2020年6月17日更新

「チャイルド・プレイ」シリーズ全8作、チャッキーの恐怖を振り返る【意外なトリビアも】

『チャイルド・プレイ』
© PARAMOUNT/zetaimage

人気ホラー映画「チャイルド・プレイ」シリーズの全作品を徹底解説します!各作品におけるチャッキーの特徴や違い、物語のあらすじも紹介。また、その他シリーズの主要キャラクターとともに、チャッキーの恐怖を振り返りましょう。

目次

30年以上の歴史を持つ人気ホラーシリーズ「チャイルド・プレイ」を振り返り!

次々と人を襲う不気味な人形というオリジナリティ溢れる設定で、世界中に熱狂的なファンを持つ「チャイルド・プレイ」シリーズ。ホラー作品ながらコミカルな印象を抱かせる不思議な魅力を持ち、2020年現在リブート版を含めて全部で8作品が公開されています。 今回は、そんな人気ホラーシリーズの各作品を紹介しつつ、改めてその魅力に迫っていきましょう。

恐怖の殺人人形チャッキーとは?

『チャイルド・プレイ』(2019)
© 2019 Orion Releasing LLC. All Rights Reserved. CHILD’S PLAY is a trademark of Orion Pictures Corporation. All Rights Reserved.

「13日の金曜日」シリーズのジェイソンや、「エルム街の悪夢」シリーズのフレディなどと並び、世界的に有名なホラーキャラクターであるチャッキー。しかし、なぜ彼は人を襲うようになったのでしょうか?その秘密は第1作目にあります。 元々はチャッキーは、おもちゃ屋で売られていた「グッドガイ人形」という普通の人形でした。しかしあるとき、チャールズ・リー・レイという連続殺人鬼がおもちゃ屋にやって来ます。彼は刑事に撃たれたため瀕死の状態でした。そしてチャールズの強い怨念とブードゥー教の秘術により、彼の魂はグッドガイ人形に乗り移ったのです。 そして不運にもその人形はとある少年へのプレゼントとして買われ、チャッキーは再び魂を人体に移すため人々に襲いかかるようになりました。

『チャイルド・プレイ』(1988年)

シリーズの原点!恐怖はここから始まった

1988年にアメリカで公開されたシリーズ第一作目です。400万ドルという低予算で制作された作品でしたが、全世界で大ヒットを記録。最終的には4400万ドル以上の興行収入を稼ぎ、後のシリーズ化につながりました。 殺人鬼の魂が乗り移った人形・チャッキーと、わずか6歳の幼い少年・アンディの壮絶な戦いの原点が描かれます。 当初のチャッキーの設定はアンディの血が混ざった結果命を宿し、アンディの怒りに反応して周囲の人間に襲い掛かるというものだったそうです。しかし殺人鬼の魂が宿る設定に変えたことで、結果的にチャッキーのキャラクター性により幅が出たといえます。

『チャイルド・プレイ2』(1990年)

前作から2年後……。恐怖の人形が再び姿を現す

前作の大ヒットを受けて制作されたシリーズ第2作目。前作と比べて3倍以上の製作費が投入された結果、チャッキーの動きがより豊かになっています。監督を務めたのは、前作で脚本を担当したジョン・ラフィア。 アンディがチャッキーを破壊してから2年後。グッド・ガイ人形の製造メーカーはイメージ回復を図るため、密かにチャッキーの残骸を復元していました。そして蘇ったチャッキーは、復讐を果たすためアンディの元に姿を現し、再び惨劇の幕が上がることに。 今作のチャッキーの特徴は、非常に人間らしさが増しているところです。人形ですが、アンディたちに傷を付けれらるとしっかり血も流します。人間に戻ろうとする殺人鬼の魂がそうさせているのかもしれません。

『チャイルド・プレイ3』(1991年)

アンディとチャッキーの戦いに終止符が打たれるシリーズ第3弾

1991年に公開されたシリーズ3作品目。前作からわずか9か月後の公開と、非常にハイペースで制作されました。そのためシリーズ生みの親のドン・マシーニはアイデアを練る時間がなかったと語っており、その出来に納得できていないようです。 前作から8年後、チャッキーの元となったグッドガイ人形が再び販売されることになります。しかし生産ラインに誤ってチャッキーの血が混入。再び殺人鬼の魂が乗り移った人形が復活し、チャッキーはアンディの元へ向かうのでした。 16歳になったアンディは恋や友情を経験しており、その様子をチャッキーが覗き見るシーンが印象的です。その姿は、まるで子供を見守る親のようにすら見えます。しかし、チャッキーの残虐性はシリーズ随一と評判です。

『チャイルド・プレイ/チャッキーの花嫁』(1998年)

チャッキーの元恋人登場!大幅な路線変更が話題となった作品

『チャイルド・プレイ/チャッキーの花嫁』
© UNIVERSAL PICTURES/zetaimege

前作から7年ぶりの新作となったシリーズ第4弾。これまでのシリーズと比べコメディ要素が増えたことで、賛否両論を巻き起こしました。しかし、全世界で5000万ドル以上の興行収入を叩きだしチャッキー人気の健在ぶりをアピールしています。 前作の惨劇から10年後。バラバラになっていたチャッキー人形を、彼が人間だったころの恋人ティファニーが縫合し復元します。しかし再び魂が宿った悪魔の人形は彼女を殺害。そしてその魂は、ウェディングドレスを着た人形に乗り移りました。2人は再び人間の体を手に入れるべく、次々と殺戮を繰り広げます。 今作のチャッキーの特徴は、とにかくユーモラスなところ。ティファニーとの掛け合いは、観客を爆笑の渦へと巻きこみます。また本作では、これまでキーマンだった子供に焦点が当てられていないことにも注目です。

『チャイルド・プレイ/チャッキーの種』(2004年)

今度はチャッキーの息子が登場!よりコミカルな作風となったシリーズ第5弾

『チャイルド・プレイ/チャッキーの種』
© Rogue Pictures/Photofest/zetaimege

前作から6年ぶり、シリーズ第5作目。21世紀最初の「チャイルド・プレイ」は、前作のコメディ路線をさらに追求して制作されました。監督のドン・マンシーニは、フレディやジェイソンといった数々のホラー映画のキャラクターが恐怖の対象でなくなっていることから、思い切ったコメディ作品にしたと語っています。 腹話術の人形・グレンがテレビでチャッキーとジェニファーの姿を見ると、彼は2人が自分の両親であることを確信。そしてブードゥーの秘術で彼らをよみがえらせます。しかしグレンを待っていたのは、両親の激しい夫婦ゲンカでした。 今作のチャッキーは、前作よりさらにコミカルなキャラクターに。日本語吹き替え版では、芸人の山崎邦正(現・月亭方正)がチャッキーの声を担当しています。また、これまでシリーズに携わってきたスタッフたちが、次々と殺害されるというメタフィクション的なネタも仕込まれているところに注目です。

『チャイルド・プレイ/誕生の秘密』(2013年)

原点回帰!純粋な恐怖を追求した作品

前作から9年ぶり、シリーズ25周年というアニバーサリーに合わせて制作されたシリーズ6作目。本作は劇場公開はされず、ビデオリリースのみとなりました。残念がる声も多かったようですが、その内容のすばらしさは多くのファンから支持を得ています。 車いす生活を送る少女ニカのもとに、ある日不気味な人形が送られてきました。その日以来、彼女の周りで不可解な殺人が次々と発生。その原因が人形にあると突き止めたニカは、狂気の刃から逃れようと必死に抵抗しますが……。 本作のチャッキーはコミカルなキャラクターではなく、シリーズ初期のようなホラー色の強いものとなっています。シリーズ初期の主人公であるアンディも再登場し、物語を盛り上げました。また主人公ニカを演じたのは、チャッキーの声優であるブラッド・ドゥーリフの娘、フィオナ・ドゥーリフです。

『チャイルド・プレイ/チャッキーの狂気病棟』(2017年)

チャッキーがさらに強力に!?今度は人にも乗り移る

『チャイルド・プレイ 〜チャッキーの狂気病棟〜』
© UNIVERSAL STUDIOS/zetaimege

4年ぶりの新作となったシリーズ6作品目。前作の直接的な続編として制作され、こちらも残念ながら劇場公開はされませんでした。しかしセル映画のアカデミーとも呼べるサターン賞にノミネートされ、高い評価を受けた作品です。 アンディは、前作で切断したチャッキーの首を厳重に金庫に保管していました。一方ニカは、精神に異常をきたし入院中。しかしまたしても彼女の元に人形が届きます。真新しい人形にはチャッキーの魂が乗り移っており、病院は惨劇の舞台となっていくのでした。 本作のチャッキーは、複数の人形や人物に憑依して殺人をしていくところが特徴です。ヒロインのニカがチャッキーに憑依された姿は必見。とても不気味で、ホラー作品としての本シリーズの魅力が再確認できます。

『チャイルド・プレイ』(2019年)

伝説のシリーズ1作目が最新技術でリブート!

2019年に公開された本作は、シリーズ第1作目のリブート作品です。これまでシリーズの制作に携わってきた原案者のドン・マシーニが関与していない、新しい「チャイルド・プレイ」となりました。 少年アンディは、ある日母親からおもちゃの人形を与えられます。その人形は音声や画像を認識できる最新テクノロジーを搭載しており、は自らをチャッキーと名乗りました。すぐに仲よくなった2人でしたが、アンディの成長とともに、チャッキーは相手にされなくなります。やがてチャッキーは、アンディへの恨みを晴らすため暴走していき……。 本作のチャッキーは殺人鬼の魂が乗り移っているわけではなく、純粋な機械人形として描かれています。テクノロジーの暴走という新しい観点からストーリーが展開し、これまでとは一味違う作品に。また、「スター・ウォーズ」シリーズなどで知られるマーク・ハミルがチャッキーの声を務めたことでも話題になりました。

「チャイルド・プレイ」シリーズの主要キャラクター

アンディ

最初にチャッキーの恐怖を味わった少年。第1作目と2作目ではアレックス・ヴィンセントが演じ、3作目ではジャスティン・ホーリンが、6〜7作目では大人になったアレックス・ヴィンセントが再び演じました。かわいらしい少年からタフで頼りがいのある青年に成長し、チャッキーと対決しています。 2019年のリブート版でもアンディが主人公となっており、注目子役のガブリエル・ベイトマンが演じました。まさにチャッキーの宿敵といえる存在です。

ティファニー

チャッキーの妻であるティファニーは、シリーズ4〜5作目に登場しました。もともと殺人鬼チャールズの恋人だった彼女は、バラバラになったチャッキー人形を復元しますが、復活したチャッキーに殺されてしまい自分も人形に魂を宿すことに。演じたのは『ライアー・ライアー』(1997年)などでも知られるジェニファー・ティリー。 人形となった後は、チャッキーと激しい夫婦ゲンカを繰り広げます。さらにシリーズ5作目では、息子のグレンも登場しました。

ニカ

ニカは、純粋なホラー作品に回帰したシリーズ6〜7作品目に登場した、車いす生活をしている女性です。人形に乗り移った殺人鬼チャールズ・リー・レイとは、母親の胎内にいる頃から因縁がありました。 7作目では、チャッキーの凶行を目の当たりにした影響で精神病院に入院しています。その後アンディとともに再びチャッキーに立ち向かう決意をしますが……。

「チャイルド・プレイ」にまつわる知られざるトリビア

チャッキーの名前の由来とは?

チャッキーのフルネーム“チャールズ・リー・レイ”は、アメリカの犯罪史に名を残す3人の凶悪犯の名前を合体させたものです。 その3人とは、1960年代のカルト集団マンソンファミリーの教祖であるチャールズ・マンソン、ジョン・F・ケネディを殺害したリー・ハーヴィー・オズワルド、マーティン・ルーサー・キングJr殺害容疑で捕まったジェームズ・アール・レイ。 チャッキーは、連続殺人や暗殺の犯人として知られる彼らの名前を持つ、最恐の存在として作られたことがわかりますね。

チャッキーには別の名前が付けられていた

実は元々、殺人人形の名前はチャッキーではありませんでした。 チャッキーのデザインは、ハズブロ社が1985年に発売した「マイ・バディ・ドール」から影響を受けていたため、バディという名前が付けられていたのです。 2019年に公開されたリブート版では、人形の商品名が「グッド・ガイ人形」ではなく「バディ人形」となっています。

『チャイルド・プレイ』は風刺映画になる予定だった

ホラー映画として製作される方向性が決定される前、『チャイルド・プレイ』はおもちゃ産業が子供に及ぼす影響をダークに風刺した作品になる予定だったとか。 脚本家ドン・マーシーニは、1980年代アメリカで一世風靡した“キャベッジ・パッチ・ドールズ”にインスパイアされて1作目を執筆しました。 また当時、殺人人形を主人公としたホラー映画の成功例はありませんでしたが、『グレムリン』(1984年)の成功でアニマトロニクス技術が向上、本作の製作が決定したそうです。

チャッキーの恐怖はまだまだつづく?

『チャイルド・プレイ』(2019)
© 2019 Orion Releasing LLC. All Rights Reserved. CHILD’S PLAY is a trademark of Orion Pictures Corporation. All Rights Reserved.

「チャイルド・プレイ」シリーズを通して、殺人人形チャッキーのキャラクターも変化し続けてきました。特にリブート作品では、これまでのチャッキーとは一線を画すものになり、現代的にアップデートされています。 2020年1月には、原案者のドン・マシーニの手によって「チャイルド・プレイ」のテレビシリーズの制作を米SyFyチャンネルが進めていることが発表されました。ドラマ版には、映画シリーズでティファニーを演じたジェニファー・ティリーも出演するとのこと。 テレビシリーズの放送時期は不明ですが、今後も私たち観客を恐怖に陥れてくれるチャッキーの活躍に期待したいですね。