メリッサ・マッカーシーのプロフィール
「世界で3番目に稼ぐ女優」ときいて、どんな女性を思い浮かべますか?ジュリア・ロバーツやキャメロン・ディアスのような、日本でも有名な女優を思い浮かべるかもしれませんが、実は意外な人物が「世界で3番目に稼ぐ女優」だったのです。
その女優の名前はメリッサ・マッカーシー。きらびやかで美しいザ・ハリウッド女優とは全くかけ離れた、アメリカのどこにでもいるような普通なおばちゃんのような容姿ですが、なぜか一度見たら忘れられないインパクト。写真を見て「ああ、あの人か。」思う方も多いかもしれませんね。彼女は映画及びテレビ女優、コメディアン、脚本家、プロデューサーをこなす、実にパワフルな女性でもあります。
メリッサ・マッカーシーは1970年8月26日、イリノイ州プレインフィールドで生まれ、アメリカの田舎の、典型的な「ビッグ・アイリッシュ・カトリック・ファミリー」の中ですくすくと成長しました。
メリッサ・マッカーシーの演技のキャリアの始まりはニューヨーク。有名コメディクラブの 「スタンド・アップ・ニューヨーク」や「The Improv」でスタンダップコメディアンとして活動していたほか、ニューヨークでたくさんの演劇プロダクションに参加し、1990年代後半にロスに移るまでの間、積極的にコメディアクトのスキルを磨きました。
その後移り住んだロスで、有名な即席コメディー一座「The Groundlings」に参加。10年もの間この一座のメンバーを務めていましたが、その間映画やテレビ、舞台でキャリアを積みました。
長い下積み時代。そして『ギルモア・ガールズ』でブレイクへ
『キッド』(2000)、『チャーリーズ・エンジェル』(2000)、『go』(1999)、『恋の方程式 あなたのハートにクリック2』(2002)、『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』(2003)などたくさんの数のTVや映画に脇役として出演していたメリッサ。アニメ『キム・ポッシブル』(2002−2005)に声の出演をするなど声優としても活動していました。
そして2000年のテレビドラマ『ギルモア・ガールズ』で大ブレイク。主人公ローレライの親友スーキー役を務めました。
ギルモア・ガールズ以降、主要キャストとしてのオファーが増え始め、2007年にはジョン・オーガスト監督・脚本の『9-ナイン』、2007年から2009年まではABCのシットコム『サマンサ Who?』、2010年には映画『カレには言えない私のケイカク』と『かぞくはじめました』など話題作に次々出演。
そしてCBSのコメディドラマ『Mike & Molly』に主演したことで、彼女のキャリアは大きく飛躍。2011年に同作品で初めてエミー賞を受賞し、一流女湯への階段を一気に登りました。
プライベートでは2005年10月8日に長年交際していたベン・ファルコーンと結婚し、2007年5月5日に長女、2010年3月に次女が生まれています。比較的高齢出産だったにもかかわらず、メリッサは、第一子第二子ともに子供を産んで2、3ヶ月で職場復帰したパワフルなワーキングマザーでもあります。
『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』で注目を集める
そしてメリッサ・マッカーシーが、一流コメディ女優としての位置を不動のものにしたのが、『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』。この映画は2011年の大ヒットコメディ映画で、商業的にも批評的にも大成功しました。
恋も仕事もいまくいかない主人公のアニー。アニー親友リリアンが結婚することになり、アニーはブライドメイドに選ばれましたが、同じくブライドメイドである、新郎の上司の妻でパーフェクトなヘレンとウマが合わず、ことあることに対立。おなじくブライドメイドのメンバーである新郎の妹メーガンもハチャメチャで。トラブルばかり起こしてしまう。こんな状況の中で、結婚式までのドタバタを追ったストーリーです。
メリッサはが演じたのは、メーガン役。主人公の親友の結婚相手の妹役です。主人公ではなかったものの、メリッサの、下品で観客が引いてしまうような話題もギリギリのラインで笑いに持っていく演技力が大好評。主人公に引けを取らない存在感で、メリッサ・マッカーシーは同作の演技によりアカデミー助演女優賞にノミネートされたほか、その他の錚々たるアワードにもひっぱりだこでした。
2015年には世界で3番目に稼ぐ女優に
メリッサは2015年に「世界で3番目に稼ぐ女優」になりました。2014年から2015年に彼女はどのような活躍をしたのでしょうか。
夫が監督、自らが主演、脚本、製作総指揮を務めた『タミー』
彼女の旦那さんであるベル・ファルコーンとプロダクションを設立したメリッサ。映画『タミー』(2014)はそのプロダクションの第一号作品です。メリッサ自ら主演の他に脚本と製作総指揮を務め、夫ベン・ファルコーンが監督をしました。低予算映画だった割に興行収入的にはまずまずのヒットを記録。しかし評判は賛否両論だたった模様です。
こちらも彼女お得意のコメディ。夫には浮気され、職場のファストフード店も突然解雇され、やけっぱちになっていた主人公のタミー。家出することにし、車を借りに立ち寄った実家で話がこじれ、アル中の祖母を伴うことになってしまったからさあ大変。この祖母は厄介者で、旅先でことごとくトラブルが起こることに。。。
アクションにも挑戦した『スパイ』
もう一つ彼女が主演したのが『スパイ』というアクションコメディ。ジュード・ロウ、ジェイソン・ステイサムと共演しました。アメリカ合衆国では2015年6月5日に公開されるやいなや、批評家や観客から大絶賛の嵐でした。
メリッサが演じたのは、モニターで敵を監視しエージェントの無線に連絡するオペレーターとしてCIAに勤務するスーザン。スーザンは40歳の寂しい独身女性で、パートナーを組むエージェントのブラッドリー(ジュード・ロウ)に淡い恋心を抱いています。
ある日そのブラッドリーが突然行方不明に。仇討ちのため、彼女はオペレーターではなく、エージェントになることを上司に直談判。変装して囮捜査をすることを条件にエージェントになることをどうにか許されたスーザンですが、その仕事が意外に彼女に向いていたのです。新米おばさんエージェントのスーザンの大活躍を追った作品です。
『タミー』と『スパイ』双方の映画の功績で、一気にトップ女優に上り詰めたメリッサ。5月19日にはハリウッドのハリウッド・ウォーク・オブ・フェームに名前が刻まれました。
『ゴーストバスターズ』リブート版出演
オリジナルの公開から30年以上の時を経た現在、オール女性キャストで『ゴーストバスターズ』のリブート版が製作されることに。その主要メンバーにメリッサ・マッカーシーが選ばれました。
メリッサのほか、『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』で共演したクリステン・ウィグと、『サタデー・ナイト・ライブ』出身のレスリー・ジョーンズとケイト・マッキノンが、ゴーストバスターズとしてキャスティングされています。
オール女性キャストバージョンが発表された当初、このアイディアを批判する人たちもいました。メリッサをはじめ、共演者たちはこの批判に対しとても落胆したようですが、映画を素晴らしいものにしてこの批判を覆えそう!と一致団結したメリッサたち。果たしてどのような仕上がりになっているのか。本家を超える面白さなのか、とても楽しみですね。
メリッサが出演する『ゴーストバスターズ』リブート版は、全米で2016年8月19日に公開予定です。
メリッサ・マッカーシーの今後
女優業を飛び越えて大活躍中のメリッサ。2015年にプラスサイズ女性のサイズ服も充実したブランドMelissa McCarthy Seven7をたちあげ、それも絶好調。ノードストロームをはじめとした一流百貨店でも取り扱っていて大人気なようです。ファッション業界での活躍にも期待ですね。
『ゴーストバスターズ』以外にも2016年は出演作品が続々。『タミー』に引き続き、夫婦で脚本を担当し、メリッサ自身が主演、夫のベン・ファルコーンが監督した渾身の作品『The Boss』が公開予定です。
メディアにも積極的に露出していたアメリカで知らないものはいない、大金持ちのミシェル・ダーエル。シングルマザーの女性を秘書に雇った矢先に、インサイダー取引で逮捕されてしまいます。半年後出所したミシェルですが、チヤホヤしてくれる人がいないばかりか、すっかり忘れ去られた存在に。
秘書の家で居候することになったミシェルですが、ある日その家の娘が参加しているガールスカウトを見てある計画を企みます。それは彼女らをてなづけて、もう一度ミシェルの帝国を作り上げることでした。
2015年11月後半に、アメリカで予告編が公開されたばかり。秘書役のクリステン・ベルほか、ピーター・ディンクレイジ、キャシー・ベイツなどのハリウッドの大物俳優が出演。2016年4月8日に全米公開です。
また2010年から続いているテレビドラマ『Mike &Molly』にも引き続き出演することになっているメリッサ・マッカーシー。
2016年も多忙な一年になりそうですね。