2017年7月6日更新

根津甚八、色々な話題を呼んだ俳優に迫る!

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根津甚八

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渋い演技で人気を集めた俳優・根津甚八

根津甚八は、1947年生まれの山梨県出身。数々のドラマや映画に出演し、渋い役どころが多い人気の俳優でした。しかしながら近年はテレビで見かけることもなく、名前を聞くこともなくなりました。 NHK大河ドラマや黒澤明監督の映画などにも出演していた人気俳優の根津甚八は今どうしているのでしょうか。主な代表作や活躍ぶり、そして私生活や最近の話題をまとめてみます。

NHK大河ドラマ『黄金の日日』で大ブレイク!

根津甚八は、1978年に放送されたNHK大河ドラマ『黄金の日日』で、石川五右衛門役を務め人気を集めます。根津が演じる五右衛門の処刑シーンが、ファンの嘆願で先延ばしになるほどでした。若手俳優でしたが、六代目市川染五郎や栗原小巻、鶴田浩二、林隆三、津川雅彦ら数多くのベテラン俳優の中でも引けを取らない、堂々とした演技で話題となりました。 ちなみに、安土桃山時代の堺の豪商を描いた本作で呂宋助左衛門を演じた六代目市川染五郎こと松本幸四郎は、2016年の大河ドラマ『真田丸』でも同じ役柄を演じています。

根津甚八のオススメ出演映画

カンヌでグランプリ受賞の黒澤映画『影武者』【1980年】

Tetsuya__Tanoue 観る前にネットで評価を確認したら、あまり良くなく、さほど期待せずに鑑賞。 この作品のどこが駄作なんでしょう。。。 ただただ凄い!
Hideaki パーフェクト
黒澤明監督の映画『影武者』は、戦国武将・武田信玄の影武者として生きる男の運命を描き、世界中で大ヒットした映画です。カンヌ国際映画祭ではグランプリを受賞しました。 出演者の多くはオーディションで選ばれ、当時無名の俳優や新人俳優がキャスティングされています。また、エキストラの中には柳葉敏郎や山田五郎がいました。根津甚八は、影武者の近習である土屋宗八郎という重要な人物を演じています。

映画賞を総なめした主演映画『さらば愛しき大地』【1982年】

開発途中の茨城県の農村を舞台に、子供を事故で失った男が、愛人と覚せい剤に溺れ転落していく様が描かれます。 柳町光男監督は、本作のほか『十九歳の地図』『火まつり』『カミュなんて知らない』など監督した作品が数多くの映画賞を受賞している名匠です。本作も、多くの映画賞を総なめしました。主演を務めた根津甚八は、キネマ旬報主演男優賞及び日本アカデミー賞主演男優賞を受賞しました。共演は秋吉久美子です。

『リア王』をモチーフにした黒澤最後の時代劇映画『乱』【1985年】

Tetsuya__Tanoue なんとも、諸行無常とはこういう事なんだなと 震えあがった作品でした。。。 スケールも凄いし、役者も凄い、ストーリーはもちろん、演出も凄い。 なんといっても色が良い ピーターもカッコイい! すべて素晴らしい
シェークスピアの悲劇『リア王』をモチーフに、戦国時代を舞台にして父と子の確執や兄弟の争いを描いた黒澤映画。黒澤明監督による最後の時代劇として知られています。 根津甚八は、次男の一文字二郎正虎を務めました。1000名近くのエキストラを起用し米国から馬を輸入しての撮影は長期間に及びました。日仏合作で、壮大なるスケールで制作された巨編です。

交通事故で活動停止!!苦難の俳優人生

2002年頃、右眼下直筋肥大を患って目が悪くなり、ドラマや映画などへの出演は少なくなっていきます。2004年7月には、交通事故で自転車の男性をはね死亡させました。やはり、病気からくる視力障害が原因とみられています。 事故を起こした根津の憔悴ぶりは痛々しく、被害者の通夜に弔問に訪れた際には、フラフラと足元がおぼつかず、報道陣の問いかけにも答えられなかったようです。この事故の後、映画『るにん』(2004年)の出演を最後に活動を休止しています。

2010年9月俳優業引退、そして根津甚八を支え続けた妻の存在

根津甚八は、1994年に15歳年下の仁香さんと結婚しています。仁香さんは、病を患った根津を献身的に支えてきました。また、交通事故を起こし憔悴する根津に寄り添う姿も印象的でした。 さらにうつ病を患い、持病の椎間板ヘルニアも悪化し車いすで闘病生活を送っていた根津は、2010年9月、正式に俳優業を引退します。この引退宣言の際も、取材には仁香さんが応じました。闘病生活の記録を綴った「根津甚八」を出版し、その後の根津の様子も伝えています。 現在、仁香さんは「Jinka Nezu」というアクセサリーのブランドをプロデュース。また、インテリアに関わるデザイン関係の仕事などにも携わり、多岐にわたる活躍をしているようです。

2012年、根津甚八の和モノレゲエがCD化!?

俳優として活躍していた根津甚八ですが、デビューしたての頃から歌手としても活動していました。中島みゆきや宇崎竜童など有名アーティストに楽曲を提供してもらっています。 1982年に発表した4枚目のアルバム「火男」は、当時としては珍しく南フランスで録音され、その曲調は和モノレゲエというジャンルで呼ばれていました。「火男」は和モノDJシーンで評価が高く、2012年にCD化されました。 収録曲はクニ河内作詞の「TAXI-DRIVER」をはじめ、泉谷しげるが制作した「野良犬 PART II」、大野克夫作曲の「南回帰船」、「上海帰りのリル」など9曲で、本CDにはボーナストラックとして上田正樹の曲のカバー「しゃんそん」も収録されています。

映画『GONIN サーガ』で復帰!根津甚八の現在は?

mataro_mince 血塗れの雨の夜に取残された遺族達がそれぞれに生きてきた19年。悲しみを夜をトリガーに何度でも始まる。あの時の5人みたいによう「GONINサーガ」塚口3。血の匂いが薄くなり抑えたような色調が素晴らしい画面。どこか興醒めたような今に相応しい続編。できればGONIN観てから挑むべし。2015年11月9日 大阪バイオレンスシリーズ観て発奮したんじゃないのかと思ってしまう。前作見た人がそのまま楽しんでもらえるように作ってくれた気がするこういう映画の感想らしからぬ心遣いを感じたような気がして嬉しい。築地の卵焼きオヤジはいらん。もっとええ人おったやろうに。
Yusuke_Yamamoto 過去作観ていないがおもしろかった。 過去作観てない分最初状況の整理がつかなかったが、すぐ分かるはず。 キャラクターが魅力的。 みじめな人間達の悲哀とがむしゃらで泥臭いもがきのかっこよさ。破滅のカタルシス。 熱量感じた。 銃撃シーンかっこよすぎ。 テンポ良かった。 2015/10/3 TOHOシネマズ甲府
2010年に俳優業を引退した後、テレビなどに出演していなかった根津甚八ですが、2015年、11年ぶりに映画に出演しました。 1995年に公開された『GONIN』の続編で、主演の東出昌大をはじめ、桐谷健太、土屋アンナ、柄本佑、安藤政信らがキャスティングされました。ある5人組が起こした暴力団からの現金強奪事件の19年後を描いており、事件に深く関係する者たちが新たな戦いを繰り広げていくアクションバイオレンス映画です。 前回に引き続き石井隆が監督を務め、根津の役どころも前作と同じく、汚職で警察をクビになった元刑事・氷頭役でした。根津は、石井監督の熱心なオファーに出演を快諾したようです。 映画『GONIN サーガ』出演後の活動は、現在のところないようです。俳優引退宣言の際に、演出や脚本活動をしたいということでしたが、今のところ根津の手掛けた作品はありません。ブランクをものともせず素晴らしい演技を見せた根津甚八の、演出家や脚本家としての新たな活躍が期待されます。