2023年3月27日更新

【ネタバレ・閲覧注意】「ムカデ人間」1、2、3それぞれの特徴を驚愕エピソードと共に紹介

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ムカデ人間2

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そもそも「ムカデ人間」ってなんだよ……。【ネタバレ注意】

説明しよう。「ムカデ人間」とは読んで字のごとく、肛門を別の人の口に縫い合わせることで連結させ、ムカデ状態にした人間のこと。この非人道極まりない「ムカデ人間」を作りたくて仕方ないヨーゼフ・ハイター博士に始まり、彼を模倣するものが出始め、最終的には超大規模な「ムカデ人間」が誕生するというのが、本シリーズの概要です。 そんな「ムカデ人間」三部作を作品ごとに解説、トリビアなどを紹介したいと思います。では、早速記念すべき一作目から解説していきましょう。 ※本記事には「ムカデ人間」シリーズに関する重大なネタバレを含みます。未鑑賞の方はご注意ください!

第1作『ムカデ人間』を解説!マッドドクターが夢見た狂気の実現

あらすじ

ヨーロッパを旅行中だった美女二人リンジーとジェニーは、嵐の中で乗っていた車がパンクしてしまい立ち往生。近くの森を進むと、一軒家を発見。ずぶ濡れだったため、中に入れて助けてもらおうとします。その邸宅の家主は、シャム双生児分離手術の専門医、ヨーゼフ・ハイター。彼には一つだけ夢がありました。それは、分離する仕事ばかりをする彼ならでは(?)の夢、「つなげる」こと。 レンタカー会社に電話をしてもらうようにヨーゼフにお願いした彼女たちは、出された水を飲む。次の瞬間、起きたらそこはベッドの上。拘束された状態の彼女らの横には、謎の男が同じように横たわっていました。しかし、彼が体格的に二人の女性に合わなかったことで、ヨーゼフは男を殺害。代わりに、日本人の男カツローを捕らえるのです。 そして、三人揃った彼らに対し、自身の「ムカデ人間」計画について説明を始めます。

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ネタバレ

彼は、三人の人間を繋げてムカデ人間が作りたかったのです。ムカデ人間を作るには、まず膝の靭帯を切断。そして、歯を抜いてそれぞれの唇と肛門を繋げるとのこと。先頭にいる人間が食べたものが、真ん中にいる人間の消化器官を通って、最後の人間から排泄されるというのです。 自分の身に起きることを悟った彼らは必死に抵抗。その中でリンジーが拘束を解いて逃げますが、ヨーゼフに麻酔銃で捕らえられてしまいます。逃げたリンジーに怒った彼は、彼女を口と肛門の両方を切除する“真ん中”にすることにします。 そしてついに手術は成功し、三人は結合されてしまいます。嬉しさのあまり、彼らを犬のように調教して育て始めるヨーゼフ。しかし、失踪した二人の女性を探しに家に二人組の警察がやってきます。ムカデ人間の最後尾のジェニーが病気になって衰弱していたことから、ヨーゼフは彼女を取り除き、この二人の警察官を代わりに繋げようと考えました。

しかし、警察は一度捜査令状をとるために戻ってしまいます。その隙をついて、隠れていたムカデ人間がヨーゼフを攻撃。先頭のカツローがヨーゼフの首筋を噛み切ると、窓から逃げようとします。しかし、窓は開かずヨーゼフが追いかけてきたので、「人間でいたい」という言葉を残しカツローは自殺します。 その時、先ほど来た二人の警察官が邸宅に戻ってきます。ムカデ人間を見て驚いた彼らは、ヨーゼフと撃ち合い、結果三人とも死んでしまうのです。そんな中で、病気だったジェニーが絶命。真ん中のリンジーは、口と肛門を結合されたままで、誰も来ることのない邸宅の中、ただ一人自分の死を待つのみでした。

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本作のムカデ人間の特徴

本作のムカデ人間は、全ての始まり、記念すべき第一号です。先述の通り、ひざ関節の安定性を保つ靭帯を切断し、前歯と犬歯を取り除いて、唇は皮膚と粘膜の境界で切除。そして顎からほほまでV字に切り込まれて前の者の肛門へと繋がれるというやり方でムカデ人間を作りました。 とにかく、先頭のカツローは自分の肛門に結合されたリンジーにひたすら謝りながら排泄。常に男性の肛門に口がついている状態というだけでも絶望的なのに、これはあんまりです。シンプルだけど、嫌悪感がはんぱない。それが第1作目のムカデ人間の特徴といえるでしょう。 ちなみに、実は人間で実験する前に犬でも実験していたヨーゼフ。なので本作は「ムカデ犬」が登場する点でも必見です。

第2作目『ムカデ人間2』解説!ムカデ人間オタクが企てた戦慄の計画

あらすじ

一作目がなんと映画だったというオチから始まる本作。この『ムカデ人間』をとにかく愛する一人の男がいました。彼の名はマーティン。精神疾患を患う彼は、先生から検診を受けながら母親と二人暮らしをし、地下駐車場の夜間警備員の仕事をしていました。ペットのムカデを愛でる彼は、ヨーゼフ・ハイターに憧れ、いつしか自分を「ムカデ人間」を実際に作る夢に執着し始めるのです。 それから、マーティンは地下駐車場に訪れた人たちを気絶させ、次々に拉致して倉庫に監禁していきます。その中には、映画『ムカデ人間』でリンジーを演じた女優アシュリン・イェニーもいました。しかし、計画の最中母親に「ムカデ人間」に関する資料を見られてしまうマーティン。 実は彼は幼少期に父親から性的に虐待されていたこともあり、母は常に彼のことを疎ましく思っていました。気味悪い計画を知った彼女は、息子を罵りながらペットのムカデを殺そうとします。しかし、それに猛烈に怒った彼は母を殺害。 そしてついに監禁者が12人揃ったところで、彼の恐ろしい計画は実行されるのでした。

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ネタバレ

彼は12人を繋げはじめます。先頭は妊婦の女性でした。しかし、途中で彼女が死んでしまったのを見つけると、彼は泣きながら彼女を外します。代わりの先頭はアシュリンとなりました。さらに、施術中にショック死をした男をのぞいて、最終的に10人のムカデ人間が完成。 その後、偽オーディションでおびき出したアシュリンと同じ手口で、他の出演者も参加できるかもしれないという連絡を受けたマーティン。大喜びしながら、ヨーゼフ・ハイターのように下剤を飲ませたり、アシュリンの舌を抜いたり、やりたい放題。自身の性器に有刺鉄線を巻いた状態で、最後尾の女性をレイプするなど暴虐非道の極みを尽くします。

しかし、その頃死んだと思われた妊婦が蘇生。破水しつつも、悲鳴をあげながら逃げる彼女をマーティンが追います。彼女は車に乗り込みますが、エンジンがかからない。その時いきんだことで、赤ちゃんが生まれますが、彼女は赤子の頭部を踏み殺す形でアクセルを踏みます。 一方、倉庫ではムカデ人間が分裂し、5体ずつになっていました。女性を取り逃がしたこと、分裂が気に食わなかったマーティンは片方のムカデ人間を射殺。その時、アシュリンが先頭のムカデ人間が反撃を開始します。マーティンは彼らを射殺したり、ノコギリなどで首を切り落としていきます。最後、アシュリンだけとなると、彼女は彼を殴り、隙をついてムカデを彼の肛門に入れます。その後、アシュリンを殺したマーティンがムカデの入った腹を抱えて倉庫をでると、目の前にはエンドクレジット。実は、全て彼が『ムカデ人間』を観ながら見ていた夢だったのでした。しかし、その駐車場からは赤ん坊の泣き声が響き渡っていたのです……。

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本作のムカデ人間の特徴

本作のものは、一作目を模倣して作られたムカデ人間です。使用人数は4倍になっていますが、マーティンはヨーゼフと違って一般人。メスや麻酔といった、手術を行う道具もスキルもありません。そのため、彼はナイフやホチキスなどの工具を使ってムカデ人間を作るのです。麻酔も使用していないため、途中で男が死んだり、接合がめちゃくちゃなので排泄物が至るところから吹き出るなど、雑な作りをしていました。

第3作目『ムカデ人間3』解説!刑務所のコストカットで生まれたその数なんと500体!

あらすじ

舞台はアメリカ。刑務所の所長であるビルは、かなりのサディスト。囚人に日常的に拷問していたため、医療費がかさむばかり。そんなことから、ビルは施設にかかる膨大な維持費に悩まされていました。そしてある日、ヒューズ州知事から「何か改善策をあげなければ、クビにする」と脅されてしまいます。 そんな彼に、映画『ムカデ人間』『ムカデ人間2』のファンの会計士ドワイトが、囚人をムカデ人間にすればコストが削減できると提案。彼らは監督のトム・シックスと接触し、医学的に可能であることを伺います。そして、刑務所の囚人たちに映画を見せると、彼らは自分の身に起こることを察して暴動を起こします。 これを鎮火した刑務所側は、外科チームを5つ用意した状態で、大掛かりな手術を初めていくのでした。

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ネタバレ

そして完成した500体のムカデ人間。ビルは満足げにヒューズ州知事にこれを見せます。 知事は刑務所の独裁的かつ暴力で囚人らを支配するやり方に反対しており、またこの計画にも異議を申し立てていました。意見の対立するヒューズ州知事とビルとの関係は犬猿の仲でしたが、ムカデ人間を実際見て、「これぞアメリカが必要とするものだ。これで私も大統領になれるかもしれない。天才的アイデアだ、このまま続けてくれ」とワケの分からないことをビルたちに言い出します。

巨大ムカデ人間は刑期がある囚人のみで構成されていました。しかし、終身刑または死刑の囚人は、なんと手足を切断された、「イモムシ人間」に改造されてしまいました。この中に、手違いでビルの性欲処理相手だった秘書デイジーが紛れ込んでしまいます。 一度、ヒューズ知事にこれを「人外だ」と非難されたことで責任を全て立案者のドワイトになすりつけようとしたビル。しかし、褒められたことで手柄を独り占めにしようとして、ドワイトを射殺します。最後、彼は上半身裸で見張り塔から雄叫びをあげるのでした。

本作のムカデ人間の特徴

本作も模倣されたムカデ人間ですが、全2作との大きな違いは“取り外し可能”という点です。なにせ、刑期を終えた囚人は出所しなければいけません。そのため、実際に歯を抜く代わりに、開口器で口を開けたまま固定して縫合。膝の靭帯も切らず、関節を麻痺させるような形で最大限に身体負担を減らしています。 また、後半に接合されている人間に栄養が行き渡りにくいという問題点も、ビタミン剤を投与するなどして解決。 さらに、顔を固定するのに革のバンドを使うことで、取り外しも簡単にできるというので、傷は口の周りと肛門の周りの縫い跡飲みになるというわけです。ビルは、口の周りについた12の縫い跡が“元受刑者”の証になるといい、ヒューズ州知事に再犯の可能性を下げる効果があると説得しました。

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「ムカデ人間」シリーズのトリビア

ムカデ人間は実在した

実は『経済の呼吸』という著書の中に、ムカデ人間が実在したという記述があります。それは、1934年の世界恐慌時代のハイチ共和国でのこと。豪華客船の見世物として、双子の少年が金属の器具を用いてムカデ人間にされていたのです。実際に縫い合わされていない分、まだマシというか……。 排泄物を兄が食べる、という見世物として当時の倒錯した乗客が“興奮”していたのだそう……。

『ムカデ人間2』の主人公はかなりの日本オタクだった!

『ムカデ人間2』で狂気的な主人公マーティンを、『ムカデ人間3』では会計士ドワイトを演じた英俳優のローレンス・R・ハーヴィー。実は彼はかなりの親日家なのです。特に70年代の歌謡曲やピンク映画のファン!中でも谷ナオミの『生贄夫人』がお気に入りなのだそう。マーティンは日本語を勉強していることも、公言しています。 ちなみに、『ムカデ人間2』は日本の「ギニーピッグ」シリーズを参考にしたそうです。

『ムカデ人間3』は実は豪華キャストだった

シリーズの最終作となった『ムカデ人間3』は、その集大成として今までのシリーズに登場してきた俳優が登場します。ビルはヨーゼフ・ハイターを演じたディーター・ラーザー。受刑者333はカツローを演じた、北村昭博。 そして、何よりシリーズ3部作の監督・脚本を担当したトム・シックスが、『ムカデ人間3』では本人役で登場するのだから面白いです。

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『ムカデ人間』決して食事中には観ないように……。

食事

B級映画としてカルト的人気を誇る、本シリーズ。ネタ作りのためにも、一見の価値はある作品です。しかし2作目はとにかく残酷描写が激しく、3作目はとにかく下品な内容のため免疫のない方はご注意ください。そして、くれぐれも食事前後に観ないように……。