タップできる目次
- 15位:カンヌ国際映画祭で批評家週間グランプリを受賞した問題作
- 14位:コメディー?ミステリー?楽しみいっぱい
- 13位:ナチスの強制収容所から生還した妻と、変貌した妻に気付かない夫の愛の行方
- 12位:現代社会で共同生活を送る4人のヴァンパイアの面白すぎる日常
- 11位:一人の天才の苦悩の人生、大人気ロックバンドの名曲誕生に迫るヒューマンドラマ
- 10位:2人の平行線は様々な出来事をきっかけに交わるのでしょうか
- 9位:一男二女が奏でる、ひと夏のビター&スイートな青春物語
- 8位:15年の歳月をかけて制作された、アレクセイ・ゲルマン監督の遺作
- 7位:インドミステリー映画のオールタイムベスト
- 6位:震災をきっかけに心に傷を負った家族の物語
- 5位:ラストまで気が抜けないスペイン発の傑作ミステリー
- 4位:直視できるか!原作は超過激な問題作
- 3位:衝撃のラスト
- 2位:エンターテインメント性皆無!重い足取りで展開するイラン発の衝撃的戦争映画
- 1位:オールタイムベスト監獄映画
15位:カンヌ国際映画祭で批評家週間グランプリを受賞した問題作
2015/04/18 ユーロスペースにて あまりの期待値の高さから、公開当日に鑑賞しました。結果は期待の遥か上ゆく大傑作でした。僕程度の感性でこの映画に”期待”していたことが恥ずかしくなります。今年のベスト選ぶのが簡単になりました。 閉鎖的なろう学校での青年たちの非行を描いた物語。売春、盗難、強姦などを見ているとはじめに感じた「ろう者でも非行をするんだ」という感想がこの映画で最も否定されるべきものでした。モラルの最底辺を描くことで鑑賞者に根付いた差別意識を矯正していきます。 映像の過激さにも容赦がありません。今後問題になるであろう、終盤の”中絶シーン”で後ろの座席から嗚咽が聞こえました。こんなに公開規模の狭い映画を見に来る物好きが吐きそうになるのですから、常人に耐えうるものではありません。ラストシーンの衝撃も異常。観客全員の鳥肌か立つ音が聞こえたエンドロールは初めてでした。序盤の落ち着いたシーンは化けの皮をかぶっているようにしか思えませんし、強制的に視点が固定される驚異的な長回しにも悪意しか感じられません。 以上の凄まじい内容の映画の中で、つい忘れそうになるのが全編手話で語られるという点。意欲的な工夫により発声による会話を拾うことを回避しています。手話だけで過激になるのか、という心配は全くの杞憂。手話だからこそ、ここまで過激になったとしか思えません。 映画関係ではない大学の友達と一緒に観に行きました。はじめは『ナイト・ミュージアム3』が観たい、と言っていた彼ですが最終的に「ちょっとマイナーな映画がいいなあ」と言うので一緒に見ました。鑑賞後彼は言葉少なに渋谷TSUTAYAに消えていきました。彼がどんな映画を借りたのか、不安でしょうがありません。
全編セリフなし、字幕なしという衝撃的な作品。ナレーションも音楽もありません、と言うと、ストーリーがわからないじゃないかと思われるかもしれませんが、それが明瞭にわかってしまうから驚きです。 情報量の少なさを補っているのは、直接的な描写です。性描写、暴力シーンなどをこれでもかというほど直接的に映し出しています。普通に面白い映画が好きな方にはおすすめできませんが、今まで観たことがないような映画を観たい方にはおすすめです。
14位:コメディー?ミステリー?楽しみいっぱい
長年の介護職で婚期を逃した妄想癖のある三十路女リザ。実は妄想ではなく彼女と観客だけに見える日本人歌手トミー谷の幽霊。そんな彼女に言い寄る男が次々に不審死を遂げる。怪しんだ警察は中年捜査官を潜入させる「リザとキツネと恋する死者たち」13。ブタペスト爆笑Xファイル。むっちゃおもろい。2016年2月17日 なにこれ?なにこれ?って笑っている間にずんずん話は進みラストまで引っ張ってってくれる。歌にダンスにしっかりとしたストーリーに大満足。日本人歌手トミー谷はソロバンをマイクに持ち替えたトニー谷だ。1970年代設定なので当時のハンガリーファッションにも注目。ジャパネスクがまったく違和感なく物語に添加されているのがたまらなくおもしろい。ハンガリアンサウンドと日本語歌謡の融合も見事!実はこっそりサントラ7インチもERIK SUMO AND THE FOX FAIRIES名義でリリースされているので要チェック。https://youtu.be/CBYQI_DCg9M
とあるお手伝いさんが雇い主の未亡人を殺され、その謎を追っていくハンガリーのミステリー映画です。 日本好きな監督が日本の伝説にヒントを得て作った、ということですがなんで日本のこれがここで関係してるの?ここで出てくるの?というシーンも結構あって、人によっては勘違い感が否めない作品です。ですがそれは全て、日本への愛に満ち溢れています。 昔そういう作品があり、散々叩かれましたが、監督は日本大好きを言い続けていました。 ジャンルは、オカルトファンタジー・サスペンスという感じのエンターテインメントです。
13位:ナチスの強制収容所から生還した妻と、変貌した妻に気付かない夫の愛の行方
時は第二次世界大戦後のベルリン。 アウシュビッツ収容所で奇跡的に生還した主人公は、顔に深い傷を負っていた。整形手術を受けるが、彼女の望みは「元の顔に近いままで」 それは生き別れになった愛する夫が自分だと分かってくれるようにとの望みからだった。 ジャケ画からして、夫と再会するが彼には既に女性がいて、なんやかんやありながらも元妻と分かりラストは抱き合ってハッピーエンド!なんて勝手にストーリーを想像していたのですよ...(今思うとありきたりでツマラン(^_^;) 人は見たくないもの、信じたくないものを無意識のうちに記憶から削除できる生き物なのかもしれない。映画「フレンチアルプスで起きたこと」の夫がそうだったように。 ラストシーン。彼女の歌声に全て持っていかれた。歌うは「スピーク・ロウ」 開けられたドアには光が溢れている。 短いながらもいつまでも心に残る秀作。
1945年6月、ベルリン。ナチスの強制収容所から奇跡的な生還を果たしたネリーは、顔に大怪我を負ったため再建手術を受けます。愛する夫・ジョニーとの幸せな生活を取り戻そうとしますが、ジョニーは妻だと気付かないばかりか、妻になりすまして遺産を山分けしようと持ちかけてきて……。 夫は本当に愛してくれていたのか、それとも自分を裏切ったのか。ネリーはその真意を確かめるため、ジョニーの提案を受け入れ自分の偽物として生活し始めます。 ネリーがジョニーのピアノ伴奏で歌いあげる、ラストシーンの「スピーク・ロウ」。ジョニーは本当にネリーを愛していたのか。という問いの答えは曖昧のまま、二人のその後はこの曲によって観客に委ねられます。あなたは、二人の愛の行方をどのように想像しますか?
12位:現代社会で共同生活を送る4人のヴァンパイアの面白すぎる日常
えーーーー、なにこれ可愛い…… たまたまDVD借りたら完全に当たりだった ヴァンパイアの日常をドキュメンタリー風に撮った映画 人間のカメラマンをフツーに受け入れ、フツーにカッコつけて自分たちの生活を紹介してるヴァンパイアたちの可愛いことよ! いろんな時代のヴァンパイアが同居してて笑える、かつての召使いとスカイプで話すシーン超笑えた それにしてもスチューはみんなに愛されすぎだろ!こういう感じの面白さ大好き!
年齢も時代もバラバラなヴァンパイア、ヴィアゴ・ディーコン・ヴラド・ピーター。ニュージーランドの首都ウェットリンで共同生活を送り、毎晩のように歌って踊る陽気な日々を過ごしていました。ある日、人間をうっかりヴァンパイアに変えてしまい、その親友のスチューをシェアハウスに招いたことで大騒動になって……。 ホラー要素はほぼなく、終始コメディタッチで描かれるモニュメンタリー形式の作品。”ヴァンパイアならでは”が満載で、美女の首筋に噛みついたら血が噴き出したり、狼男とのトラブルなどハプニングが絶えません。 面白おかし過ぎる斬新な設定が話題になり、トロント国際映画祭などで観客賞を受賞。最も驚くべき点は、大筋の脚本はあったものの全て俳優たちの即興演技ということ!個性的なヴァンパイアたちは、演じた俳優の面白さが反映されているということなのでしょう。
11位:一人の天才の苦悩の人生、大人気ロックバンドの名曲誕生に迫るヒューマンドラマ
誰しもどこかで聴いたことのある、思わず口ずさんでしまうメロディを作り続け、現代のポップミュージックのマスターピースを打ち立てた偉大なバンド・ビーチボーイズ。フロントマンにしてほぼ全ての楽曲の作詞作曲を手掛けたブライアン・ウィルソンの、苦渋に満ちた人生を描いた今作。彼らの音楽のように、爽やかに明るく響いたものではなかったようです。 もう、途中お腹痛くて苦しかった。スタジオミュージシャンたちに手放しで褒められ可愛らしくはにかむ少年のようなブライアンが、その無垢さゆえに、虐待を繰り返した父に怯え、薬を投与する医師に操られ、才能ゆえの仲間たちとの軋轢に苦悩する姿が、もう本当に辛かった。 ラストのあの曲は、全ての救いのように響いて、ああ、良いものを見たなあと心から思わせてくれるのも小憎らしい。帰り道に聴くのはもちろん「ペット・サウンズ」。
1960年代、人気の頂点を極めていたカリフォルニアのロックバンド「ザ・ビーチ・ボーイズ」。その中心的存在であるブライアン・ウィルソンは、メンバーとの食い違いや父親との確執、新作へのプレッシャーからドラッグに溺れていきます。メリンダと言う女性との出会いで、ブライアンは再び希望を取り戻すのですが……。 長きに渡る苦悩の日々を、主演を務めたポール・ダノとジョン・キューザックが見事に体現。60年代と80年代、2つの時代を行き来しながら描かれる伝記的映画に仕上がっています。 映画タイトルにもなった『Love And Mercy』を始め、シングルチャートで英2位を記録した『God Only Knows』。サーフィン・サウンド時代の代表曲『I Get Around』などの名曲たちが、ブライアンの人生と共に流れていきます。
10位:2人の平行線は様々な出来事をきっかけに交わるのでしょうか
「グッド・ストライプス=素晴らしき平行線」て意味なんですね。観終わって、タイトルの意味を噛みしめる。 妊娠を機に、流れで結婚へ向かって奮闘する2人の姿がリアル。あんないけ好かない女と浮気しちゃうし、名前も女の子みたいで頼りない感じの真生(まお)だけど、笑顔で「大丈夫」と言ってくれた緑とは上手くやってけそう。ヘッドアクセ&白無垢姿がお似合いで、スゴく素敵でした☆ フレンチブルもカワイ過ぎ(^o^) 表情がたまらなかった~ 機会があったら、また観たい作品です。
長年付き合っている、もうそろそろ倦怠期かと自覚している個性的なカップルが女性の妊娠を機会に、今まで避けていた面倒くさい事や人間関係に踏み込むことになっていくゆるふわ系のコメディーです。 授かり婚をきれいに描きすぎている映画です。現実はもう少しドロドロしていてもおかしくないのでしょうが、映画全体にゆるい雰囲気を醸し出していて、所々くすっと笑えるコメディータッチになっています。
9位:一男二女が奏でる、ひと夏のビター&スイートな青春物語
なんて愛おしい作品なんでしょう。 切なくて胸が痛くなったりもしたけど、思わず抱きしめたくなるような主人公。 劇中の曲も素敵すぎる!思わず一緒にリズムを取ってしまったり。 No music No lifeな私にとってまたお気に入りの音楽映画が増えました。 イギリス訛りも大好き!
スコットランドの人気バンド「ベル&セバスチャン」が、2009年にリリースした同名のソロアルバムをミュージカル映画化。バンドのフロントマン、スチューアート・マードックが脚本と監督を担当しました。 舞台は、スコットランドのグラスゴー。拒食症で入院しながらミュージシャンを夢見る少女・イブは、病院を抜け出してクラブハウスを訪れました。そこで、青年・ジェームズと音楽仲間のキャシーと知り合い、友情と恋愛に揺らぎながら音楽活動を始めていくことになります。 ミュージカル映画の名に相応しく、劇中にはポップなミュージカルシーンがたくさん詰まっています。スチュアート監督が拘ったという、50年代~70年代の古着ミックスなスタイリングにもぜひ注目してみてください。
8位:15年の歳月をかけて制作された、アレクセイ・ゲルマン監督の遺作
他の星に昔の地球のような文明の発芽を見た地球人は30人の観察者を領主として送り込む。しかし水捌けの悪い惑星で怠惰に慣れた民衆は賢者を迫害し焚書、争いを繰返すばかり「神々のたそがれ」京都南。水は低きに流れ淀みながらも命をつなぐ。怒号放屁汚泥に糞便血尿唾が混ざり合う色のない世界。2016年11月12日「ファンタスティック!SFナイトvol.2」オールナイト上映3本立て中の3。3時間大長編。カメラのアップの連続が作る強烈な圧迫感や色のない世界のあまりに汚い様子に驚くが、なぁにすぐに免疫がつく。SFという枠組みを超えてこの世界観が訴えるものは普遍的であると認めながらも自分たちはそうじゃないと思い込みたい気持ちが綯い交ぜになる。夜中の3時半からの上映なのに明け方まで夢中で観ていました。
ロシアの巨匠アレクセイ・ゲルマン監督が、ストルガツキー兄弟のSF小説『神様はつらい』を映画化。完成目前で逝去した父の遺志を継ぎ、映画監督の息子が共同脚本を務めた母と共に完成させました。 舞台は、とある惑星の都市アルカナル。文明が地球から800年ほど遅れた土地を調査するため、科学者・歴史家など30人の学者が派遣されました。しかしそこでは、権力者による圧制・殺戮・知識人の粛清が行われていたのです。惑星の人々から神のように崇められた地球人の一人、ドン・ルマータは、繰り広げられる蛮行をただ傍観するしかなかったのですが……。 画面に広がるのは、泥や糞尿などにまみれた不衛生な世界。中世ルネサンス期を思わせる日常は、私たちの日常からかけ離れた別世界のように感じます。そんな中、どうにもならず行き詰る主人公の姿に、自分と重ねてしまう瞬間があることでしょう。
7位:インドミステリー映画のオールタイムベスト
急に連絡が途絶えた夫を探しに、ロンドンからコルカタまでやってきた妊婦のヴィディヤ。夫の足跡を追うが、誰一人として知るものもいない。ただ、夫に似てるという2年前の地下鉄の毒殺事件の容疑者の手がかりをつかむ。夫は妻を捨てたのか、事件に巻き込まれたのか、それとも夫が犯人なのか。 ごちゃごちゃしたコルカタの喧騒、美しい妊婦、真面目な警官、追えば追うほど深まる謎、はらはらする。伏線を拾い、暗示もちゃんと説明されて、きれいな終わりかたやった。
インド映画といえば歌や踊りというイメージが強い方もいらっしゃるかもしれませんが、本作は硬派なミステリー映画です。 行方不明になった夫を探しにコルカタに来た女性が、深い陰謀へと巻き込まれていくというストーリー。インドのアカデミー賞、フィルムフェア賞で監督賞、主演女優賞など5部門を受賞し、ハリウッドでのリメイクも決定されています。
6位:震災をきっかけに心に傷を負った家族の物語
国内上映延期の話などいろいろ気になっていた映画。話はベタかもしれないが、映像は力があった。泣けました。
実際に中国で起こった地震をリアルに描いた映画です、と書きますと震災映画かと思われるかもしれませんが、本作は震災映画というよりむしろ家族の人間ドラマ映画といった方が的を得ているだろうと思います。描写される家族の深い葛藤、苦悩、そして愛は、普通に生活している私たちの心に深く突き刺さります。 当初は国内上映は2011年3月26日に予定されていましたが、東日本大震災が3月11日に発生し、甚大な被害と震災に遭った方たちに配慮して、公開が延期されていました。
5位:ラストまで気が抜けないスペイン発の傑作ミステリー
すごいよかった、 クライムサスペンス感がハンパじゃなかった。なんと自然な伏線と回収、そして収拾のつかなさ加減。 主人公たちが犯人にもだが、時代背景にも翻弄させられる点もよかった。 この事件の背景が、単に犯人によるものでなく社会の構造が産んだものなんだろうとおもった、おそらく巷にある事件もそういうものが多いのだろう。なんどもみたくなる。 説明の量がちょうどだった。 すごい画力。 殺人の追憶とセブンを思い出す。 まいりました。
1980年のスペインの田舎町で起きた少女誘拐殺人事件をふたりの刑事が捜査していくというミステリー映画。間違いなく傑作ではあるものの、気を抜いて伏線を見逃すと楽しめなくなる恐れがあり、また物語が淡々と進んでいくため、鑑賞前日にはしっかりと睡眠を取っていた方がよろしいかと思われます。ミステリー好きは体調を万全にして是非! この作品は、スペインのアカデミー賞であるゴヤ賞で作品賞、監督賞など10部門を受賞しました。
4位:直視できるか!原作は超過激な問題作
借金を払おうとしない奴らの元に、ヤクザが送り込むのは手足を失った男。そんな男を支える子分との話。 オープニングは最高です。手足の無い遠藤憲一が大変に横暴。その家の娘に酒を注がせて手を舐め、尿を漏らして拭かせて、挙げ句の果てには大まで…。いや、この映画やばいんちゃうんか…。と思ったのですが、そこから先は毒少なめ。暴力描写には力が入りますが、介護映画の様相を呈してきます。手足を失ったことで地位と尊厳を失った男と、それを直向きに支える子分の間には次第に愛情が芽生えてくる。オチは普通のヤクザ映画のようになっています。遠藤憲一、木下ほうかなど腕のある役者が揃っていながら、やや演技が下手に見えるのは演出のせいもあるのかな。 個人的には遠藤憲一が家に居座ったままわがままで怒鳴り散らす90分!みたいな映画の方が観たかったかもしれない。
四肢のないヤクザが借金の取り立てをするというだけで、観たくないと思う人もいるかもしれません。しかし、衝撃度からいえば2015年の邦画で間違いなくナンバーワンの作品です。 体当たりの演技を披露した武田梨奈にも注目。
3位:衝撃のラスト
伊藤洋司さんおすすめ作品 全編台詞無し! 果たして何がいいのか!?確かめに行ってみようじゃないか。と思い鑑賞。 これはすごい。何がすごいって台詞がないにも関わらず、これってこういうことなの?この後こうなるってことなんじゃないの?ってのがなんとなく分かるし、様々な表現、描写がうわっ面白いと感じられた。 それと、主人公の女の子がとんでもなく美少女。さらには特に僕が感じたのは少女の手の動き。手の動きというか手でもって何かを扱う時の動きっていうのかな?それがものすごく美しかった。
主役を演じる新人女優はまるで実写ナウシカと一部で話題になったほどの美少女。全編セリフなしで送られる本作の魅力は美少女、映像美、そして衝撃のラストシーンでしょう。2016年3月ごろまで全国のミニシアターで順次公開されていますので、お近くの劇場でやっているのであれば是非!
2位:エンターテインメント性皆無!重い足取りで展開するイラン発の衝撃的戦争映画
2015年は『ザ・トライブ』『草原の実験』とセリフなしの傑作ミニシアター映画が公開された年でした。 本作も序盤はほぼセリフなし。30分くらい経って、ようやくセリフがあります。同じ日に『マイ・ファニー・レディ』を観たのですが、セリフ量の差が凄まじかったです。 ほぼセリフなし、と書きましたが、数少ないセリフも、通常のセリフとしての役割を果たしていません。本作の登場人物は4人。イラン人、イラク人、アメリカ人、赤ちゃんです。赤ちゃんを除く3人にそれぞれセリフがありますが、3人とも言語が違うため、数少ないセリフは言語によるコミュニケーションが不能であることをさらに補強するという役割を持っています。そういった意味では、セリフが全くない『ザ・トライブ』『草原の実験』よりもディスコミュニケーションな映画であると言えるでしょう。 また本作は、戦争映画という文脈でも語ることができます。イラン人の少年の目から見た戦争を描いているというものですので、是非とも『アメリカン・スナイパー』とともに観ていただきたい作品です。『アメリカン・スナイパー』を今年のメインストリーム戦争映画代表とするなら、本作はミニシアター戦争映画の代表。『アメリカン・スナイパー』ほど万人に勧められる作品ではありませんが、エンターテインメント性のないミニシアター映画でも問題なく観れる、むしろそういった作品の方が好きだという方には、本作を全力でプッシュさせていただきたいと思います。 観る際のポイントとして、前半と後半の少年の行動の違い、というところに注目してみるといいかもしれません。
過酷な状況下でけなげに生きる少年の目を通して、人間ドラマを描くイラン映画です。戦争の残酷さを描き切り、終焉を迎える映画は、見終わったあとしばらく立てませんでした。
1位:オールタイムベスト監獄映画
野生と社会がカオスと化した刑務所の物語。何をどう感じていいのかわからないけど、なんか凄い映画でした。きっと人間の心をそのまま写したような世界観。
原題は『Starred up』。刑務所の専門用語で少年院から大人の刑務所へ昇格するという意味です。海外の批評家サイトRotten Tomatoesで99%という驚異の高評価を得ていたこともあって、公開前から映画ファンの間では期待を集めていた作品。その期待は裏切られることはありませんでした。