2021年12月29日更新

【ネタバレ】映画「マトリックス」シリーズの観る順番を解説!初心者でも世界観とあらすじが丸わかり

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マトリックス、ネオ、キアヌ・リーブス
C1999 Village Roadshow Films (BVI) Limited. C1999 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

1999年に第1作目が公開され、斬新でスタイリッシュなアクションと世界観により、世界中で大人気となった映画「マトリックス」シリーズ。2021年12月17日には、第4作目『マトリックス レザレクションズ』が公開されました。 この記事では本シリーズの複雑な世界観やテーマ、あらすじを復習するとともに、どの順番で鑑賞するのがおすすめなのか解説していきます。読み終わる頃には、初心者でもまるっと理解できているはずです! ※ここからは映画「マトリックス」シリーズのネタバレが含まれます。まだ観ていない場合はご注意ください。

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まずは「マトリックス」の世界観をわかりやすく解説

おさえておくべき重要ポイント

ここでは映画「マトリックス」シリーズについて解説していく前に、おさえておきたい情報をまとめました。まずこの5点を頭に入れるだけで、ぐっと理解しやすくなるはずです。

重要ポイント

  1. 本シリーズは人類をエネルギー源として栽培している機械と、そこから人類を解放しようとする人間たちの戦いを描いている
  2. 多くの人類が「現実」だと思っているのは、「マトリックス」と呼ばれるプログラムの中
  3. 本当の「現実」では、人類は機械にエネルギーを供給するために眠らされ、夢を見させられている
  4. 何人かの人間が、機械に与えられた「現実」が本物でないことに気付き、眠りから目覚めた
  5. 主人公のネオは、本当の「現実」で機械と戦う人間たちの手によって、人類を救う「救世主」の可能性があるとして、目覚めさせられた

世界観をかみ砕いて解説

続いて映画「マトリックス」シリーズの世界観をかみ砕いて解説しましょう。なぜ機械と人間は、対立するようになったのでしょうか。

かつて人間と機械は良きパートナーでした。しかしあるとき、不満を持った1体のロボットが人間を殺してしまいます。それをきっかけに人間は機械を迫害するようになり、逃げ出した機械たちは機械だけの国「ゼロワン(01)」を建国。 やがてゼロワンは経済力で人類を超えるようになり、困った人類たちは団結してゼロワンを経済封鎖してしまいました。 機械は人類との共存の道を模索しながらも、戦争状態に突入していきます。戦争のさなか、人類は機械のエネルギー源である太陽光を遮断するため、ナノテクノロジーの雲で地球を覆ってしまいました。新たなエネルギー源を求めた機械は、人間を電池として使用することにします。 研究の結果、人類に夢を見させることで効率よく電力を得られることがわかり、機械は夢の世界=仮想現実である「マトリックス」を作り上げたのです。

映画「マトリックス」シリーズを観る順番は?

無料 で観る
1 『マトリックス』
1999年映画第1作目
U-NEXT
2 『マトリックス リローデッド』
2003年映画第2作目
U-NEXT
3 『マトリックス レボリューションズ』
2003年映画第3作目
U-NEXT
4 『アニマトリックス』
2003年短編オムニバスアニメ
U-NEXT

※配信状況は12月10日時点のものです。

1999年から2003年までに公開された「マトリックス」シリーズ全3作品は、公開順と時系列が一致しているので、1作目から3作目まで順番に観るのがおすすめです。 2003年に製作された短編オムニバス形式の『アニマトリックス』は、実写映画の監督であるウォシャウスキー姉妹を中心に、日本人をはじめとする気鋭のクリエイターが集結したアニメーション作品。 「マトリックス」シリーズの世界観をモチーフにした9つの短編で構成されており、実写映画では明かされていなかったマトリックス誕生までの歴史や、サイドストーリーが描かれています。 この『アニマトリックス』は時系列がバラバラなので、実写映画シリーズを鑑賞し終えた後に細かな部分を補うものとして観るのがおすすめです。

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映画「マトリックス」シリーズのあらすじ

『マトリックス』(1999年)のあらすじ

プログラマーとして大手ソフトウェア会社に勤務するトーマスは、コンピュータ犯罪を起こす天才ハッカー「ネオ」という裏の顔を持っていました。彼は平凡な日々を送るなかで、目は覚めているのに夢の中にいるような不思議な感覚に囚われるように。 ある日トーマスのパソコンに、身に覚えのないメッセージが届きます。なにか運命めいたものを感じた彼は、メッセージの意味を知るべく夜のクラブに足を運ぶことにしました。 そこで彼は謎の女性トリニティと出会い、彼女の仲間モーフィアスのもとへ導かれます。そしてこれまでトーマスが生きてきた世界は仮想現実「マトリックス」であり、人類は機械によって夢を見せられながら電池として利用されていることを知らされるのです。 このまま「マトリックス」の世界で生きるか、「現実」を目の当たりにするか決断を迫られるネオ。本当の「現実」の世界で目を覚ますことを決意した彼は、人類をコンピューターの支配から解き放つ戦いに参加することになります。

『マトリックス』(1999年)のネタバレ結末

「現実」で目を覚まし、機械と人間が対立するに至った経緯を聞かされるネオ。人類が機械を封じるために黒雲で太陽光を遮断した世界は、ひどい有様でした。 そんな中ネオを「予言された救世主」だと信じるモーフィアスが、裏切りによってマトリックスの番人であるエージェントに捕まってしまいます。ネオはトリニティたちと彼を助けることを決意。マトリックス内で人間をはるかに超える動きを体得し、見事モーフィアス救出に成功します。 しかし「現実」への脱出を試みるなか、ネオはエージェント・スミスの銃弾によって命を落としてしまうのでした。現実世界に戻っていたトリニティは、預言者から「自分が愛した男が救世主だ」と告げられたことを明かし、ネオにキスします。 するとネオは息を吹き返し、マトリックスの世界でも復活。そして覚醒し、圧倒的な力を得たネオはエージェント・スミスを撃退して、マトリックスの世界に君臨するのでした。

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『マトリックス リローデッド』(2003年)のあらすじ

人類を機械から解放するために奮闘してきたネオたち。しかし人類最後の砦である現実世界の街「ザイオン」が、マトリックスを支配する機械に特定されてしまいます。 モーフィアスをはじめとするザイオンに住む人々は、危機が迫っていると分かっていつつも、救世主が助けてくれると信じていました。 そんなザイオンの民に対して、マトリックス側は直接攻撃するため25万体ものロボットを用意。ザイオン側に残された時間は、たった72時間しかありません。 ネオは預言者オラクルからの呼び出しを受け、マトリックスに侵入していました。そこで彼は、人類を救うためにはマトリックスのソースにたどり着かなければならないと告げられます。 しかしネオは、ソースにたどり着けばトリニティを失うことになると分かっていました。オラクルは、彼にトリニティを取るかザイオンを守るかという選択を迫ります。

『マトリックス リローデッド』(2003年)のネタバレ結末

エージェントたちの手をかいくぐりながら、なんとかソースに近付こうとするネオ。一方でモーフィアスはすでにザイオンが危ない状況だと理解しながら、ネオと連絡を取ろうと必死になります。 ついにネオは、マトリックスの創始者であるアーキテクトに対面しました。そこで彼は自らが「予言された救世主」ではなく「プログラムされた」存在で、ザイオンもマトリックスの崩壊を防ぐためにアーキテクトが計画したものだと知らされるのでした。 意図的にプログラムされたこれまでの「救世主」は、ザイオンを救うために動いたと聞かされるネオ。しかし彼はザイオンを選ばず、トリニティを救うために動きます。 モーフィアスは「救世主」が嘘だったと知り絶望。そこにマトリックス側のロボットが攻めてきます。しかしネオやトリニティたちは、間一髪で救助にきた船に助けられるのでした。

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『マトリックス レボリューションズ』(2003年)のあらすじ

昏睡状態に陥り、仮想と現実の世界を彷徨っていたネオ。その中で彼はオラクルに出会い、自分の身に起きていることを聞かされます。オラクルは、戦争は終わらせることができると言いました。しかしそのためには、ネオの反作用として生まれたスミスを対処しなければいけません。 ネオはモーフィアスとトリニティの努力によって、なんとか現実の世界へ戻る事に成功します。そして機械たちの中心地であるマシンシティに向かうことに。 一方でザイオンにはロボットの大群が侵入してきていました。人間たちは策を練りますが、圧倒的に不利な状況に陥っていきます。さらにエージェント・スミスは預言者オラクルを取り込んでおり、機械でも制御できないほどにパワーアップしてしまうのでした。

『マトリックス レボリューションズ』(2003年)のネタバレ結末

たどり着くまでに両目を失いながらも、マシンシティにたどり着いたネオ。彼はいまや人類と機械共通の敵となったスミスを倒すことを条件に、ザイオンへの攻撃をやめてもらうよう機械側に取引をもちかけることにします。 パワーを増したスミス相手にネオは苦戦。いよいよ追い詰められた彼をスミスが取り込むと、その体は強い光を放って崩壊していきます。同一要素を手に入れたネオは、スミスを消滅させたのです。 戦争の終結を喜び合うザイオンの人々。マトリックスではアーキテクトとオラクルが、変化を試みるために秩序を乱す価値があったと語ります。そして現実世界に戻ることを望む人類は、プラグを抜くと約束しました。 ザイオンには朝日が昇ります。それは、新時代の幕開けでした。

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『アニマトリックス』(2003年)

『アニマトリックス』は「マトリックス」シリーズをモチーフに、2003年に製作されたアニメーション作品です。9つの短編からなる本作は、仮想現実であるマトリックスの歴史や、ネオたち以外の人間の様子をオムニバス形式で描いています。 第1話「ファイナル・フライト・オブ・ザ・オシリス」は、『マトリックス リローデッド』の序章という位置づけ。センチネルの攻撃をザイオンに知らせようとするオシリス号クルーの奮闘を描きます。 第2話と第3話にまたがる「セカンド・ルネッサンス」では、マトリックス成立までの歴史が語られました。第4話は、現実世界に目覚める少年を描いた「キッズ・ストーリー」。第5話「プログラム」では、訓練プログラムの様子がわかります。 第6話「ワールド・レコード」や第7話「ビヨンド」では、マトリックス内で暗躍するエージェントの様子と、バグによって仮想現実で起こる不思議な現象が描かれました。 第8話「ディテクティブ・ストーリー」には、トリニティが登場。マトリックス内で探偵をしている男とのやり取りに注目です。そして第9話「マトリキュレーテッド」は、人間と機械の相互理解がテーマとなっています。

第4作目『マトリックス レザレクションズ』が2021年公開!

これまでのシリーズを踏襲した「新章」の幕開け

2021年に公開された4作目『マトリックス レザレクションズ』は、これまで公開されてきた3作品の単純な続編というわけではないようです。 不穏な雰囲気の漂う予告編に映し出されるのは、カウンセリングを受けるネオことトーマス・アンダーソン(キアヌ・リーブス)の姿。「夢とは思えない夢を見た」と語る彼は、第1作目に登場した青いカプセルを飲んでいます。 第1作目でネオは、モーフィアスから青いカプセルと赤いカプセルのどちらかを選ぶよう迫られていました。青いカプセルを飲めばそのままマトリックス(仮想現実)のなかで夢を見つづけ赤いカプセルを飲めば現実世界で目覚めるというものです。 第4作目はこのときネオが青いカプセルを選び、マトリックスに囚われたままの世界を描くものなのでは?と予測されています。 ということは、最新作は第1作目の続編ということになり、第2・3作目とは違う世界線での物語が描かれるのではないでしょうか。 主人公のネオを演じるキアヌ・リーヴスはもちろん、トリニティ役のキャリー=アン・モスも続投されています。

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映画「マトリックス」シリーズの魅力はここ!

映画「マトリックス」シリーズの大きな魅力は、公開当時センセーションを巻き起こした斬新な映像です。 「バレットショット」と呼ばれる特殊な技法で撮影されたアクションシーンは、キャラクターが長い時間、宙に飛び上がっているように見せたり、重力を無視して動き回っているように見せたりと、仮想現実という設定を見事に表現しました。 さらに複雑な世界観とストーリーも魅力たっぷり。人間と機械の対立を軸にして、「果たしてネオは本当に救世主なのか?」、「人類を機械の支配から救うことはできるのか?」というスリリングな展開が描かれます。 そして「本当の現実に戻ることが、人類にとって良いことなのか?」という哲学的な問いまで含まれているのです。

映画「マトリックス」シリーズの登場人物&キャスト

トーマス・A・アンダーソン(ネオ)役/キアヌ・リーブス

表向きは大手ソフト会社にプログラマーとして勤務するトーマス・A・アンダーソン。しかしその裏の顔は、数々のコンピュータ犯罪を犯すハッカーのネオです。 マトリックスでエージェントに狙われたことをきっかけに現実世界の住人となり、トリニティやモーフィアスらとともに人類を救う戦いに参加します。 ネオを演じるのは、映画『ハート・ブルー』(1991年)や『スピード』(1994年)などで注目を集めたキアヌ・リーブス。 本シリーズ出演以降「ジョン・ウィック」シリーズをはじめとするアクション映画への出演が増える一方で、インディペンデント系作品で風変わりな役を演じることも増えました。

吹替声優:小山力也

ドラマ「24 -TWENTY FOUR-」シリーズでジャック・バウアーの吹替を務めたことで知られる小山力也が、本シリーズではキアヌ・リーブスの吹替を担当。 小山はその他にもジョージ・クルーニーやアントニオ・バンデラス、ドウェイン・ジョンソンなどの担当声優として知られています。

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トリニティ役/キャリー=アン・モス

本作のヒロインでもあるトリニティーは、マトリックスにいたネオを現実世界へと導くネブカドネザル号の副船長です。国税局のコンピュータに侵入するという凄腕ハッカーだった過去を持ち、モーフィアスと出会ってからは現実世界で彼とともに戦っています。 トリニティーを演じたキャリー=アン・モスは、20歳でモデルデビュー。アメリカのテレビシリーズに出演したことをきっかけに、本格的に女優活動を開始します。 『マトリックス』でトリニティ役で一躍脚光を浴び、以降『ショコラ』(2000年)  や『メメント』(2000年)、『ポンペイ』(2014年)などに出演しています。

吹替声優:日野由利加

トリニティの吹替を担当するのは、日野由利加です。彼女はキャリー=アン・モスの他にもウィノナ・ライダーやケイト・ウィンスレット、ジュリアン・ムーアなどの吹き替えを担当しています。

モーフィアス役/ローレンス・フィッシュバーン

現実世界のもっとも危険なテロリストとして知られる、伝説的なハッカーのモーフィアス。工作船ネブカドネザル号の船長で、最後の人類の街ザイオンに属しています。ネオを救世主であると信じ、ザイオンを救うために奮闘します。 モーフィアスを演じるローレンス・フィッシュバーンは、映画『地獄の黙示録』(1979年)や『カラーパープル』(1989年)などに出演。本シリーズへの出演をきっかけに、認知度が高まりました。 その後は『M:i:Ⅲ』(2006)や『マン・オブ・スティール』(2013)などに出演し、テレビシリーズ『CSI:科学捜査班』のレイモンド・ラングストン博士役でも知られています。

吹替声優:玄田哲章

モーフィアスの吹替を担当するのは、レジェンド声優として知られる玄田哲章。ローレンス・フィッシュバーンの他にアーノルド・シュワルツェネッガーやシルヴェスター・スタローン、サミュエル・L・ジャクソンなどの吹き替えを担当しています。 また「トランスフォーマー」シリーズに登場するオプティマス・プライムの声優としても有名です。

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エージェント・スミス役/ヒューゴ・ウィービング

エージェント・スミスは、マトリックスを守る監視プログラム「エージェント」のリーダー的存在。エージェントでありながら本心ではマトリックスから解放されることを望んでいるなど、人間臭い一面も持っています。 エージェント・スミスを演じるのは、オーストラリア出身の俳優ヒューゴ・ウィービングです。1983年に映画デビューした後、ドラァグクイーン3人のロードムービーを描いた『プリシラ』(1994年)の出演で一躍知名度を高めました。 本シリーズ出演後は「ロード・オブ・ザ・リング」および「ホビット」三部作に出演し、国際的にも広く知られるようになりました。

吹替声優:中田和宏

エージェント・スミスの吹替を担当するのは、中田和宏です。彼は『007 カジノ・ロワイヤル』(2006年)でル・シッフル役を演じたマッツ・ミケルセンの吹き替えなどで知られています。

映画「マトリックス」シリーズを復習して新作に備えよう!

スタイリッシュなアクションと鮮烈な映像で大ヒットとなった映画「マトリックス」シリーズ。一方でその深遠なテーマやメッセージは、1度観ただけではわからなかったという人も多いかもしれません。 しかしこの記事を読んで、本シリーズの全体像は掴めたはず。最新作が公開される前に、ばっちり復習しておきましょう。 キアヌ・リーブスやキャリー=アン・モス、そして監督のラナ・ウォシャウスキーが続投する最新作に、期待が高まりますね!