2017年7月6日更新

日米英13メディアの2015年ベスト映画をまとめてみた

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米ローリング・ストーン誌が選ぶ2015年の映画ベスト10

1位 スポットライト 世紀のスクープ 2位 スティーブ・ジョブズ 3位 キャロル 4位 マッドマックス 怒りのデス・ロード 5位 ブルックリン 6位 ストレイト・アウタ・コンプトン 7位 タンジェリン 8位 オデッセイ 9位 スター・ウォーズ エピソード /フォースの覚醒 10位タイ インサイド・ヘッド 10位タイ アノマリサ(原題) 上位に選ばれた作品がアカデミー賞作品賞を受賞する傾向にある米ローリング・ストーン誌が選ぶ2015年のベスト映画は『スポットライト 世紀のスクープ』。アカデミー賞作品賞にノミネートされ、他にも数多くの賞を受賞している大本命です。ほかに『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『ブルックリン』『オデッセイ』も作品賞にノミネートされています。

米ハリウッド・レポーターが選ぶ2015年の映画ベスト10

1位 ザ・トライブ 2位 ブルックリン 3位 サウルの息子 4位 レヴェナント 蘇えりし者 5位 The Diary of a Teenage Girl(原題) 6位 アノマリサ(原題) 7位 マッドマックス 怒りのデス・ロード 8位 Seymour: An Introduction(原題) 9位 さざなみ 10位 キャロル 同じアメリカのメディアでもミニシアター系が多いのが米ハリウッド・レポーター。1位はなんと全編セリフなし字幕なしの『ザ・トライブ』でした。観る人を選ぶ非常に衝撃的な映画です。2位にランクインしたシアーシャ・ローナン主演の『ブルックリン』は2016年7月全国公開が予定されています。コアな映画ファンのためのランキングといえそうですね。

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米2015年AFIアワード(順不同)

スター・ウォーズ/フォースの覚醒 マネー・ショート 華麗なる大逆転 ブリッジ・オブ・スパイ インサイド・ヘッド マッドマックス 怒りのデス・ロード オデッセイ ストレイト・アウタ・コンプトン ルーム スポットライト 世紀のスクープ キャロル アメリカン・フィルム・インスティチュート(AFI)のリストが発表されたのは12月15日。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』は12月18日でしたので、公開前の映画が選出されたことになります。大作系かつアメリカの大衆向けのランキングといったところでしょうか。マストで観ておきたい作品は教えてくれますが、コアな映画ファンにとっては新たな発見はないかもしれません。

英エンパイア誌が選ぶ2015年のベスト映画21

マックス『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
©︎Warner Bros./Photofest/Zeta Image

1位 マッドマックス 怒りのデス・ロード 2位 セッション 3位 インサイド・ヘッド 4位 エクス・マキナ(原題) 5位 スター・ウォーズ エピソード /フォースの覚醒 6位 ボーダーライン 7位 スティーブ・ジョブズ 8位 オデッセイ 9位 イット・フォローズ 10位 キャロル 11位 アメリカン・ドリーマー 理想の代償 12位 バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) 13位 ミー・アンド・アール・アンド・ザ・ダイイング・ガール(原題) 14位 ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション 15位 ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲 16位 アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン 17位 マクベス 18位 ブルックリン 19位 インヒアレント・ヴァイス 20位 ソング・オブ・ザ・シー 海のうた 21位 ジュラシック・ワールド やはり強い『マッドマックス 怒りのデス・ロード』。本作と『セッション』は各ランキングで上位を席巻しています。このランキングを見て残念に思うのは4位の『エクス・マキナ(原題)』が日本未公開であること。DVDスルーになる可能性が濃厚になっていますが、どこかのミニシアターで上映してくれないものでしょうか。

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英ガーディアン紙が選ぶ2015年の映画ベスト10

1位 さざなみ 2位 ブリッジ・オブ・スパイ 3位 A Syrian Love Story(原題) 4位 ルック・オブ・サイレンス 5位 キャロル 6位 エイミー(原題) 7位 Mistress America 8位 インヒアレント・ヴァイス 9位 さよなら、人類 10位 ホワイル・ウィアー・ヤング(原題) 米ハリウッド・レポーターに雰囲気の似たランキング。ミニシアター系が多いです。大作も『ブリッジ・オブ・スパイ』という重厚な作品がランキングしていること、『さざなみ』が1位、『ルック・オブ・サイレンス』が4位というところから、重め、暗めな作品が観たい方は参考になるランキングと言えるかもしれません。

英サイト&サウンド誌が選ぶ2015年の映画ベスト20

1位 黒衣の刺客 2位 キャロル 3位 マッドマックス 怒りのデス・ロード 4位 Arabian Nights(原題) 5位 光りの墓 6位 No Home Movie(原題) 7位 さざなみ 8位 サウルの息子 9位タイ エイミー(原題) 9位タイ インヒアレント・ヴァイス 11位タイ アノマリサ(原題) 11位タイ イット・フォローズ 13位 あの日のように抱きしめて 14位タイ Girlhood(英題) 14位タイ 神々のたそがれ 14位タイ インサイド・ヘッド 14位タイ タンジェリン 14位タイ Taxi Tehran 19位 ホース・マネー(原題) 20位 ルック・オブ・サイレンス 妻夫木聡、忽那汐里も出演した『黒衣の刺客』が1位。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『インサイド・ヘッド』以外はほとんどミニシアター系という、こちらもコアな映画ファンのためのランキングと言えそうです。

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英whatculture.comが選ぶ2015年の映画ベスト20

インサイド・ヘッド
(C)2015 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

1位 インサイド・ヘッド 2位 バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) 3位 ラブ(原題) 4位 セッション 5位 キャロル 6位 マッドマックス 怒りのデス・ロード 7位 アメリカン・ドリーマー 理想の代償 8位 ビースト・オブ・ノー・ネーション 9位 ブルックリン 10位 マクベス 11位 スター・ウォーズ エピソード /フォースの覚醒 12位 博士と彼女のセオリー 13位 ブリッジ・オブ・スパイ 14位 Slow West(原題) 15位 オデッセイ 16位 イット・フォローズ 17位 スティーブ・ジョブズ 18位 ザ・ヴァンパイア 残酷な牙を持つ少女 19位 エクスマキナ(原題) 20位 キングスマン 大作系中心のランキングでありながら『ザ・ヴァンパイア 残酷な牙を持つ少女』などもしれっとランクインしているというバランスタイプのランキングです。3位にランクインしているギャスパー・ノエ監督の『ラブ(原題)』は2016年春日本公開予定です。

日本:2015年第89回キネマ旬報ベスト・テン

【2015年 第89回日本映画ベスト・テン】

1位  恋人たち 2位  野火 3位  ハッピーアワー 4位  海街diary 5位  岸辺の旅 6位  GONIN サーガ 7位  この国の空 8位  ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判 9位  母と暮せば 10位タイ  きみはいい子 10位タイ  ローリング (次点:「駆込み女と駆出し男」「バクマン。」) 『恋人たち』が1位という、非常にキネ旬らしいランキング。邦画ファン向けというスタンスに思えますが、多くの邦画ファンが意外に思ったのは樹木希林主演の『あん』がランクインしていないこと。ランキング発表時、ネット上では意外だという声が多く聞かれました。

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【2015年 第89回外国映画ベスト・テン】

1位  マッドマックス 怒りのデス・ロード 2位  アメリカン・スナイパー 3位  アンジェリカの微笑み 4位  バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) 5位  黒衣の刺客 6位  神々のたそがれ 7位  セッション 8位  雪の轍 9位  インヒアレント・ヴァイス 10位  おみおくりの作法 (次点:「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」) エンタメ色の薄いランキングでありながら、1位は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』というところに、ただのアクション映画ではない『マッドマックス』の凄みを感じます。ミニシアター系の作品が多くランクインしていることからも日本の映画雑誌の中ではコアな映画ファンに寄った雑誌と言えるでしょう。

日本:SCREEN映画評論家が選んだ2015年度外国映画ベスト20

1位 バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) 2位 セッション 3位 マッドマックス 怒りのデス・ロード 4位 イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 5位タイ アメリカン・スナイパー 5位タイ 黄金のアデーレ 名画の帰還 7位 パプーシャの黒い瞳 8位 博士と彼女のセオリー 9位 キングスマン 10位 フォックスキャッチャー 11位タイ ナイトクローラー 11位タイ ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション 13位 マイ・インターン 14位 おみおくりの作法 15位 アリスのままで 16位 Mommy マミー 17位 イントゥ・ザ・ウッズ 18位 はじまりのうた 19位タイ インヒアレント・ヴァイス 19位タイ ビッグ・アイズ このランキング集を見てきた方にとってはおなじみの作品が並ぶランキング中にあって、ひときわ目を引くのは『パプーシャの黒い瞳』。2013年公開のポーランド映画です。2016年1月6日にレンタルが開始されていますので、ご興味ある方は観てみてもいいかもしれません。

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日本:映画秘宝が選ぶ2015年度映画ベスト30

1位 マッドマックス 怒りのデス・ロード 2位 キングスマン 3位 セッション 4位 グリーン・インフェルノ 5位 ジュラシック・ワールド 6位 野火 7位 ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション 8位 ナイトクローラー 9位 007 スペクター 10位 ジョン・ウィック 11位 アメリカン・スナイパー 12位 チャッピー 13位 ウォーリアー 14位 バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) 14位 ワイルド・スピード SKY MISSION 16位 アントマン 17位 ヴィジット 18位 フォックスキャッチャー 19位 GONIN サーガ 20位 インヒアレント・ヴァイス 21位 スター・ウォーズ エピソード /フォースの覚醒 22位 クリード チャンプを継ぐ男 23位 恋人たち 24位 アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン 25位 神々のたそがれ 26位 プリデスティネーション 27位 コードネーム U.N.C.L.E. 28位 ストレイト・アウタ・コンプトン 29位 シェフ 三ツ星フードトラック始めました 30位 孤高の遠吠え 『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『キングスマン』『セッション』という鉄板のトップ3に続いて4位にランクインしたのは食人映画『グリーン・インフェルノ』。この作品をベストテンに入れなきゃ映画秘宝の名が廃る!という熱いコメントが寄せられていました。

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日本:FILMARKS AWARDS 2015

1位  マッドマックス 怒りのデス・ロード 2位  セッション 3位  キングスマン 4位  スター・ウォーズ/フォースの覚醒 5位  マイ・インターン 6位  ジュラシック・ワールド 7位  ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション 8位  はじまりのうた 9位  ワイルド・スピード SKY MISSION 10位タイ  イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 10位タイ  007 スペクター ユーザーの投票によって選出したランキング。年に映画を数本しか観ない人でも楽しめる映画が揃っているという点で、非常に優しいランキングと言えるでしょう。8位に『はじまりのうた』がランクインしていることに日本の映画業界の未来に一筋の光を感じました。

ライムスター宇多丸のシネマランキング2015!

1位 マッドマックス 怒りのデスロード 2位 ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション 3位 スターウォーズ/フォースの覚醒 4位 フォックス・キャッチャー 5位 インサイド・ヘッド  6位 恋人たち 7位 野火 8位 海街diary 9位 きみはいい子 10位 ヴィジット メディアではありませんが、メディア並みの影響力があるということでライムスター宇多丸のシネマランキング。洋画6本、邦画4本というバランスのとれたランキング。このほかにもワースト映画、ベスト・ガイ、ベストガール、シネマ流行語大賞など様々な切り口で2015年の映画を総括しているので気になる方はライムスター宇多丸のシネマランキング2015!をのぞいてみてください。

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Ciatrが選ぶ2015年公開のおすすめ映画ランキングTOP20【洋画編】

1位 スター・ウォーズ エピソード /フォースの覚醒 2位 マッドマックス 怒りのデス・ロード 3位 セッション 4位 Mommy マミー 5位 バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) 6位 クリード チャンプを継ぐ男 7位 イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 8位 ストレイト・アウタ・コンプトン 9位 ナイトクローラー 10位 パレードへようこそ 11位 キングスマン 12位 雪の轍 13位 博士と彼女のセオリー 14位 ピエロがお前を嘲笑う 15位 はじまりのうた 16位 ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション 17位 アントマン 18位 プリデスティネーション 19位 マーシュランド 20位 アメリカン・スナイパー こうして各メディアのランキングを見てきたあとでCiatrのランキングを見てみますと、なんというか、ベタです。ベタではありますが他のメディアは取り上げていない『パレードへようこそ』『ピエロがお前を嘲笑う』『マーシュランド』といった良作を取り上げているところを是非とも評価していただきたい今日この頃です。

Ciatrが選ぶ2015年公開のおすすめ映画ランキングTOP15【邦画編】

1位 あん 2位 野火 3位 海街diary 4位 恋人たち 5位 きみはいい子 6位 バクマン。 7位 駆込み女と駆出し男 8位 私たちのハァハァ 9位 くちびるに歌を 10位 ビリギャル 11位 ヒロイン失格 12位 ソレダケ/that's it 13位 木屋町DARUMA 14位 幕が上がる 15位 リトル・フォレスト 冬・春 Ciatr編集部は各メディアで『あん』が上位にランクインしているだろうと思っていたのですが、こうして並べてみるとCiatrだけが空気を読まず『あん』を絶賛するという状況に。しかし、Ciatr編集部は、『あん』は全国民が観るべき傑作であると考えています。この作品を1位にしなければメディアとしての存在価値が危ぶまれると、『あん』を全力で1位にしたのでした。映画『あん』は3月16日ブルーレイ、DVDが発売になります。