪物になる過程をリアルに描き出しています。
18. 『アイリッシュマン』(2019)
9度目のデ・ニーロ×スコセッシ!Netflix配信で話題を集めたギャング映画の新たなる金字塔
2019年はロバート・デ・ニーロが再び大きく注目された年になりました。前半は『ジョーカー』で、後半はマーティン・スコセッシとの9度目の共作『アイリッシュマン』で。どちらも賞レースに大きく絡む傑作の呼び声高い作品です。 『アイリッシュマン』で演じたのは、1950年代から80年代までの米裏社会史を知るマフィアの殺し屋フランク・シーラン。シーランのボスでマフィアのラッセル・バファリーノをジョー・ペシ、全米トラック運転手組合委員長ジミー・ホッファをアル・パチーノが演じ、再共演を果たしました。
70代でもまだまだ健在!これからも続く「デ・ニーロ・アプローチ」
『ゴッドファーザー PARTⅡ』でのドン・コルレオーネ役では、シチリアまで行ってシチリア訛りのイタリア語をマスターし、マーロン・ブランドのしゃがれ声まで真似たというロバート・デ・ニーロ。ボクサーを演じた『レイジング・ブル』での体重コントロールも、いまや語り草です。 現在ではそんな彼の徹底した役作りも進化し、『アイリッシュマン』では最新の特殊効果を駆使しつつ、若者から老人まで一人の人間の人生を演じ切りました。数々のギャング映画に出演してきたロバート・デ・ニーロでも、ここまで徹底的にその人生を演じることができれば本望かもしれません。 しかし70代でもまだまだその演技力と映画への熱意は健在!これからも代名詞の「デ・ニーロ・アプローチ」でわれわれ映画ファンを楽しませ、驚かせてくれることでしょう。