2020年4月25日更新

犯罪映画おすすめ12選 非日常が凝縮されたクライムムービーをピックアップ

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おすすめの犯罪映画・クライム映画を紹介 サスペンスからコメディまで

スリリングな展開が魅力の犯罪映画、クライム映画は昔から人気が高く、これまでも多くの作品が製作されてきました。現実ではなかなか体験できない、裏社会や犯罪に巻き込まれた人々の姿を描き、病みつきになる人も多いでしょう。 今回はそんな犯罪・クライム映画の中から観て損のない名作をピックアップしました。

『ドライブ』(2011年)

天才的運転技術を持つ逃がし屋をライアン・ゴズリングが好演!

『きみに読む物語』のライアン・ゴズリング主演。監督はデンマーク出身の新鋭ニコラス・ウィンディング・レフンが手がけ、2011年に第64回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞しました。 天才的な運転技術を活かして昼はスタントマン、夜は逃がし屋として働く男が主人公。彼は同じアパートに住んでいる女性アイリーンと恋に落ちますが、彼女には服役中の夫がいました。愛する女性を守るため命をかけて戦う主人公の姿をスタイリッシュに描きます。 緊張感溢れるカーチェイスの冒頭シーンから中盤のロマンス、そしての後半バイオレンスへ展開へ。セリフではなく映像で語る、目が離せない作品です。

『ユージュアル・サスペクツ』(1995年)

痛快などんでん返し!緻密な伏線に騙される極上のクライム映画

1995年公開のどんでん返し映画の傑作『ユージュアル・サスペクツ』。脚本のクリストファー・マッカリーは第68回アカデミー脚本賞を、ケヴィン・スペイシーがアカデミー助演男優賞を受賞しています。 捜査官クラインが船の爆発事故で生き残った男の尋問を始めるところから始まり、物語は6週間前に戻ります。銃器強奪事件の容疑者として警察に集められた容疑者5人組。彼らは釈放後協力して宝石強奪を決行します。調子に乗る彼らの前に伝説のギャング、カイザーソゼの右腕と名乗る弁護士が現れました。彼の提案により5人の運命は思わぬ方向へ転がっていくのでした。 現在と過去を行き来して進むストーリーは見ている人を混乱させます。そしてラストのオチを知ってからもう一回観るのもおすすめ。ちりばめられた伏線の多さに驚くことでしょう。

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『パルプ・フィクション』(1994年)

無駄話、バイオレンス、タランティーノ作品の魅力にあふれる犯罪映画

映画タイトルの『パルプ・フィクション』はアメリカではくだらない犯罪小説のことを意味します。端的に内容を説明するとひとつのギャングにまつわる話です。 ロサンゼルスのあるレストランで2人組のカップルが突然、銀行強盗を始めるところから物語ははじまります。一方、2人組ギャングのヴィンセントとジュールズはボスの命令で騙し取られたアタッシュケースを取り返すため奔走していました。彼らのボス・マーセルスはプロボクサーのブッチに八百長試合を持ち掛けていましたが、彼は土壇場でボスを裏切り金を持って逃亡。始めは関わりのないと思えた複数の話が意外なところで繋がっていきます。 話の筋とは関連性のない内容に思える会話シーンやバイオレンスなシーンがふんだんに盛り込まれておりタランティーノの作風を世間に知らしめる一作になりました。

『タクシードライバー』(1976年)

孤独な男の闇を描く傑作クライムムービー

マーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロ主演の黄金コンビが送るアメリカン・ニューシネマの傑作です。 ベトナム帰りの青年トラヴィスはニューヨークの街をタクシーで流しながら、鬱屈とした感情を持て余していました。彼は世間とのズレを埋めることができず、やがて世間は汚れ切っている、自分が浄化しなければ、という思いに駆られていきます。闇ルートから銃を手に入れたトラヴィスは自己鍛錬を続ける日々のなか、ある計画を思いつくのでした。 犯罪映画の中で、どこか物悲しく社会の矛盾を掘り下げたメッセージ性の強い作品です。若き日のロバート・デ・ニーロが演じる主人公の姿にはどこか哀愁が漂います。

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『時計じかけのオレンジ』(1971年)

傑作ディストピア小説をキューブリックが映像化

『時計じかけのオレンジ』
©Warner Bros./Photofest/zetaimage

アンソニー・バージェスのディストピア小説をスタンリー・キューブリックがマルコム・マクダウェルを主演に迎え映画化した作品です。 不良少年たちの暴力が横行している未来のロンドン。そこに住むアレックスも仲間と徒党を組み日々ケンカや盗み、レイプに明け暮れる生活を送っていました。 しかし、ある夜中年女性を殺してしまったことで仲間からの裏切りにあい刑務所に送られてしまいます。2年後、アレックスはある実験の治験者になることを条件に社会復帰を提案され承諾。その実験とは一切の攻撃的な思考をなくす洗脳実験でした。 スタンリー・キューブリック監督の大胆な映像演出、各シーンで効果的に使われる音楽に注目です。

『ヒート』(1995年)

アル・パチーノ&ロバート・デ・ニーロの夢の共演!激しい銃撃戦が見どころのクライム映画

アル・パチーノ&ロバート・デ・ニーロというハリウッドの名俳優を主演にした犯罪映画。1989年に製作された人気テレビドラマをマイケル・マン監督がセルフリメイクしました。 主人公ニール・マッコーリーは犯罪のプロ集団のリーダー。彼は仲間を率いて現金輸送車を強奪します。この事件の捜査に乗り出したのがロス市警のヴィンセント。わずかな手がかりからニールの犯行だと突き止め追跡を開始するのでした。 見どころはラストにあるロス市警との銃撃戦です。実際の銃撃音をサンプリングし、俳優に本物の銃で訓練させてから撮影したというほどのこだわり。迫力満点、臨場感あふれる名シーンです。

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『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(1999年)

ガイ・リッチーが鮮烈なデビューを果たしたクライム映画

ガイ・リッチー監督が鮮烈なデビューを果たしたクライムムービー。一攫千金を狙う田舎者の4人の若者と、たくさんのギャングたちが入り組んで争奪戦を繰り広げる様はアクション映画としても見ごたえたっぷりです。 舞台はロンドン・イーストエンド。チンピラ4人組のリーダー格だったエディは町を牛耳るハリー相手にカード賭博をけしかけますが、逆に八百長を仕掛けられて多額の借金を背負ってしまいました。 返済期間は1週間と決められピンチに陥った4人の耳に、隣人の強盗計画の話が聞こえてきます。奪った品を横取りしようとたくらむ4人でしたが、事態は思わむ方向に転がります。 登場人物が全員どこかぬけたところがあり、悪いことをしていても憎めません。後半にあるアクションシーンも見事ながらどこか愛嬌のあるクライム映画です。

ciatr厳選!実話ベースのクライム映画

犯罪者を主役に取り扱うクライム映画はフィクション作品が多く、ありえない展開なものがほとんどです。しかし中には実話をベースにした犯罪映画もあり、フィクションよりもぶっとんだ設定のものもちらほら。 今回集めたのは実話ベースのクライム映画の中でも、本当に起きたことなの?と疑ってしまうような内容のものを厳選しました。

『運び屋』(2018年)

80代で麻薬の運び屋となった男を名優イーストウッドが演じる

80代で麻薬運び屋となった園芸家のレオ・シャープの事件を基にクリント・イーストウッド自ら監督・主演を務めたクライム映画です。 かつて園芸家として有名になり仕事一筋で生きてきたアール・ストーンは、事業に失敗し今は金もなく孤独な老人として暮らしています。自宅を差し押さえられて途方にくれていた彼は、車の運転さえすればいいという仕事を持ち掛けられ快諾。しかし簡単な仕事と引き受けたはずが、実はメキシコの麻薬カルテルの「運び屋」だったのです。 イーストウッドとの実人生とも重なり、80代でも破天荒で衰えを感じさせないアールが魅力的に描かれています。

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『モンスター』(2004年)

アメリカ初の女性連続殺人犯をシャーリーズ・セロンが演じる

アメリカ史上初の女性連続殺人犯として逮捕されたアイリーン・ウォーノスをモデルにしたクライム映画。主演のシャーリーズ・セロンは13キロ体重を増やし、特殊メイクを施して熱演。アカデミー女優賞に輝きました。 娼婦のアイリーンは貧しい家庭で虐待されて育った過去がありました。彼女はバーで出会ったセルビーと暮らすお金を稼ぐために娼婦として働きます。ある日、客から暴行を受けてパニックになったアイリーンはその男を殺してしまいました。一時は娼婦を辞めようとしますが、学もない彼女が社会に受け入れられることはありません。絶望して娼婦に戻ったアイリーンでしたがまた衝動的に殺人を犯してしまうのでした。 殺人は許されない行為とはいえ、彼女の人生はあまりに凄惨です。どこか1つでも環境が変わっていれば彼女は人を殺さなかったかもしれない。そう考えさせられる映画です。

『チェイサー』(2009年)

韓国の連続殺人事件をモデルにしたサスペンス映画

2004年韓国で起きた連続殺人事件を基にした犯罪映画。モデルの殺人犯ユ・ヨンチョルは10か月で21人を殺害し、韓国社会に衝撃を与えました。 デリヘルを経営するジュンホは元刑事。彼の店から女たちが相次いで失踪します。同じ時期、世間では連続猟奇殺人事件が発生。やがて店の客だった青年ヨンミンが容疑者として逮捕されます。ヨンミンはあっさりと自供しますが、証拠がみつからず釈放されてしまい……。 連続殺人鬼をたった一人で追う元刑事の追跡劇を緊張感たっぷりに描いています。ハイスピードな展開に目が離せなくなるクライム映画です。

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『スリー・ビルボード』(2018年)

警察の怠慢に憤り3つの看板を掲げた母親

スリー・ビルボード (ゼータ)
© 2017 Twentieth Century Fox

亡き娘のために3つの看板広告を掲げた母親の物語です。娘のために孤軍奮闘する母親ミルドレッドをフランシス・マクドーマンドが熱演。また、住民からの支持が絶大な警察署長役をウディ・ハレルソンが演じています。 アメリカの田舎町で暮らしていたミルドレッドは愛娘を殺されたことで人生が一変。なかなか犯人を捕まえられない警察に業を煮やし、警察への抗議のために巨大な3枚の看板を町はずれに設置しました。しかし彼女の行動を批判する警察や住民との間に埋まらない溝が生まれ、いさかいを起こしてしまう両者。やがて事態は考えもしない方向に転がっていきます。 一言で善悪と切り捨てられない深みのある人間描写がこの映画の見どころです。

『永遠に僕のもの』(2019年)

アルゼンチンの新星ロレンソ・フェロが美しき連続殺人犯を熱演

アルゼンチンで12人以上を殺害した少年カルロス・ロプレド・プッチをモデルにした映画です。 舞台は1971年ブエノスアイレス。人を魅了する美貌を持った17歳の少年カルリースは、両親の心配をよそに窃盗や強奪を繰り返していました。 転校先でラモンという青年と出会い魅了されたカルリースは、彼に取り入りラモンの父親ホセと3人で強盗を繰り返すようになります。ホセは欲望が尽きないカルリースを危険視しますが、2人はどんどんのめりこんでいき、やがて事態は連続殺人へと発展するのでした。 美しい殺人者をロレンソ・フェロが演じ、『オール・アバウト・マイ・マザー』などで知られるスペインの名匠ペドロ・アルモドバルがメガホンを取りました。

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犯罪映画はフィクションもノンフィクションも傑作多し

今回はフィクションから実話を基にした作品までおすすめの犯罪映画を厳選して紹介しました。気になった作品を是非鑑賞してみてください。犯罪映画で普段は決して味わえないスリルを味わってみませんか。