ヤクザ映画おすすめランキング【極道・任侠】

2017年10月26日更新

日本映画において、ヤクザを主人公にした映画は重要な位置を占めています。戦後から今日に至るまで、様々なタイプのヤクザ映画が製作され人気を博してきましたが、その中からおすすめの30作品を選び、ランキング形式でご紹介します。

日本映画を語るなら外せない!ヤクザ映画の名作たち

世界的にも高い評価を得てきた日本映画とその歴史を語る上で、絶対に外せない大きな柱のひとつがヤクザ映画です。極道もの・任侠ものなど様々に呼ばれてきましたが、邦画の王道としてこれまで数々の名作を生んできました。 一言でヤクザ映画と言っても、人気シリーズ化して多くのファンに愛された作品、娯楽エンターテインメントに留まらず批評家からも高い評価を得た傑作、国民的大スターを生んだ作品など、その内容はいろいろです。 ここでは広くヤクザ映画と呼ばれるものの中からおすすめの30作品を選りすぐり、ランキング形式でご紹介します!さて、誰もが知るあの作品はどこにランクインしているでしょうか?

30位:『仁義なき戦い』の大ヒットに続く東映実録ヤクザ映画路線の1本【1975年】

『仁義なき戦い』の記録的大ヒットを受け、東映が量産した実録ヤクザ路線のうちの1本です。深作欣二監督と菅原文太主演の最強コンビでありながら、本作では菅原がヤクザではなく刑事側を演じているということで人気の高い作品です。 広島を想定した西日本のある都市を舞台に、一人の悪徳刑事とヤクザの関係から両組織の癒着と警察権力の腐敗を描きました。 主人公となる倉島警察署の刑事・久能を菅原文太が、大原組の若衆頭・広谷を松方弘樹が演じています。菅原と同じく刑事役の山城新伍が、ヤクザ役の川谷拓三を暴力的に取り調べするシーンが有名です。

29位: 三池崇史監督による傑作ヤクザ映画のリメイク【2002年】

藤田五郎の小説を原作に、深作欣二監督が圧巻の迫力で映画化に成功した傑作『仁義の墓場』のリメイクです。新たに監督をまかされたのが、多くの話題作を手掛け続けている三池崇史です。 戦後に実在したヤクザ・石川力夫の壮絶過ぎる半生を描いた実録映画であり、石川がモデルの主人公・石松陸夫を岸谷五朗が熱演しました。また石松が世話になる沢田一家の沢田忍には山城新伍、妻の智恵子には有森也実が扮しています。 1975年の深作版とは異なる新しい着想が取り入れられ、三池監督らしい容赦ない冷徹さが本作の大きな見どころとなっています。

28位:物議を巻き起こした、シャブ中毒のヤクザを主人公にした異色作【1996年】

山口組顧問弁護士だった山之内幸夫の著作を原作に、覚せい剤の虜になってしまった一人のヤクザの破天荒な生きざまを描いた異色作です。あまりに反社会的な内容を危惧した映倫から成人指定を受けたばかりか、「シャブ」のタイトルが物議を巻き起こしました。 主人公は覚醒剤にはまってしまった大阪の極道・真壁五味です。弱小だった巌竜組の若頭ながら巨大な増田組幹部の女に一目ぼれして結婚し、やがて組長となったあとは覚醒剤も絡む組同士の抗争に巻き込まれていきます。 真壁を役所広司、妻の鈴子を早乙女愛が演じました。過激で奇抜な内容にも関わらず、日本映画プロフェッショナル大賞では特別賞を受賞しました。

27位:長渕剛が主演した人気ドラマのその後を描いた劇場版【1999年】

1988年に放送され大ヒットしたテレビドラマ『とんぼ』および1997年の『英二ふたたび』のその後を描いた劇場版です。長渕剛扮する一匹狼のヤクザ・小川英二が繰り広げる騒動と愛の絡んだ人情物語が展開します。 刑務所から8年ぶりに出所してきた英二が、行方不明の妹あずさを探すため熊本にやってきます。そこで出会った中国人の梅花、さらにあずさのため、背後にいる村川組に単独で闘いを挑む姿が描かれました。 俳優として高い評価を得ていた長渕にとっては『オルゴール』『ウォータームーン』に続く3作目の主演映画にあたり、前作でタッグを組んだ黒土三男監督が本作のメガホンもとっています。

26位:大ヒットシリーズ5部作に続く、番外編となる新シリーズ第1弾【1974年】

広島を主な舞台に壮絶なヤクザ抗争を描いて大ヒットした「仁義なき戦い」オリジナルシリーズ5部作ののち、深作欣二監督と菅原文太主演により再スタートした新シリーズ第1弾です。 再び時代をさかのぼった昭和25年の広島を舞台に、主人公となる山守組若衆の三好万亀夫が、敵対する組長暗殺による服役を終えたあとの内部抗争が描かれます。 三好を菅原文太が演じるほか、若山富三郎、松方弘樹、田中邦衛ら豪華キャストが引き続き出演していますが、一部をのぞいて主要キャストの多くが5部作とは異なる役柄で登場します。そのため、番外編という位置づけになっています。

25位:ヤクザから足を洗った男が再び古巣に舞い戻るとき 【1985年】

かつて大阪のミナミで「人斬り夜叉」として恐れられた伝説のヤクザ・修治も、今は背中の刺青を隠し、小さな港町で漁師をしながら妻子と穏やかに暮らす身。ところが、町にやってきた螢子とそのヒモ・矢島と関わったことで、再びミナミに足を向けざるを得なくなってしまいます。 暗い過去を背負う修治を高倉健、互いに惹かれあうことになるヒロインの螢子を田中裕子、矢島を北野武が演じました。他にもいしだあゆみ、大滝秀治、小林稔侍ら豪華キャストが脇を飾っています。 監督を務めたのは、高倉健とコンビを組んで数々の作品を手掛けてきた降旗康男です。

24位: 第二次広島抗争の終焉を描く、シリーズ5部作の4作目【1974年】

大ヒットした「仁義なき戦い」オリジナルシリーズの第4作目にあたる作品です。3作目のストーリーから引き続き、昭和38年から翌年にかけて激烈を極めた暴力団抗争、第二次広島抗争を描きます。 明石組と神和会という敵対する2つの巨大暴力団。それぞれの傘下にある組同士の闘いが激しさを増す中、警察は暴力団の撲滅を狙い「頂上作戦」を企てるのでした。当時の社会情勢を背景に、盛り上がる反暴力の動きとそれに対応した警察の動きが本作の主軸になっています。 監督は深作欣二、主人公である明石組系広能組組長の広能昌三を演じる菅原文太はそのままに、より多くの人物が複雑に絡んで熾烈な闘いを繰り広げます。

23位:北野武監督が手掛けたコメディータッチの異色ヤクザ映画【2014年】

シリアスなバイオレンスをテーマにしたヤクザものを数多く手掛けてきた北野武監督が、これまでの作風とは異なるコメディーの要素を主軸に取り入れて発表した異色作です。 かつては「鬼の龍三」と恐れられたものの、老いて引退した元組長の高橋龍三が主人公です。居場所がなく肩身の狭い思いをしていた上に、ある日まんまとオレオレ詐欺に引っ掛かってしまうことに。そんな龍三が元ヤクザの老いぼれジジイ7人と組んで再び奮起する姿を描きました。 主人公を藤竜也が演じたほか、近藤正臣、中尾彬、矢島健一、萬田久子らユニークなキャストが個性的な人物を演じています。もちろん派手なアクションシーンも見ごたえ十分です。

22位:ヤクザの虚しさを哀感いっぱいに描いた鈴木清順監督作【1963年】

平林たい子の小説を原作に、『ツィゴイネルワイゼン』の鈴木清順監督が独特の世界観で描いた仁侠アクションです。東京の下町を舞台に、ヤクザの掟に反逆を試みる男たちの悲哀と葛藤をドラマチックに描きました。 敵対する吉田組に対し、伊豆組の立て直しを図る幹部である主人公の鶴田を小林旭が演じています。「渡り鳥」シリーズで日活を代表する人気スターとなっていた小林が、『関東遊侠伝』に続いて主演した任侠ものです。 また松原智恵子や中原早苗ら日活の人気女優たちが、アウトローに生きる男たちの熱い物語を華やかに彩っています。

21位:東映の初期任侠路線を代表する人気シリーズの第7作目【1970年】

「人生劇場 飛車角」シリーズで人気俳優となった鶴田浩二が、新たに取り組んだ同じ任侠ものが「博徒」シリーズです。同時進行で製作された両シリーズにより、鶴田は任侠スターとしての地位を不動のものとしました。 特に人気の高い第7作目は、高倉健、若山富三郎、藤純子、鶴田浩二ら東映のオールスターが総出演した大作として知られています。明治41年の賭博禁止令をきっかけに、荒政一家の親分が引退したことで巻き起こった抗争を描きました。 岡田茂と俊藤浩滋という任侠映画の一時代を築き上げた2人のプロデューサーが初めて黄金コンビを組んだシリーズです。1971年まで全10作が公開されましたが、舞台設定やエピソードは毎回異なり、どれも続編的繋がりはありません。

20位:倉本聰が高倉健のために書き上げた人間ドラマ【1978年】

テレビドラマ『北の国から』で知られる倉本聰が高倉健のために執筆した脚本が、降旗康男監督の手により映画化されました。 組を裏切った兄貴分の松岡を殺し、15年間を刑務所で過ごした東竜会幹部の加納秀次。服役中は松岡の一人娘・洋子に身分を偽って養育費を送り続け、出所後には堅気になるつもりだった加納を、残酷な現実が待ち受けていました。 不器用な生き方しかできない孤独な加納を高倉健、松岡を池部良、洋子を池上季実子が演じています。その他にも北大路欣也、田中邦衛、小林稔侍ら豪華なキャストが脇を支える哀切な人間ドラマです。