2023年5月12日更新

堤幸彦監督のおすすめ映画15選!

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堤幸彦

堤幸彦は、1955年11月3日生まれの演出家・映画監督です。三重県生まれ愛知県育ちで、18才まで名古屋で過ごしました。 大学進学を機に上京し、法政大学社会学部社会学科に進みますが、3年の時に中退、そのころ偶然見つけた東放学園専門学校の新聞記事をきっかけに、同校放送芸術科に入学し、放送業界に入ります。 AD時代は仕事ができず、つっ立っているだけで「電信柱」とよばれることもあったそうですが、その後はデイレクターになり、1988年にはオムニバス映画作品『バカヤロー! 私、怒ってます』の第4話「英語がなんだ」で監督を務め、劇場映画デビューを果たします。 そして、堤幸彦の名を一躍世間に知らしめたのは、初代『金田一少年の事件簿』。その後、『ケイゾク』や『池袋ウエストゲートパーク』、『TRICK』、『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』シリーズ等のヒット作を連発します。 “堤色”というべき世界を確立し、若者たちの支持を得ました。

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1.『金田一少年の事件簿 上海魚人伝説』(1997年)

堤幸彦監督の名を知らしめたドラマ版と共にヒットした作品

名探偵・金田一耕助の孫、金田一一(きんだいち はじめ)が、幼なじみの七瀬美雪、警視庁の剣持勇警部と様々な難事件を解決していく物語。 もともとは『金田一少年の事件簿』というタイトルで同名のマンガを原作に作られたテレビドラマで、「ジッチャンの名にかけて!」、「謎はすべて解けた!」など、有名なセリフが多くあります。 『金田一少年の事件簿 上海魚人伝説』は、同作シリーズの唯一の劇場版作品で、堤はこの作品で有名になりました。金田一一は堂本剛、幼馴染の七瀬美雪はともさかりえが演じています。

2.『溺れる魚』(2001年)

「溺れる魚」と名乗る犯人と2人の刑事によるサスペンス

『溺れる魚』は、戸梶圭太の同名小説を原作にした実写のサスペンス映画です。 「溺れる魚」と名乗る犯人による珍妙な脅迫事件を捜査する、椎名桔平演じる白州刑事と、窪塚洋介演じる秋吉刑事という2人の珍妙な刑事の活躍を描いています。 出演者は主演の椎名桔平を除くほとんどが監督の堤幸彦の作品へ出演経験があり、堤自身も「集大成的な作品」と称しています。

3.『恋愛寫眞〈レンアイシャシン〉』(2003年)

東京とNYを舞台に写真をテーマにしたラブストーリー

カメラマン誠人の元に、死んだはずの元恋人・静流からニューヨークの消印で手紙が届きます。 誠人は静流を探しにニューヨークへ旅立ち、静流が送ってきた写真を手掛かりに静流に近づいていきますが、行く手には思いがけない真実が待っており……。 主人公の誠人を松田龍平、静流を広末涼子がそれぞれ演じました。

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4.『明日の記憶』(2004年)

すべてが順調だった49歳の男が若年性アルツハイマーに

『明日の記憶』
(C)2006「明日の記憶」製作委員会

家庭を省みず、バリバリ働く広告代理店に勤務する佐伯雅行。仕事もうまくいき、娘も結婚が決まり、順風満帆のように思えましたが、ある時突然「若年性アルツハイマー」と病院で診断されてしまいます。 事実を受け入れられず自殺をしようとした雅行ですが、医師の説得でなんとか踏みとどまります。その後、妻・枝実子と話し合い、病気を受け入れて生きていくことを決意。 荻原浩の同名小説を原作に実写映画化されました。雅行を渡辺謙、妻の枝実子を樋口可南子、娘の梨恵を吹石一恵が演じています。

5.『まぼろしの邪馬台国』(2008年)

邪馬台国が島原にあると仮説する宮崎康平による同名書籍の映画化

昭和40年代、「まぼろしの邪馬台国」が発端となり、日本国中に「邪馬台国ブーム」が沸き起こりました。その著者は、全盲の郷土史研究家として知られている宮崎康平です。 破天荒な言動、行動を繰り返しながらも、どこか憎めない人柄の宮崎。その傍らにはいつも妻・和子が寄り添っていました。目の見えない康平に魏志倭人伝や日本書紀、古事記などを繰り返し読み聞かせ、立体地図を元に2人で九州各地を旅をしていたのです。 執筆は康平の口述を和子が書き留めていくという共同作業で進めていきます。康平の夢はいつしかふたりの夢となっていき……。 宮崎康平の同名書籍を、竹中直人と吉永小百合で実写化した作品です。

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6.『エイトレンジャー』(2012年)

関ジャニのコンサートで披露されてきたコントの映画化

舞台は2035年の荒廃した日本。この社会ではヒエラルキー(階層性)が確立されており、6歳になると小学センター試験によって選別されていました。 エリートは東京シティで優雅に暮らし、貧困層は地方で暮らす。今では考えられないようなシステムを元に日本社会が成り立っているのです。 警察制度も機能しておらず、ヒーローという民間の自警団しか頼りになりませんでした。そんな世界でダメダメな7人が、ヒーローとして事件を解決していきます。

7.『くちづけ』(2013年)

知的障害のグループホームを舞台に父と娘の愛を描く

知的障害を持つ娘のマコを、男手ひとつで育てる愛情いっぽん。かつては人気漫画家でしたが、休職してからすでに30年が経っています。 その後、いっぽんは知的障害者のためのグループホーム「ひまわり荘」で住み込みで働き始めます。そしてマコは、ひまわり荘で出会ったうーやんに心を開き始めるのです。しかしそんなある日、いっぽんに病気が見つかります。 知的障害の娘を持つ父の愛と、娘の恋がユーモアを交えて描かれます。舞台作品が原作の作品で、マコを貫地谷しほり、いっぽんを竹中直人が演じます。

8.「20世紀少年」シリーズ(2008年〜2009年)

大人気漫画20世紀少年の実写映画3部作

舞台は大阪万博が話題の時代、主人公の少年ケンヂ達は秘密基地を作り元気に遊んでいました。そんな中、遊びで「世界の破滅を阻止する」という話を考え付き、「よげんの書」と名づけ本にするのです。 時は流れ、20世紀の最後の時代、大人になったケンヂ達はそれぞれの生活をしていました。ある時、少年時代のドンキーが死に、葬式でかつての仲間と再会します。 ドンキーの遺言をたどると、「ともだち」という人物にたどり着きます。その後なぜか過去に書いた「よげんの書」通りの事件が起こるのです。「ともだち」と「よげんの書」に隠された謎とは……? 『20世紀少年』は、同名の浦沢直樹作のマンガを原作に、映画三部作が制作されました。ケンヂ役は唐沢寿明が演じており、他にも豊川悦司、常盤貴子、香川照之など、豪華キャストが出演しています。

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9.『ピカ☆☆ンチ LIFE IS HARDだからHAPPY』(2004年)

嵐の5人が初主演!団地を舞台にした青春群像劇

嵐の初主演映画となった『ピカ☆ンチ LIFE IS HARDだけどHAPPY』。マンモス団地を舞台にした少年たちの群像劇を堤幸彦監督がコミカルに描いています。 東京のマンモス団地・八塩団地で暮らす5人は、中学生のころからいつも一緒でした。高校の卒業を間近に控えた彼らは、原宿に思い出作りに出かけます。 都会に慣れていない彼らは、原宿で散々なトラブルに巻き込まれますが、シュン(相葉雅紀)は、後に恋人となる少女・みくと出会いました。ハル(大野智)もまた気になる女の子ができ、ときめきを覚えます。 いつも一緒にバカばかりやっていた5人でしたが卒業を目前に控え、それぞれが大人への階段を上り始め……。

10.『サイレン FORBIDDEN SIREN』(2006年)

人気ゲームを堤幸彦が実写映画化!

ゲーム『SIREN2』を原作としたホラー映画『サイレン 〜FORBIDDEN SIREN〜』。奇妙な文化が根付く島・夜美島を舞台に、戦慄のストーリーが展開されていきます。 主人公の天本由貴(市川由衣)は、父・真一(森本レオ)、弟・英夫(西山潤)と共に、夜美島に移住してきました。島には気味の悪い雰囲気が漂っており、島民たちは由貴たちを警戒しているようです。 島で診療所を開いている医師の南田(田中直樹)は、島について説明した後、サイレンが鳴ったら外に出てはいけないと謎の忠告をしました。 ある日、森を訪れた由貴は、そこで廃屋を発見し、壁に奇妙な赤い文字が書かれているのを見てしまいます。閉鎖的で不気味な雰囲気漂う島・夜美島では過去に一体何があったのでしょうか。

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11.『包帯クラブ』(2007年)

人ではなく場所や物に包帯を巻くクラブ?

傷ついた場所に包帯をするクセのある少年を中心に「包帯クラブ」が結成されるというユニークなストーリーが魅力の映画『包帯クラブ』。コミカルな中にも切なさが感じられ、堤幸彦監督らしさが光る作品です。 女子高生ワラ(石原さとみ)はある日、奇妙な少年ディノ(柳楽優弥)と出会います。彼は、ワラが腕にしていた包帯をフェンスに巻きつけたのです。 ディノは、心の傷を受けた場所に包帯を巻くクセがあったのでした。その時はディノのクセを変に思っていましたが、後日悩みを相談してきた友人に試してみると、驚くほど感謝されたのです。 ワラの友達の間でその包帯の巻き方は好評を得て、ついに「包帯クラブ』が結成されることになりました。ディノも参加し、メンバーは街中で包帯を巻きつける活動を行っていきます。

12.『自虐の詩』(2007年)

ちゃぶ台返しシーンに注目!

業田良家原作の4コマ漫画を、堤幸彦監督が実写映画化した『自虐の詩』。不幸続きのヒロイン・幸江と元ヤクザの内縁の夫・イサオの日常が笑って泣けるラブストーリーとして蘇りました。 原作でも度々登場するイサオがちゃぶ台をひっくり返すシーンは、スローモーションで見事に再現されました。 幼いころから不幸ばかりの幸江(中谷美紀)は、大阪の下町で内縁の夫・イサオ(阿部寛)と暮らしています。イサオと暮らせることが幸せで仕方ない幸江ですが、彼は働きもせず、幸江の収入で好き放題。それでも幸江は、イサオに一生懸命尽くし続けるのでした。

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13.『悼む人』(2015年)

直木賞受賞のベストセラーを堤幸彦監督が映画化

作家・天童荒太の直木賞受賞作品『悼む人』を原作とする映画『悼む人』は、2015年に公開され話題となりました。 事件や事故の被害者となり亡くなった人を悼む主人公と、夫を殺害してしまった過去を持つ女性の愛が描かれます。堤幸彦監督は、この作品の舞台版でも監督を務めました。 凶悪な殺人事件ばかり担当している記者の蒔野(椎名桔平)は、事件現場で死者を悼んでいる男を目撃し、興味を持ちます。 男のことを調べると、数々の事件現場で目撃情報があり、ちょっとした有名人のようになっていました。男は坂築静人(高良健吾)と言い、死者を悼む旅に出て、全国を放浪していたのです。

14.『イニシエーション・ラブ』(2015年)

衝撃のラブサスペンス!ラスト5分で全てが覆る

『イニシエーション・ラブ』

ラブ・サスペンスの傑作と名高い、乾くるみの小説『イニシエーション・ラブ』を堤幸彦監督が2015年に実写映画化。前田敦子がヒロイン・マユ役を演じることでも注目を集めた作品です。 静岡で学生生活を送る鈴木(松田翔太)は、就職活動の最中、友人に誘われ合コンに参加します。その場で出会った女性・マユ(前田敦子)に一目惚れをしてしまった鈴木は、奥手な性格ながらも彼女にアプローチを続け、晴れて恋人同士に。 順調に愛を育む2人でしたが、鈴木は東京で就職が決まり、遠距離恋愛をすることになってしまいます。

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15.『天空の蜂』(2015年)

テロリストVS軍用ヘリの開発者!堤幸彦が送る緊迫感漂うサスペンス

『天空の蜂』
(C)2015「天空の蜂」製作委員会

堤幸彦監督が初めて監督賞を受賞した作品である映画『天空の蜂』。2015年に公開されたこの作品は、東野圭吾による小説『天空の蜂』を原作としています。 軍用ヘリ「ビッグB」は、突如としてテロリストに奪い取られてしまいます。無人操作が可能なビッグBには大量の爆薬が乗せられており、テロリストの遠隔操作で福井県にある原子炉の上まで飛行させられました。 テロリストは「天空の蜂」と名乗り、政府に原発の停止を要求、さもなくば原子炉「新陽」にビッグBを墜落させると訴えます。 無人であると思われていたビッグBの中には、子どもが1人乗っていました。開発者の湯原(江口洋介)の息子・高彦は家族で見学に来ていて、いたずら心から機内に入り込んでしまっていたのです。 これは、天空の蜂でさえも予想していなかったことでした。果たして湯原は、無事に高彦を助け出すことができるのでしょうか。