2019年1月28日更新

映画『十二人の死にたい子どもたち』ネタバレ解説!0番を殺した犯人は?【注目キャスト一覧】

十二人の死にたい子どもたち

ベストセラー作家・冲方丁の小説『十二人の死にたい子どもたち』の映画が2019年1月25日に公開されました。この記事では、気になる映画のストーリーネタバレと、注目の若手キャスト、原作について紹介します。

映画『十二人の死にたい子どもたち』をネタバレ解説!12人が最後に下した決断は?

ベストセラー作家・冲方丁(うぶかたとう)の小説を原作とする映画『十二人の死にたい子どもたち』が2019年1月25日に公開されました。 12人の安楽死を望む未成年がある廃病院の地下に集まり、集団で安楽死を実行しようとするという衝撃的なストーリー。しかし地下に13番目の人物(0番)である死体があったことから、物語は二転三転していくのです。

そんな12人の死にたい子供たちに扮するのは杉咲花、新田真剣佑、北村匠海、橋本環奈ら注目の若手キャスト。 この記事では、映画のあらすじやキャスト、そして子供たちが安楽死を望む理由や、最後に明らかになるこの集いの目的をネタバレありで紹介していきます。記事には映画のネタバレが含まれますので、未鑑賞の方はご注意ください。

『十二人の死にたい子どもたち』のあらすじ

原作はベストセラー作家・冲方丁のサスペンス

安楽死を志願する十二人の見知らぬ子どもたちが廃病院に集まります。この「集い」は自殺サイトの運営者・サトシが企画したもので、子どもたちは病院に来た順番に番号が振られました。 サトシが決めたルールはただ1つ。自殺を実行をする前に全員で決を採り、反対者がいれば議論をするというもの。この議論は反対者がいなくなるまで繰り返されます。 すんなり目的を果たせるはずの彼らでしたが、そこにすでに十三人目の少年が横たわっていたことで物語が錯綜し始めることに……。 価値観も育ってきた環境も違う十二人は議論し、互いを観察して謎に迫ります。

“死にたい子どもたち”を演じる12人のキャスト一覧【ネタバレ注意】

ミステリー作品ということもあって映画の内容や結末はもちろん気になるところですが、物語を展開していく12人の“死にたい子どもたち”キャストにも注目が集まっています。 12人の死にたい理由と共に、1人ずつ紹介していきます。

1番:サトシ/高杉真宙(たかすぎまひろ)

15歳の高校1年生・サトシ(1番)。冷静沈着で、安楽死の集いの主催者です。 「集い」の会場である廃病院は、かつて父親が経営していたもので、父の自殺によって廃病院となっていました。さらには母が兄と共に無理心中を図った過去があり、自分は死にとりつかれていると思うようになります。 集合時間の1時間前に鍵を開けるために会場入りし、1番の札を取っています。

2番:ケンイチ/渕野右登(ふちのゆうと)

16歳の高校2年生・いじめられっ子のケンイチ(2番)。根は明るい性格ですが、空気が読めないため学校でいじめられています。 中学時代、担任の先生に目をつけられたことがきっかけで、長い間いじめられているという彼。12番のマイからは「空気が読めないやつは人気者にもなったりするのにね」と言われています。 集合時間になる前に受付の階で人が倒れるような音を聞いており、最初の決の時に反対した人物です。

3番:ミツエ/古川琴音(ふるかわことね)

16歳の高校2年生・ゴスロリ少女のミツエ(3番)。敬愛していたバンドのメンバーが若くして亡くなったため、自らも彼を追うかのように自殺しようと考えます。 感情的なところがありますが、他人の痛みを理解しようとする場面が多くあります。 集合前は女子トイレに行き、亡くなったバンドのメンバーが吸っていたものと同じタバコを吸っていました。その時に片足だけの靴を見つけています。

4番:リョウコ/橋本環奈(はしもとかんな)

謎の少女・リョウコ(秋川莉胡・4番)。白いワンピースに深くかぶったニット帽とマスクで、途中まで顔が分かりませんでしたが、のちに、天才子役から有名女優になった秋川莉胡であると判明します。 大人がお金と時間をかけて作り上げた「莉胡」というもう1人の自分を、商品だと言い嫌っています。芸能生活に疲れ切ったため、リョウコとして死にたいと言って「集い」に参加しました。 喫煙者で、外のベンチに落ちていたタバコは、リョウコが吸ったものでした。

5番:シンジロウ/新田真剣佑(あらたまっけんゆう)

17歳の高校3年生のシンジロウ(5番)。末期の病気に侵されており、近いうちに身体が動かなくなると言います。 昔から闘病していたためクスリや医療機器に詳しく、また警察官である両親の影響からか推理好き。0番にまつわる謎を冷静に分析し、次々に明らかにしていきます。 薬の影響からか髪は抜け落ち、カツラと帽子を常に被っています。

6番:メイコ/黒島結菜(くろしまゆいな)

18歳の高校3年生・メイコ(6番)。始めはおどおどした様子でしたが、安楽死実行に対しては積極的で、度々実行を急かすような発言をします。 父親の会社が倒産寸前のため自分自身に保険金をかけ、自殺をすることで父親の会社を持ち直させよう考えています。 「死んだ娘に生かされてる父親」と言われることを望んでおり、父に対して歪んだ愛情があります。

7番:アンリ/杉咲花(すぎさきはな)

17歳の高校3年生アンリ(7番)。髪が長く黒い服に身を包んでいます。議長タイプで気が強い少女。 実は4歳のころ家が火事で燃えており、その時に弟が死んでしまっていたのです。母親は悲しむ素振りを見せず、それを見たアンリは何のために生まれてきたんだろうと考えるようになります。 自らが死ぬことで、望まれずに生まれてきた子供たちの存在を社会に知らしめようと考えています。

8番:タカヒロ/萩原利久(はぎわらりく)

吃音(きつおん)の16歳高校1年生のタカヒロ(8番)。幼少期から落ち着かない子どもということを理由に、親に薬漬けにされており、今でも薬を常用しています。 番号を取る前に屋上に向かい、空を見て心を落ち着かせていました。その後ノブオとセイゴに6階で会い、3人で番号を取りに向かいます。

9番:ノブオ/北村匠海(きたむらたくみ)

18歳の高校3年生のノブオ(9番)。爽やかな青年ですが、自分をいじめていた少年を階段から突き落として殺したという過去がありました。その死は事故として片づけられたため、罪を償う思いで「集い」に参加します。 病院に来た時やけに汗をかいており、6階でタカヒロと会ったときには「屋上、意外と広くていいよね」と発言します。

10番:セイゴ/坂東龍汰(ばんどうりょうた)

15歳・高校1年生のセイゴ(10番)。不良キャラですが、弱者には優しい親分肌です。 親とは険悪の仲。母が自分に保険金をかけたことで、保険金目当てで殺されるのではと恐れています。母親に復讐するつもりで、保険金が下りない方法(自殺)で死のう思い「集い」に参加しました。 0番の存在で、自らの死を「自殺」と立証できなくなると思い、実行反対派にまわりました。

11番:マイ/吉川愛(よしかわあい)

17歳で高校3年生・マイ(11番)。ギャルで周囲から浮き気味ですが、時に的を得た発言をします。 援助交際をしており、それがきっかけでヘルペスに感染してしまいます。一生治らない病気だと思い込んでおり、集いの参加を決めました。 外の花壇に帽子とマスクが捨ててあるのを見たのは、マイだけでした。

12番:ユキ/竹内愛紗(たけうちあいさ)

15歳の高校1年生・ユキ(12番)。 終始おとなしくあまり発言をしませんが、議論になった際、「交通事故で体の一部が不自由になってから、たくさん苦しんできた。もう楽になってもいい」と集い参加の理由を語りました。 左半身が麻痺しているようで、重い荷物を持つことができませんでした。

0番の死体を演じるキャストはとまん

13番目の人物(0番)となる“死体キャスト”を演じるのは、俳優・モデル・タレントとして活躍するとまん。 この死体を巡って物語が展開していくため、劇中では非常に重要な役どころ。とまん自身重要な役目だと感じたそうで、ただ目をつむっているだけではなく「いかに死体のように見てもらえるか」を家で研究したと言います。 1993年生まれのとまんは、2014年ごろから読者モデルとして活動を始め、2018年よりプラチナムプロダクションに所属。バラエティ番組から、ドラマ、映画、ミュージックビデオなど幅広く活動しており、ブレイクが期待される新進気鋭の人物です。

【ネタバレ解説】0番の正体と犯人は?時系列でストーリーを振り返る

「集い」に集合した11人の子どもたちと、ベッドで眠っている1人の死体。参加者は1番が先に安楽死を実行したものだと思い込んでいましたが、12時ちょうどに主催者で1番のサトシが現れたことから、流れは一変します。 最初の決で、2番ケンイチが死体の謎が気になって安楽死どころではないと反対。5番のシンジロウの鋭い推理によって、0番の正体と、犯人が明らかになっていきます。この謎の全貌を時系列で振り返っていきましょう。

誰が0番を殺して、廃病院に運び入れたのか?

ベッドの横には車椅子があり、0番は靴を履いていませんでした。つまり0番は殺されたあと、この病院に運び込まれた可能性が高いのです。また0番のものと思われる靴は、1階と女子トイレに1つずつ落ちていました。 11時にサトシが会場を開け、2番のケンイチが部屋に入ったときには死体がベッドに横たわっていました。つまりサトシより先に来た人物が、死体を隠しながら誰にも気づかれずに部屋に連れ込んだということ。 集合前に屋上にいたタカヒロは、ノブオの言動を疑い犯人かどうか尋ねます。するとあっさり自らの犯行を認めたのです。しかし殺してはないというノブオ。ノブオはその場から走って去り、何者かに背中を押され階段を転げ落ちてしまいました。 しばらくの間姿を見せなかったノブオでしたが、額と鼻が血だらけになった状態で会場にやってきます。犯人に関する議論が進む中、シンジロウがアンリが協力者なのではと推理。アンリがノブオと連絡を取り合っているのを見ていたのです。 しかし2人は死体を会場に運び入れただけ。0番を殺した本当の犯人は……?

廃病棟にやってきた本当の順番と本当の犯人【ネタバレ時系列】

1番アンリ:誰よりも早く着いて、屋上から参加者がやってくるのを見ていました。3番目に来た人物が車椅子できたと知り、移動を手伝おうと受付まで行きます。するとそこには車椅子を押していた人物がいませんでした。イレギュラーなことが安楽死実行の妨げになるのではと思い、ノブオと共に車椅子で来た人物を、先に来て実行した参加者だと思わせることにします。

2番ノブオ:アンリと共に死体を隠そうと病院を動き回っていたため、汗だくだったのです。リョウコとケンイチが聞いた人が倒れるような音は、ノブオが死体を落としてしまった音。車椅子が幅の狭いドアを通らなかったため、椅子を使って屋上まで連れていきます。その後、人が屋上に来れないように椅子を使ってエレベーターを止めていました。

3番ユキ&0番:自分のせいで植物人間になってしまった兄と共に死のうと思い、兄である0番を連れてきたのはユキでした。アンリとノブオに見つかるのを恐れ、死体を受付の前で放置して自分は隠れていたのです。最後に番号を取り、会場に向かいました。

4番リョウコ:早めについたためベンチでタバコを吸って待っていました。その吸い殻をサトシが見つけたため、中盤まで犯人の有力候補でした。人が倒れた音を聞いた後、トイレの扉を開けて見えたのは3番のユキの姿でした。

5番サトシ:11時に病院にやってきてすぐに、誰かが電気をつけていたことに気づきます。会場の鍵を開けてからは、病院内で問題が起こっていないか巡回してました。そのため12時ちょうどに会場に姿を現したのです。

6番ケンイチ:病院に来てしばらくは、受付のところで莉胡が特集されている雑誌を読んでいました。その時に受付にあるユキの帽子とマスクを確認しています。その後会場入りし、死体を見つけています。

7番ミツエ:病院に来て女子トイレで時間をつぶします。この時に片足の靴を発見していました。女子トイレで吸っていたタバコが、ベンチの下に落ちていたものと同じだったため一瞬疑いをかけられました。

8番シンジロウ:病院に来てすぐ、自動ドアの電源が入っていることに気づき、正面玄関の前で立っていました。ノブオが自動販売機で水を買う音を聞いて、その場を立ち去っています。

9番タカヒロ:病院に来て、まず屋上に向かいます。しばらくするとノブオとセイゴがエレベーターを確認するために6階に来ており、2人と落ち合ってから番号を取りに向かいます。

10番セイゴ:病院に来てすぐ、受付の階にいるノブオに声をかけます。地下に行かないのかと問うと、エレベーターが止まっていると言われ、6階まで確認しに行きます。

11番マイ:病院に入ってきたのは11番目でしたが、ベンチで時間をつぶしていたため、裏口に入ったのは12番目でした。その時にアンリが花壇に捨てたマスクと帽子を見つけています。

12番メイコ:アンリが数えた時に13番目にやってきた人物となったため、アンリは不審に思い正面玄関から追いかけメイコに声をかけます。そのタイミングで、アンリは花壇にマスクと帽子を捨てていました。

“死にたい子どもたち”12人が下した決断は?【ネタバレ】

死体だと思われていた0番を連れ込んだのはユキでした。さらに死体は、植物人間状態ということが明らかになります。つまり0番は、まだ生きているということ。練炭自殺を実行してしまえば、集まった12人が0番を殺したことになってしまいます。 さらにシンジロウは、参加者の死にたい理由を聞くうちに、自分たちは死ぬべきでないと考えるようになりました。 ユキが兄を植物人間にさせてしまったのも、いじめのターゲットになっているのも、自分が病にかかっているのも、小さな不幸がたまたま降りかかっただけなのです。死ぬという選択肢を選べるのであれば、生きるという選択肢も同じように選べるはずだと言い、この集いの中止を求めました。 参加者は、それぞれの悩みや自殺の動機を聞いているうちに、お互いのことを「死んでほしくない」と思うようになっていました。採決の結果、全員が中止に賛成したため、「集い」は解散することになったのです。

『十二人の死にたい子どもたち』が伝えたかったメッセージとは【考察】

サスペンス映画でありながら、若者の道しるべになってくれる作品

本作は、衝撃的なタイトルと、謎の死体、その犯人を巡る議論といった要素からは想像しづらい前向きな結末が用意されていました。 謎の死体や、犯人探し、そのトリックは物語に引き込むための手段であって、本作が伝えたかったメッセージは、彼ら12人が決断したラストに描かれていました。 12人がお互いに死んでほしくないと思ったのは、それぞれの悩みを知ることで生まれた感情でした。 死にとりつかれているから、同級生を殺してしまったから、好きなバンドマンが亡くなったから、ヘルペスに罹ったから……。他人からしたら「そんなことで?」と思う悩みでも、本人たちにとっては死を覚悟するほどの悩み。彼らが悩みを吐き出したことで、それは周囲の助けによって解決に向かい始めるのです。 だから、主催者であるサトシが唯一定めたルールが「議論」でした。サトシは、話し合うことでこの集いが中止になることを知っていたのかもしれません(実際に3回目の開催だった)。

生きることについて考えさせられる映画『十二人の死にたい子どもたち』

安楽死をテーマにした衝撃の密室サスペンス『十二人の死にたい子どもたち』は、2019年1月25日公開。 死にたいために集まった子供たちが、話し合いによってお互いを「死んでほしくない」と思うようになったのは、命は自分だけのものではないというメッセージの象徴かもしれません。 注目の俳優たちが集結した本作は、数年後には途轍もない豪華キャストが集結した伝説的作品として語り継がれているでしょう。前途有望な若手俳優たちの姿は、ぜひともスクリーンでチェックしましょう。